実は、NHKの「おはよう日本」から、取材依頼が来ていた運動会でした。しかし、教育委員会とも相談の結果、今回は取材を遠慮しました。理由は、働く保護者の皆様の休みである土曜日に、運動会を公開できないことにあります。私たちの学校は、コロナ禍であっても教育を優先し、子供たちにとって通常の紅白対抗運動会を続けてきました。このことは、NHKさんにとっては興味深い取組だったことでしょう。しかし、無観客開催という対応をすることで、生の子供の姿を見たいという保護者の願いを受け止めきれていない学校だと、誤解する方々もいるかもしれないという教育委員会の配慮に納得し、取材をお断りました。
NHKさま、すみませんでした。
日曜日の「おはよう日本」のニュースを見て、なるほど、他校に譲って良かったなと思いました。私たちの学校の取組は一般的ではない。個性豊かで、はみ出していく、「超子供優先」の新しい学校だからです。ニュースには向かない、進みすぎた学校です。
そして運動会は、最高潮の盛り上がりでした。
子供たちの熱中する姿を目の当たりにした我が教員たちは、終了後の反省会で、口々に、
「点数で競う、真剣な運動会をする子供たちの姿は、我々教員も、やって良かったと感じさせるものだった。子供たちの成長を実感した。」
と言っていました。
テレビ取材を断ったことは、私としては残念ではありました。なぜなら、うちの学校は新型コロナ感染症“対策”ではなく、感染症“教育”を行い、自己健康管理能力を高めようと言い続けてきたからです。このことを訴えたかったという思いがありました。
また、我が教員たちの、コロナなんかに負けず、子供を育てたいという情熱を訴えるチャンスだったかなとも思っています。
学校は対策の場ではない。
教育の場である。
今後も、どのような問題が起こっても、それを学習材料として、教育を行うこと。
この一点は、絶対に曲げません。