地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

名門特急パラヒャンガンの復活を祈る!

2020-07-22 12:52:00 | インドネシアの鉄道


 これまで当ブログの更新を楽しみにして下さっている皆様には、一時的な更新停止が続いており、大変申し訳なく存じます。ようやく、昨今の社会経済激変に伴うオンライン化の影響による、黄金連休明け以来の一時的な激務が一山を越しまして、多少は気分的な余裕も生じて参りました。というわけで、新ネタは無いも同然ですが、これまで溜まっていたネタを少しずつ放流するかたちで更新を再開したく存じます。
 そんな折も折の昨晩、鉄関連としては初めてのZOOM飲み会に参加しました。いつもお世話になっておりますパクアン急行様が、現在おいそれと日本に一時帰国できないことから、その代わりにジャカルタと日本をリアルタイムで結びまして、インドネシア・ミャンマー鉄道に関する大家でおられる落花生。様、及び日本の鉄道整備と海外展開の陰の仕掛け人でおられるU様を加えて、夜の8時から午前零時までひたすら語りまくるという激濃なひとときとなりました。皆様どうもお世話になりました! またやりましょう!



 その話題の非常に大きな部分は、昨今の世情による鉄道・公共交通を取り巻く厳しい事情に注がれざるを得ず、実車の動向をめぐる濃いぃ話題は少なめだったのは致し方ないところでしょう。インドネシアの感染状況は日本よりも多いことは否めませんが、これはまあ人口規模を考えれば当然な話であり、究極的にはなるべく責任を取りたくない政府の対応が二転三転する中、個々の国民の意識によって辛うじて何とかなっており、一方で意識の低い連中を中心に感染が広がっているという点で、実は日本もインドネシアも割と似ているということで意見が概ね一致しました (汗)。
 こんな状況の下、誰もが非常に気を遣っており、しかも客の密度も下がっている鉄道は、実はほとんどクラスターになり得ず、新幹線の空き具合、そして座席の回転が禁止されるようになったことに至っては、むしろ昨年までよりもはるかに安全であることから、観光業を救うためにも個々人が責任持ちつつ旅行するのは問題ないはずだ……ということでも意見が一致したのですが、さあGo Toトラベル・キャンペーンはどうなることやら。私も出かけたいです……。
 その一方、インドネシア・KCIの電車や長距離バスはもう普段通りに客が乗っているにもかかわらず、KAIの客車列車は事前のPCR検査必須ということになっているため、せっかく中・長距離列車の運転が次第に再開されても、客がことごとく長距離バスに流れてしまい、空気輸送の惨状になっているとか……。とりわけ、昨年までの約2〜3年間は、渋滞が深刻なバンドゥンへの高速道路から客を奪い返して増発・増結・新車化の好循環が続いていた伝統の名門特急パラヒャンガンは、運転復活後すぐに再び運休しているのだとか……。そもそも指定券の発券を半分に絞っているということでもあり、まさか空調が故障しているわけでもないでしょうから、大丈夫だとは思いますが……。
 というわけで、KAI長距離列車の復活を遥か彼方の日本からも祈念することとしまして、ボロ客車で運行されていた頃のパラヒャンガンの画像をアップ致します。2016年8月の撮影で、要するに……私自身はこれ以後ジャカルタはご無沙汰で、完全に浦島化しているということです (爆汗)。
 また、インドネシアの鉄道と言えば、日本の協力の下で進められる予定のジャワ北本線の高速化を、ジョコウィの鶴の一声で、バンドゥンまで建設中の中国新幹線とつないでジャワ島を縦貫する高速鉄道に変更するという計画が浮上しているわけですが、機器の共通化を図れば不可能ではないとしても、中国とすり合わせなんてメンドクセ……という結論になったことは言うまでもありません (汗)。中国新幹線の完成後は、パラヒャンガンが大幅に打撃を受けることは間違いないところでしょうが、それまでは走り続けて欲しいとの願いも空しい長期運休……。なるべく早く日本とインドネシアの往来も自由化され、長編成化されたパラヒャンガンの勇姿を撮りたいものです。