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宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

[きょうの国会]IRカジノ施設法成立、安倍内閣不信任案否決、請願採択と閉会中審査などの会期末処理は衆参とも終了、第192回臨時国会は事実上閉幕、会期はあさって土曜日まで

2016年12月15日 01時31分34秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

[画像]内閣不信任案の集計、衆議院本会議、2016年12月15日午前0時50分頃、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【衆議院本会議 平成28年2016年12月15日(木)】

 前夜の午後11時半前後に延会になっており、きょう、午前0時10分過ぎ、再開しました。

 日程第一として、安倍内閣不信任案の「前回の議事を継続します。討論を継続します」(大島議長)。

 討論は、共産党の穀田恵二さんが「不信任」、日本維新の会が「信任」として、登壇会派の意見表明が終わりました。

 午前0時36分から、堂々巡り。 投票総数461、賛成119、反対342により、信任されました。

 この後、「IRカジノ施設法」(189衆法20号参修正)の回付案の同意について。討論では、民進党の金子恵美さんが「刑法の賭博罪の違法性阻却の説明が不十分だった」、共産党の島津幸広さんが「会期延長のどさくさに紛れて審議入りした」と反対しました。なお、意外や意外、金子さんの本会議登壇は、衆議院への鞍替え後では、初めてのようです。

 起立採決となり、賛成多数で、回付案に同意し、成立しました。

 請願の採択では、肝炎ウィルスの検診の推進など74件が全会一致で採択されました。

 閉会中審査。まず「労働基準法改正案」(189閣法69号)については、「反対!」の大きな声が響く中、自民党と公明党の賛成多数で継続が決まりました。

 この後、主に、民進党、共産党の議員立法(歳入庁、安保対案、公選法など)が賛成多数で継続が決まりました。

 それ以外の案件は、委員長が上程した通り、閉会中審査が決まりました。(閉会中審査に関する委員会審議は昨日付のエントリーにも書いてあります) 。

 午前1時21分、大島議長が散会を宣言しました。

 衆参とも会期末処理がすみました。衆では、議長のあいさつはありませんでした。会期は土曜日(12月17日)まであります。

【参議院 平成28年2016年12月15日(木)】 

 委員会などは設定されていません。

この記事の本文は以上です。

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[きょうの国会]参議院で年金成立、IRカジノ修正し、衆回付、会期末処理終了、衆本は、内閣不信任案審議途中で延会し、午前0時10分再開、その後、IRカジノ採決へ

2016年12月14日 23時43分37秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

[写真]先の参院選の投票終了30分前の参議院通用門、2016年7月10日午後7時30分、筆者・宮崎信行撮影。

 第192回臨時国会は、平成28年2016年9月26日(月)からの会期を終え、12月14日(水)会期末。17日(土)まで3日間延長するよう、自民党の幹事長・国対委員長が衆議院議長に求め、本会議で議決しました。衆・本は午後11時30分「延会」となりました。あけて、午前0時10分再開。

 「TPP」「年金」「カジノ」国会となり、いわば「条約間抜け国会でも外務省いじめは止めよう国会」というところかと思います。

 私は「改憲国会」を懸念していましたが、そうはなりませんでした。

●会期3日再延長のうえ、延会、あす午前0時10分、内閣不信任案とIRカジノ施設参修正が衆議院本会議で採決へ

【衆議院本会議】 

 午後1時設定。

 午後10時過ぎ開議。

 まず、永年在職議員の奥野誠亮さんへの弔詞朗読。

 続いて、大島議長が「12月15日から12月17日(土)までの会期の延長」をはかりました。

 これに対して討論となり、反対の立場から民進党が登壇。共産党も反対。この後、起立採決となり、賛成多数で、会期は3日間延長されました。

 続いて、午後11時23分頃、「安倍内閣不信任決議案」が緊急上程。枝野幸男さんら民進党、共産党、自由党、社民党4党共同提出。提出者の枝野幸男さん(前民進党幹事長)が趣旨弁明(趣旨説明)。あす日露首脳会談を山口県でする、安倍首相ら閣僚もひな壇に。

 趣旨弁明は30分前後に及びました。この後、自民党幹事長代理の林幹雄さんが反対討論しましたが、力強くて驚きました。続いて、民進党の幹事長代理、近藤昭一さんが賛成討論。次に、公明党の斉藤鉄夫幹事長代行が賛成討論をしましたが、力強くて驚きました。

