春季特訓2日目

今日は新入部員が2名参加しての春休み特別練習だった。
2人とも新6年生男子だが、他のスポーツ経験があるため動きがすごく良い。
今日、入部手続きをした男子は、背が高いこともあり、早くもスパイクチームナンバーワンになった。

じつは、これまでの指導経験にはない状況になっている。
17人の部員のうち、男子が13人もいる。
この状況だと、男子チームとして対外試合をする方が良いのであろうが、練習量が極めて少ないため、男子バレーに参戦しても勝負にはならない。
今のところ、男女混合チームとして参戦した方がよいと思っている。
ただし、女子チームが6人以上のメンバーがそろえば、男女2チームに分かれての対外試合をしていくことができると思う。

社会情勢か困難な中であるが、部員数が増えていく我がチームの状況は、指導者としては本当にありがたいことだと思う。

子供たちには、ランニングパスが100回できるようになったら、他のチームと試合を始めようと目標意識をもたせている。今はせいぜい10回がよいところ。でも、のびしろはすごくある。
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春季特訓開始

春休みのバレーボール特訓を始めた。
子供たちから、もっとたくさん練習したいと、学校の廊下で毎日のように言われてきた。
それに応える形で、長めの練習を計画した。
体育館は反面しか使えないため、バドミントンコートでの練習。
それでも十分、練習できた。
日頃の練習量がたりないため、子供たちの技量は、ランニングパス20回もできない。
しかし、飽きさせないようにするために、なんとなくラリーができているような、私流の練習方法で、練習好きな子供たちに育てている。
ネットの高さ160cmなら、スパイクも入る。
来週も2日間の特訓を入れている。
新しい部員も入ってくる流れもできた。
現在は男女18名のチームとなった。
4月には、さらに部員が増えて、30名近くにはなるだろう。
対外試合に出向く日も近いかもしれない。
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卒業式式辞・6年生担任からのメッセージ

卒業式で校長が何を話しているのかということは、6年生関係者以外には分からないことです。
また、今年度は御来賓の方々もお招きすることができない状況にありました。
そこで異例ではありますが、式辞の原稿を掲載しておきます。

【式辞】
世界の人類が、未知なるウイルスとの戦いをするために、激動の1年間となった令和2年度ではありますが、今日まで見事に矢口小学校のリーダーを務めながら、安全で安心の学校生活のために、下級生の世話をし抜いてくれた6年生の皆さん、ご卒業、誠におめでとう。
また、保護者の皆様方におかれましても、臨時休校や行事の変更や中止もあり、お子様の小学校生活最後の1年間の思い出が、はたして補償されるのだろうかと、気が気ではなかったことと思います。しかし、数々の困難を、教職員と共に乗り越えてきた子供たちの心には、きっとどんな状況の中でもあきらめずに、「やればできる」という宝物が残されたのではないかと思います。各ご家庭でも、健康面での細心の注意を払いながら、子供たちの学校生活を支えていただきましたこと、心より御礼申し上げます。
さて、卒業生の皆さんには、今日の日を祝うための話を一つだけしておきます。それは、大田区立矢口小学校の卒業生であることの誇りを忘れずに生き抜いてほしいということなのです。学校の最大の評価は何か。それは卒業生が社会の中で大活躍しているかどうかなのです。有名にならなくてもいい。普通の生き方でかまわない。どんな生き方をしてもかまわない。しかし、あなた方、一人一人の胸に、赤々と燃えている「矢口魂」があるかどうか。それが人生の支えとなるはずです。
この「矢口魂」という言葉について、2010年(平成22年)12月に、地域の方々と学校が、開校120周年の話し合いをした時に確認された記録を最近見付けました。そこには次のように記録されていました。
「矢口魂」とは、「高い目標に向かって、一生懸命がんばる気持ち、全力で取り組む姿勢である」と。
この日から10年が過ぎ、130周年を迎えようとしている今、この学校精神は、人が入れ替わる中でも年々高め、深めていくことが伝統となります。私は、皆さんへの花向けの言葉として、次のように深めたいと思います。
「矢口魂」とは、物事を深く考え、人に言われなくても自ら学ぶ態度。
「矢口魂」とは、人にやさしく、正直な態度で、人に信用される心。
「矢口魂」とは、いつも元気でじょうぶな体。
「矢口魂」とは、何事も最後まであきらめずに挑戦する姿。
「矢口魂」とは、この街を愛し、そして世界一の幸せを感じる生き方。
このような前向きな行動すべてが矢口魂であるということを、卒業式という最後の授業の場において、皆さんに言い伝えておきます。
私は教師という仕事に就いて30年以上がたちますが、どの時代であっても、日々成長し続ける、皆さんのような十代の子供たちの姿を見るたびに、未来に希望を感じます。輝ける未来を夢見るような気持になります。教師という仕事が心から楽しく感じられます。
皆さんの明日には、未来の二文字が、可能性の扉が開かれています。その未来の大舞台で心豊かに成長して、幸せな生き方をしてくれることが、ご家族にとっても幸せなことです。新しい時代の新しい課題に対しても、避けて通らず面と向かい合って、どうか強く、そしてまた強く、生き抜いていただきたいという期待を込めて、卒業式の式辞といたします。
令和3年3月24日
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全校朝会の話:130周年スローガン「130周年おめでとう みんなで協力 笑顔であいさつ 未来へつなげ! 矢口魂」

