釣掛自強EMU300のゆったりとした椅子にもたれて夏の緑に覆われた台北近郊の風景を眺めていたところ、まずは樹林の機務段にて17m級シルヘッダー付き藍色旧型客車に怪しい機器を満載した事業用車らしきシロモノを目撃……! (写真撮ってねぇ……汗) さらに橋上駅化された山佳駅の変貌ぶりに驚きつつ (嗚呼浦島状態……)、急カーブの連続を経て鶯歌駅を通過したところ、休日だというのに幸福水泥公司のスイッチャーに人が乗り込んでおり、しかも駅前陶器市場の隣の側線にはかつて対号快車用として製造されたスハ44風旧客を流用した工事用宿営車が停車しているではありませんか! いっぽう、とりあえず時間の関係上、自強号の指定券は桃園までの購入でしたので、順当に桃園駅にて下車したところ……うわぁぁん!桃園駅のヤードが高架化工事&駅前再開発のためにきれいさっぱり消えているという……(号泣)。その影響で、周知の通り林口線の貨物・旅客列車も全廃され、林口線の線路は完全に赤く錆び付いていましたし……。セメント荷役設備もあって入換で賑わっていた桃園駅も歴史の中へと去ってしまいました。
というわけで、桃園での長居は無用! とりあえず繁華な駅前の周辺で小吃屋に入り空腹を満たすという選択肢もありましたが、とにかく鶯歌駅のスイッチャーが動いていたのが気になりまして、数分後にやって来たメッチャ混みのスネ夫に乗って鶯歌に戻ったところ、あらら……スイッチャーは奥の方に引っ込んで撮れない状態となり、しかもエンジンも停止し……入換は終わってしまったようです。
そこで気を取り直して、しばらく待てば高雄方面からEMU1200による釣掛自強がやって来ることから、「さぁ撮るぞ!」と待ち構えたものの……又してもウワァァァン!PP自強による代走とは……(超号泣)。
そんなこんなで結局、鶯歌での撮影のメインは、転クロ藍色旧客改めオレンジ色の宿営車に。床下には家庭用クーラー室外機が設置されていたり、車内には洗濯物が見えたりと、今も南廻線で辛うじて楽しめる転クロ旧客の雰囲気とは多少違ったところもありますが (^^;)、首都からさほど遠くないベッドタウン&陶芸の街の駅にて、こんな感じで旧客気分をビンビンに味わうことが出来るのは、実に目の保養ということが出来ましょう♪ 強いて言えば、駅前陶器市場のカラフルすぎるビニール屋根が少々アレですが……(1枚目はホーム上で必死にローアングルにして撮影。禁を犯して線路に下りたわけではありません→駅員が見ているのでムリですし)。そういえば、この手の工事用車両は、確か以前は桃園駅ヤードの片隅に常駐していたのでは……という曖昧な記憶がありますので、桃園ヤードの廃止・撤去とともに、常駐の地を一駅隣りの鶯歌に移したのかも知れません。
これは居住性が悪そう……(汗)。
これは居住性がもっと悪そう……居住空間が二層になっていることから、「四等車ホヒ」という言葉を思い出しました (いや、それ以下だって。滝汗)。もっとも、この手の貨車改造宿営車は、実際には居住用としてではなく、もっぱら資材置き場として用いられているような雰囲気でもあります (扉に火気厳禁マーク [?]が貼られていますので、工事用バーナーの類が収納されているのでしょう)。