【参議院法務委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
「外国人技能実習生機構法案」(189閣法30号衆修正)と「介護を追加する、入国管理法改正案」(189閣法31号)。質疑の後、質疑終局。討論では共産党と沖縄の風が反対。採決の結果、共沖反対、自公民維の賛成多数で可決しました。あす成立。
最近報道も増えたこの法案ですが、昨年3月上旬に政府が提出。きょねんの通常国会の衆法務委では刑事訴訟法改正案の41時間審議、ことしの通常国会の参法務委では、民進党提出の「ヘイトスピーチ規制法」との抱き合わせ戦術。この余波で、衆院では20カ月かかった法案が、参院ではわずか3週間で議了しました。27年ぶり与党第1党衆参単独過半数の力を見せつけた格好です。
「改正入管法の3年後見直し(おそらくオリンピック年度での見直し)」の附帯決議が全会一致で採択されました。
【衆議院本会議 平成28年2016年11月17日(木)】
「最高裁判所国民審査法改正案」(192閣法7号)と「水産高校の洋上投票を可能とする、公職選挙法改正案」(192衆法3号)が全会一致で可決しました。
「差別の推進に関する法律案」(190衆法48号)は、起立採決の結果、共産党反対、自公民維賛成多数で可決し、参議院に送られました。共産党だけの反対なので、見た目は圧倒的多数での可決ですが、採決の際、共産党から「ハンタイ!」「誰のための法律だ~~!?」と猛烈な野次が飛びました。
[画像]見た目は圧倒的賛成多数に見える、差別解消法案の採決、2016年11月17日(木)、衆議院本会議、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
長年、国会運営での立場が弱い共産党がこれだけの野次を浴びせるのは異例。私もまったく理解できない、とんでもない法案の可決だと考えます。いったいぜんたいどうなってしまっているのでしょうか。参でも可決・成立となると、その後は、財務省内での予算案編成と、自民党本部内での税制改正に目を光らせるしかないのですが、正直、そこまでは無理です。一体、解放同盟からどれだけの根回しがあったのか。そして、ほとんどの議員が事の本質を分からないまま、ただ漠然と党議拘束に従っているだけではないのでしょうか。多くの人が指摘するように、大戦前夜の不気味さを私は感じました。
「再犯防止推進法案」(192衆法6号)は、全会一致で可決しました。
「金融機能強化法と、株式買い取り機構法を、おのおの、単純に5年間延長する法案」(192閣法5号)は共反対、自公民維賛成多数で可決しました。ですから、上述の「」と同じ構図ですが、まったく野次はありませんでした。
「割賦販売法改正案」(192閣法18号)は全会一致で可決しました。
参議院に送付後、同院の第1種常任委員会の定例日は残り3回ですが、あす送付の法案と含めて会期内成立は動かないと思います。
【参議院財政金融委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
「平成24年社会保障と税の一体改革のための消費税法の一部を改正する法律案」(192閣法3号)が、民共維反対、自公心の賛成多数で可決しました。あす成立し、来週公布され、その日に施行。
【参議院総務委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
「平成24年社会保障と税の一体改革のための消費税法の一部を改正する法律案」(192閣法4号)が民共維希反対、自公賛成多数で可決しました。
【衆議院安全保障委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
「平成28年人事院勧告を完全実施する、防衛省・自衛隊職員給与法改正案」(192閣法15号)の質疑を終局。維反対、自公共社賛成多数で可決しました。月内に成立、施行が有力な情勢。
【参議院文教科学委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
「教育教務員特例法などの一括改正法案」(192閣法17号)。
私立高校教師出身の上野通子さんは「自民党本部内で、大阪の元校長の講演を聞いた。赤池誠章委員長も聞いていたが、感動して涙が出た」と切り出しました。
質疑が終局し、法案は採決の結果、共希反対、自公民維賛成多数で可決しました。附帯決議は、日教組組織内で民進党の斎藤嘉隆さんが提案し、可決。
教育再生派の自民党議員も、日教組の民進党議員も、加配定数など、教員・職員の人数を確保するよう求めることで、一体化する雰囲気を感じました。ただ、教育再生派も「涙した」で義務教育を語らないでほしい。
【衆議院憲法審査会 平成28年2016年11月17日(木)】
秋の改憲国会になるかと思いきや、会期が始まって6週間たってからの事実上の初開催となりました。
「憲法制定過程と憲法公布70年を振り返って」と題して、自由討議などがありました。
今年中の改憲発議はない見通し。
【衆議院災害対策特別委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
ことしは、平成28年台風10号が、太平洋から東北に上陸するという珍事がありました。
秋葉賢也委員長が、先月10月28日の「8月以降の台風被害」について岩手県への委員派遣を自ら説明。「法改正の必要もある、と決意した」と語りました。委員長の提案で、現地からの要望を、議事録に参考掲載することを全会一致で決定。
この後、一般質疑。最後に、来週11月24日(木)に風水害被害についての参考人質疑をすることを決定。この委員会が主導しての災害対策基本法などの改正論議が始まる気配です。
