地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

台北蒸し焼き鉄 (4) 旧客流用事業用車

2013-06-26 00:00:00 | 台湾の鉄道


 釣掛自強EMU300のゆったりとした椅子にもたれて夏の緑に覆われた台北近郊の風景を眺めていたところ、まずは樹林の機務段にて17m級シルヘッダー付き藍色旧型客車に怪しい機器を満載した事業用車らしきシロモノを目撃……! (写真撮ってねぇ……汗) さらに橋上駅化された山佳駅の変貌ぶりに驚きつつ (嗚呼浦島状態……)、急カーブの連続を経て鶯歌駅を通過したところ、休日だというのに幸福水泥公司のスイッチャーに人が乗り込んでおり、しかも駅前陶器市場の隣の側線にはかつて対号快車用として製造されたスハ44風旧客を流用した工事用宿営車が停車しているではありませんか! いっぽう、とりあえず時間の関係上、自強号の指定券は桃園までの購入でしたので、順当に桃園駅にて下車したところ……うわぁぁん!桃園駅のヤードが高架化工事&駅前再開発のためにきれいさっぱり消えているという……(号泣)。その影響で、周知の通り林口線の貨物・旅客列車も全廃され、林口線の線路は完全に赤く錆び付いていましたし……。セメント荷役設備もあって入換で賑わっていた桃園駅も歴史の中へと去ってしまいました。



 というわけで、桃園での長居は無用! とりあえず繁華な駅前の周辺で小吃屋に入り空腹を満たすという選択肢もありましたが、とにかく鶯歌駅のスイッチャーが動いていたのが気になりまして、数分後にやって来たメッチャ混みのスネ夫に乗って鶯歌に戻ったところ、あらら……スイッチャーは奥の方に引っ込んで撮れない状態となり、しかもエンジンも停止し……入換は終わってしまったようです。
 そこで気を取り直して、しばらく待てば高雄方面からEMU1200による釣掛自強がやって来ることから、「さぁ撮るぞ!」と待ち構えたものの……又してもウワァァァン!PP自強による代走とは……(超号泣)。
 そんなこんなで結局、鶯歌での撮影のメインは、転クロ藍色旧客改めオレンジ色の宿営車に。床下には家庭用クーラー室外機が設置されていたり、車内には洗濯物が見えたりと、今も南廻線で辛うじて楽しめる転クロ旧客の雰囲気とは多少違ったところもありますが (^^;)、首都からさほど遠くないベッドタウン&陶芸の街の駅にて、こんな感じで旧客気分をビンビンに味わうことが出来るのは、実に目の保養ということが出来ましょう♪ 強いて言えば、駅前陶器市場のカラフルすぎるビニール屋根が少々アレですが……(1枚目はホーム上で必死にローアングルにして撮影。禁を犯して線路に下りたわけではありません→駅員が見ているのでムリですし)。そういえば、この手の工事用車両は、確か以前は桃園駅ヤードの片隅に常駐していたのでは……という曖昧な記憶がありますので、桃園ヤードの廃止・撤去とともに、常駐の地を一駅隣りの鶯歌に移したのかも知れません。


 これは居住性が悪そう……(汗)。



 これは居住性がもっと悪そう……居住空間が二層になっていることから、「四等車ホヒ」という言葉を思い出しました (いや、それ以下だって。滝汗)。もっとも、この手の貨車改造宿営車は、実際には居住用としてではなく、もっぱら資材置き場として用いられているような雰囲気でもあります (扉に火気厳禁マーク [?]が貼られていますので、工事用バーナーの類が収納されているのでしょう)。


台北蒸し焼き鉄 (3) 釣掛2形式奇跡の並び!

