【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

岡田克也「羽田孜総理が心血注いだ政治改革をしっかり後世に」「政治家というのは国家と国民のためにある」

2012年11月20日 04時49分42秒 | 第46回衆院選(2012年12月)大惨敗

[写真]民主党初代幹事長に就任した羽田孜さん(1999年当時)と民主党幹事長就任会見(2010年9月17日)で議員バッジを外す岡田克也さん、右の写真は民主党ホームページから。

 羽田孜さん(77)を「政治の母」と仰ぐ副総理の岡田克也さん(59)。

 私は2011年5月30日(月)の岡田・民主党幹事長記者会見で羽田内閣総辞職の前夜に2期生の岡田さんが官邸に乗り込んで、「野党の自民党と社会党から羽田内閣不信任案がもうすぐ提出されるが、その前に総辞職すべきだ」と迫った経緯について聞いてみました。

 岡田さんは新生党青年代議士時代の羽田総理(新生党党首)への進言について、

 「いずれにしても、後で振り返ったときに、あのとき解散すべきだったかどうかは議論の分かれるところで、私も時々考えることがあります。あのとき解散すれば勝てたんじゃないかと。確かに当選1回の脆弱な議員が多かったですが、選挙制度(改革)をようやく実現して、そこで自社が野合して村山さんを担いだ政権ができることに対して、解散して戦えば我々勝てたんじゃないかと、そういう思いは時々あります。 羽田さんを何時間もかけて説得して、それの結果だったのかどうかわかりません、帰った後、(総辞職表明まで)数時間まだありましたから。しかし、結果的には総辞職ということになったので、羽田先生には申しわけないという気持ちは常に持っておりますし、それがその後、新進党において私が党首選挙で海部さんではなくて羽田さんを応援した。逆に言うと、小沢さんの考え方とそこからずれが出てきたと、こういうことです」

 と述べ、今でも時々考えることがある、つまりは後悔していることを明かしました。

 そして、羽田さんが1994年6月30日(木)の内閣総辞職の記者会見で語った「国会議員はもっと虚心(坦懐)になってほしい。少なくとも(すべての国会)議員が羽田孜ぐらい(虚心坦懐に)になってくれれば、もっと日本の政治はよくなるはずだ」「もう政局はやめにしよう」という言葉について。岡田さんはどう思うか。2011年5月30日の岡田幹事長。

 「大事なことは、政治家というのは、当然のことながら国家・国民のためにあるわけですから、この大震災の中で、例えば総理を代えろという声がある。総理を代えて、じゃあその後どうするのか。谷垣さんにも別にプランがあるわけではない。あるいは党内でいろいろ言っている人にもそういった具体案があるわけではない。結局、それは混乱を招くだけで、時間もロスする。はたして被災地で苦しんでいる皆さんの立場から見たときに、それがどういう意味を持つのかそのことは虚心坦懐に考えていただきたいと思っています」。

 こう語りました。しかし、この記者会見の3日後に、菅内閣不信任案が上程される事態となり、否決されたものの、その後の政局の混乱はみなさん、うんざりしながらご承知の通りだと存じます。

 それから1年半。野田佳彦総理が衆議院を解散しました。岡田さんは7期生にして初めて官邸内に執務室を持ち、解散詔書に署名しました。それから4時間後の定例記者会見。この3時間後に衆議院は解散され、羽田孜さんは連続14期在職43年間の衆議院議員生活にピリオドを打ちました。任期は来年8月まであったのですが。

 この解散制度における政治の不条理をどう思うか、質問しました。

 「少し大きくて答えるには難しい質問ですが、あのときに私が解散すべきでないと申し上げたのは、選挙制度改革、小選挙区比例代表並立制が国会を通っていた。しかし、まだ実施に至っていなかったという状態ですね。そこで解散すれば中選挙区で解散すると。中選挙区で新たに選ばれた人たちが、選挙制度改革をもう一回、元に戻してしまう、そういう危険も考えられたわけですね。そういう中で、やはり羽田総理が心血注いでつくってこられた政治改革をしっかり後世に確実に実現するために、解散はすべきでないと申し上げたところです。今回は大分事情も違います。そういう特段の事情もありませんから、この時期の(野田佳彦)総理の決断というのは、私は見事なものだと思います

 断言しました。

 「あのとき解散すれば勝てたのではないか」と苦悩を吐露した2011年5月の岡田幹事長とは違った、2012年11月の岡田副総理がそこにいました。たった64日間で羽田内閣は倒されちゃったけど、羽田さんは立派な息子たちを残したものだと感じます。

岡田克也幹事長/記者会見要旨 2011年5月30日(月)16時05分~16時35分から引用はじめ]

(前略)
○羽田内閣総辞職を振り返って 
 
【フリーランス・宮崎記者】1994年6月24日、いわゆる宮沢解散から1年と1週間後に羽田内閣総辞職があった。これは少数与党になったということで、当時第1会派の自民党や第2会派の日本社会党などが内閣不信任案を提出する構えを見せて、ほぼ可決されることが確実である状況で、不信任案を上程する前に羽田内閣は総辞職した。24日の夜、当時2回生の岡田克也さんと3回生の石破茂さんが官邸で羽田総理と会って、翌朝まで話し合った。その内容は、政治改革関連法案が既に成立しているので、次の総選挙は小選挙区でやりたい、今解散したら中選挙区になってしまう、中選挙区だと広域でお金もかかる。若手から、1年しかたっていない、解散をやめてほしいという意見があり、それを受けて岡田さんと石破さんが総理に伝えに行ったと。あのとき実際はどういうことだったのか。また、岡田克也個人としてはどういう考えだったのか。 
 
【幹事長】講談社から出ている『政権交代』をお読みいただきたいと思います。私が書いた本です。あのときに、私も石破さんもともに「解散をすべきではない」と、そう申し上げに参りました。ただ、理由は2人異なったわけで、石破さんは、今おっしゃったように「若い議員のために、ここは解散すべきでない」という話でした。私のほうは「せっかく小選挙区制度の法律が通った。しかし実施は、今やれば中選挙区になる。中選挙区で1度選挙をやりますと、そこで当選してきた人たちが、この選挙制度についてどう判断するかはわからない。また中選挙区に戻る可能性がある。そういう中で、相当努力した結果できた小選挙区比例代表並立制を確実なものにするために、解散すべきではない」と申し上げました。ですから、論理は2人全く異なりました。結論は一緒です、「解散すべきじゃない」と。

いずれにしても、後で振り返ったときに、あのとき解散すべきだったかどうかは議論の分かれるところで、私も時々考えることがあります。あのとき解散すれば勝てたんじゃないかと。確かに当選1回の脆弱な議員が多かったですが、選挙制度をようやく実現して、そこで自社が野合して村山さんを担いだ政権ができることに対して、解散して戦えば我々勝てたんじゃないかと、そういう思いは時々あります。  羽田さんを何時間もかけて説得して、それの結果だったのかどうかわかりません、帰った後、(総辞職表明まで)数時間まだありましたから。しかし、結果的には総辞職ということになったので、羽田先生には申しわけないという気持ちは常に持っておりますし、それがその後、新進党において私が党首選挙で海部さんではなくて羽田さんを応援した。逆に言うと、小沢さんの考え方とそこからずれが出てきたと、こういうことです。 【フリーランス・宮崎記者】数時間後の羽田さんの記者会見を見ると、「国会議員はもっと虚心になってほしい。少なくとも議員が羽田孜ぐらいになってくれれば、もっと日本の政治はよくなるはずだ」と、羽田総理ご自身がおっしゃっている。今振り返って、この言葉をどう感じられるか。 【幹事長】どういう趣旨で言われたのか、率直に言って私もよくわかっているわけではありませんので、コメントは控えたいと思います。  ただ、大事なことは、政治家というのは、当然のことながら国家・国民のためにあるわけですから、この大震災の中で、例えば総理を代えろという声がある。総理を代えて、じゃあその後どうするのか。谷垣さんにも別にプランがあるわけではない。あるいは党内でいろいろ言っている人にもそういった具体案があるわけではない。結局、それは混乱を招くだけで、時間もロスする。はたして被災地で苦しんでいる皆さんの立場から見たときに、それがどういう意味を持つのか、そのことは虚心坦懐に考えていただきたいと思っています。 【朝日新聞・南記者】当時を振り返って、自社が野合して、そのときに解散したほうがよかったんじゃないかと思うことがある、とおっしゃったが、今まさに、自民党側が次の政権プランを示さぬままに総辞職を求めて、内閣不信任案を突きつけようとしている。これに対抗して、万が一可決された場合には、解散すべきと幹事長はお考えか。 【幹事長】それは総理が決めることです。もちろん、総理の解散権は誰にも制約されることはありません。それ以上のことは申し上げるべきではないと思います。それは菅総理がお決めになること、それ以上のことはありません。 【日経新聞・恩地記者】党内には、「もし不信任案が可決されたら、総理は解散する」という見通しの声と、逆に「被災地はまだ県議選も行っていないのに、解散なんかできる状況にない」という声もある。被災地の状況なども踏まえて、実際問題、解散できる状況にあるとお考えか。 【幹事長】そういう議論をするべきではないと私は思います。その前提は、内閣不信任案が民主党の中の賛同者を得て可決されるという議論ですから、そういった仮定に仮定を重ねた議論まですべきではないと思います。  そういう意味では、私は(達増)岩手県知事の発言は、怒りを持って聞きました。ぜひ被災地の皆さんのことを第一に考えてもらいたい。知事にもお願いしておきたいと思います。 【共同通信・中久木記者】今日、自公の幹事長会談で、不信任案提出について週内にも行うことで調整することが決まった。不信任案が提出された場合に、すぐに週内に採決すべきなのか、あるいは週をまたいで来週か。今の段階でのお考えがあれば伺いたい。 【幹事長】それはその状況で判断するしかないですね。ただ、あまり引き延ばすことは、私は賢明ではないと思います。やはりこれだけ重要な案件が山積しておりますので、少しでもしっかりとした審議を早く行うことが重要だと思います。ただ、多少のやりとりといいますか、駆け引きは当然あるかと思いますが、基本はやはり、出されれば粛々と否決していくということだと思います。

