地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

木曽路歩き鉄 (9) EF64 1000広島色

2017-09-06 00:00:00 | 貨物列車


 中央西線に沿って中山道を歩く際にひとつの大きな楽しみとしていたのは、まさに名物とも呼ぶべきEF64 1000牽引貨物列車の撮影です。折り重なる山々、逆巻く流れ、時折現れる白雪の中央アルプス、そんな山峡に唸る釣掛の重低音……。但し日中の運行本数は少なく、多忙な中で運休の可能性もある貨物列車の撮影のために首都圏からわざわざ往復するのもリスクも高いことから、今から10年以上前に貨物撮りにそこそこハマっていたときでも撮影したことはなかったのでした。それだけに今回は事前に貨物時刻表をじっくりと眺め、昼間のベストな時間に運行される「専用」6883レをうまく撮影出来るよう、歩くペースを調整したりもしました。



 しかし……結果は全敗。3日間歩いて全く来なかったという……。いっぽう「臨高速」8084レを宮ノ越駅の近くでチラ見してしまった瞬間、「臨」のくせに冬だけ運転じゃないのか……グギギ!とショックを受けてしまったのでした。もっとも、帰宅後に改めて貨物時刻表を眺め返すと、6883レが全く来ないのも道理……。列車番号の隣に「※」がありますので、灯油オンシーズン中は毎日運転ということでした……。「臨」ではないけれど、季節運転の列車ということですな。
 というわけで、帰宅後に自分の浅はかさを思い知り、これも一種の自己責任だと思ったのでありますが、ともかくも歩いている間は、昼間一度もロクヨン1000を撮影出来ていない悔しさをどうしたものか……という思いが脳裏の片隅でくすぶっていたのも確かです。
 ところが、最後の最後に逆転満塁ホームラン♪ 塩尻から2泊3日でたどり着いた当面のゴールの南木曽駅にて、しなの17号に乗ろうと切符を購入していたところ、激しいブロワーとブレーキの音とともに81レが到着!! しなの17号を待避するため中線に入ってくれたではありませんか! そしてよく見ると……広島工場色☆ 本当に何という偶然、何という完歩の御褒美でしょう……♡ 辛うじて「しなの」到着まで数分の余裕がありましたので、90km歩いた疲れもどこへやら、ルンルン気分で名古屋方面ホームの先端まで行き、猛烈な勢いで激写しまくったのでした♪
 とはいえ、中央西線といえば重連タキ列車を撮ってナンボ、というのも確かでしょう。そのうちオンシーズン=冬に再訪したいものだ……という宿題が残ったのでした。

木曽路歩き鉄 (前座) 八王子のHD300

2017-07-09 20:43:00 | 貨物列車


 ここのところ多忙が続き、毎日アクセスして下さる方には申し訳ありません。撮った画像もどんどんアップが遅れてしまい収拾がつかなくなっている今日この頃ですが、何とか私自身のための備忘録としてアップして参ります (汗)。
 そこで新シリーズとして、先月中山道の木曽路ゾーンを歩いた際に撮った鉄道車両画像を貼りたく存じますが (このような表題を掲げただけで、既に撮影した車両のラインナップが見えてしまうという ^^;)、まずは前座として、高尾6時14分発の松本行に乗って塩尻に向かう前に撮影した、八王子のHD300です。



 このたび川重から正式にDD200 901も出場して、いよいよJRFのDLも急速に新世代への移行が進むことが明らかとなりましたが、周知の通り八王子の石油入換に従事する罐は、HD300の導入後間もない段階 (?) から世代交代がなされています。とはいえ、ちゃんと入換の時間を把握していなければ良い位置で撮影出来ませんし、何と言っても新型罐はどうせ今後何時でも撮影可能という安心感がありますので、なかなか撮影する機会がなかったのでした。
 ところが去る5月の松本訪問の際、朝6時過ぎにはHD300がタキの到着に合わせて動くことが分かりましたので (→5・6月と立て続けに427Mに乗ったという次第 ^^;)、6月に乗った際には横浜線から乗り換える時点でカメラをスタンバイさせておいたのでした。そして、夏至に近く早朝から十分に光量があるのをこれ幸いとして、高尾行入線の前に撮り鉄なひとときを楽しんだ次第です。
 何はともあれHD300は、釣掛VVVFとディーゼルエンジンのハーモニーが素晴らしいの一言ですので、個人的には好きな罐となりましたが、現存するDE10も折に触れてもう少々撮り貯める機会を設けなければ、と思うのも確かです。


