gooニュース(対北防衛強化2000億円…PAC3射程2倍に)でも報じられているように、読売新聞は、11月27日(日)付の1面トップで、平成28年度第3次補正予算案が来年2017年1月に提出される見通しを報じました。近く、安倍首相が麻生財務相に指示して、12月中旬に閣議決定されるとしています。
平成28年度第3次補正予算案の規模感は、1・0兆円強を想定。 そのうち、0・2兆円は、防衛省のイージス防衛のPAC3改良型の開発に充てるとしています。
「3次補正」は、震災復興イヤーの平成23年度の「4次補正」以来。
補正後の一般会計は、単純には101兆円になります。ただ、歳入は国債整理基金特別会計の減額補正で全額賄う見通しで、この場合、一般会計の総額は変わらず、100・0兆円にとどまる場合もあり得ます。
一般会計のうち、防衛省の予算は5・2兆円弱になり、防衛費のGDP1%枠を超えるかもしれません。1%枠は、中曽根自民党・石橋社会党時代に確立しましたが、これは過去数回超えたことになります。
歳出は、既に提出済みの概算要求書から前倒しして計上する工程になるでしょう。
12月中旬の閣議決定ですと、補正予算書(案)の検算・印刷は、1月上旬にも完了し、国会に提出できる日程感となります。首相の解散戦術のフリーハンドを持ち続けるとともに、衆参とも単独過半数を持つ与党・自民党内での歳出拡張圧力を、「1兆円」でとどめるねらいもありそうです。
選挙をにらんだ補正では、麻生自民党内閣が、平成20年度第2次補正「定額給付金補正」で2兆円程度の規模に「とどまった」ことがあり、このときは、わずか2カ月後の4月に11・5兆円のめちゃくちゃな補正を迫られたうえ、8月の選挙で惨敗しました。
また、例年、当初予算案と税制改正大綱を決定する臨時閣議のめどである、12月23、24、25日が、(祝)(土)(日)のカレンダーとなっていますので、延長国会や党内調整で、スケジュールが後ろ倒しになる可能性もなくはありません。
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