 (後略)

[引用おわり]

平成24年11月16日岡田副総理記者会見要旨から引用はじめ]
(前略)記者

 フリーランスで宮崎です。衆議院解散(まで)、もう3時間ほどでなりますけれども、昨年6月の民主党幹事長会見で私からお伺いしたのですが、羽田孜内閣総辞職のときに、2期生として官邸に乗り込んで「解散しないで総辞職してください」と言ったという話がございました。
 間もなく解散になりますと、羽田孜さん、43年の衆議院議員生活にピリオドを打ち、引退ということになります。今、官邸側で解散をする側の立場として、解散とは何か、政治とは何か、今、岡田さんはどう思われますか。

岡田副総理

 少し大きくて答えるには難しい質問ですが、あのときに私が解散すべきでないと申し上げたのは、選挙制度改革、小選挙区比例代表並立制が国会を通っていた。しかし、まだ実施に至っていなかったという状態ですね。そこで解散すれば中選挙区で解散すると。中選挙区で新たに選ばれた人たちが、選挙制度改革をもう一回、元に戻してしまう、そういう危険も考えられたわけですね。そういう中で、やはり羽田総理が心血注いでつくってこられた政治改革をしっかり後世に確実に実現するために、解散はすべきでないと申し上げたところです。
 今回は大分事情も違います。そういう特段の事情もありませんから、この時期の総理の決断というのは、私は見事なものだと思います。

(後略)

[引用おわり] 

 [お知らせ1はじめ]

今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

今後の政治日程 by 下町の太陽

最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますのでご協力下さい。

[お知らせ1おわり]

[お知らせ2はじめ]

「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが交通費など諸経費がかかります。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

ご協力ください。どうぞよろしくお願いします。

[お知らせ2おわり]

tags 政治日程 http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/


参議院の勢力図(2012年12月4日の公示日の前日時点での予想) 第46回総選挙での投票行動の一助に 

2012年11月17日 21時19分03秒 | 第46回衆院選(2012年12月)大惨敗

 上記グラフを作製しました。

 前の数字が議席数で、コンマの後が議席占有率(%)です。ちょっと見づらくなってしまいました。議席数で122以上、議席占有率で50%超の組み合わせが参院過半数になります。たちあがれ日本は、太陽の党を経て、日本維新の会に加えました。

 衆参ねじれに負けない安定政権を作るために、第46回衆議院議員総選挙(12月4日公示、自治体により5日から期日前投票、16日投票)での衆議院選挙区(個人名)、衆議院比例代表(政党名)の投票先を勘案する上での一助になれば幸いです。

 なお、参議院議員の衆議院への院替え(鞍替え)出馬については、報道や私の独自の取材をもとに、9人としました。このうち5人は選挙区なので衆院選公示日に欠員になり、4人は比例代表なので、各党の名簿から繰り上がり補充されます。

 繰り返しになりますが、この答えは極めて難解かつ単純なので、ぜひ、ご家族、ご親戚、地域社会、職場、仲間うちで話し合い、投票行動の責任を分かち合うという我が国に限れば新しい選挙にかかわる姿勢、いわば有権者としての当事者意識・当事者能力の足腰を鍛えることが、一人一人の国民に求められる選挙だと私は認識しています。

 [お知らせ1はじめ]

今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

今後の政治日程 by 下町の太陽

最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますのでご協力下さい。

[お知らせ1おわり]

[お知らせ2はじめ]

「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが交通費など諸経費がかかります。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

ご協力ください。どうぞよろしくお願いします。

[お知らせ2おわり]

tags 政治日程 http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/


御用心、すべての金融機関は政党助成法「政党交付金は借入金の返済に充てられない」を熟知しましょう

2012年11月17日 09時26分00秒 | 第46回衆院選(2012年12月)大惨敗

 政党助成法第14条は「政党交付金による支出」を定めています。

 この第14条の文章は難しいのですが、

 政党交付金による党本部からの支出とは(1)「政党交付金を充て」たり、(2)「政党基金」(繰越金や内部留保に相当)を「取り崩して充てるもの」、(3)(党本部からの)支部政党交付金の支給を言うとしています。

 そして含まないものとして、(1)借入金の返済、(2)貸付金の貸付、(3)党本部から支部への政党交付金を受けて支部が支出するもの、を挙げています。

 ですから、借入金の返済は、政党交付金使途等報告書に「借入金の返済」を載せることはできません。

 要するに、「来年4月19日に政党交付金が入るから」という理由で金融機関から融資を受けることは出来ません。例えば、党所属参議院議員は来年7月(ないしは2016年7月)まで任期があるからと言って、4月19日支給分を実質的な担保としてお金を借りることはできません。

 もちろん、党首などが個人名義で所有する不動産を担保にして運転資金の融資を受けて、自分が支配下に置く政治団体に貸し付けて、そこから政党に寄付することは、適法であろうかと思います。

 例えば、みどりの風で来夏まで任期がある参院議員は港区赤坂に複数の土地(相続財産)を持っています。それを現金化し、個人的に政党に寄付したり、貸し付けたりすることは可能です。

 しかし、政党交付金で借入金を返済することは法律で禁止されています。

 金融機関といってもいろいろな業者があります。メガバンク行員でも政党助成法第14条を知っている人はほぼ皆無でしょう。どうぞう十分にお気を付け下さい。大小にかかわらず、すべての金融業はしっかりと人間を見て融資して欲しい物です。

 [お知らせ1はじめ]

今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

今後の政治日程 by 下町の太陽

最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますのでご協力下さい。

[お知らせ1おわり]

[お知らせ2はじめ]


「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが交通費など諸経費がかかります。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

ご協力ください。どうぞよろしくお願いします。

[お知らせ2おわり]

tags 政治日程 http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/


「近いうち解散」の条件である「2013年通常国会での衆院定数削減の法改正」に民自公3党調印

2012年11月16日 23時59分59秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

(このエントリーの初投稿日時は2012年11月17日午後7時半で、バックデート)


[写真]来年の通常国会での衆院定数削減に関する文書を調印した民主党の山井和則、(右から2人目)、自民党の浜田靖一(中央)、公明党の漆原良夫(左から2人目)の各国会対策委員長、2012年11月16日(金)午前、国会内、民主党ホームページから。

 民主党、自民党、公明党の国会対策委員長である、山井和則さん、浜田靖一さん、漆原良夫さんは2012年11月16日(金)の解散前に、国会内で、第183(?)通常国会での衆院定数削減の法改正について合意書で確認しました。

 これは、2012年11月14日(水)午後3時25分頃の党首討論で、野田佳彦首相(民主党代表)が自民党の安倍晋三総裁に「近いうちに信を問う」条件として提示したもので、直後の自民党役員会で受け入れが決まったので、2012年11月16日(金)の衆議院解散、第46回衆院選の12月4日(火)公示16日(日)投開票が決定したことに伴う合意書です。選挙結果による党首交代や役員人事があっても効果は継続します。


[画像]2013年通常国会での定数削減の法改正を確認した民自公3党確認文書、民主党ホームページから。

 2013年通常国会、おそらく第183回国会は2013年(平成25年)1月召集。おしりに第23回参議院議員通常選挙が控えているため、会期末は6月ないし7月で、大幅延長はありません。そのため、参院選前の法改正が確実に実現するよう、私たち有権者もしっかりと見ていかなければいけません。

 

 [お知らせ1はじめ]

今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

今後の政治日程 by 下町の太陽

最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますのでご協力下さい。

[お知らせ1おわり]

[お知らせ2はじめ]

 

「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが交通費など諸経費がかかります。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

ご協力ください。どうぞよろしくお願いします。

[お知らせ2おわり]

tags 政治日程 http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/



 


◎衆議院解散、第46回総選挙へ 羽田孜さん引退、改革新世代へ。「近いうちに信を問う」議員仕分け解散だ

2012年11月16日 20時55分31秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

[首相]衆議院解散の詔書を読み上げる横路孝弘・衆議院議長、NHKニュース中継から。

 野田内閣は平成24年(2012年)11月16日(金)の午前8時15分からの閣議で、日本国憲法第7条により衆議院を解散する詔書(天皇の国事行為で、野田佳彦首相が副署)を決定しました。

 詔書は午後3時45分過ぎ、河内孝・内閣総務官(昭和57年自治省)から藤村修・内閣官房長官に手渡され、鬼塚誠・衆議院事務総長が折り目を付け、横路孝弘衆議院議長が朗読しました。

 自民党(保守合同前の前身政党含む)総裁ではない首相が衆議院を解散したのは現行憲法下で初めて。総理が「16日解散」を口にしたとたんのこの72時間の蜂の巣をつついた、衆議院、参議院、マスコミ、日経平均、東京為替市場の動き、インド首相訪日延期など、総理の解散権がすさまじい権力の源泉だということは、身をもって体験した方が多いでしょう。これが初めて、自民党総裁ではない首相が行使したということになり、歴史的な日になりました。これが日本の遅いけど、ようやく新しい一歩となりました。

 これで第45期衆議院(2009年8月30日から、鳩山内閣、菅内閣、野田内閣)は解散されました。政府はすみやかに臨時閣議を開き、第46回衆院選を2012年12月4日(火)公示、12月16日(日)投開票とすることを決定しました。