今日の話は修了式で話そうと思っていたのですが、そうすると6年生が卒業していなくなってしまいますから、今日話すことにしました。少し長く話しますから、静かに聞いてください。

今日は計画委員を中心に考え出してくれたこのスローガンの意味を深めておこうと思います。
「130周年」
130年も続いている伝統。この学校が誕生した時に生きていた人はもう一人もいません。
矢口小学校は、大田区の中でも歴史的な伝統校なのです。
その学校で学んでいることに、誇りと自信をもってほしいのです。

「おめでとう」
うれしい気持ち。楽しい気持ち。おめでとうというためには、よいことがたくさんあった方がおめでとうといえます。だから、よい行いをしようと、いつも思っていてほしいのです。

「みんなで協力」
協力とは、力を合わせるという意味ですから、自分のことだけ考えていては難しいですね。
自分のことばかり考える人のことを「利己的な人」といいます。最近はやりの言葉でいうと、「自己中」ともいいますね。
反対に、人のことや学級・学校のこと、そして社会のことを大事に考える人を「利他的な人」といいます。
校歌には「教え守って手を組んできれいな心で歩みましょう」とあります。この校歌のようになれればよいのでしょう。

「笑顔であいさつ」
これはすごく大事なことなのです。学校に来るお客様はみんな、「矢口の子はあいさつできますね」と褒めてくれます。だからみんなはあいさつができる小学生だと自信をもってもよいのです。
しかしスローガンには、ただの「あいさつ」ではない。「笑顔であいさつ」となっています。130周年の挑戦目標ですね。
今、素晴らしいことに5年生の男子の何人かが、先生から頼まれたわけでもないのに、1日も欠かさず、毎朝正門に立ってあいさつをしてくれています。
「笑顔であいさつ」はさらに一歩レベルがあがりますね。
130周年キャラクターのやぐらんは、頭のハチマキに「矢口小あいさつ日本一」と書いています。
残念なことですが、まだまだ日本一には届いていないのではないかな。なぜなら、少しではありますが、朝、無言で通り過ぎる人もいますし、ポケットに手を入れたままの人もいます。
できれば圧倒的な笑顔とさわやかさで、「矢口小の子どもたちも先生たちも、あいさつ日本一ですね!」と誰からも言われるくらいになりたいですね。

「未来へつなげ」
人のための協力も、日本一のさわやかなあいさつも、未来につなぐためには、矢口小学校のみんなの心の中で、燃え続ける魂の炎(ほむら)がなくてはなりません。
じつは130周年のPTAのスローガンも「みんなで創ろう!矢口の未来!」となりました。
皆さんが実力を高めて活躍する舞台は「未来」です。そのために、つないでいく「矢口魂」とはいったい何なのかを日々考えていきましょう。