 ここで、午後11時30分頃となりました。次は野党の討論ということもあったのでしょう。大島議長は延会を宣言。午前0時10分再開となります。延会ですので、別エントリーで書きます。

 なお、下に書いた、衆・委員会の閉会中審査は、まだ処理されていません。

【参議院本会議】

 午前11時半設定で、午後1時過ぎ、開議。民進党員の郡司彰副議長が着席。民進党の小川敏夫会長が提出した「伊達議長不信任決議案」が議題に追加されました。ここで、自民党が「趣旨説明を15分間、討論を10分間に制限する動議」を出しました。これに対して民進党から「記名投票表決を求める動議」が出て、午後1時15分過ぎから、堂々巡り。投票総数237、賛成166、反対71で、制限動議は可決されました。続いて、小川敏夫さんが議長不信任案の趣旨説明。小川さんは「昨年6月に成立した、現行法付則にある、参議院選挙制度抜本改革の議論をスタートしなかった。次の参院選はもう2年半後にある」と述べました。討論では、自民党の関口昌一さんが「会期末処理も終わり滞りなく閉会すると思っていた、突然、この機に及んで、議長不信任案を出した」と語りました。吉川沙織さんも討論しました。この後、記名投票表決。議長不信任案は、投票総数239、賛成72、反対167で否決され、伊達さんは左後扉から登場し、議長席に座りました。

 続いて、「年金持続可能性確保法案」(190閣法54号)が議題に。委員長報告の後、民進党の川合孝典さんが午後2時10分過ぎから、反対討論演説。自公を代表して自民党の島村大さんが賛成、共産党の倉林明子さんが反対、維新の東徹さんが賛成の討論。東さんは「維新の101法案は、ぜひ、次の通常国会で審議してほしい!」と訴えました。この後、記名投票表決。投票総数240、賛成167、反対73。賛成多数で成立しました。

 ここで、午後3時直前に休憩が宣言されました。

 午後6時に再開。「IRカジノ施設法案」(189衆法20号)が議題となり、難波奨二内閣委員長が登壇し、報告。討論には、民進党で日教組組織内の神本美恵子さんが討論。参では会期末に日教組組織内議員が登壇するのが長年の風習となっています。神本さんは「ギャンブル依存症の予防教育が大事だ」「カジノのディーラーの学校がはやっている」とし「ここで立ち止まりましょう」。続いて、自民党の上月良祐さんが登壇し「衆の3倍の審議時間をかけた。再考の府として参らしい審議ができた。修正されたことは重要だ。政府は実施法案の策定で十分配慮してほしい」と語りました。共産党の大門実紀史さんは「修正案が突然提出された」と前日の運営に苦言を呈しましたが、討論の大部分を賭博の危険性に言及し、原案そのものの廃案を要求。維新の清水貴之さんが賛成討論。

 午後6時43分から、「修正議決」について、記名投票表決。指名点呼開始。投票総数240、賛成160、反対80で修正議決し、衆議院に回付されました。

 続いて、請願が上程され、採択されました。さらに、閉会中審査も上程され、すべて委員会の上程通りに決まりました。そして、中村剛事務総長が辞任。郷原悟さんが新事務総長になりました。ここで、伊達忠一議長が立ち上がり、「議事終了のあいさつ」をしました。そして、午後7時過ぎに「休憩」を宣言しました。

 この後、午後11時30分前後、衆本の延会直後に、休憩のまま再開せず、終わりました。

●衆参の委員会での会期末処理は午前中に終了、参は本会議上程、衆はあす未明に処理のはこび
●憲法発議は来年、「ACSA」「労基法」「臨床研究」「民法債権編」「人事訴訟法」「商法」「政治分野の男女共同参画」「戸別所得補償」「給付つき税額控除」「安保対案」「阪神大震災の地方議員特例解消」などは、来年の通常国会へ

【衆議院憲法審査会】

【参議院憲法審査会】 

 「改憲国会」を懸念していましたが、衆参とも大枠の意見交換だけで越年することになりました。

 衆・憲法審では、森英介会長が閉会中の参考人の出席要求を全会一致で一任されましたが、実際の審議再開は、来年3月以降と思われます。
 参・憲法審では、、柳本卓治会長(中曽根康弘元首相秘書出身)が「憲法を守れ」という請願が133件来たことが報告されましたが、国会の意思としての「採択」は保留となり、見送られました。