 今回の解散は、自民党と公明党が消費税増税法について「近いうちに信を問うべきだ」と主張したことに野田首相が14日(水)に応じたことに伴う解散。第45期衆議院では、二大政党の与党・民主党が野党・自民党の与党時代の悪行を徹底的に暴く事業仕分けで、情報公開を進めました。前世紀末からのIT革命(パソコンとインターネットによる情報通信技術の発達)により、 国民と国会議員の距離は近くなりました。例えば、twitterでは、「国会議員がこんなにバカなのか」と知る人が増えました。それもまた情報公開であり、国民と国会議員が近くなったという「偉業」です。

 この政治を国民の手に取り戻し、消費税増税について「近いうちに国民の信を問う」為政者(総理)の姿勢と有権者がそれにどう応じるか。そともう一つ、事業仕分けのその先にある、もっと根源的な議員仕分けをする。この2つが今度の選挙の争点だと、私は考えます。民主党の輿石東幹事長は「比較第1党をめざす」と述べ、過半数はとれなくても比較第1党になることで、衆参とも民主党が第1党になり、自民党、公明党とともに当面の安定した政権の中で、選挙制度を改革して「決められる政治」を目指す方針。いずれにしろ、自公も民主党も来夏まで参院で過半数をとれない状況が続きます。その中で安定政権をどうつくるかは極めて難しい選択であり、私たちは、家族、親戚、地域社会、職場で投票行動(選挙区、比例区、最高裁判所裁判官国民審査)を話し合うことが大事。さらに投票行動を統一させる仲間では責任を共有することで、政治への不安、不信を和らげる。そういう分かち合いが必要になります。仕分けされるのは議員であると同時に、有権者も同様です。自由(Liberty)には責任が伴います。権利と義務は表裏一体です。

 なお、0増5減法による新区割りの勧告とそれを反映した公職選挙法改正が間に合わないため、前回とまったく同じ区割り・比例ブロック・定数で選挙が行われます。

 そして、解散をもって、昭和44年初当選(獅子の会)、連続14期当選、在職43年の羽田孜さん、渡部恒三さん、森喜朗さんが引退しました。このほか、民主党では中野寛成さん、中井洽さんも引退しました。自民党では福田康夫さん、中川秀直さん、古賀誠さん、武部勤さん。公明党の坂口力さん、無所属の与謝野馨さんも引退しました。

 野田さんは第95代首相ですが、私たち民主党には第80代首相もいます。いうまでもなく、羽田孜さん(長野3区)です。43年間つとめた衆議院の最後の本会議にも、しっかりと出席しました。衆議院解散後には、長男の羽田雄一郎国土交通大臣(参院議員)がかけつけ、ごらんのように、羽田次郎秘書(次男)と3人で記念撮影。すばらしい羽田ファミリーです。

 
[写真]衆議院解散後に記念撮影する、左から羽田次郎秘書、羽田孜前衆議院議員、羽田雄一郎国土交通大臣(参院議員)、2012年11月16日(金)午後4時、国会内、筆者撮影。

 1992年、衆議院小選挙区制による政権交代ある政治を目指して、改革フォーラム21(自民党羽田派)を結成。政治改革関連法案を廃案にした宮澤内閣不信任案に賛成して、集団離党し、「新生党」結成。直後の第40回衆院選で勝利し、細川内閣に参画。その後、羽田内閣がわずか65日間に倒されました。この20年間、羽田さんは「政権交代ある政治」を唱え続けました。私も同様です。私がこの20年間、あきらめかけたことはあったけど、政権交代ある政治を言い続けることができたのは、羽田先生という権威(Majesty)があったからです。ついに見果てぬ夢「羽田首相再登板」はかなえられませんでしたが、政権交代ある政治、きょう初めて自民党総裁ではない総理が解散をしたことで、しっかりと日本に根付くはずです。改革第1世代から、改革新世代へ。仕分けの民主党の議員仕分けがなされます。

 
[写真]羽田孜先生と筆者、2012年11月16日(金)

 20年間、同じことを言い続ける。これは私は簡単なことに思います。ところが、他人を見るとどうやらそうではないようです。

 羽田先生と同じ、東京生まれの信州人であることを誇りに思います。政権交代ある二大政党政治を、私の一生をかけて、これからも命懸けで守り抜いていきます。

 [お知らせ1はじめ]


今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

今後の政治日程 by 下町の太陽

最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますのでご協力下さい。

[お知らせ1おわり]

[お知らせ2はじめ]

「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが交通費など諸経費がかかります。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

ご協力ください。どうぞよろしくお願いします。

[お知らせ2おわり]

tags 政治日程 http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/


11月15日(木)のつぶやき その2

2012年11月16日 01時13分22秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

#kokkai 参院厚労委で法案審査が終わりました。年金の物価スライド特例を廃止し、3党合意にもとづき年金特例公債を発行する法案と、3党合意の年金生活者支援給付金法案です。あすの参院本会議で可決・成立。かけ込みセーフで、12月14日以降の年金支給の財源が裏付けられました。

2 件 リツイートされました

#kokkai 特例公債法案が参院委員会で可決しました!

5 件 リツイートされました

#kokkai 衆院選0増5減と参院選4増4減の定数是正法案はともに参院特別委で可決しました。あすの参院本会議で可決・成立します。なお、衆院定数削減法案は審議されませんでした。これは自民党が反対しており、参院では否決される見通しなので、審議入り自体しなかったようです。

2 件 リツイートされました

#kokkai きょうは国会議事堂に行きたかったのですが、法案成立に懸念する有権者が多いこともあり、午前9時の衆院委員会から午後8時50分までインターネットで衆参をウォッチし続けました。うまく法案審査が進みうれしいです。#kokkai #niconico #seiji


とはいえ、この後すぐ午後9時から鉢呂吉雄・民主党選挙対策委員長がBS11番組に出演するのでそれを見ます。解散直前にこれだけ国会が動くなら、普段からやれ!と言いたいのは私だけではないでしょう。#kokkai #seiji



11月15日(木)のつぶやき その1

2012年11月16日 01時13分21秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

#kokkai あす解散となり、国会議事堂に馳せ参じたいところですが、特例公債法案と格差是正法案の仕上がりを気にしている有権者が多いので、きょうは両院の複数の委員会・本会議をインターネットで見ます。第45期衆議院では法案審査をていねいにみてきたので、私もしっかり仕上げていきます。


いよいよ明日、解散が決まりました。今朝は宿舎で最後の早朝書道教室。下手ですが、添付写真のような「福祉命」という字を書きました。私の政治の原点は福祉を良くしたいということ。今日、明日の国会日程の確定のため、今日も与野党協議に頑張ります。 pic.twitter.com/RYYrYtYf

国会実況 国会中継さんがリツイート | 35 RT

山井さん、写真反対ですよ。落ち着いてください。QT @yamanoikazunori いよいよ明日、解散が決まりました。今朝は宿舎で最後の早朝書道教室。~~今日、明日の国会日程の確定のため、今日も与野党協議に頑張ります。 pic.twitter.com/YNtLvStg

5 件 リツイートされました

#kokkai 参院の1票の格差を是正する「4増4減法案」が審議入り。二大政党参院幹事長の提出で、前国会で参議院で可決済み、衆院継続審査案件なので、衆院で可決すれば成立します。shugiintv.go.jp/jp/index.php

1 件 リツイートされました

今審議されている4増4減法案(公職選挙法改正案)は、参院の定数を福島、岐阜で減らし、神奈川、大阪で増やします。来年夏の半数改選で福島・岐阜が1人区、神奈川・大阪が4人区となります。#kokkai

3 件 リツイートされました

参院選の1票の格差を是正する4増4減(公職選挙法改正法案)は衆院委員会で起立多数で可決しました。参院先議なので、午後の本会議で成立する見通し。解散への環境がドンドン整ってきました。#kokkai

3 件 リツイートされました

参院定数是正法案が衆・委員会可決 きょう成立へ 第23回参院選から福島・岐阜1人区、神奈川・大阪4人区 goo.gl/EKBcM


【ニコ生視聴中(5分経過)】《「1票の格差」是正と定数削減》衆議院 倫理選挙特別委員会 nico.ms/lv115433117#05… #kokkai

1 件 リツイートされました

衆院倫選特では、衆院定数是正の民主党案(安住淳、松本剛明ら提出)と自民党案(細田博之ら提出)の両方が審議されています。定数削減入りの民主案と緊急是正の自民案。どう折り合いがつくのでしょうか。きょうの本会議で参院に送らないと間に合いません。#kokkai #senkyo

10 件 リツイートされました

「0増5減のみ」の細田法案(180衆法27号)と「比例の定数を40削減し全国ブロックにし一部連用制を導入する」民主党案(181衆法1号衆議院修正)が議題になっています。公職選挙法 nico.ms/lv115433117#23… #kokkai


これから議院運営委員会理事会がはじまります。

国会実況 国会中継さんがリツイート | 2 RT

0増5減法案が民自公の賛成で委員会可決しました。午後の衆院本会議で可決。参院委員会で審議入りし、あす午前の参院本会議で可決・成立する見通し。#kokkai

12 件 リツイートされました

一方、民主党案の「比例定数を40削減し全国1ブロックとし一部に連用制を導入する法案」は民主党、日本維新の会の賛成により可決。ただし、参院での過半数は維持できないことから、成立しない見通し。#kokkai

5 件 リツイートされました

「0増5減法案」が衆・委員会可決あす成立 12月衆院選は前回と同じ区割り 定数削減は参院不成立へ goo.gl/Fs4S3

2 件 リツイートされました

産経新聞 - 社民党本部、年内に移転 震災で一部損壊…耐震性に疑問 dlvr.it/2Tqfg7 #政治ニュース24

国会実況 国会中継さんがリツイート | 2 RT

#kokkai まもなく衆議院本会議が始まります。shugiintv.go.jp/jp/index.php

2 件 リツイートされました

#kokkai 衆議院本会議は松下忠洋さんへの弔詞朗読と追悼演説がされています。

1 件 リツイートされました

#kokkai 特例公債法案は民主党、自民党、公明党、日本維新の会の賛成多数で修正可決しました。きょうにも参院委員会で審議入り、あすの参院本会議で成立する見通し。平成27年度まで特例公債を発行することができますが、今年度補正や財政健全化目標の明示が次の政権に求める内容です。