この3学期、「130周年へジャンプ」という合い言葉で進んできました。
卒業していく6年生が、矢口小学校を130周年へ高くジャンプできるように、たくさん働いてくれました。本当にありがとうございました。
それをつないでいく、1年生から5年生の皆さん、4月からいよいよ130周年です。たくさんのお手本を見せてくれた6年生に恥ずかしくない姿で、130周年を駆け抜けていきましょう。
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受け止める力・2年生3学級に発表会をした3年1組

昨日の3年2組に続いて、今日は3年1組が大田区学習の発表を2年生3学級で行いました。
【発表内容】大田区の
・商店街(矢口渡・蒲田)について
・羽田空港ニュース
・うめたて地ニュース(城南島・京浜島・昭和島・平和島)
・公共施設について
・京浜急行空港線について
・お寺や神社について
・国道(15号、131号、357号)について
・区役所とはねぴょんについて
・今と昔(学校、道具など)
・古墳について

今日は子どもたちの感想を紹介します。

【2年生】 3年生の発表を興味をもって受け止める力
・クイズがたくさんあっておもしろかったです。
・いろいろなお寺があってすごいなと思いました。
・池上本門寺がけっこう昔からあったことがすごいと思いました。
・調べたものが何年にできたか、よく調べたなと思いました。
・区役所は、はねぴょんを作ってすごいと思いました。
・古墳がたくさんあることを知って、びっくりしました。
・古墳がカギ穴みたいな形(前方後円墳)をしているのが驚きました。
・3年生はたくさん調べていてすごいです。

【3年生】 発表を聞いてもらったことをふりかえって
・緊張したけど楽しかった。
・初めてパソコンでスライドを作ったけど、自分たちの力で用意することができた。
・スライドをタイミングよく出せてうれしかった。
・2学期にやった発表よりも、今回はうまくできた。次はもっと明るく発表したい。
・暗記して発表できた。
・スライドを見ている2年生のために、しゃがんで発表をした。
・クイズ形式にしたことで、2年生はよろこんでくれた。
・早くしゃべりすぎた。次はゆっくり聞かせるように話したい。

2年生も3年生も、お互いのことを受け止める気持ちをもって、興味深く学習活動できている、そんな感想だと感じます。

2年生のつぶやきで一つ、校長の私が嬉しくなったことがありました。
3年生の大田区役所の発表をしたグループが、「大田区は大森区の大と蒲田区の田がいっしょになって大田区となりました。」とクイズ形式で発表した時に、2年生の何人もが「校長先生が朝会で話していたから知っていた!」とつぶやいたことです。
全校朝会の話をよく聞いて、記憶として心に受け止めてくれていることが分かり、大人の私でも「受け止めてもらうこと」は嬉しいのだと再確認できました。
教師の仕事は、子どもの姿から教わることがたくさんあります。だからこそ楽しい仕事ですし、やりがいがある仕事なのです。
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3年生が2年生に学習発表

2校時。3年2組が10グループに分かれて、2年生3学級を回って学習発表をしました。
社会科の「地域調べ学習」と総合的な学習の時間の「発表プレゼン作成」という教科横断をさせた学習のまとめとして、2年生を相手に分かりやすく発表できるかどうかチャレンジしました。
2月から「1人1台タブレットPC」の体制になりましたので、こうしたまとめ学習は、とてもやりやすくなったはずです。

3年生が2年生に発表するのも、とても意味のあることです。
(1)3年生が相手意識をもって資料作りをすることで、自分たちの学習内容を客観的にメタ認知することができる。
(2)下級生にも分かりやすく発表するという他者意識が育つ。
(3)2年生としても、もうすぐ3年生になるこの時期に、3年生の学習内容を聞くことで、3年生の事前学習となる。
このようなよい効果が見込めます。

