【国会傍聴記番外 感想】
第168国会の本格論戦も1ヶ月が経ちました。
エントリー(記事)化した以外にもいろいろな委員会を聞いています。その中から「結構やるじゃん」と思った議員の実名と「もうちょっと頑張ってよ」という議員を匿名でご紹介します。
○けっこうやるジャン、参院自民党の山本一太さん
参院外交防衛委員会では、民主党に次いで自民党のトップバッターで質問席へ。
山本一太さん(群馬選挙区)はホワイトハウスに一番近いジョージタウン大学院で学びました。
(一番近いというのは、同大学がワシントン市内にあるという意味ですが、やはり米連邦政府入りをめざす全米の学生がジョージタウンに集まる傾向があるのも事実です)
国際協力事業団(JICA)で勤めた経験もあり、党、政府、参院でそれぞれ外交の責任者を勤めています。
「フォーリン・アフェアーズ(Foreign Affairs)」もよく読んでいて、最新の世界情勢に詳しい。この人は有為な人材です。
一方、民主党の参院当選1回生は、せっかく欧米の大学を出ているのに、かんじんの日本国憲法が分かっていない。たしかに欧米の大学では「日本国憲法論」の単位はないでしょうね。
シビリアン・コントロールを「文官統制」と言ってしまい、石破防衛相から「文民統制と文官統制は違うと思うんですねえ」と答弁されてしまう。これでは5分ほど時間のロスです。
実は「文民」とは、GHQの憲法草案のある“civilian control”を日本語訳する際に必死に作った戦後の造語なんですよ。戦前からある「文官」とは意味が違います。例えば、広田弘毅が首相になった理由は「当時は軍人首相ではどうにもならない状況になっており、文官から首相を出す必要があった」と説明されることがよくあります。
まあ、外交防衛委員会でやっているうちに分かってくるでしょう。
○内閣委員会は良質な練習場 民主党2年生の吉良州司さんに好感
衆院内閣委員会。民主党の吉良州司さん(大分1区)は2回生。
短い持ち時間ながら「殖産興業以来の日本の経済の歴史」をひもとき、「日本の経済力が衰退している」と大田弘子経済財政担当大臣などに本質的な質問をぶつけて好印象でした。吉良さんは東大法学部から商社(日商岩井)に入り、アメリカ赴任、本社課長を務めたそうです。こういう人材って意外に少ないんですよね。
「大臣の方がはるかにお詳しいでしょうが・・・」なんて言わなくていいんですよ。吉良さん、ビシッと言って大丈夫ですよ!。少なくとも私にはそう思えました。
内閣委員会というのは、内閣府特命担当大臣が参加します。つまり金融なら渡辺大臣、景気なら大田大臣、規制改革なら岸田大臣といろいろ聴けるわけです。
この内閣委員会は、若手大臣と若手議員が切磋琢磨することで与野党ともいい政治家が育ちそうな感じです。
○棒読みだったり、聞こえない声では・・・
一方、公明党の女性議員で原稿棒読みの人が2人もいました。その原稿が自分で書いた物ならまだいいんですが、どうでしょう。
自民党の小泉チルドレン・男性・小選挙区選出の若い議員。
声がか細くて何を言っているのか分かりません。どうしたんでしょうか? 総裁選ではずいぶんとTVに出たり、精力的に署名を集めていたのに。
参議院では7月当選の新人が登壇し始めました。どんどん質問に立って欲しいです。なんせ一番直近の国民の声を聞いた人なんですから。
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