【衆議院総務委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
「地方公務員育児休業法改正案」(192閣法11号)が全会一致で可決しました。
きょねんの閉会中に、通常国会での自民党2期生大西英男さんの、同じ2期生の野党女性議員に対する「早くうまないとだめだぞ」の野次騒動がありました。大西さんが「久しぶりだ」と質問しました。大西さんの久しぶりの登板と、「育児休業」との関係は不明。
【参議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会(参TPP特)平成28年2016年11月17日(木)】
地方公聴会が、北海道帯広と、茨城県水戸で開かれました。派遣議員のツイッターなどによると、水戸では原中勝征・前日本医師会長らが出席。与党側推薦の農業団体役員らも含めて、積極的に賛成する、という意見は出なかったようです。
議題は、「TPP条約承認案件」(190条約8号)と「TPP国内実施法案」(190閣法47号)。
【衆議院決算行政監視委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
玄葉光一郎委員長の就任あいさつがありました。
【参議院厚生労働委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
一般質疑がありました。
【衆議院農林水産委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
一般質疑がありました。野党から辞任要求があった、山本有二農相ですが、野党も出席して質疑がありました。これで「辞任要求」は撤回され、「山本農相政局」は正常化したことになります。
【参議院農林水産委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
午前中は一般質疑。午後7時に再開し、「鳥獣被害等防止法改正案」(192参法 号)が起草。これは既に当ブログ内のエントリー(
猟銃所持の時限特例の5年延長法案を、自公が第192回臨時国会に提出へ 鳥獣被害防止特別措置法改正案
)で書きました。全会一致で可決し、委員長が参議院本会議に提出へ。公布日に施行。
【参議院内閣委員会 平成28年2016年11月17日(木)】
別エントリーで書きました。全文をコピペして、このエントリー記事の本文は、そこで終わります。
ストーカー行為をした者へ最長6か月の懲役を課すことができる、「ストーカー行為等の規制等に関する法律」の改正案(192参法 号)が、平成28年2016年11月16日(水)の参議院内閣委員会で全会一致で起草されました。法律番号は「平成12年5月24日法律第81号」で、改正案の議案番号は「192参法おそらく51号」。
今の法律では、ストーカーの定義に「連続して、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールを送信すること」とありますが、「電子メールに類するその他の電気通信」を加える内容。
電子メールに類するその他の電気通信とは、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)のこと。
LINE(ライン)、Twitter(ツイッター)及びその「DM(ダイレクトメール)」、FaceBook(フェイスブック)及びそのメッセンジャーなどでのつきまといもストーカーとして禁止命令や罰則の対象になります。
ちなみに、私は最近まで勘違いしていたのですが、携帯電話番号に付随するSMS(ショート・メール・サービス)は今でも電子メールの扱いだそうです。
「人をつかまえ、拘束する法律」はなるべく国会が立法するようにする慣例があり、同委員会でも「ストーカー規制は特に参議院が主導的な役割を果たしてきた」との説明がありました。
法案はあすの本会議で可決し、衆議院に送付。衆院側の内閣委員会では「IRカジノ施設法案」の審議入りが国会内外の関心事となっており、11月30日までの当初会期内の成立の材料に使う公明党及び民進党と、カジノ法案を優先させたい自民党及び日本維新の会という極めて珍しい構図のため、成立しない可能性はあり得ます。
ただ、基本的には成立するはこびで、法案は「公布の日から起算して20日後に施行する」とあります。
会期内成立した場合は、私は仏教徒なのでまったく関心ないのですが、クリスマスの12月25日(月)の前週にも施行する見通しとなります。
この記事の本文は以上です。
(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki
(http://miyazakinobuyuki.net/)
[お知らせはじめ]
宮崎信行の今後の政治日程(有料版)を発行しています。
「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い
このブログは以下のウェブサイトを活用してエントリー(記事)を作成しています。
衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)
参議院インターネット審議中継
国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)
衆議院議案(衆議院ウェブサイト)
今国会情報(参議院ウェブサイト)
各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)
日本法令索引(国立国会図書館)
予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)
インターネット版官報
[お知らせおわり]