【衆議院TPP特別委】
【参議院TPP特別委】

 TPPは衆院側の委員会は開かれませんでした。参院側では委員長が「TPPを今国会で承認しないこと」という請願を受けたと紹介しましたが、当然、採択はされず、そのまま散会しました。衆参とも今国会でこの委員会で廃止されると思われます。

【衆議院予算委員会】
【参議院予算委員会】

 浜田靖一委員長、山本一太委員長とも、予算の実施状況に関する件で閉会中審査を議長に要求することを、全会一致で一任されました。ロシア絡みで動きがあれば、テレビ入り集中審議もあるかもしれません。が、閉会期間は1カ月前後とみられますので、おそらくテレビ入りは無いでしょう。

【衆議院沖縄・北方特別委】
【参議院沖縄・北方特別委】

 国政調査の閉会中審査はできる手続きをとりました。衆沖北特の鈴木克昌委員長(民進党)は「北方領土の早期返還を求める請願」「沖縄県の市町村国保の財政措置に関する請願」が届いたことを紹介。参考人質疑とあわせて、委員の派遣もとれることの一任を受けました。他の委員会と同様ですが、北方領土問題、ぜひ動いてほしいですね。

【衆・厚労委】

 請願は403件寄せられました。「ウイルス性肝硬変・肝がん患者への支援の請願」「筋痛性脳脊柱疾患においての治療法確立を求める請願」「腎疾患の総合的な対策の樹立を求める請願」の3つを全会一致で採択しました。本会議でも国会の意思として採択し、各省に送付されます。

 この後、「労働基準法改正案(残業代ゼロ法案) 」(189閣法69号)の閉会中審査要求がはかられ、共反対、自公維の賛成多数で継続調査することが決まりました。閣法では「臨床研究法案」(190閣法54号)の継続が全会一致で決まりました。衆法では、山尾志桜里さんらが出した保育士の処遇改善法案と、井坂信彦さんらの労基法改正の対案などが全会一致で継続することになりました。

【参・厚労委】

 淡々と会期末処理がされました。

【衆・法務委】

 「民法債権編改正案」(189閣法63号及び64号)、「人事訴訟法改正案」(190閣法33号)、「商法改正案」(192閣法16号)が全会一致で閉会中審査となりました。実際には来年3月以降の審議となります。このほか、民進党が出した民法改正案やLGBT差別解消法案も全会一致で継続しました。

【参議院第1種常任委員会】

 上述の厚労委員会も含めて、全11委員会が、午前10時00分から、午前10時03分にかけて一斉に開かれ、滞りなく、会期末処理を終えました。

 ところで、維新101本法案が付託されていないようですが、どうなったんでしょうかね?これについては、後で別エントリーで紹介するかもしれません。

【参・調査会】

 3つの調査会が開かれました。各々3年間のテーマが発表されました。例えば、「国際経済・外交に関する調査会」は3年間「アジア太平洋における平和の在り方と経済協力と日本外交」をテーマにすることにしました。

【衆・決算行政監視委員会】

 ご苦労なことになっていて、「平成24年度決算」「平成25年度決算」「平成26年度決算」「平成27年度決算」「昭和19年度朝鮮総督府特別会計決算」「昭和20年度朝鮮総督府特別会計決算」「平成27年度予備費使用調書」が継続調査となりました。

【参・行政監視委員会】

 参議院行政監視委員会では、佐藤信秋さんが8月の就任以来初めて委員会ということで、あいさつ。会期末処理がされました。

【衆・外務委員会】

 「日米ACSA新協定の条約承認を求めるの件」(192条約2号)の閉会中審査が、共など反対、自公など賛成により継続となりました。「条約間抜け国会」の見えざるヒットだと思います。

【衆・倫選特】

 「阪神大震災による任期延長の特例の解消法案」(192衆法13号)が多数決で閉会中審査となりました。また、共産党提出の政党助成法廃止法案など、各党の法案も全会一致で継続となりました。

【衆・内閣委】

 上述の政治分野の男女共同参画法案の中川正春さん提出案と野田聖子さん提出案、民進党の歳入庁、公務員庁、通商交渉情報公開、公文書管理、性暴力などの法案が継続となりました。なお、歳入庁だけは多数決となりました。