さて、3年2組が調べたテーマは、ざっと次のようなものでした。
大田区の、
・道路について
・池上本門寺について
・古墳について
・人口について
・工場について
・学校について
・公園について
・羽田空港について
・警察について
・蒲田について
・のり作りについて
それぞれのグループで、3分間程度の発表でしたが、初歩のPCプレゼンテーションとしては、よい経験になったのではないかと思います。

2年生の聞く姿勢を見ている中で、脳を鍛えるためにとてもよい習慣を身に付けている子がいたので、紹介します。
3年生の発表を聞きながら、自分にしか聞こえないくらいの小さな声で反応をしている女子がいました。
たとえば、羽田空港の発表を聞きながら、
「羽田空港、この前行った。」
「うん、国際線、知ってる。」
「どこの国のお客さんが多いのかな。」
「なるほど。」
という感じで、となりの子にも聞こえないくらいの声でつぶいていたのです。
これが脳を鍛えることに、とても大きな役目を果たします。
3年生の発表を受け身で聞いていないのです。
自分の学習として、主体的に発表を受け止め、脳が反応をしているのです。
これを繰り返していると、極めて回転の速い脳に育っていきます。
つぶやかなくても、心の中で言葉にしているだけでもよいのです。
「guess(ゲス)」・・・推測する。根拠がなくていいから答えを出す。何かを考える。・・・といいます。
このことは子どもも大人も関係ありません。
他者の発表を聞きながら、それを瞬間的に受け止め、guessすること。
これまでの私の指導経験上、最も力をもつ、天才脳の作り方だと感じています。
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今年は特別・6年生の卒業遠足

昨日(3月16日)、6年生全員参加で卒業遠足に行くことができました。
困難な世情の中、6年生の保護者の皆様方には、この行事を実施して良いかどうかご意見を伺いましたが、全面的に賛同してくださり、本当にありがとうございました。
子どもたちが心から楽しみにしていた「とうぶ移動教室」が中止になりましたので、6年生担任とは夏ごろから「何か思い出に残ることを計画してあげたいね」と話し合ってきました。
様々な候補地がありましたが、最終的に「八景島シーパラダイス」しか受け入れてくれないような状況になりました。
(来年度の6年生は、10月に伊豆高原移動教室に行くことになっていますから、卒業遠足は今年度のみの行事になります。)

今回の行事方法(移動方法)は、計画したからといって、すぐにできるものではありません。
日頃の6年生のリーダー性や団結力のある学校生活に加え、11月に5,6年生合同で実施した「鎌倉実地学習」での、子どもグループだけでの1日行動の経験をへて今回の行事が実現できています。
三密を避け続けながら、子どもたち自身の判断で安全に行動する。鎌倉の時以上に、問題なくグループ行動できた6年生は、確実に成長していることを証明してくれました。
これだけのグループ行動をすることができる子どもたちが中学校に行けば、中学校の先生方は、指導がかなり楽になると思います。
実は、そうした「中学校につながる経験」ということも、教員側は意識して行事計画をしてきました。

子どもたちは家に帰ってから、この行事に賛同してくださった保護者の皆様に、感謝の気持ちを伝えられたでしょうか。
下校前に、担任から「今日の思い出を伝えなさい。自分の言葉でお礼を言いなさい。」と指導があったことをお伝えしておきます。
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「4,5年生交流・お米学習プロジェクト発表会」

本校の特色ある教育活動のひとつである「お米学習プロジェクト」のまとめを今日は行いました。
5年生が学んできたことを、4年生に向けてブース発表する学習交流会でした。
年度当初は、4~5月に臨時休校をしました関係で、はたしてお米を育てられるのかという心配がありましたが、田や起こしや代掻きについては、教員が行ったり、たま書店の店長さんをはじめとする地域の方々の協力もあったりして何とかしました。
田植えについては、この作業だけは児童に体験してもらわないと、学習する意味がないため、5年生児童有志を集めて活動させました。
その後、順調にお米は育ち、稲刈りから脱穀、精米までの過程を5年生は2学期に体験。
今日はその活動を社会科の学習と総合的な学習に時間の教科横断的に発展させた内容の発表会をしていました。
日本や世界のお米事情や農家の現状などをインターネット情報も含めて調べ、4年生にも分かるようにプレゼンテーションしていきました。