2013-06-11 00:00:00 | 台湾の鉄道


 釣掛自強EMU300の麗姿を激しく連写して脳内が激しく興奮しつつも、とにかくすぐにEMU300に乗らなければ……と思い、すぐに後ろを振り向いた瞬間、ななな何と!さらなる衝撃的感動の極致な光景が……♪♪ 同時到着の基隆行き区間車 (各駅停車) は南アフリカ製の釣掛EMU400ではありませんか!! \(*^O^*)/ しかも台北近郊の区間車はスネ夫 (EMU700) の天下になっている中、釣掛EMU400が来るのはまたとない幸運……。そこで、とにかくEMU300に向かって走らなければと思うものの、この光景を撮らなければ死ぬまで後悔すると思いまして (大袈裟かも知れませんがマジで)、ええいままよ!と引き続き激写を重ねたのでした♪♪



 まぁそれもそもそも、腕時計を睨みながら「斗南行きEMU300の発車時間まで僅かながら余裕がある」と踏んだからでもありまして (汗)、激写の後は首尾良く乗車! 台北に到着するまで車内はスカスカですので、発車の都度デッキに立ち (台湾の釣掛自強は客室内の遮音効果が非常に高いです)、神々しさに満ちあふれた釣掛の轟音に心酔し、蛇行に入ってからはシートピッチが広く優雅な椅子にもたれかけて日式緑茶を口に含み、激闘の心地よい疲れを癒やしたのでした……!
 残念ながら台北からは大量に乗客が乗り込み (だからこその土日運転列車なのですが……)、デッキも通路も人で埋まったため、おいそれと発車時のみデッキに釣掛サウンドを聴きに行くというわけには行かなくなりましたが、板橋の先でトンネルから出るまではトンネル内に反響する釣掛音を車内で楽しみ、トンネルを出てからは緑濃き山々に囲まれた台北近郊の風景をゆったりと鑑賞したのでした……♪ 

台北蒸し焼き鉄 (2) 釣掛自強EMU300!

2013-06-05 00:00:00 | 台湾の鉄道


 祝!サッカー日本代表W杯出場決定!……というわけで、イタリア人ザッケローニ監督への感謝を込めつつ、イタリア製電車の御登場でございます……(爆)。
 今回の台北出張ついで鉄にあたっては、時間の関係ゆえ可能なことは極めて限られていたことから、事前の綿密な検討を経て特定の重要なツボを狙う必要がありましたが、そこで白羽の矢を立てたのが釣掛式電車の自強号! 
 私が初めて台湾を訪れた19年前 (あっという間だなオイ……)、大動脈・西部幹線の自強号といえば、正面は黄色とオレンジの警戒色、側面は優雅な暖色の濃淡をまとった釣掛式電車の天下でしたが (本来、正面は警戒色ではなかったものの、1981年に新竹近辺で発生した踏切事故以来警戒色に)、その当時は非鉄の台湾一周旅行であったことに加え、我が世の春を謳歌する (?) 自強号電車よりも他の各種客車列車に圧倒的な旅情を感じたことから、自強号に乗ることはないという大失態を犯してしまったのでした (そもそも釣掛とは知らず……滝汗)。しかし……その後PP自強E1000や、タロコTEMU1000が大量増備された結果、大勢力を誇ったはずの英国老婆EMU100は全車引退 (T_T)。南アフリカ製EMU200は大更新により、9両固定編成・自動ドア・新塗装のEMU1200へと更新され、高雄を基地として主に一日1~2往復の高雄~基隆直通自強に使用されている……はずです (今回、高雄700→台北1200の自強112次について、時刻表に車椅子マークが無いことからEMU1200ではないかと狙いを定めて撮影しようとしたものの、現れたのはPP自強……代走か?? -_-;;)。

 

 いっぽうイタリア製のEMU300は、EMU200と比べて大して車齢が変わらないにもかかわらず、ドアを自動ドアに改造した程度で、登場時の基本的な塗装とアコモデーションを温存して今日に至っています♪ EMU1200が高雄に配置されているのに対し、EMU300は台北の東に位置する七堵に配置され、時刻表から判断するにつけ、以下の運用に入っているものと思われます。