 野田聖子さんらの「政治分野における男女共同参画法案」(192衆法12号)は衆内閣委に付託されましたので、民進党が提出した法案との修正協議がなされるかもしれません。ただ、次の召集日に、付託委員会は、いったん白紙となって、議長が再び付託するはこびになります。 

【衆・財金委】

 民進党が出した「国・地方自治体の財政再建法案」(190衆法3号)や、「給付つき税額控除法案」(190衆法52号)は、今国会まったく審議されなかったものの、継続については全会一致で決まりました。

【衆・農水委】

 民進党が出した「農業者戸別所得補償法案」(189衆法13号)と「マルキン前倒し法案」(190衆法28号)を含む一連の法案は、全会一致で閉会中審査の手続きがとられました。

【衆・国交委】

 請願が1件だけで、時代が変わったのか、公共事業は国会でなく政府に直接働きかけているのということなのか。

 その後、与党・自民党の佐田玄一郎さんらの法案や北朝鮮経済制裁の件などが継続して、会期末処理を終えました。

【衆・総務委】

 地方自治法99条にもとづく地方議会の意見書はさすがに多く寄せられました。

 来年はNHK新会長の答弁がありますが、民進党が出した放送法改正案は継続調査になりました。

【衆・経産委】

 民進党田島要さんらの原子力規制委員会設置法改正案や、民進党の一連の省エネ法案が継続となりました。

【衆・議運委】
【参・議運委】

 本会議の段取りなど。

【衆議院常任委員会】
【衆議院特別委員会】
【参議院特別委員会】

 上述した委員会、上述していない委員会があります。いずれにせよ、衆参とも委員会は午前中に会期末処理を終えました。

 開かれなかったのは、衆参とも懲罰委、国家基本政策委、政治倫理審査会、情報監視審査会のみです。

この記事の本文は以上です。

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2016年12月17日(土)まで延長 9月26日(月)召集 第192回臨時国会 9年ぶりの再延長国会

2016年12月14日 22時23分42秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

 2007年の第168回臨時国会以来、9年ぶり、24回次(延長は1回までの通常国会含む)ぶりの再延長国会となりました。

 前回は、参院選で、衆第1会派が自民党、参第1会派が民主党という「参院選後の変化」ねじれ国会に手を焼いた、福田康夫首相が自ら「かわいそうなくらい困っている」ことによる再延長国会となりました。そして、翌年の第169回通常国会が歴史的な「ガソリン国会」に。福田首相は自ら辞任したタイミングで、リーマンショックが発生。就任直後に解散するはずだった麻生首相が側近の希望もふくんで続投したため、翌年の通常国会末に歴史的大惨敗で、下野し、政権交代しました。

 今回も、参院選直後の秋の臨時国会となりました。ただ、衆参とも自民党が単独過半数という「変化」なので、自民党の慢心は指摘せざるを得ません。とくに、日露首脳会談を考慮して、水曜日までの延長会期としたところに、慢心があったと考えます。

 また、就任会見で自ら「歴代で最も軽量級」と語った橋本聖子参議院自民党議員会長が、「総理総裁の顔を立てて1本成立させ、参議院野党の顔を立てて1本廃案にする」という裁定をしなかったことも再延長につながったのかもしれないと憶測します。まあ、その良し悪しは現段階で判断するのは時期尚早です。

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参議院事務総長に郷原悟さん、勇退の中村剛さんは深夜国会で迅速に議長を手助け

2016年12月14日 19時02分02秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

[画像]郷原悟・新事務総長(左)、2016年12月14日午後6時55分頃、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 参議院事務総長に郷原悟さんが平成28年2016年12月14日(水)午後6時55分頃、就任しました。

 第19代事務総長の郷原悟(ごうはら・さとる)さん。報道によると、神奈川県出身の現在59歳。中央大学法学部卒業。参議院には、昭和55年1980年に入局。前任者は大学院修士卒業ということもあり2期後輩となります。警務部長、庶務部長、委員部長を経て、3年前から事務次長をつとめていました。

 3年間つとめた中村剛(なかむら・たけし)事務総長は勇退しました。


[画像]左から、中村剛さん、郡司彰副議長(横向き)、伊達忠一議長、2016年12月14日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 中村剛さんは、特定秘密保護法深夜国会の、2013年12月7日(土)午前0時半ごろの本会議で事務次長から事務総長に昇格。