4 件 リツイートされました

#kokkai 衆院本会議では国会議員の歳費2割(?)削減と議会雑費(委員長手当日6000円など)を削減(廃止?)する法案が緊急上程され、民自公などの賛成多数で可決しました。あすまでに成立する見通し。

3 件 リツイートされました

参院の4増4減法が可決し、成立しました。衆院の0増5減法案(細田法案)が可決し、参院に送られ、あす成立の見通し。定数削減(45削減など)法案は可決しましたが民主党などの賛成にとどまり、参院では成立せず廃案になる見通しです。衆院本会議は散会しました。#kokkai

12 件 リツイートされました

この後、衆院から参院に送付した「特例公債法案」、「定数是正法案」、「歳費削減法案」、「年金の物価スライド特例水準を解消し年金交付国債を発行する法案」、「年金生活者支援給付金法案」が合計3つの参院委員会で今夜中に審査する見通しです。webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

1 件 リツイートされました

#kokkai 参議院厚生労働委員会が始まりました。webtv.sangiin.go.jp/silverlight/in…

1 件 リツイートされました

参議院倫理および選挙制度特別委員会も開会しました。これで3つの委員会で今夜中に法案審査がすめば、あす午前の参院本会議で成立。午後の衆院本会議で衆議院解散となります。webtv.sangiin.go.jp/silverlight/in…

1 件 リツイートされました

【訂正】参院の4増4減法案は会期をまたいでいるので、参院委員会で可決、本会議で可決してあす成立します。きょう衆院本会議で成立した法案はありません。失礼しました。RT @kokkai_live 参院の4増4減法が可決し、成立しました。#kokkai

1 件 リツイートされました


◎0増5減法案があす成立 12月衆院選は前回と同じ区割り 定数削減は参院不成立へ

2012年11月15日 12時36分24秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

【衆議院政治倫理の確立および公職選挙法改正に関する特別委員会 2012年11月15日(木)】

 参院の定数是正4増4減法案可決後に、加藤公一委員長が再開を宣言。自民党の細田博之さんらが提出した「0増5減緊急定数是正法案」(180衆法27号)と民主党の安住淳さんが提出した法案(181衆法1号)が同時に議題になりました。

 両案の趣旨説明は、自民党案は細田博之さん、民主党案は松本剛明さんが担いました。この後すぐに、民主党の逢坂誠二さんが修正案を提出し、民主党案から「0増5減」の削除を提案し、「0増5減」に関しては細田案が独立する格好になりました。

 採決の結果、「0増5減」は、民主党、自民党、公明党などの賛成多数で可決しました。午後の衆院本会議で可決し、参院に送付。今日中に参議院政治倫理の確立および選挙制度改革に関する特別委員会(轟木利治委員長)で審議し、あすの参院本会議で可決・成立する見通し。これにより、1票の格差是正のために国会としてできる最低限の努力ができたことになります。

 一方、分離した民主党案の「さらに比例を40議席削減し比例を全国ブロックにして一部連用制を導入する法案」は民主党と日本維新の会の賛成多数で可決しました。しかし、この人数では参院の過半数に及ばないため、この法案は参院で成立しない見通し。 

 第46回衆議院議員総選挙(2012年12月4日公示、16日投開票)は、減員の対象となっている5つの県を含めて、前回と同じ選挙制度(ルール)で行われることが確定的になりました。

 300小選挙区と比例代表180の定数480議席。小選挙区は個人名の単記式、比例代表は政党名の単記式の2枚投票で、小選挙区比例代表並立制。比例区は引き続き、全国11ブロックのドント方式による議席配分で、小選挙区落選者の比例復活あり。小選挙区供託点以下候補者は比例復活不可能、という第45回総選挙とまったく同じ方式で行われることになりました。

 0増5減法は公布日に施行されますが、衆議院選挙区画定審議会による2010国勢調査を踏まえた新区割りによる公職選挙法改正が解散後で不可能なことから、新制度は第47回総選挙以降に持ち越されます。

 残念な面もありますが、国会が法律を成立させることで、選挙は「違憲状態だが有効」になると思われ、最高裁が選挙のやり直しを命じることはないと考えられます。 

 2012年11月14日(水)の党首討論で、野田佳彦首相(民主党代表)は安倍晋三自民党総裁は2013年通常国会での定数削減についての文書での約束を提案し、直後の自民党役員会で受け入れを表明したことから、きょうあす中にも、公党間の覚書が成立すると考えられます。この覚書のような文書は総選挙結果による党首交代があっても有効なものでなければならないことは、野田さんと安倍さんの約束であると同時に、全主権者が二大政党につきつけた約束であることは言うまでもありません。

 [お知らせ1はじめ]

今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

今後の政治日程 by 下町の太陽

最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますのでご協力下さい。

[お知らせ1おわり]

[お知らせ2はじめ]

「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが交通費など諸経費がかかります。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

ご協力ください。どうぞよろしくお願いします。

[お知らせ2おわり]

tags 政治日程 http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/


参院定数是正法案があす成立へ 第23回参院選から福島・岐阜1人区、神奈川・大阪4人区【追記あり】

2012年11月15日 10時10分24秒 | 第23回参院選(2013年7月)二番底

【倫選特委(政治倫理の確立および公職選挙法改正に関する特別委員会) 2012年11月15日(木)】

 あすの衆議院解散を前に、午前9時、加藤公一委員長が開議を宣言。参院二大政党から、一川保夫・民主党幹事長、藤原正司・民主党新緑風会副会長、自民党の世耕弘成・参院政策審議会長が答弁席にかけつけ、「参院定数を是正する4増4減法案(公職選挙法改正法案)」(180参法36号)の趣旨説明が行われました。

 質疑を希望したのは、日本共産党、社民党、日本維新の会の3党。答弁は、先の通常国会(180回国会)では自民党は溝手顕正・参院幹事長がつとめましたが、今回は世耕さんにかわりました。

 日本維新の会の石関貴史さんは「将来的に道州制をめざしているので、参院の選挙区は都道府県単位から道州にあわせたブロック単位にするという考えもある」と述べました。

 討論は日本共産党のみで反対。

【追記 2012年11月15日 午後7時】

 午前10時の初エントリーのときに、前国会で参院で可決しているので、衆院本会議で可決すれば成立すると書きましたが、今国会ではあくまでも衆院先議なので参院での可決が必要でした。勘違いによる間違いです。失礼しました。文章は最新の情報を入れて直しました。

【追記終わり】

 採決の結果、賛成多数で可決。この後の衆院本会議で可決し、午後6時半からの参院政治倫理の確立および世隠居制度に関する特別委員会(轟木利治委員長)で審議入りしました。もともと参院先議で、180回国会で参院で可決。衆院送付後、閉会中審査処理をし、今国会に持ち越していたため、あす午後の参本で可決・成立します。公布日に施行されます。このため2013年夏の第23回参院選は、福島県が改選1人区、岐阜県も改選1人区に減。神奈川県は改選4人区、大阪府も改選4人区に増。この改選2増2減を2回やるので、4増4減ということになります。人口による自動的な計算とはいえ、福島県が原因になることについては審議のなかでも懸念が出ました。

 なお、具体的には福島県は民主党の金子恵美・復興政務官と自民党の森まさこさんが1議席をめざして激突することになります。岐阜県では前回2位当選の平田健二・議長の去就も注目されます。

 この日の審議でも4増4減だけではなく、選挙制度そのものを抜本改革すべきだとの意見は、衆院議員である質問者、参院議員である答弁者双方から出ましたが、持ち越しとなりました。各党協議会から外して、国会議員以外による第3者機関の設置が不可避な世論となりつつあります。

 あす解散まで48時間を切り、環境整備が急ピッチで進んでいます。

 [お知らせ1はじめ]

今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

今後の政治日程 by 下町の太陽

最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますのでご協力下さい。

[お知らせ1おわり]

[お知らせ2はじめ]

「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが交通費など諸経費がかかります。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

ご協力ください。どうぞよろしくお願いします。

[お知らせ2おわり]

tags 政治日程 http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/

 


◎「2012年12月4日(火)公示、2012年12月16日(日)投開票」 第46回衆院選 

2012年11月14日 20時13分03秒 | 第46回衆院選(2012年12月)大惨敗

 野田佳彦首相(民主党代表)らは政府・民主三役会議を開き、第46回衆議院議員総選挙を

 12月4日(火)公示

 12月16日(日)投開票

 で行うことを決定しました。

 期日前投票は自治体により、12月5日(水)から。

 有権者の1割を占める東京都内では、11月29日(木)に都知事選が告示されるため、同日から12月3日(月)までの5日間は、都知事選が告示後、衆院選が公示前という状況になるため、事前のポスター戦術や後援会個別訪問などで早め早めの対応が必要となります。いずれにしろ、候補(予定)者も、有権者も選挙でやるべきことができる、当事者意識のみならず当事者能力を問われる選挙になります。

 当ブログは、当初は「(議員)仕分け解散」と名付けることを考えていましたが、野田総理の覚悟と、8月8日民自公3党の消費税増税後は「近いうちに国民のみなさまに信を問う」との合意を誠実に履行することから、「国民の手に政治を取り戻す解散」、「近いうちに信を問う解散」と命名候補にあげつつあります。そして何よりも「政権交代ある二大政党政治を守る解散」であって、これはまさに2012年12月を生きる全日本国民に課せられた使命です。ここで二大政党政治が壊れたら、日本は滅亡します。

