"やっほう"アンダーで2年生が358回

コツをつかむと小学生は信じられない伸び方をするときがあります。今日それが起こりました。
2年生男子のI.S君は、アンダー10大会に向けた練習に取り組む中で、もっとバレーボールを上手になりたいという気持ちを高めていました。

夏休みを迎えた今、高学年の子たちは夏季大会の優勝に向けての練習に全力投球しています。そのモチベーションも高く、今、やればやるほど伸びる状態になっています。

一方、低学年の子たちは入部したばかりの子がいますので、基礎の基礎である「一人ワンバウンドアンダー」を100回できることに挑戦しています。I.S君もみんなと一緒にワンバウンドアンダーの練習をしていました。ただ、全員が腕を振りながらアンダーをするため、ボールが前に飛んでしまい、普通はほとんど動かないでできる直上アンダーなのに、前に飛ぶボールを追いかけて走り回っている状態でした。
そこでひとつの指導を入れました。
「アンダーでボールをあげたら、手を口のところにもってきて、山の上で『やっほう』というような手の形にしてみよう。そうすれば手を振らなくなるから、今より楽にワンバウンドアンダーをすることができるよ。」
名づけて『やっほうアンダー』です。練習を始めてしばらくの間は、隣で声をかけて意識させます。アンダーでボールを上げたら、「やっほうだよ」「やっほう」「やっほう」「やっほう、はい」「やっほう、はい上」このような感じです。
I.S君が慣れてきたら、隣で数を数えてあげます。これには理由があります。脳は同時に二つのことをするには、それなりの訓練を積まないとできるようにならないので、低学年の子にはワンバウンドアンダー、やっほうの手の形でかまえるということに集中させて、数を数えるという三番目の脳の動きを助けてあげます。さらに、指導する私がすぐ近くで数を数えていることが励ましの意味にもなり、「もっと頑張ろう」という動機付けになる効果があります。

こうしてワンバウンドアンダーのコツと集中力を手にいれたI.S君は、自己記録を大幅に更新する358回も続けることができました。

この自信は、試合練習の中で、高学年が強く打ってくるサーブやスパイクに対するレシーブにも表れ、これまではまったく拾い上げられなかったボールを、今日の練習で次々拾い上げ、何度も何度も「ナイスS君」とみんなに褒められたのでした。
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