 山崎正昭議長・輿石東副議長のもと、平和安全法制の深夜国会などで、迅速に議長を手助けしました。山本太郎議員による喪服姿での牛歩戦術。中村総長は、山崎議長にすばやく「投票時間を2分以内に制限します」との読み原稿を手書きし、議長が整理しました。山崎議長はこの原稿にもとづいて、繰り返し発言。ただ最後ばかりは、山崎議長は「1分に制限します!」と原稿にない発言をしました。

 押しボタン式投票結果は、事務総長が右手人差し指でボタンを押すことで、会議場内の正面では大きく2つのスクリーンに表示されます。技術スタッフではなく事務総長がやっているんですね。

 この3年間では、全会一致と予想された議案を、ここでも、山本太郎さんが「有権者の関心を呼ぶため」1人だけ反対ボタンを押すことがありました。中村さんが議長のてもとにある「全会一致と認めます」の読み原稿をすばやく体と口を動かして「賛成多数と認めます」と言い換えてもらう場面も。慣れてからは、議長が自分で確認して、発言していました。

 中村さんは内心ではどうやら平和安全法制に反対だったようですが、山本さんが「自民党のお葬式」とする喪服姿で焼香するしぐさは、議会官僚の矜持として許せない気持ちを持ったようです。

 これに先立つ、事務次長時代は、副議長選挙で、おそらく不心得議員により、投票総数が定数を上回るという珍事が起きました。自席を離れられない当時の山崎新議長、橋本雅史事務総長(当時) にかわって、与野党の幹部をまわり、場内だけで、結論を出す、手助けもします。また、特定秘密保護法深夜国会では、伝令として、「国対委員長が、議長の首を取る、と言っています」と報告し、山崎議長が「おう、やってみろ!」と応答するシーンがマイク越しにネット中継されました。その後の大手新聞で、「あれは、参議院事務局の言い間違い」と書かれました。とうてい事務局が言い間違えるような内容ではないと思います。おそらく一部の幹部議員が裏方さんになすりつけた発言を記者にしたのでしょう。裏方としてじっと耐えたようです。

 第18代中村剛事務総長就任時の記事(参議院事務総長に中村剛さん おつかれさま橋本雅史前事務総長は3年で退く

 伊達忠一議長、郡司彰副議長が就任から120日以上経って、中村事務総長は自ら退きました。


[画像]郷原事務次長(当時)から連絡を受ける中村事務総長(当時)2016年12月14日午後6時50分頃。

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27年ぶり衆参単独過半数の参議院で歴史的大転換で、IRカジノ施設法案が修正可決し、会期末衆議院回付で成立の公算「ギャンブル依存症者入場禁止」へ、吉田博美・小川勝也両幹事長が「竹下派国対か」

2016年12月13日 20時02分58秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

[画像]ギャンブル依存症者のIRへの入場制限を政府に検討させる修正案を発議する、参議院内閣委員会の自民党筆頭理事(上月良祐さん)、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 「IRカジノ施設法案」(189衆法20号)は民共希反対、自公維の賛成多数で修正議決(修正可決)しました。あす、平成28年2016年12月14日(水)の参議院本会議で、修正可決し、衆院に回付。衆議院本会議で議題となり、衆の同意を得て成立する見通し。

 会期末前日の夜になって、大きな大転換がありました。 

 参議院内閣委員会は午後5時から7時30分まで休憩。

 午後7時30分、再開と同時に、委員長は「IRカジノ施設法案」(189衆法20号)の質疑終局を宣言。
 
 ここで、自民党の上月良祐筆頭理事が、
 「政府は、カジノ施設の入場制限を検討する。ギャンブル依存症者を明示する」とし政府によるギャンブル依存症者の入場制限の検討を命じるとともに、5年後の見直し規定を盛り込む」

 とした法案の修正動議を出しました。

 ただちに、討論に入りました。民進党は、反対。この後、共産党は、自・民による、突然の修正に反対したうえで、原案などを強い口調で反対。希望の会の山本太郎さんは法案・運営とも「情けない」と反対。

 修正可決後には、附帯決議が16本提案され、自公維3党のみの賛成で採択。成立後の1年間、国土交通省、内閣官房の「宿題」となります。

 今国会はあす閉幕する公算ですが、衆議院本会議の終了時刻は昼下がり以降になる見通し。

 今回の修正は、衆参単独過半数時代に、「修正路線」による国会対策を進めた、田中角栄先生・竹下登先生・金丸信先生らの経脈をつぐ、自民党の吉田博美、民進党の小川勝也、両参議院幹事長が主導したものと推測できます。