 安住淳・幹事長代行は14日のNHKニュース7で、「第1党をめざしてたたかう」と述べ、「私たちには至らない点もああった。しかし私たちがここで頑張らないと、二大政党政が定着しなくなり、日本がとけていく」とし、「中間層のみなさんがより豊かな安定した生活ができるようになる」ための「改革の党」だとし、この3年3か月の第45期衆議院で「改革をやっていける人材を育ててきた」と語りました。同日離党を表明した小沢鋭仁さんについては「有権者に対する裏切りだ」と語りました。

 
[写真]安住淳さん(首相官邸ホームページ)から。

 岡田克也副総理は総理の解散表明の前夜の記者会見で「日本という国、そして日本人、国民、それにとって将来何が必要かと、そういう視点で物事を判断するということに尽きると思います。目の前でいろいろな御意見もあるにしても、それは説得しなければいけないということで、日本にとって将来必要なことをしっかりやっていくというのが野田政権の私は基本的な姿勢だ」とし、「様々な困難な課題を乗り越えていくというのが野田政権の使命、あるいは運命である」と語っていました。


[写真]野田首相の解散表明前夜に語る、岡田克也副総理、2012年11月13日(火)、筆者撮影。

 細野豪志・政策調査会長は12日の衆院予算委員会でNPO税制をめぐって、自民党から「変なNPOもあるぞ」とやじられ、「そこが自民党との発想の違いないんです。NPOの良し悪しを官が決めるのではなく、民が決めるのが民主党だ」と語りました。これに先立ち、中塚一宏・内閣府特命担当大臣は「公とは官だけではない」として財政的に限界がきている国家・自治体の役割を民間セクターにも担ってもらう「新しい公共」を強調しました。


[写真]細野豪志・政策調査会長。

 なお、特例公債法案(181閣法1号)は民主党の古本伸一郎さん、自民党の竹本直一シャドウ財務相、公明党の斉藤鉄夫さんらが提出した修正案を民自公3党が可決。この法案では異例の付帯決議がつきました。民主党の小野塚勝俊さんが「国会としてきわめて重い決議だ」として、平成27年度(2015年度)まで特例公債が発行が可能になったからと言って、放漫財政が許されるわけではないと戒め、財政健全化目標の法制化も検討するという衆院の意思を示しました。与党であれ、政府外議員として、国会が政府を予算でコントロールする財政民主主義の観点がようやく国会議員に浸透し、それを担える人材が育ちつつあることを感じました。


[画像]付帯決議を提出する小野塚勝俊さん、2012年11月14日、衆議院財務金融委員会、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 いずれにしろ、二大政党政治の存亡の危機となる選挙です。しっかりと計画を立てて、この短期決戦にのぞんでいきましょう。ちなみに私はすでに前日に家族および家族経営法人全員分の年賀状を印刷発注を終えておりました。そなえよつねに。前回と違い出張旅費が全然ないのでそれはこれから計画を立てます。いずれにしろ、人としても国としても強くなれる良い機会です。政権交代のその先にあるもっと大事な政治を国民の手に取り戻す歴史的局面です。議論から説得へ。一人一人ができることをしていく。当事者能力を鍛えていけば、必ず道は開けます。

総選挙12月4日公示、16日投開票 野田政権決定(朝日新聞) - goo ニュース
[お知らせはじめ]

「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが交通費など諸経費がかかります。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

ご協力くださいますようどうぞよろしくお願いします。

[お知らせおわり]

tags 政治日程 http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/


◎消費税増税で近いうちに国民の信を問うため野田佳彦首相、あさって衆議院解散へ

2012年11月14日 18時05分47秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

[写真]NHKニュース7から。

 野田佳彦民主党代表(首相)は(1)特例公債法案が成立し(2)自民党が来年の通常国会で定数削減に協力することを確約することを条件に、2012年11月16日(金)に衆議院を解散することを明言しました。衆議院解散は戦後23回目。党首討論での安倍晋三・自民党総裁への答弁。民主党代表である首相が衆議院解散時期を明言するのは立党以来初めて。報道によると、自民党は役員会で首相の提案を受けることを決定しました。

 2日前に解散を明言することで、自民党と公明党との選挙後の協力関係を構築するのがねらいとみられます。小学生の時、通知表で「正直のうえに馬鹿がつく」と先生から言われた野田首相は8月8日(水)に消費税増税について「近いうちに国民の信を問う」と自民党総裁(谷垣禎一さん)、公明党代表(山口那津男さん)に明言しており、消費税増税について、国民の審判を仰ぐとともに、3党の約束を守ることで、選挙でたとえ倒れても前に向かって倒れ、参院第一会派として、衆院野党第1党として「次の次」をめざす構え。8月8日に発言は小沢一郎氏が参院での採決前に衆院に不信任案を出すというトリッキーな国会戦術に谷垣さんがまたしても翻弄された格好でしたが、谷垣さん、山口さん、野田さんの信頼感で、政党助成金がでない小沢一郎氏の息の根を止め、小沢グループを根絶やしにする「小沢根絶やし解散」と名付けてもいいでしょう。大事な政策について主権者たる国民の審判を仰ぐ、日本の議会制デモクラシーの、また新しい出発の年となります。

 民主党は同日、第180通常国会に提出したものとまったく同じ「1人別枠方式を廃し、衆院定数を0増5減し、第46回総選挙から比例定数を40削減し全国比例にする法案」を国会に提出しました。この法案は8月28日(火)に衆議院で可決していることから、このまま解散総選挙になだれ込んでも、最高裁が第46回総選挙のやり直しを求めることはない見通し。選挙は現行定数480で、300小選挙区の現区割りで施行する見通し。

 2012年11月16日(金)に参議院で特例公債法が可決・成立した後の、衆議院本会議で解散詔書が発せられる見通し。野党が提出すると思われる野田内閣不信任案は上程したうえで、採決前に解散する議事日程を組むことが確実と思われます。解散は夜遅くなる見通し。羽田孜さん、森喜朗さん、中川秀直さん、中野寛成さんらにとってはこの日で引退となります。

 第46回衆議院議員総選挙は、最高裁判所裁判官国民審査とのダブル選挙になります。

 投票日は12月16日(日)の見通し。与党からすれば抜き打ち的に早く12月9日にやった方が有利ですが、12月16日は有権者の1割が都知事選とのトリプル選挙になることから、16日投開票の可能性も高く、今後高度な政治判断が必要となります。午後6時過ぎの夜の政府・民主三役会議で決定する見通し。

 11月16日(金)解散。

 11月29日(木)都知事選告示。

 12月4日 公示。

 12月9日(日) 選挙サンデー。

 12月16日(日) 第46回衆院選、最高裁裁判官国民審査、都知事選。

 民主党、自民党、公明党らの党首会談。

 12月下旬 第181特別国会召集。

 ということになりそうです。(未確定)。

 我が党は第46回衆議院議員総選挙に向けて、「今と未来に、誠実でありたい。」とするCMをあすから放送します。

 我が党は、岡田克也幹事長・輿石東幹事長が150億円の政党基金をつくってきましたから、どうぞご安心ください。一方、党を壊した小沢一郎氏率いる国民の生活が第一には政党助成金が出ないので兵糧がない白兵戦になるのは確実。 仲間の大事さを痛感できる選挙になるでしょう。そして有権者一人一人にとっては、当事者意識を持つのは当然で、当事者能力を求められることになる選挙です。選挙ごとに投票先を変える「その都度支持者」は政治を不安定にさせる元凶であることを自覚すべし。私たちは短いメッセージで方向性を示す説得部隊にならないといけません。



 政治が足の引っ張り合いをしている場合ではありません。

 私たちは思います。

 今と未来に、誠実でありたい。

 これからのこの国は大きな決断をいくつもしていかなければなりません。どちらが正しい、どちらが間違っていると決めつけにくいものばかりです。

 魔法なんてありません。地道にねばり強く、一生懸命にできるだけ多くの人がうなづけ合える一点を見つけ出す。

 私たちは、民主党です。

 3年前と違い、雨の中での戦いです。しかし、雨天の友をみつける機会です。あるいは景気の現状を考えれば嵐です。ただ、9月などの鉱工業生産を見れば、来年1月以降にはもっと大きな嵐になります。補正予算を組む財源も少ない。しかし、この国は大きな決断をしていかなければなりません。そのための足腰の強い説得部隊になる。傍観者であれば分け前に預かる時代は遠く過ぎ、当事者意識を持つのはもちろん、当事者能力が問われる時代になりました。しっかりとした候補者を見抜く。短いメッセージで政策を発信して、行動してもらえるオピニオン・リーダーになる。世間にも子孫にも後ろ指を指される生き方をしない。その野田佳彦の生き様をみんなが支え、メッセージを発信する。その能力が問われる。それがこの第46回衆院選です。

[お知らせはじめ]

「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが交通費など諸経費がかかります。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

ご協力くださいますようどうぞよろしくお願いします。

[お知らせおわり]

tags 政治日程 http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/


小泉政権のツケ「物価スライド特例」国会が是正へ 消費税8%時現金給付法案も可決 衆厚労委

2012年11月14日 12時21分22秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

[写真]左上から時計回りに小泉純一郎首相(首相官邸ホームページから)、山本孝史・元民主党参議院議員(山本孝史ホームページ)、岡田克也副総理(内閣府)、小泉進次郎衆議院議員(自民党ホームページ)。

【衆議院厚生労働委員会 2012年11月14日(水)】

 長妻昭委員長が午前9時に開議。さっそく三井辨雄(みつい・わきお)厚労大臣が2本の法案を趣旨説明しました。

 国民年金法改正案(180閣法26号)

 年金生活者支援給付金法案(180閣法83号)

