地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

神奈中ブルドッグ・里帰りと最後の旅!

2013-06-10 00:00:00 | 濃いぃ路線バス&車両


 川崎市バスでもあるまいに、千鳥町に突如現れた元神奈中ブルドッグ!!!



 最徐行サービスで (^o^) 日本触媒&昭和電工前交差点を堂々通過!!! 



 このカーブを曲がると神奈中本社前に到着!! 車内はノリノリの御様子 (笑)。



 劇的な里帰り凱旋を果たしたブルドッグ。しかし間もなく伊豆を越え西へ……。

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 鉄道車両と比べて、バスは車体構造や内燃機関の華奢さのためか (?)、ある大手事業者で活躍を始めても12~3年で、あるいは10数年で廃車となってしまい、地方の事業者や海外へと流れて行くことが一般的です。このため、主力でガンガン走っていた車両であっても、気が付いてみれば一気に数を減らし、「えっ、もう引退?」と愕然とすることが多いものですが、その一方で地方に出掛けると、装いを改めながら頑張っている車両を多数見かけるのも確かです。この点、鉄道車両と比べて路線バス車両の方が、中古車を訪ねて全国行脚、さらには海外遠征する楽しみに満ちているのかも知れません。
 しかし、地方や海外に転じた中古バスの老朽化と完全引退が鉄道車両と比べて早いのもまた事実。70年代半ばのモノコック車両が動態保存車を除いて東北や沖縄から消えたのに続き、70年代末から80年代前半の車両も風前の灯火となっているのは否めないでしょう。日本中古バスの金城湯池であるミャンマーですら (そういえばすっかり撮りバス記録のアップが先延ばしに……^^;)、ヤンゴン市内の車両はエアロスターKをはじめ80年代半ば以降の車両でほぼ占められており、それ以前の車両は稀に長距離線や貸切で見かけるほか、地方都市へ出掛けないと見られないという……。したがって、国内とミャンマーともに、古き良きモノコック・ボロバスの魅力を味わい記録しようと思ったら、今が最後のひとときなのです! そして、辛うじて現存する車両が保存されるのか、それとも解体されるのか……という分かれ目にも直面していると言えましょう。とはいえ、圧倒的多数の車両は活躍を終えたのち解体されてしまうのが世の習いでもあります (-_-;)。
 そんな中、極めて数少ない幸運を射止めたのが、神奈中にかつて所属していた1台のブルドッグ・K-MP118!! (形式名は多分ということで恐れ入ります ^^;)。綾瀬営業所の「せ7」を名乗っていたブルドッグは、廃車後北海道某地域に移り、最近まで某市にある学校法人の自家用車 (スクールバス用?) として長寿を誇っていましたが、ついに後継車が現れ、極寒の地での活躍に終止符が打たれた次第……。そこで通常なら解体されるところ、奇跡的に保存・譲渡話が進み、このたび川崎港に輸送されたうえで、川崎港から保存先まで夢のドライブが展開されたのでした!! 
 もっとも管理人自身は、あくまで浅い撮りバス歴しか持たない一介の鉄ヲタに過ぎません。したがって、フツーならこの手の保存バス情報は、事後的にバス趣味雑誌で知るのみではあります。しかし、このたび保存事業の中心として関わっておられる方から、極めて貴重な運行情報を御教示頂きまして、神奈川県内で再び神奈中ブルドッグが走る!という夢のような話に思わず武者震いが! (笑) しかも、東扇島を出発した後、神奈臨趣味者にとって聖地といえる千鳥町を経て産業道路に入り、まずは平塚駅前の神奈中本社へと向かい束の間の里帰りを果たす……というマニアック過ぎる行程ということで、これは何が何でも撮らなければ!と思い、前日までの怪社若手社員旅行の引率による寝不足ヘロヘロ状態をこらえ、朝4時起きで千鳥町に向かったのでした……!
 ご教示頂いた東扇島の出発時刻は6時40分。そこで……恐らく50分前後には千鳥橋に到達するだろうと予測し、念入りに露出を合わせて待つことしばし……今やエルガや西工の牙城となった川崎市バスに混じって、ついに正面右小窓つきの神奈中ブルドッグが現れました! しかも車内には、保存事業関係者の皆様 (全員筋金入りのバスヲタの皆様や本職のドライバーの皆様?) が多数乗っておられ、ノリノリな車内の雰囲気はどう見ても単なる保存のための回送には見えません (笑)。そんな光景を目にした私は「をををを……本当に来た!お帰り!ブルドッグ!」と内心叫び、激しく手を振りまくったのでした (爆)。そんな私に気づいて頂き、ブルドッグは最徐行サービスで目の前を通過……! とにかく無我夢中で連写し、やがて思い切り排気を吹かせて加速して行く後ろ姿を眺めながら、激しい興奮とともに喜悦に浸ったことは言うまでもありません……(*^^*)。嗚呼、かつて小田急某特急停車駅から高校まで毎日歩いた際、その脇を大量のブルドッグが続行運転していた光景を激しく思い出すではありませんか!!
 ちなみに、正面右小窓には「運賃後払い」とプリントした紙が貼ってあったほか (今回の回送を全区間乗ったら一体運賃はいくらに? 笑)、ドア脇に「せ7」とレタリングされているという芸の細かさに、神奈中関係者の皆様の《愛》を感じシビれました (*^^*)。
 その後は川崎からは気前良くサロに乗って一路平塚へ! (うまい具合に50km以内で土曜休日料金♪) 神奈中本社前には、道路渋滞のためか予定時刻よりもかなり遅れての到着となりましたが、しばしの間にわか撮影会が開催され、膨大な数の神奈中ブルドッグの中でも奇跡的に里帰りを果たした「せ7」の雄姿を記録しまくったのでした……!
 この後、ブルドッグはさらにひたすら西へと向かい、1泊2日をかけて昨日目的地に到着しましたが、残念ながら私自身はこの後ブルドッグの姿を見失ってしまい、追っかけ撮影は平塚で終了~というヘタレぶりとなりました (滝汗)。鉄道と違い、ルートが下道にバイパスと複数ある回送バスを、鉄道+バスの組み合わせで追いかけるのは無理があったようです……(西湘バイパスが極めてスムーズに流れていた一方、平塚でなかなか小田原方面行が来ず、「ここで待っていれば絵になるカットが撮れる」と思い某橋に着いた頃には既に通過していた可能性が大……。そして、その橋で1時間半以上「食事でもしているのだろうか」と思い待ってしまったのが運の尽き。@_@)。というわけで、「興奮→のち失敗」という結果に終わってしまいましたが、それでも2013年という時点において、川崎と平塚の二ヵ所でブルドッグを撮影出来たのは、本当に夢のようなひとときでした……!! 今後このブルドッグは公開予定もあるとのことですので、楽しみに待つことにしましょう!!
 何はともあれ、今回の運行計画を御教示下さった方に、改めまして心よりお礼申し上げますとともに、神奈中関連イベント及びグッズの一層の展開を熱く期待したく存じます!! 
 (お断り……今回、ナンバーは自家用車のため消させて頂きました)