 ただ、民進党内では数時間前に代表が廃案に言及していました。

 一方、自民党は、自ら「歴代最軽量級」と語った橋本聖子参議院議員会長のもと、辛酸をなめる、旧田中派の吉田さんが一矢を報いた格好なのかもしれません。

 27年ぶりに、自民党(政権党、与党第1党、第1会派)が衆参単独過半数をしめた国会がまもなく年を終えようとしています。

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[きょうの国会]年金持続可能性確保法案(年金カット法案)、参議院でクールに正常採決 IRカジノ施設法案は質疑は順調で大詰めに、衆委は早くも会期末処理

2016年12月13日 20時02分57秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

[画像]年金持続可能性確保法案を、淡々と採決する、参議院厚生労働委員会、2016年12月13日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 一部で再延長観測も無きにしも非ずですが、衆参27年ぶり自民党単独過半数で、審議そのものは順調に進んでいる印象です。あす会期末です。

【参議院厚生労働委員会 平成28年2016年12月13日(火)】

 延長国会の目玉「年金」「IR」となりましたが、民進党が「年金カット法案」と呼んだ、「年金持続可能性確保法案」(189閣法54号)は、午後5時半ごろ、与野党合意に基づき採決し、民共希の反対、自公維及び薬師寺道代委員の賛成多数で「可決すべし」と決めました。この後すぐに、反対した、民進党の足立信也筆頭理事が附帯決議案を提案。

 朝の理事会では採決の合意が無かったようで、理事会が8分延びて、午前10時8分頃から総理入り質疑が始まりました。

 民進党から質問し、川合孝典さんが「1週間前に厚労省が出すと言った資料が出ていない」とし、物価が上がり賃金が下がった、というケースでの年金試算を出すよう要求。

 30分前後の中断を経て、塩崎厚労相が「法案は法律として成立させてもらい、次の財政検証で参考資料を出したい」とお願いしました。比較的スムーズに野党も受け入れました。ただ、途中で先輩から助言があり、「衆議院解散の後、ということではないか」と念のための確認をすると、塩崎厚労相は「隣にいる総理が決めることだ」とかわしました。大政党である民進党、会期末特有の緊張感は参院側にも伝わっていました。 総理入り質疑は終局。公明党が質問を放棄したので、20分ほどのずれ込みで済みました。昼の休憩。

 この昼の理事会で、厚労省が会期終了後に試算を出すことが確認できたようで、与野党が採決に合意した、ということのようです。

 午後は、各党が締めくくり的な質疑。この中で、野党委員から「労働問題の質問が多くなってしまった」との発言があり、審議はあまり深まらない印象でした。

 午後5時10分過ぎに、質疑終局を宣言。正常採決で可決しました。この間の討論では、民進党が「審議が拙速だ」と反対、自民党と公明党が「将来の年金額を増やすことになる法案だ。ただ、GPIFは法律通りの組織改革をしっかりやってほしいと釘をさしたい。今回の法案のような、こまめなメンテナンスで世界に冠たる公的年金制度を維持したい」と絶叫しました。共産党が反対、維新が賛成、希望の会が反対の討論をしました。 

 附帯決議に対して塩崎厚労相が善処を約束し、淡々と散会しました。

 衆院側での「年金カット条項」発見から、高いテンションで通過した法案ですが、参院でのクールさとの温度差が気になりました。

【参議院内閣委員会 平成28年2016年12月13日(火)】

 「IRカジノ施設法案」(189衆法20号)

 先週来、新聞1面、テレビですっかり名前が知られた、難波奨二委員長。

 定刻通り始まりました。自民党側筆頭理事の上月良祐さんは「審議は十分だと思うが、最終確認として質問する。最近は余り行けないが、家族で海外旅行に行くと、楽しいが、帰ってきて、すぐにまた行こう、とは思わない。一つだけ例外があった。それはラスベガスだ。街全体が楽しめるようにつくってある」と語りました。統合リゾートの有用性を述べたものとみられます。カジノ依存症でまた行きたいということではないようです。

