大田区秋季B大会と、アンダー10大会に向けて、ここしばらく4年生チームを鍛えてきました。この子たちの最も高い素質は、とても真面目で練習熱心なところです。練習ノートを書いてくる子も一番多いし、そこに書かれている内容がどんどん進歩している。私が忙しいため、ひと言コメントしか返していませんが、その積み重ねでポジティブ思考もできるようになってきた。かなり魅力的なチームになることは間違いありません。
今日、実は私が昨日、大学野球を応援に行った際、日なたに4時間もいたせいで、腕全体が軽い火傷状態になって、ヒリヒリしていたため、ちょっと球出しは無理かなと判断し、部内練習試合に変えました。相手は高学年を主体にした男女両チームにしました。
4年生チームは、これまでの2週間、絶対にボールを落とさないことをテーマにして、レシーブ練習ばかりしてきました。その成果が今日の試合では、たくさん見られました。何本もセッターに返球できましたし、あっと思った落ちそうなボールを拾いあげて返球する場面も多くありました。
さらにすごいなと思ったのはサーブです。ナイスサーブだと思うサーブを次々に打っていました。
試合直前のサーブ練習の時に、N.SさんとS.Yさんに手短かにアドバイスしました。
N.Sさん
➀腕を最大に後ろに引いてからスイングしよう。
②左に引っぱるのではなく、右側に流すサーブを打てば、強いサーブになる。
③これは本人には伝えていませんが、右側に打たせることで、ボールを打つ打点をほんの少し後ろに下げて、スイングのパワーをボールに伝える。これで強いサーブになる。
彼女の練習ノートには、力をつければサーブが強くなると書いてありました。でも、それは違うのです。腕の力よりも、ボールをどこでミートするかが強いサーブのコツなのです。
S.Yさん
サーブ練習中に、足の動かし方を指導しました。サーブというと腕の動かし方に注目が集まりますが、実は足の動きがとても大きな影響を与えています。S.Yさんの場合は、サーブを打つ瞬間に、左足が左の外に開きすぎて、ミスが出るという欠点がありました。そこで、サーブを打つ瞬間に両足のひざをくっつけろと指示しました。
実はこのような指導を入れたのは、私の指導者生活で初めてのことです。つまり、目の前にいる私達大人の指導する子供たちは、いつでも新しい課題を投げかけてくれるのです。子供たちが投げかけてくる大人の課題を、人の責任にはせず、自分の責任でなんとか解決していこうとすることが、このチームの大人の成長になるのです。それが嫌ならば、はっきり言えばチームを辞めるべきですね。考え方が違います。
邪魔なものを排除するのではない。
目の前の、その子の、成長する姿が、チームの大人の目標である。チームの大人は、自分の子供のことだけを考えるのではなく、チームの子供全員のために何ができるかを考える。
我が子のことを考える。それは普通のことです。あまりにもあたりまえのことです。それを乗り越えて、人様の子供の頑張りにも目を向け、長所に目を向けて、認めていけることが、小学生スポーツの素晴らしさです。