思えば長い長い戦いだったなと思います。
私がこの学校に赴任した1年目の2019年から、「いつの日か再び都大会をねらえるようなチームを作ろう」と心に決めて、子供たちを観察してきました。その中で、当時小学校1年生だった今のエースアタッカーの飛びぬけた運動能力が目につきました。こんなに肩が強い1年生がこの学校にはいるんだ。この子を中心にしたチームを作ることができたら、辰巳ジャンプの時のようなバレーボールをすることができるだろうなと思っていました。
その夏休み。サマーワークショップという特色ある取組の中で、かつて私が初代監督をしていたお隣のTチームが、夏休みバレーボール教室を開催したので、お手伝いに参加した時、現中2でタートルズキャプテンを務めたF.Yさんを見付けました。このバレーボールセンスはなかなかの子だ、教えてみたいなとすぐに思いました。
2020年2月、コロナ問題が起こり、現場の長としてはバレーボールどころではなくなりました。この危機をどう乗り越えていくかに全力を注ぐ日々になってしまいました。ところがある日、PTAバレーボール部からの相談を受けました。部員が集まらず、解散の危機になってしまったというのです。そこで「私が子供を指導しますから、そこに集まってくる保護者をPTAバレー部に勧誘したらよいのではないですか。」と提案しました。この活動が2020年10月からスタートしました。
その頃の日記です。
2020年10月17日
いよいよ今日からジュニアバレーボール教室を開始した。
男子12名、女子5名の17名の参加。
協力してくれる大人のスタッフは5名来てくれた。
すでに2チーム組めるだけの人数がいる。
ただ4年生以下が13名。
だから基礎的な運動能力の底上げが、第一目標となる。
練習内容
・自己紹介
・あいさつの仕方
・コートの作り方
1 ラダートレーニング
2 ボール慣れのコーディネーショントレーニングを4種類
3 アンダーハンドパス
・片付け方
たったこれだけで、たちまち2時間終了。
時間が足りない。
週1回、2時間だけの活動。
それでも1歩目は踏み出せた。
こんな活動からスタートしました。それから4年間。親のPTAバレー部は残念ながら解散してしまいましたが、子供の矢口タートルズは本当に良いチームになりました。しょうがないかな。私は小学生バレーボールの指導者なので、小学生を育てることはできても、大人のしがらみの中では、とても指導する能力はありません。
さて、都大会出場決定戦で本当に残念な得失点差で敗退したため、早くも新チームを作り始めています。今日の東京新聞杯順位決定戦も、勝敗は度外視して。
ねらいは二つ。6年生が公式戦を楽しんでくれることと、新チームが公式戦を経験することでした。
そこで、1セット目は6年生主体のチーム、2セット目は新チームというパターンで、すべての試合をすることにしました。
すべての試合で3セットマッチするつもりでしたが、第一試合は1セット目の6年生チームよりも、負けることを想定していた2セット目の新チーム+αの方が相手を圧倒し、たった6点しか与えませんでした。これには驚きました。
午後の1位から3位リーグでもこの方針は変えず、1セット目は全員6年生、2セット目は新チーム主体、3セット目は都大会を目指した最強チームで試合をしました。
今日はプレッシャーが少ない試合だったからだと思いますが、この1、3セット目が抜群に強く、第二試合では、今年の大事な試合で2連敗してきた相手に、21-12、5-21、15-7と、1,3セット目を圧倒しました。こんなに強いチームが都大会に出られないなんて信じられないというくらいの完璧な試合ぶりでした。
最終的には東京新聞杯は東地区第7位という結果となりました。
今年1年間、個人的には「厄年というのは本当にあるんだな」と感じていました。
ミカサ杯教育大会を戦っている1月、父親を亡くし、葬儀を始め、様々な対応に追われました。足が不自由になってしまい、あまり動けなかったのに、最後にずっと入っていなかった風呂に、自力で入ったことで心臓に負担がかかり死亡したため、家族的には「最後は気持ちよく亡くなりたかったんだね」と、みんな納得したお別れでした。ただ、病院ではなく自宅で亡くなると、死因を明らかにするために警察を入れなくてはならなくなり、本当に大変だということを体験しました。
全日本予選を戦っていた5月、私自身が学校で突然吐血してしまい、緊急診断を受けた結果、ストレスからくる食道潰瘍の診断を受け、治療体制に入りました。しばらくの間、ほぼ運動禁止にもなり、練習内容の工夫をするしかありませんでした。
夏季大会の優勝と東京新聞杯都大会出場を何が何でも勝ち取ると決めて、8月中には日曜日以外練習を休まなかったその裏で、別の病が私におそいかかり、「できるだけ早く手術をしてください」と言われていました。しかし、悪性ではなく良性で命の心配が全くなかったので、夏季大会と東京新聞杯を優先して、あきらかに悪化していることを自覚しながらも、それを2か月間、先延ばしにし続けてきました。今週、その再受診に行きます。どこかで2日くらい入院になるかな。
大会のたびに、こんなに何かが起こるとことは、さすがに初めての経験でした。無理に無理を重ねてきたので、さすがに疲れましたね。
今日の個人成績 3位まで
【サーブ成功率】
1位 I.H T.K O.M 100%
【サービスエース率】
1位 I.H 51.6%
2位 N.S 40%
3位 T.K 33.3%
【サーブ得点率】
1位 I.H 74.2%
2位 F.Y 70%
3位 T.K 66.7%
【スパイク成功率】
1位 F.Y 83.3%
2位 I.H 72.4%
3位 N.A 50%
【総得点】
1位 I.H 44点
2位 F.Y 24点
3位 N.A 7点