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (貴ちゃん)
2013-06-10 07:00:48
おはようございます。
この車両は去年発行のバスマガジン第55号で紹介されたばかりの車両なので、今回の件は正直驚きました。

このようにして、貴重なバスが次々と保存されていくのは、一バスファンとして喜ばしい限りです。
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Unknown (おっとっと)
2013-06-10 21:41:59
>貴ちゃんさま
 こんばんは、コメントどうもありがとうございます!
 80年代前半製・車齢約30年の現役モノコックバスが雑誌で紹介されること自体、もうそのバスの先行きが長くなくヤバいことのあらわれなのかも知れませんが、何と保存!という驚きと喜びの展開になれば、路線バスファンとして嬉しくないはずはない……という感じですね!
 ブルドッグの代表的保存例としてはアルピコ松本電鉄バスのそれがありますが、それと同様に状態が良さそうな車両であるということで、今後の展開には本当に期待したいものです……!
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Unknown (ブルドック移送チーム)
2013-06-12 10:42:44
先週土曜日は早朝にもかかわらず(前日までハードワークでいらっしゃった事も知らず)東京湾岸まで御足労いただきました事、御礼申し上げます。
はるばる北海道を出発し、日曜日にようやく目的地に到達した時点での達成感は何事にも変えられない物となりました。帰りの「ひかり」でロング缶が蒸発したのは言うまでもありません。
 該当車はまだまだ野望があります。節目節目で御紹介いただければ幸いに存じます。
追伸:例のファイルは、もう少々お待ちいただきたく重ねてお願い申し上げます。
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Unknown (おっとっと)
2013-06-12 14:41:34
>ブルドッグ移送チームさま
 こんにちは、コメントどうもありがとうございます!
 いやはやこちらこそ、世紀の (?) 大保存事業の一端を激写させて頂く恩恵に与らせて頂いたことをお礼申し上げます! まだまだアッと驚く野望がおありとのことで、一ファンとして熱く注目させて頂きたく存じますが、まぁ恐らく川崎港に足を踏み入れることはないだろうと思うにつけ、やっぱり今回激写出来て良かったなぁ……と思う次第です。
 それにしても、ハードながらも充実した趣味活動のあとのビールというのは本当に美味いものですね (笑)。今後ますます、ブルドッグとビールの良い関係 (?) が展開されることを期待しております♪
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