 の2本です。

 このうち、国民年金法改正案は前国会中に内閣修正がかかっています。これは6月15日の3党合意にもとづき、平成24年度予算から年金交付国債を削除し、年金特例公債につけかえるという修正です。さらに、きょうの大臣趣旨説明の直後に、民主党・無所属クラブ・国民新党から衆院修正案(後藤斎さんら発議)が提出され、岡本充功さんが読み上げました。

 これにより、小泉内閣など自民党清和会政権時代に発動されなかった物価スライド(デフレ期だったので給付額下げ)が発動されることになります。国民年金月7万円の人ならば、1000円近く下がると認識しています。

 その一方、3党合意に基づき提出されていた年金生活者支援給付金法案は消費税8%時(2014年4月)から、国民年金月7万円の人に7000円程度の現金を(積立金ではなく)税金から支給する法案です。

 両法案はすでに3党合意済みで、今国会中に成立し、施行する見通し。なお、日本共産党の高橋千鶴子さんは「(小泉内閣以来)10年間生じた特例水準のかい離を3年間で解決しようとしている」ことは急すぎるとの認識を示しました。

 法案は昼過ぎ、国民年金法改正案は修正可決、年金生活者支援給付金法は原案通り可決されました。長妻委員長があすの衆院本会議で委員長報告(「修正」と「可決」)をし、本会議でも可決し、参議院に送付する見込み。

【小泉純一郎・進次郎、山本孝史・岡田克也の長い道】

 わが党の思い出に残る第159通常国会(年金国会)。1月召集から3月末までしっかりと予算成立に協力した上で、4月からの後半国会にテーマを作りチームプレーで政府を「至誠にもとるなかりしか(言行不一致はないか)」と攻めて攻めて攻めまくった健全野党、民主党の青春。攻めて攻めて攻めまくった菅直人代表は自らの年金納付記録の備えにていねいさを欠き辞任しましたが、後を継いだ岡田克也代表が閉会後の第20回参院選で立党以来初の国政第一党になりました。


[写真]第162回国会(郵政国会)の「年金制度をはじめとする社会保障制度改革に関する両院合同会議」にのぞむ、民主党の山本孝史さん(左)、岡田克也代表(右)、山本たかしさん公式ホームページ

 この会期末、2004年6月3日(木)の参議院厚生労働委員会で「初代年金王子」の山本孝史さんが2004年年金改革法(100年安心プラン)の質疑に立っています。

[国会議事録データベースから引用はじめ]

○山本孝史君 三回厚生大臣をおやりになって、大臣のときに年金改正があったかどうか、ちょっと私、記憶にないんですが、健康保険はあったこと承知していますが、今お口にされました物価スライドということとマクロ経済スライドと、これは意味は同じですか、違いますか

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 経済全体のそのマクロ的な観点からいえば、年金とは違いますよ、それは。

○山本孝史君 違うんです。これは、厚生省が巧妙なんです。スライドという言葉を使っているから、総理もそうだと思うんです、皆さん、最初、物価スライドとか賃金スライドと同じものだと思ったんです。でも、マクロ経済スライドという言葉は物価スライドとは全く意味が違うんです。そこ、ちょっと、申し訳ないけれども、ちょっと時間止めていただいて、総理にまずそのことをあそこで理解してもらってください。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは違うと今言ったでしょう、今違うと答弁したでしょう、違うと。(発言する者あり)

○山本孝史君 済みません。だから、どう違うかということを総理はどう理解しておられるか、恐れ入ります、御自分の言葉で……

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それはね、専門家に聞いてください、専門家に。(発言する者多し)

[引用終わり] 

 このように小泉首相は物価スライドがなにか理解しておらず、挙げ句の果てに「専門家に聞いてください。専門家に」と発言しています。

 年金が最大の争点となり国会が閉じ、この5週間後、わが党は立党以来初めて国政選挙で改選第1党に躍進しました。


[画像]立党以来始めての国政選挙第1党になった民主党の岡田克也代表、2004年7月11日、翌日付日本経済新聞から。

 山本さんは1997年の第140通常国会で衆院厚生委員会で岡田克也筆頭理事と山本孝史次席理事で新進党コンビを組み、小泉厚相と相対峙しています。委員長は町村信孝さん、自民党側筆頭理事は津島雄二元厚相でした。

 このとき、コンビを組んだ、岡田克也さんは第180通常国会の2012年2月10日(金)の衆院予算委員会で「年金の物価スライド、これは既に制度としてあるもの、残念ながら最近それがきちんと運用されてこなかったということであります。年金は、物価が上がればそれに応じて上がる。今度の消費税五%上げるというときにも、それに応じて年金の給付額は上げるということも織り込んでいるわけでございます。下がったときには下げる。そして、の下げるべきものが下がっていなかったので、今回きちんと下げるということであって、上げるときには、物価が上がったときには上げる。物価が下がったときには上げないということでは、これは次の世代にみんな負担をかぶせるだけでございます。そういう意味で、これはルールに基づいてやっているということでございます」と答弁しています。

 岡田さんは物価スライドにより、デフレ時には年金支給額と保険料は下げるべきだとしています。そして、過去にきちんと発動していなかったので、ツケが真我照って将来世代に負担をかけていると小泉内閣の対応を批判しています。

 実は、初代年金王子は年金国会で、「物価スライドを発動しないでくれ」と主張しているんです。それは彼の当時の選挙区、大阪の経済状況の厳しさをダイレクトに国会にとどけようとしたのでしょう。かつて、小泉厚相、町村厚生委員長、津島筆頭と100時間審議でわたりあった岡田筆頭は山本さんに厳しいように思えますが、それ以前の問題です。それは、小泉さんが首相になっても、物価スライドを知らずに、「専門家に聞いてください。専門家に」と厚生官僚に丸投げした姿です。これは、日本国憲法第83条の「国の財政を処理する権限は、国会の議決にもとづいて、これを行使しなければならない」に違反しています。「官僚の議決にもとづいて」ではありませ。だれか小泉さんを憲法違反で訴えてください。

 残念なことがありました。先週11月7日(水)の衆・内閣委の一般質疑です。岡田副総理が、「年金の2・5%の特例の法案、これは急いでやるべきでぜひ自民党にもご協力いただきたい」と述べたところ、小泉進次郎さんが「もちろん特例公債法案は私も早く成立させると考えています」と答える場面がありました。岡田さんは小泉首相のツケである2・5%分の物価スライド未発動分の特例水準を廃止する180閣法26号を成立させて財政健全化を進めたいと協力を求めたところ、進次郎さんは「特例」と聞いて「特例公債法案」(181閣法1号)と取り違えてしまいました。1期生の進次郎さんを憲法83条違反ととがめるほど、私も大人げなくありません。ただ、父親のツケは世襲しないで、地盤とカバンを世襲しているのは納得いかない。進次郎さんは岩手4区に国替えしたらどうなんだ。

国会会議録データベースから引用はじめ] 

平成十六年六月三日(木曜日)

   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月二日
    辞任         補欠選任
     宮崎 秀樹君     愛知 治郎君
     小池  晃君     池田 幹幸君
 六月三日
    辞任         補欠選任
     池田 幹幸君     小池  晃君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         国井 正幸君
    理 事
                武見 敬三君
                藤井 基之君
                辻  泰弘君
                森 ゆうこ君
                遠山 清彦君
    委 員
                愛知 治郎君
                有村 治子君
                金田 勝年君
                佐々木知子君
                斎藤 十朗君
                田浦  直君
                伊達 忠一君
                中原  爽君
                南野知惠子君
                浅尾慶一郎君
                朝日 俊弘君
                大脇 雅子君
                柳田  稔君
                山本 孝史君
                渡辺 孝男君
                井上 美代君
                池田 幹幸君
                小池  晃君
                福島 瑞穂君
                西川きよし君
   国務大臣
       内閣総理大臣   小泉純一郎君
       厚生労働大臣   坂口  力君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  山崎 正昭君
   副大臣
       厚生労働副大臣  谷畑  孝君
       厚生労働副大臣  森  英介君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       竹本 直一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       総務省行政評価
       局長       田村 政志君
       厚生労働省年金
       局長       吉武 民樹君
       厚生労働省政策
       統括官      水田 邦雄君
       社会保険庁長官  真野  章君
       社会保険庁運営
       部長       薄井 康紀君
       農林水産大臣官
       房審議官     山田 修路君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第二局長   増田 峯明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○年金積立金管理運用独立行政法人法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

○委員長(国井正幸君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。(中略)

○委員長(国井正幸君) 国民年金法等の一部を改正する法律案、年金積立金管理運用独立行政法人法案及び高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案の三案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。(中略)

○山本孝史君 民主党・新緑風会の山本孝史でございます。
 この委員会で二回目の質問に立たせていただきますけれども、私は、今国会、年金国会と言われておりますけれども、この年金のことについて議論をする国会という場、それはある意味では、この審議は国会の権威を高める、あるいは国会の権威をしっかり守っていく、そういうことも意識しながらこの委員会審議にも臨んでいかなければいけない、そういう思いでやってまいりました。その点において、前回申し上げましたけれども、私は大変に悲しい思いをしております。一つは地方公聴会でございます。
 地方公聴会が開かれたと聞けば、何か審議をよくやっているな、こういうふうに聞こえるかもしれません。しかし、総理、御存じでしょうか。この地方公聴会は新横浜、新幹線の新横浜駅のすぐそばのホテルで行われました。新横浜といえば、今やもう東京の通勤圏でございます。新幹線に乗ればわずか十五分で行けるようなところで、これが地方公聴会をやったという、正に形だけを取る与党の皆さん方のこのやり方というのは、私はやっぱり国民をだましているというふうに思います。

(略)