 (1) 基隆~彰化 113次~126次 (日曜運休)
 (2) 七堵~斗南 121次~124次 (土曜&日曜運転)
 (3) 七堵~彰化 131次~134次 (日曜運転)
 (4) 基隆→台北 109次 (おはようライナー的存在。土休運休)
 ※(2) 以外は今回目撃しているわけではなく、運用上七堵を拠点
 とし、かつ時刻表に車椅子マークが無いことからEMU300と推
 測した次第。他の車種で来た場合には、大変恐れ入りますが責
 任は負いかねます。車両数が少ないため、検査・故障が重なる
 と代走も十分有り得ます。あくまで自己責任でお願いします。

 というわけで今回は、某駅にて朝練と称して昨日アップの自強号の数々を撮影したのち、(2) の121次に乗って桃園まで約1時間の釣掛高速電車の旅を満喫するとともに、非鉄時代の釣掛自強への愛の無さを内心激しく自己批判するぞ!(笑) と思いまして、朝練の前に桃園までの指定券を購入、駅先端で激写したのち猛ダッシュして (滝汗←良い子は絶対真似しないように!……台鉄の優等列車停車駅ホームは、DC自強の最大15連に対応するためやたらと長く、駅撮り直後に8~9連に乗る場合には疲れるぜ……ハァハァ ^^;)、そのまま乗り込むことにしたのでした。そこで、露出チェックをはじめ準備万端を整えて待つことしばし……急カーブの奥からイタリアーノなEMU300様の神々しい御姿が!! (*^O^*) しかも連写しやすい待避線に入ったぁぁっ!!v(^O^)v 嗚呼……何という幸せ♪♪ しかしその直後、さらなる奇跡が起こったのでした……(続く)。

台北蒸し焼き鉄 (1) 自強号百花繚乱

2013-06-04 00:00:00 | 台湾の鉄道


 DC自強・DR3000!……警戒色顔は昔ながらの自強号のイメージ♪



 PP自強、故障多発ながら依然主力。釣掛罐は発車時に脇にいると最高♪



 タロコ (太魯閣)・TEMU1000が車体を傾けてあっという間に通過!



 最新鋭プユマ (普悠瑪)・TEMU2000も登場!……ド順光ではありませんが (汗)。

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 去る5月末から一昨日まで3泊4日の日程で訪れた台湾は、何ともはやな個人的失態にゆえにいつの間にか約5年ぶりとなり (-_-)、しかも予定が朝から晩までぎっしりと詰まった出張であったため、鉄活動については3日目朝と最終日の飛行機の時間までという限定的なものとなってしまいましたが、それでも一応、美味しい部分をギュッと濃縮したような充実のひとときとなりました♪ もっとも、最後に買い物に充てるべき時間を、ズルズルと鉄活動延長戦のために使ってしまったため、新刊の鉄道書や鉄支路製N模型を買うヒマも全くなく、「しまった……何しに来たのか」状態 (滝汗)。挙げ句の果てには、手帳のような小冊子サイズの台鉄時刻表をゲットすることすらすっかり忘れてしまったとう……(^^;;; 爆汗)。まぁとにかく、台北駅前に宿泊していたにもかかわらず、最終日以外は買い物をする隙もないほど、仕事と夜の美食の面でも超充実の出張だったということで、体内で欠乏していた「台湾分」を大いに補充できたのは良かったと思っております♪♪ やはり最低でも一年に一度は台湾に行きたいものですな……。
 というわけで、日陰でも35度以上あろうかという猛烈な蒸し焼き状態の中でありながらも、台湾万歳!と内心叫びながら敢行した撮り鉄の成果のうち、とりあえず自強号各種をピックアップしておきます。とりわけ、タロコに加えてプユマも登場したことで、自強号は非常にバラエティが増したような気がしますね……。最大の遺憾は、高雄~基隆間を往復する「時刻表に車椅子マーク無し」自強号を狙ったところ、釣掛EMU1200ではなくPP自強で来たことでしょうか (-_-;;)。あと、花東線方面に向かうDC自強のうち、今回撮影出来たのはDR3000のみで、ギンギラコルゲートがイカすDR2800がやって来なかったのは残念! また5月31日の日中、基隆港に上陸したプユマの甲種輸送があったようですが、この時間は用務の真っ最中で台北から基隆に行くこと自体考えられませんので (とゆーか、予定知らないし。笑)、事後的にネットで確認したのみです。
 え……この他にも現役自強号はあるって……? その話題は後日 (*^^*)。

