第41回衆院選に負けながらも新進党党首にいすわった小沢一郎氏が、新進党の西岡武夫幹事長、中野寛成・国会対策委員長、近江巳記夫・両院議員総会長、神崎武法・総務会長、野田毅・政策審議会長が知らないところで、解党の準備を進めていたという驚くべき実態が浮き彫りになりました。これは当時新進党役員だった衆議院議員が引退記者会見で明らかにしました。
元新進党役員は「小沢さんがなぜ瓦解する方向に持っていくのか。小沢さんの調整力や心をこめたリーダーシップが発揮されない状況で、私自身なんとか最後まで守り抜きたいと、西岡武夫さん、野田毅さん、神崎武法さん、近江巳記夫さんらとひっしに策を練ったが、そのメンバーも分からないところで解党の準備が進んでいた」と語り、自民党宏池会出身で元文相の西岡武夫幹事長(故人)、民社党出身の中野寛成国対委員長、公明党出身で元科学技術庁長官の近江巳記夫・両院議員総会長、公明党出身で元郵政相の神崎武法・総務会長、自民党政科研出身で元自治相の野田毅・政審会長(政調会長)が知らないところで、小沢側近議員・秘書により分党手続きがされており、何らかの資産の移し替えがされた可能性が高まりました。
新進党本部が入っていたビルは、そのまま自由党本部になっており、金庫の場所は変わっていないと思われます。このとき、現金の運搬が側近職員(一部故人)によってなされたとの複数の証言もあります。このときの役員名簿をみると、新進党から自由党に移籍したメンバーとしては、おもに、東祥三・筆頭副幹事長、中井洽・組織委員長、田村秀昭・団体渉外委員長(故人)、小池百合子・国民運動委員長、藤井裕久・経理局長、二階俊博・選挙対策事務局長、宮本一三・国際局長、岡島正之・地方局長ら8人の名前が浮かび上がります。これに加えて上記の西岡幹事長と野田政審会長も自由党に参加しました。それぞれの関与については不明な点が残ります。
これまでは、公明党・創価学会からの分党圧力に小沢党首が耐えきれなくなって分党を発表したとの観測が強かったのですが、石田幸四郎旧公明党委員長にかわり旧公明党出身者トップに浮上していた神崎総務会長と、ベテランで重し役だった近江両院議員総会長が党存続に奔走して、その2人が知らないところで解党準備が進んでいたという有力証言が出たことで、小沢氏が野党第1党の金庫を私物化したのが「新進党解党の真実」だった可能性が高まりました。
小沢一郎氏は、今月中旬にも、東京高裁での裁判にメドが立つ見通しであることから、第181臨時国会で証人喚問すべきです。
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