さて、校長の私としては、この「お米プロジェクト学習」については、もっと実感の伴う形に学ぶ方法を昇華させる必要があると課題意識をもっています。
本来であれば、種もみからの発芽から体験学習をスタートし、収穫はするものの、最後には一部の種もみを残していくという稲作本来の農作業全過程を体験すべきだと思っています。
せっかく大きな田んぼをもっている貴重な環境の学校だからこそできることに挑戦することが、ESD(持続可能な開発のための教育)という考え方からしても、必要なことだと思います。
我らが田んぼで稲を育てていく中で、児童が課題を見つけ、調べ、解決し、次の計画を立てる。そうした学習によって、矢口の田んぼが年々良くなっていくという問題解決サイクルの学習形態に変えねばなりません。
さらなる地域の方々のご協力をいただければ幸いです。
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お菓子カップ卒業バレーボール大会

緊急事態宣言が出されて以来、活動を控えてきましたが、このままなにもぜずに6年生を卒業させるわけにはいきません。
そこで、卒業記念の「お菓子カップバレーボール大会」を開催しました。
ソフトバレーボール50グラムを使っての試合は、技術の未熟な我がバレーボール部員にはちょうど良いスピードレベルになります。
部内を4チームに分けてのリーグ戦は、予想以上に接戦となり、みんな十分楽しめたようです。
最後に6年生に寄せ書きをプレゼントして、思い出作りの大会を終えました。
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2011年3月11日のことを記録した私の日記より

今週月曜日の全校朝会でも東日本大震災のことを話しました。
今、小学校に通っている子どもたちには、あの3月11日の記憶はまったくありません。
生まれていなかった子どもたちもたくさんいます。
そこで、東日本大震災後10年目を前に、私自身が書き残した日記を参考資料として紹介します。