○山本孝史君 一方的にそうして決めていかれると、私、今こう御質問申し上げて、自民党の先生方もそうだねと、参考人もやる方がいいねと、中央公聴会、これほどの重要な法案で、これから先、これまでですと五年に一遍財政再計算で国会で審議をしてまいりましたけれども、そういうことがやらなくてもいいという法律の立て方になっていますから、そうすると、年金というものがこれから先国会で議論されるということは約束されているわけでもない。そういう意味で私は、一〇〇年安心プランと言うならば、今回こそしっかりとした議論をすべきだと、こう思っています。一方的に委員長がそういうふうに仕切られるということについて、私は強く抗議を申し上げたいと思います。
 私、五年前に衆議院議員でございました。そのときも残念ながら年金法案は自民党と公明党の連立政権の下で強行採決されました。今回もそういう動きになるのではないかということを大変に心配をしております。度々に指摘をしておりますけれども、政府の責任は極めて不十分、あるいは意図的に年金制度がどうなるかということについて国民に説明を回避していると思っています。このことも私は大いに反省をしていただきたいと思います。
 もう一点、大変悲しい思いをしておりますと申し上げましたのは、国会議員の中に国民年金の保険料未納あるいは未加入である方が大変に多いということです。それは、残念ながらこれは社会保険庁の制度の運営がまずい、あるいは年金制度が複雑である、そういった事態の中で起こってしまったという方もたくさんおられるというふうに思います。私どもの菅代表もそんなお一人だったと思っております。しかしながら、そのときに、私は国会議員としてどういう姿勢を取るべきかということを前回も申し上げました。それは、自らが国民年金の加入状況というものをよく把握をして、万が一そういう事態にあるならば、そのことを国民に公表して謝罪をして、そして委員会の審議なりあるいは国会の採決なりに臨んでいく、これが国民に信頼される国会の運営の在り方であると、こう申し上げてきたわけであります。
 しかしながら、今日ここにこうやってお座りの委員の皆さんの中に、とりわけ自民党の皆さん方の中に、昭和六十年以降、国民年金加入が義務化された以降で、かつ国会議員になって以降の年金保険料の納付状況を公表しておられない方がおられます。私の調査が間違っていれば後で訂正をさせていただきますので、その方は是非委員長のところに私はちゃんと納めているということを申していただければと思いますが、各新聞社等の調査によりますと、ここにおられますところの中原先生、それから今日は宮崎先生の代わりにお座りの愛知先生、そして有村先生、伊達先生も私は調査しましたけれども、分かりません。もし……
   〔伊達忠一君「新聞社、テレビに答えています」と述ぶ〕

(略)

○山本孝史君 三回厚生大臣をおやりになって、大臣のときに年金改正があったかどうか、ちょっと私、記憶にないんですが、健康保険はあったこと承知していますが、今お口にされました物価スライドということとマクロ経済スライドと、これは意味は同じですか、違いますか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 経済全体のそのマクロ的な観点からいえば、年金とは違いますよ、それは。

○山本孝史君 違うんです。これは、厚生省が巧妙なんです。スライドという言葉を使っているから、総理もそうだと思うんです、皆さん、最初、物価スライドとか賃金スライドと同じものだと思ったんです。でも、マクロ経済スライドという言葉は物価スライドとは全く意味が違うんです。そこ、ちょっと、申し訳ないけれども、ちょっと時間止めていただいて、総理にまずそのことをあそこで理解してもらってください。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは違うと今言ったでしょう、今違うと答弁したでしょう、違うと。(発言する者あり)

○山本孝史君 済みません。だから、どう違うかということを総理はどう理解しておられるか、恐れ入ります、御自分の言葉で……

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それはね、専門家に聞いてください、専門家に。(発言する者多し)

○委員長(国井正幸君) 厚生労働大臣。坂口厚生労働大臣。(発言する者あり)坂口厚生労働大臣。坂口厚生労働大臣。(発言する者あり)

○国務大臣(坂口力君) まあ総理が、総理が全部が全部お答えになられるというわけじゃありませんから……

○委員長(国井正幸君) 坂口厚生労働大臣、どうぞ。

○国務大臣(坂口力君) まあ全部が全部総理が御理解いただいておるわけじゃありませんから私が申し上げたいというふうに思いますけれども、それは、物価スライドとそれからこのスライドとは違います。
 このスライドの場合には〇・九%ずつ現在の物価スライドから引いていくわけでありますから、そこは二〇二三年まで違うわけでございます。(後略)

国会会議録データベースから引用いったん終わり]

国会会議録データベースから引用再開] 

第180国会2012年2月10日(金)衆議院予算委員会

(前略)
○岡田国務大臣 今言われた中で、まず年金の物価スライド、これは既に制度としてあるもの、残念ながら最近それがきちんと運用されてこなかったということであります。
 年金は、物価が上がればそれに応じて上がる。今度の消費税五%上げるというときにも、それに応じて年金の給付額は上げるということも織り込んでいるわけでございます。下がったときには下げる。そして、その下げるべきものが下がっていなかったので、今回きちんと下げるということであって、上げるときには、物価が上がったときには上げる。物価が下がったときには上げないということでは、これは次の世代にみんな負担をかぶせるだけでございます。そういう意味で、これはルールに基づいてやっているということでございます。(後略)

国会会議録データベースから引用おわり]

 [お知らせ1はじめ]

衆議院解散・総選挙のタイミングを中心に今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

今後の政治日程 by 下町の太陽

最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますのでご協力下さい。

[お知らせ1おわり]

[お知らせ2はじめ]

「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが交通費など諸経費がかかります。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

ご協力くださいますようどうぞよろしくお願いします。

[お知らせ2おわり]

tags 政治日程 http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/


◎ヤッターー!特例公債ついに解決 2015年まで発行法で 3党合意 執行凍結解除へ

2012年11月13日 21時21分12秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

[写真]修正特例公債法について3党合意した、民主党の細野豪志(中)、自民党の甘利明(中央左)、公明党の石井啓一(中央右)の3党政調会長ら=国会内、民主党ホームページから。

【特例公債法成立へ 2015年度まで】


 民主党ホームページによると、民主党・自民党・公明党の3党の政策調査会長は2012年11月13日(火)、3党確認書を交わしました。「特例公債法案(財政運営に必要な財源を確保するための(財政法第4条の)特例公債法案)」(181閣法1号)について、修正して成立させることに合意。平成24年度から27年度(2015年度)までの特例公債の発行を「財政健全化のために中長期的に持続可能な財政構造を確立すること」を本則に書き加えて、付則に「今年度補正予算で政策的経費(と義務的経費)を含めた歳出の見直し」のうえで今年度当初予算の38兆3350億円の「特例公債発行額を抑制する」と書き込みます。

 あすの党首討論後の衆議院財務金融委員会で修正案が提出され、しめくくり総括質疑の後、3党の賛成多数で修正可決。金曜日の本会議で可決し参院に送付し、早ければ来週にも成立する見通し。地方交付税などの国の執行抑制が解除されることになりました。第22回参院選「逆転の夏」から2つの通常国会の最大のネックにようやくピリオドが打たれます。バンザイ!というより、ホッとしました。

【地方交付税などの執行抑制解除へ、今年度の生活保護減額補正はなし


 3党合意には、民主党の細野豪志・政調会長、細川律夫・政調会長代行、自民党の甘利明・政務調査会長、中谷元・政調会長筆頭代理、公明党の石井啓一・政務調査会長の5人の衆議院議員が参加しました。

 今後は、3党合意に基づく、減額補正が焦点となります。その一方で、9月前後から鉱工業生産が激しく落ち込み、消費支出も「可処分所得が増えながら支出は減る」という将来見通し不透明な世界不況から世界恐慌と向かいつつある年明けに向けて、景気対策は急務。しかし、執行抑制しているとはいえ、すでに11月ですから、削りしろは極めて少なく、大幅な減額は地方交付税か、生活保護国庫負担金ぐらいになってきます。

 3党合意後の午後6時過ぎから始まった岡田克也副総理の定例記者会見では、土曜日に生活保護費を新仕分け(内閣府行政刷新会議主催)の対象にすることについて、「年度ごとに制度が変わり、その中で費用があります」として「生活保護の今年度の減額は常識的にはあり得ない」と明言しました。法律を重視する岡田さんの原理主義に加えて、公明党が3党合意に入ったことに一定の配慮を示したとも見て取れます。

【2010年反省の夏以来の最大の懸案が解決したが、国会による政府に対する財政民主主義はより問われる】


 これにより、平成23年度特例公法成立とひきかえに菅直人内閣が総辞職した不毛な政局の連鎖を断ち切ることができました。元々2010年7月に衆参がねじれて以来、2011年1月からの第177通常国会で民主党の岡田克也幹事長が最大の懸案事項として自民党、公明党の幹事長に国会法改正などを提案していました。歩み寄りの気配がありましたが、3月11日に大震災が発生してしまい、政治的空白が生じました。これは、震災を口実にしているのではなく、震災が最大の要因だったのは間違いありません。8月9日の3党合意(マニフェスト4kの政策効果の検証)を経て8月22日に成立し、菅さんが辞めました。そして、今年の第180通常国会では、延長会期を9月8日に設定した後に、安住淳財務大臣が「11月上旬にも財源が枯渇する」と事実上9月8日の会期内に成立させなくてもいいと答弁し、解散や総辞職から野田首相を救出する「淳が総理を神隠し」で、地方自治体には迷惑をかけましたが、ついに連鎖を断ち切ることに成功しました。国民から選ばれた国会が政府の予算をコントロールする財政民主主義の原点に戻ることができました。とはいえ、発行3年目となった昭和52年度特例公債法案に対する代表質問での青年代議士・中野寛成さんの「国の出先機関改革ができていないのに、特例公債を発行している場合ではない」との質問演説は、今も全国会議員に匕首をつきつけています。