貨物入換新時代のヌシHD300@南松本

2017-06-25 16:42:00 | 貨物列車


 先日発売された鉄道雑誌には、DE10の大宮工場最終出場云々という記事があり、これは又しても時代の画期がいよいよ到来した……と思いました。DE10は既に大いに古株な機関車であり、80年代の車扱貨物大幅削減や客レ激減によってかなりの数が廃車となっていますが、その際に生き残った車両は廃車分の部品も活用し (?)、景気の悪い時代を生き抜いて来ました。しかし今や、多少の景気回復やモーダルシフトによってJRFにも追い風が吹き、既に入換用としてHD300が増えつつあるほか、保安機器も装備したスイッチャーDB500形が下関を皮切りに導入されています。そして先日のJRFプレスリリースによりますと、本線運転用のDD200形試作車が間もなく登場! こうした機関車の一斉交代を見据えてのDE10最終出場なのでしょうか? (旅客会社もDD200購入?)



 まぁ詳しいスケジュールは今後明らかになるのでしょうが、ともあれ今後しばらくは、DE10からDD200・HD300への世代交代がいよいよ加速すると思われます。現在まだDE10で運用されている路線・貨物駅は、徐々にヲタで賑わうことになるのでしょう。
 いっぽう、私のように内輪情報とは無縁で (?) 行き当たりばったりに撮っておりますと、初めて訪れた貨物スポットが既にHD300に置き換わっており、結構腰を抜かすことがあります。その場所が……先月松本を訪れたついでに初めて訪問した南松本駅。南松本駅は首都圏の名だたる貨物駅と比べればさほど貨物の往来も多くなく (?)、てっきり今でもDE10の天国かと思いきや……2両のピカピカなHD300が鎮座しており、新鮮な衝撃を受けました (笑)。まぁ、HD300はキライではないので別に構わないのですが (とゆーか、ディーゼルエンジン音をガラガラ鳴らしながらVVVF音がするあたり、結構シビれます。^^;)、DE10は一度去って復た還らず。心の片隅では「しまった、もっと早く来るべきだった」と思ったのでした。


まぁいずれにしても良い眺めです☆

EOS 7D MarkⅡ試撮貨物散歩 (1) 扇町DE11

2014-11-02 00:00:00 | 貨物列車


 キヤノンが去る10月30日に満を持して発売した、APS-Cサイズセンサーの高速連写デジタル一眼レフカメラ・EOS 7D MarkⅡ。前作であるEOS 7Dを発売日に購入して以来約5年間使い続けて来た私個人としましては、5年間の進化、とりわけ高感度撮影時の性能上昇にアツく期待し、正式発表とほぼ同時に淀新宿本店に予約を入れまして、今か今かと発売を待っていました。すると何と!先日アップしたCNR・YZ22のN模型と同じく、EOS 7D MⅡも当ブログ10周年の節目とほぼ重なるタイミングで発売開始となったとは! いや~慶事というものは立て続けに起こるものです! (当ブログの10周年は慶事でも何でもないと言われればそれまでですが ^^;)
 というわけで、去る30日は渋谷の某ホテル(道玄坂とか円山町の方ではありません。笑)でのヲ仕事が無事終了したのち、山手線に乗っていざ新宿へ。発売日ゲット!を決め込んだあとは真っ直ぐ帰宅し、バッテリーグリップ無料プレゼントキャンペーン(ま、どうせ新発売時の販売価格にバテグリ代が上乗せされているものと思いますが……)の申込も投函終了! さっそく一昨日、平日休みであったのを良いことに、試し撮りと称して久しぶりに近場の貨物スポットを訪ねてみることにしました (まだ操作に不慣れな中、イキナリ遠出は出来ないですし)。