台湾のDC自強号・DR3000形

2013-05-28 00:00:00 | 台湾の鉄道


 いろいろな理由により緊密の度を強めつつある日本と台湾の関係は、正式な外交関係など無くてもより一層緊密な実質的関係を創りうるのだという実例を示しているように思います (勿論、正式な外交関係への移行を心から望みます)。何せ、とある国に至っては、日本との平和友好条約にサインしておきながら、独裁政党の機関紙やその子会社タブロイド紙からして、国際社会における日本の名誉を徹底的に貶めようとしている惨状ですからなぁ~。
 というわけで鉄道の分野でも、日台合作による新車の導入が進んだり、あるいはJRHや江ノ電などとの密接な関係など、日本と台湾の関係強化は誠に喜ばしい限りですが、個人的には東南アジアにうつつを抜かしている間に、台湾は何と約5年の御無沙汰になってしまいました……(滝汗)。ヘタクソながらも中文を話せてしまいますと、脳内で台湾というところは「日本語を使っていない日本」と思えてしまい、結局北海道や沖縄を訪れるのと同じような心理状態なんですよね……(^^;)。国内であると、近いから何時でも行けるなぁと油断してしまい、気が付いてみたら相当御無沙汰になったり (沖縄に行ったのも10年前だし。-o-;)、西日本を中心に未訪問の県が多数……(爆)。



 しかし、ようやく個人的に台湾分補給の機会が再び巡って参りました♪ 明後日からちょっくら次の日曜日まで台湾に行って参ります……♪♪ しかしながら、基本的には行動予定を台湾側が安排した出張ですので、もし運良く撮り鉄出来るとしても僅かな空き時間のみで、しかも台北界隈のみとなるでしょう……(あるいは、松山駅近くにある鉄道模型の魔窟・○方模型店にどっぷり浸かるとか ^^;)。というわけで、あわよくばプユマ号や釣掛自強を撮影出来れば本当に御の字というレベルでして、基本的にはスネ夫やウリナラ製電車がメイン、あるいは「乗ったことは何度もあるけど撮ったことはほとんどない」台北捷運を撮ってみようか……という体たらくですが、そういえばそろそろ、近い将来の花東線複線電化完成により台北からは消える可能性が高いDC自強も撮り貯めた方が良いのだろうか、という気もしております。
 そこで、5年前の台湾駆け足一周の際に撮影しておきながら、何故かアップしそびれていたDC自強・DR3000形をアップしておきます。撮影したのは屏東線と花東線ということで、今後も屏東線の潮州以南と南廻線が電化されない限りDC自強も残ることになりそうですが (花東線のDC自強の一部は高雄方面からの直通列車であり、しかも常に満杯気味のドル箱列車ですので、「花東線電化完成により台東で打ち切り・花蓮~台東間はプユマに乗換」ということにはならないでしょう)、とにかく最近は台湾に限らずいろいろな国のいろいろな車両をめぐる事情を見るにつけ、「こういう顔の車両は、今すぐ消えるわけではなくとも、来たら必ず撮っておけ」ということを肝に銘じている次第……(^^;)。あ、でも出来れば、コルゲートギンギラな裾絞り車体で自強号としてバリバリに現役なDR2800形を撮りたいのですが……(DR2800は基本的に樹林~花蓮間が活躍の舞台のはずですので、なおさら台北近郊で頑張らなければ。汗)。