【社会保障制度改革国民会議も発足、来年8月までに年金の将来像決定へ】

 これとは別に、6月15日の3党合意に基づく社会保障と税の一体改革関連8法のひとつ、社会保障制度改革推進法(平成24年法律64号)に基づく「社会保障制度改革国民会議」(定員20人)についても、自民党からも名簿が出て、野田佳彦首相が委員を任命する段取りで合意し、近く発足し、来年8月に向けて、社会保障の将来像を議論することになりました。1階に基礎年金(半分は税金)、2階に国民年金ないしは厚生年金ないしは共済年金が乗る現行制度(自公方式、2004年年金改革法)か、それとも、1階に最低保障年金(全額消費税など税金、高所得者はゼロ)、2階に所得比例年金(低所得者はゼロ)が乗り最低保障機能を高めた民主党方式か、あるいは折衷案かを議論します。これは、衆議院社会保障と税の一体改革委員会の野党筆頭理事を務めた自民党の伊吹文明さん(イブキング)のアイディアで、3党が合意しづらい分野を「棚上げ」したものです。棚上げとは言っても、しっかりとした品物を棚から降ろすように注意深く見守りたいところです。

【解散より補正だ】

 次は、景気対策のための歳出の増額と財政健全化のための歳出の減額。いずにしても補正が必要です。財源はどうするかということですが、財務省所管特別会計の外国為替資金特別会計(外為特会)の積立金20兆円が既に日本円になっているお金なので、為替市場にも影響を与えませんから、活用できるかもしれません。場合によっては、「国民の信」という権力で切り崩すという気構えが責任政党に問われるかもしれません。いずれにしろ、もう傍観者を決め込む国民は一人もいないでしょう。テレビ画面上のNHKアナウンサーくらいです。そして、当事者意識だけではもうダメです。当事者意識から当事者能力へ。そなえよつねに。子や孫の世代に後ろ指を指されない国民になる。そのために、何をなすべきか、一家族、一家族に問われてきます。

 来年度予算を組み上げるまで、衆議院解散・総選挙で政治空白をつくっている場合ではありません。互いに危機感を持ちましょう。 

 [お知らせ1]

 会員制ブログで今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

 今後の政治日程 by 下町の太陽

 最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますのでぜひともご協力下さい。

[お知らせ2]

 「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約につとめていますが交通費などがかかります。

 「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

 ご協力いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

[お知らせおわり]
tags 政治日程 http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/ http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 


岡田副総理、小沢一郎氏について「何を今さら」

2012年11月12日 17時23分25秒 | 岡田克也、旅の途中

 岡田克也副総理は2012年(平成24年)11月9日(金)午後3時からの定例閣議後記者会見で、同週に今期限りの引退を表明した永年在職議員が、1997年12月の新進党解党の際に、小沢一郎氏が幹事長(故人)、国対委員長(現・民主党議員)、政調会長(現・自民党議員)に加えて創価学会系トップだった総務会長、公明系重鎮の両院議員総会長らが知らない間に解党(分党)手続きを進めていたとの証言が飛び出したことについて、「もう昔の話ですから、私はちゃんと説明しろというふうに議員総会では申し上げたのですが、もう今となってはちょっと説明されても、今さらという感じがしますね」と語りました。

 神崎武法総務会長、近江巳記夫両院議員総会長の知らないところで分党手続きを進めていたのなら、小沢一郎氏が支持団体の一つ、創価学会(秋谷栄之助会長=当時)や連合(鷲尾悦也会長=当時)に無断で財産を処分したことは確実。

 小沢一郎氏については、経世会(自民党竹下派)の残余財産を引き継いだ改革フォーラム21(自民党羽田派)・新生党、新進党、さらには自由党の残余財産を指定政治資金管理団体のみならず、自らの側近・秘書を代表者として届け出た政治団体の繰越金や土地(名義は小沢一郎氏)として私物化している疑惑があり、納得ある説明はいまだにありませんし、謝罪もありません。

 [お知らせ1]

 会員制ブログで今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

 今後の政治日程 by 下町の太陽

 最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますので、ぜひご協力下さい。

[お知らせ2]

 「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが、交通費などがかかります。

 「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

 ご協力いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

[お知らせおわり]
http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/ http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65 


「解散どうやって追い込むのか逆に教えてほしい」と迷走 NHK日曜討論 各党国対委員長に聞く

2012年11月11日 10時43分06秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

[写真]山井和則・民主党国会対策委員長、民主党ホームページから。

 NHK日曜討論で朗報が2つ。特例公債法の成立が確実となり、国民会議の(国民の生活が第一を排除した)民自公3党の名簿による設置も確実な情勢であることが分かりました。

 その一方で、野党が明日からの衆議院予算委員会で「聞きたいことが山ほどある」として戦術を絞りきれておらず、番組には自民党国対委員長が「どうやったら早期解散に追い込めるのか、逆に(政府与党が)予算委員会で教えてほしい」と発言するなど、野党が戦術的に大混乱している気配を感じました。

 2012年11月11日(日)のNHK日曜討論は中盤国会を控えて与野党国会対策委員長が対決。民主党の山井和則国対委員長、自民党の浜田靖一国対委員長にとっては、秋の党首選後人事異動で就任後の初出演。司会は島田敏男・NHK解説委員。NHKは今週の月曜日、火曜日、水曜日に連続して国会中継を放送します。

 特例公債法案(181閣法1号)について、山井さんが「15日(木)の衆議院本会議で通過させる」と断定調で話すと、浜田さんも「(衆議院)予算委員会を(月曜日、火曜日の)2日間開くことになったのでしっかりやっていきたい」と応じましたので、衆参での可決・成立は確実になりました。

 昨年3月の最高裁大法廷判決と2010年国勢調査(センサス)を反映する「1票の格差是正法案(衆議院選挙区画定審議会設置法と公職選挙法の改正法案)」(今国会未提出)について、山井さんは「最高裁判決が求めているのは、違憲状態を解消することであり、法案を通せばそれで良いとは言っていない」と発言。島田さんが「(0増5減に加えて2010国調に応じて区割り変更をした)295選挙区で(第46回衆院選を)実施すると言うことか」と確かめると、山井さんは「そうです。ただし、総理の解散権は(憲法第7条の天皇の国事行為であり苫米地訴訟の統治行為論の判例があるので)制約されない」としました。この山井発言からすると、今月に法案が成立した後、区割り審(内閣府衆議院選挙区画定審議会)が動きだし、1人別枠方式(0増5減)を廃止したうえ、他の42都道府県も含めて2010国調にもとづく、新区割りを作成し、知事の意見を聞き、内閣総理大臣に勧告するのは、年明けになります。この後、勧告を受けて、衆参で公職選挙法改正をしたうえで、施行することになります。ただ、これについては、勧告の時点で周知期間が始まり、改正公選法施行は、(衆議院解散日ではなく)憲法第7条により天皇陛下が第46回衆院選公示日に法施行することもできます。ですから、このスケジュールでも年明けの早い時期の解散総選挙は可能です。

 これに対して、弁護士でもある漆原さんが「三権分立の観点からして、(法案が成立すれば最高裁は)抑制的な判断をするだろう」と語りました。これは同党が早期解散を求めていることに伴う発言。

 6月15日の3党合意に基づき、法案が提出され、成立、公布、施行された社会保障制度国民会議設置法については、浜田さんが「名簿を早く出すよう努力している」とし、山井さんが「自民党から名簿が出れば近いうちに設置できる」として、早期設置に前向きだった公明党とあわせて3党の名簿がそろい、政府が閣議決定などで設置する見通し。これに関して、3党合意後の院の構成の変化で衆院第3会派になった国民の生活が第一から異論は出ませんでした。解散風のおかげで、懸案が一つ片づきます。

 みんなの党の山内康一さんが「特例公債法案の成立を、国会の議論より優先してほしいという民主党の対応は、問答無用であり、傲慢だ」と批判したところ、山井さんは「今国会が問われている」と強気で言い返しました。

 月曜日と火曜日の予算委員会については、野党各党はさまざまな問題点を挙げて、「少ない時間で何を聞こうかと悩んでいる」(山内さん)、「いっぱいあって挙げきれない」(浜田さん)と語り、戦術を絞りきれていない気配を感じました。

 日本共産党の穀田恵二国対委員長が「復興の遅れは民主党の責任で、(復興予算の)流用を認めたのは復興基本法をつくった民主党、自民党、公明党の各党の責任だ」と批判すると、浜田さんは「震災復興の遅れなんていうのは、政府の責任に決まっているじゃないか」と声を荒げました。

 このブログでも再三再四指摘していますが、野党の国会戦術は「内閣が低支持率で任期満了まで(確実に与党が負けるので解散ができないように)追い込む」のかあるいは「内閣総辞職に追い込む」のかのいずれかであり、自民党が言っている「早期解散に追い込む」ことは絶対的にあり得ない戦術だとしてきました。  

 島田解説委員が国会カレンダーを見せながら「どうやって解散に追い込むのか」とただしたところ、浜田さんは「なぜ(181臨時国会の会期を33日間という)1ヶ月の設定をしたのか、民主党のお考えを知りたい。(延長せずに)早く終わらせたいのかどうか。解散にどうやって追い込むのか逆に予算委員会で教えてほしい」 と極めて苦しい発言をしました。

 やはり15年間、野党ばかり見てきた当ブログの認識が正しかったようです。

 この番組は自民党政権時代から与党第1党から発言し、与党第1党が締めくくることになっていますが、山井さんは「菅内閣不信任案が出て以降、1年半以上、(野党は)解散、解散と言い続けている。私は政局よりも政策の国会に変えていきたいと思います」と語って、番組は終わりました。

 [お知らせ1]

 会員制ブログで今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

 今後の政治日程 by 下町の太陽

 最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますので、ぜひご協力下さい。

[お知らせ2]

 「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが、交通費などがかかります。

 「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

 ご協力いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

[お知らせおわり]
http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/ http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65