 そこでまず訪れたのが鶴見線の扇町。鶴見線はかつて、大川や扇町での化成品タキ扱い、あるいは昭和手前で分岐する製油所での石油タキ扱いがあった頃は度々訪れたものですが、今や定期的に貨物列車が運行されるのは扇町の石炭ホキ(三ヶ尻との往復)と安善の米タン(拝島との往復。毎日走るわけではなし)のみという凋落ぶりは実に寂しく(あと、ごく稀に新芝浦までシキ入線あり)、鶴見線のさらなる本数減による移動効率の悪さもあって訪問は本当に御無沙汰となっておりました……。牽引機が原則として防音カバー付きのDE11 2000に代わってからは、確か初めての訪問だったのでは……と記憶しているところです (滝汗)。それだけに、鶴見線の車内から眺める浜川崎ヤードの空虚ぶりは、かなりショックでした (T_T)。その一方で、三ヶ尻からの返空石炭ホキが扇町への最後の一走りを控えて発車待ちであるのを眺めて「やった♪ウヤじゃない♪」と内心はしゃいでいたのですが (^^;)。
 というわけで、待つことしばし。電車用線路1本と貨物用線路2本を除いてすっかり草に覆われた扇町駅に、鮮烈なJRF塗装のDE11と黒ホキの編成が御登場! EOS 7D MarkⅡはレリーズのタッチが非常に敏感で、しかもミラーショックも極めて少なく、あっと言う間の毎秒10枚連写ですので、油断しているとあっという間に「シャシャシャシャシャ……」と小気味よく撮り貯まってしまいます! うむむ……貫禄たっぷりのDE11 2000に果敢に挑みかかる「IMAGE MONSTER二代目」EOS 7D MarkⅡ……。一皮も二皮も剥けた撮り心地に、むしろ撮るこちら側が追い着くのが大変かも知れません (←ヘタレ)。そんなことを感じつつ、一方では久しぶりの貨物入換撮影の目まぐるしさにフラフラになりつつ (笑)、11時14分の臨港バスに乗って川崎駅界隈に向かったのでした。

冬空の秩父鉄道 (4) 老雄デキ107!

2014-02-01 00:00:00 | 貨物列車


 昨日は、いつもお世話になっております「きえふにいさん」様のお声がけで、都内某所のロシア料理店にて「ソチ五輪開催記念 (うそ)・たまにはロシア料理を食うぞ!」という趣旨を兼ねた遅い新年会が開催されまして、「あまのじゃく」様を交えた計3名で、アツアツのピロシキを頬張りつつロシアビールで酔っぱらうというヘタレなひとときを過ごしました♪ そこで、ロシア・東欧のコメコン計画経済臭がプンプンする濃いぃ車両の画像をアップ出来れば良いのですが、個人的にはウラジオやハバロフスクなど手頃な距離の場所ですら、行きたい行きたいと思いつつも未だ訪問が実現していない状況です (汗)。そこで、きえふにいさん様が80年代からの原理主義的秩父党員 (笑) でおられることにちなみ、秩父党員なら誰でもパブロフの犬状態にならずにはいられないデキ107の画像をアップしたく存じます (^^;)。



 現在、秩父といえばほとんどの鉄ヲタの話題に上るのは、恐らくもっぱら引退Xデーを目前に控えた1000系の存在でしょうか。勿論、昭和30年代の姿をそのままに、前パンを振りかざしてブッチギるJNR101系→CTK1000系の勇姿と、最後の6両がついに間もなく命尽きるという壮大なドラマの幕引きは、およそ昭和を記憶するヲッサンのココロをアツくするものであることは十分承知しておりますし、私としてもその例外ではありません。
 しかし、そんな1000系が去る後も、秩父鉄道にはまだまだ(否、より一層)シブい車両が残り続けるわけで……。むしろ昔からの秩父党員のはしくれとしましては、1000系引退まつりが終了し、再びいつもの静かな秩父鉄道が戻って来たのち (と申しますか、そもそも国鉄・秩父リバイバル塗装が始まるまではSL通過時以外ひたすら静かだったはず。リバイバル開始後もしばらく1000系が多数走っていた頃は、折角の降雪時でも誰も撮っていませんでしたし♪)、東急8000系列軍団とオリジナルEL軍団が競演する日々の積み重ねを乗って撮るのを楽しみにしているものであります。
 そんな中でもとりわけ大当たりなのが、松尾鉱業の忘れ形見であるヒサシつき古典罐・デキ107・108ですね♪ ホント、国鉄EF15の小型バージョンと呼ぶべきこの2両が未来永劫走り続けてくれることを祈念せずにはいられませんし、マイクロあたりから模型化されるのを渇望中……! というわけで、昨年末の埼玉鉄模フェスタついで撮影の際には、武川で入換するデキ107の姿に激しくフィーバーしてしまったのでした♪