 衆議院側ではあまり登場しなかった、菅義偉・官房長官も民進党などに対する質疑では登場してます。昼の休憩。

 午後は共産党の大門実紀史さんが、発議者の衆院議員のパチンコパーラーからの献金を追求。大門さんは、最近電話で話したとして、旧民主党法務部門会議座長で6年前から議席を失っている、松野信夫元参議院議員(熊本の弁護士)の参考人質疑を求めました。

 この後、午後5時直前に休憩。

 そして、午後7時30分再開。ここで、歴史的な大展開で、突然修正可決しました。あす成立の公算。別エントリーで速報、詳報しました。以下は、別エントリーからコピペします。

 会期末前日の夜になって、大きな大転換がありました。 

 参議院内閣委員会は午後5時から7時30分まで休憩。

 午後7時30分、再開と同時に、委員長は「IRカジノ施設法案」(189衆法20号)の質疑終局を宣言。
 
 ここで、自民党の上月良祐筆頭理事が、
 「政府は、カジノ施設の入場制限を検討する。ギャンブル依存症者を明示する」とし政府によるギャンブル依存症者の入場制限の検討を命じるとともに、5年後の見直し規定を盛り込む」

 とした法案の修正動議を出しました。

 ただちに、討論に入りました。民進党は、反対。この後、共産党は、自・民による、突然の修正に反対したうえで、原案などを強い口調で反対。希望の会の山本太郎さんは法案・運営とも「情けない」と反対。

 修正可決後には、附帯決議が16本提案され、自公維3党のみの賛成で採択。成立後の1年間、国土交通省、内閣官房の「宿題」となります。

 今国会はあす閉幕する公算ですが、衆議院本会議の終了時刻は昼下がり以降になる見通し。

 今回の修正は、衆参単独過半数時代に、「修正路線」による国会対策を進めた、田中角栄先生・竹下登先生・金丸信先生らの経脈をつぐ、自民党の吉田博美、民進党の小川勝也、両参議院幹事長が主導したものと推測できます。

 ただ、民進党内では数時間前に代表が廃案に言及していました。

 一方、自民党は、自ら「歴代最軽量級」と語った橋本聖子参議院議員会長のもと、辛酸をなめる、旧田中派の吉田さんが一矢を報いた格好なのかもしれません。

 27年ぶりに、自民党(政権党、与党第1党、第1会派)が衆参単独過半数をしめた国会がまもなく年を終えようとしています。

【衆議院法務委員会 平成28年2016年12月13日(火)】

 「民法債権編改正案」(189閣法63号及び189閣法64号)。私の計算では9日目。

 自民党のYouTubeでネットカフェの司会をしている、今野智博さんが登場し「当委員会は円滑に審議できることを感謝する」と与野党に語りました。民進党の枝野幸男さんは「相殺について、判例を条文に落とし込んでいる部分と落とし込んでいない部分がある」と指摘。「代理について、私は本人です、と名乗った代理人の効力について条文が無い」と語ると、小川・法務省民事局長は「その効力は本人に帰属するというのが判例、通説だ」と答弁。枝野さんは「条文に書いちゃうと、本人です、という代理を推奨しているようになってしまうから、分かる」と同意しました。民進党の井出ようせいさんは「取引上の通念という言葉が10か所以上出てくる」として確認しました。

 午前の部だけで散会。いずれにせよ、越年です。

【衆議院安全保障委員会 平成28年2016年12月13日(火)】

 一般質疑で、「北朝鮮核ミサイル問題等」に関する参考人と委員との着席のままの意見交換がありました。

 参考人の教授からは、「北朝鮮は核の小型化は成功したのではないか。ただ、ことしはICBMについては消極的だった」とし、お金がかかる大陸間弾道弾よりも、違う開発をしているのではないかと示唆。民進党の神山洋介さんは、「THHAD(サード)の開発、3段構え(サード、イージス、ペトリオット)を整えようとしているが、それでいいのか。予算面もあるし、現場の負荷で自衛隊が回らなくなるのではないか」という趣旨で議論しました。自民党は、補選後やたら登場する和田義明さんが質問し、大きい派閥(清和会)だと質問回数も多いのかなと思いました。この後、文脈が分からないのですが、なぜか、山口壮委員長が北朝鮮核実験の過去の経緯や民主党政権の尖閣諸島の問題などの経緯を長い時間語り、参考人にお礼し、散会を宣言しました。