【ここから日記文】
3月11日(金曜)、14:45頃。私のクラス(4年生)は、習字の学習をしていました。5,6時間目の2時間をたっぷり習字にかけていたので、3分の2の子どもが課題を終え、片付け作業に入っていました。ちょうど廊下には、「15時すぎからお話をしましょう」とお呼びしていたFさんのお母さんが来て、待っていてくれました。
そこに大地震が起こりました。
始めは「ああ、地震が来たな・・・」程度のゆれでした。習字の片付けをしている子がたくさんいたので、半数以上は立って作業をしている状態の我がクラス。今振り返って考えてみると、私からの指示が通りにくい状況があったと思います。
数秒間は軽い揺れでした。
ところが時間がたつにつれてドンドン大きくなっていく。
まるで校舎が何か柔らかいものの上に乗っかって、上下左右にゆらされているような感覚。
ただちに子どもたちは机の下に避難しました。
すぐに止まるだろうと予想していたゆれは、なかなか止まりません。
そのうちに教室にある60センチメートル水槽から水があふれ出しました。
泣きだす子もいたので、私からは「大丈夫だから、このくらいのゆれで校舎はつぶれないから。声を出さずに静かにしなさい。」という指示。となりのクラスからも担任教諭の「みんなすごいよ!避難訓練通りにできてるよ!えらいっ!」という大声の指示が聞こえてくる。
ゆれがおさまったところで防災頭巾をかぶり、整然と校庭に避難しました。
子どもたちが全員避難できたか人数確認をして副校長に報告。その後、校舎の状況を見て二次災害の危険がないかどうかの確認ために、男性教員で手分けして校舎内へ入る。そこで私は痛恨のミスを犯していたことに気づかされました。私たち教員は「子どもたちの安全」ということに対しては、月に1度の避難訓練によって徹底的に身につけているつもりです。ところが、子どもたち以外に意識がいかないことを今回痛感しました。なんと個人面談をしに来ていたFさんのお母さんが一人、教室で水槽からあふれた水の片付け作業をしていたのです。子どもたちを避難させるという意識しか私にはなく、まさか大人のFさんが教室に残っているなんてことは考えもしなかったのです。
「Fさん! 片付けなんてしなくていいですから、早く校庭に避難してください!」
幸いなことに東京地方の余震は小さかったので、Fさんも安全に校庭避難できましたが、Fさんのことまで頭になかった私は強く反省をしました。私の地震災害に対する意識はあまりにも甘すぎる!二度とこのようなことをしてはいけない。学校は地域全員の安全拠点なのだということを、しっかり心に刻んでおきます。
テレビ情報によると東北地方を中心とする大災害。関東地方も余震による危険があり、緊急時の「保護者への引き渡しによる下校」となりました。ところが電話がまったく通じない。メールも届いたのかどうか分からない。中にはご家族が帰宅困難者になっている子もいて、全員を引き渡せたのが20時過ぎ。
子どもたち全員を保護者の方々に受け渡すことができて、初めて私たち教員は自分のことを考えられます。交通網がすべてストップしてしまった東京にあって、私たちは完全な「帰宅困難者」になっていました。
しかし、学校は「避難所」としての役目もすることになっています。駅に近い隣の小学校には帰宅できない方々が次々と訪れているという情報が入りました。さらに収容しきれないので、次に駅に近い小学校も指定避難所となった。私の勤務校にも車移動中の母親と子どもが2組避難しました。
地元に住んでいて、歩いて帰ることのできる教員は帰宅。その他のほとんどの教員は学校待機となり。緊急時対応。
私のツイッターには、クラスの子の父親から「家と連絡が取れません。我が子は大丈夫でしょうか?」とメッセージが入る。そこで安全を確認して返信。
落ち着いて、ふと思い起こすと、地震が起きた時に出張していたり、休暇を取り帰宅の途についていたりする同僚がいる。そこで、ご自宅に連絡をすると、一人は歩いて帰宅途中という。一人は友人の車の中にいて動けないらしい。ただ一応連絡が取れたのでひと安心。
夜遅くまで、さまざまな電話での問い合わせにも対応する。
何もしないで待機していても無駄なので、来年度の年間指導計画を徹夜で作っていました。
その間、刻々と伝わってくる東北地方の被害に胸をしめつけられました。
史上最大の地震災害。私たち日本に住む仲間は、自分のできることを自ら見つけて、団結し、この試練と戦わなくてはなりません。まずは明日、緊急募金活動をやりましょうと呼びかけるつもりです。
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全校朝会の話「努力を実らせる方法」

今日も矢口ギネスの表彰を行いました。
この矢口ギネスは、皆さんの体力を高めるため、そして運動を毎日する習慣を身に付けてもらうために、先生方が計画・運営してくれて、今年度から取り組んだものです。
さて、運動や勉強ができるようになる仕組みを今日はお伝えします。
よく努力を続けましょうと言われますね。
でも、できるようになる人と、できない人がいます。
この色水を見てください。
コップからあふれるところが、できるようになるということなのです。
できない人は、少しだけ水を入れただけで、「自分にはできないな」とやめてしまいます。
少し頑張った人でも、水が半分くらいまで入ったところで、「やっぱり無理だな」とあきらめてしまう。
できる人は、水があふれるまで、毎日やめないで努力を続けていきます。
そして、ある日突然、水があふれるようにできるようになるのです。
これは運動も勉強もまったく同じなのです。
私も30年近く担任をしていましたから、このコップの水があふれるように、できるようになった子たちをたくさん見てきました。
漢字を覚えることが苦手で、5年生までは30点から40点しか取れなかった子がいました。
ある時、その子が「先生、漢字の勉強の仕方が分かりました。」と言ってきました。
それ以来、6年生の最後まで、100点を連発していきました。
このように、努力というのは、結果が出るまで、あきらめないでやり続けることが大事なのです。
勉強も運動も、そのように取り組むことをおすすめします。
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