私がHello Projectの人材育成がとても組織的に行われていることに気付いてから2年がたちます。きっかけは、コロナ禍が始まった2020年に、誰もが「配信」という方法に逃げる中で、真っ先にコンサートを開始したのがHello Projectであり、学芸会をしたいと計画していた私としては、どのように観客対応策を講じているのか勉強しようと思って、コンサートに初参加したことでした。
【2020年9月20日 会場:大田区蒲田アプリコでの自分の日記より】
地元のホールで開催することになったハロプロバラードコンサートに来ている。検温、消毒だけでなく、くつ裏のクリーニングまで行う入念さ。さすがハロプロといえるが、ここまでやるのは、世の中やはりどうかしている。会場も異様な静けさだ。
私が子供の頃は、「スター誕生」をはじめとするオーディション番組が盛んで、ここで合格するとすぐにプロデビューさせてしまう時代でした。しかし、つんくさんをプロデューサーとするこのチームは、そうではないことを20年以上してきました。指導陣を充実させて、「人をしっかり育てた上で、プロにする」ということを実践してきたと考えられます。このことは、小学生バレーボールチームを指導することを生き甲斐にしてきた私には、とても参考になる指導方法、組織づくりのお手本なのです。小学生バレーボールにはまってしまい、子供たちを応援することに抵抗を感じない大人にとって、小学生バレーボーラーは「アイドル」と同じなのです。バレーボールを始めたころには何もできないが、目標をもって一生懸命努力する子供たちの姿を応援し続けることで、大人自身の満足感は極めて大きくなっていきます。なんとしても成功者にしてあげたい。これが大人のファン心理です。
さてさて、最新の人材育成情報をアップしましょうか。
こちらの動画、コロナ禍最盛期の2年前のものです。観客もいない屋上でパフォーマンスしている4人は、この時点で3~4年の研修生時代等の下積み生活を送っています。多くの同期生がデビューしていく中で、この4人だけはデビューさせない。この動画の2020年も研修生の立場です。このまま4人でデビューさせてもおかしくないレベルだと思いますが、そうさせない。厳しい下積み生活を体験させていく。このメンバーを簡単には終わらせないという組織的な育成方針を感じます。子供たちのモチベーションを維持しながら、試練を与え、心を鍛え、意図的に子供たちを育てる。これは私のやり方ととても近い考え方です。
ハロプロ研修生ユニット TIF 2020 Day1 SKY STAGE
(この動画、私自身にしか分かりませんが、ちょこちょこ私の地元が映っている、フジテレビ近くの建物屋上での撮影です。背景の様子は、私の庭のような地域で、ほとんどあの建物は何かということが分かります。)
この4人が、さらに2年間の下積み生活を重ねた上で、たくさんの応援団を獲得し、新しく結成されたチームの核となり、やっとデビューします。それが次の動画です。4人の中で、ここにたどり着くのに、人によっては6~7年がかりです。よくモチベーションを保てたものです。普通ならあきらめるのではないでしょうか。きっと指導する方々は、そうならないように、繊細に対応してきたことと想像します。
OCHA NORMA - TIF 2022 SKY STAGE DAY 2
(こちらもお台場の景色が背景ですね。あそこだということが私には分かります。角度が違うため、私の住んでいる地域は映っていません。)
私、2010年頃から「だれもが応援したくなる子供たち」を指導テーマにしてきました。
これからも、身近な大人を魅了する子供たちを育てていきたいという気持ちは変わらないのではないかと思っています。