【衆議院農林水産委員会 平成28年2016年12月13日(火)】

 一般質疑がありました。この後、例年通り、「平成29年度畜産の価格に関する件」を議題に。民進党の小山展弘さんが朗読し、賛成多数で採択しました。TPP国内法で「TPP発効日に施行」となっている、マルキンについて、豚のマルキンを充実させるよう求める文章も入りました。

【参議院農林水産委員会 平成28年2016年12月13日(火)】

 8分前後遅れで始まり、一般質疑、おもに畜産に関する件。質疑終了後、「平成29年度の畜産の価格に関する決議」がされました。これは、民進党の徳永エリさんが朗読。だいたいこういうときは、徳永さんの出番だという感じです。参議院という世界は、院内での実績と選挙がつながらないところですが、6年半、ひたすら、農業とTPPに専念した徳永さんだと、北海道選挙区定数3で、あれだけの好成績で再選できるのだな、という感じがしました。

【衆議院本会議 平成28年2016年12月13日(火)】

 午後1時設定。事前の議題は無く、そのまま開かれないまま、午後6時前後に流会しました。

【衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 平成28年2016年12月13日(火)】

 加藤拉致相、岸田外相の所信的発言に対する一般質疑がありました。

 自民党の2期生、中川郁子さんが「延長国会ギリギリとはいえ、開催につながった委員長、両筆頭理事に感謝します」と切り出しました。これは、先代(夫)が拉致問題で名をはせたから、この委員会に属しているということなんだと、気づきました。もちろん、中川昭一さんは、農政、財政、金融とも詳しかったのですが、ただ、「拉致」で、安倍首相、中川さんらが人気議員になっていったということを思うと、拉致は自民党政権下で起きたことですし、もう少し冷静な政治を見る有権者であってほしい気もしました。

 この後、すでに別エントリーでも報じましたが、閉会中審査要求などの、会期末手続きがとられました。

この記事の本文は以上です。

(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
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会期の大幅延長は無いもよう、衆議院拉致問題特別委員会が早々に会期末処理を済ませる、自民党の城内実委員長

2016年12月13日 16時03分26秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

 衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会は、会期末前日の平成28年2016年12月13日(火)、大臣所信に対する一般質疑をし、終えました。

 自民党、無派閥、同党外交部会長を兼ねる、城内実委員長は、この委員会に他の委員会の陳情1件が参考送付され、地方自治法99条による地方議会の意見書15件が参考送付されたと発表。続いて、議長に対して、国会閉会中でも、仮に国政の動きがあり、一般質疑などの閉会中審査をしたい場合には、それができるように手続きする、閉会中審査をしたい、とはかり全会一致で賛同を得ました。

 これはいわゆる「会期末処理」です。これにより、ごく一部で観測があった、会期の大幅再延長のうえ来月に解散するというようなシナリオはまずありえない状況となったといえます。

 これとはまったく別に、参議院民進党の小川勝也幹事長は、同日記者会見し、「年金の議論はこれからも続く」とし、年金法案の採決時期について闘争するのは「今の議会構成では限界がある」とし採決を容認。IRカジノ施設法案にしぼって、「不測の事態に備える」ため、同日、幹事長・国対委員長会談(吉田博美、松山政司、小川勝也、榛葉賀津也の各参議院議員)を複数回開いて、話し合いの場を開いたうえで、会期末を迎えることを明らかにしました。小川さんの記者会見はYoutubeで公開されました。

この記事の本文は以上です。

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日米ACSA新条約、審議入りせず、2017年に持ち越し 平和安全法制で、地球の裏側で弾薬提供

2016年12月13日 09時51分03秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

 第192回臨時国会召集日と同じ、平成28年2016年9月26日に岸田外相とケネディ大使が署名し、承認案が国会に提出された、

 「日米物品役務相互提供協定の新条約の承認を求めるの件」(192条約2号)は、審議入りせず、平成29年2017年春以降に承認が持ち越されることになりました。

 第192回国会は、条約のスケジュール感があわない「条約間抜け国会」となりましたが、ACSAについては、集団的自衛権を認めてしまった2015年日米防衛協力のための指針いわゆるガイドラインの相手方である、オバマ大統領の退場によって新しい地平が見えるかもしれません。

 新条約は、ガイドライン及び平和安保法制にもとづき、周辺事態(個別的自衛権)のみならず存立危機・重要影響・国際平和共同対処事態(集団的自衛権)を定義し、同時に「弾薬を除く」と書かれた現行条約をあらため弾薬も提供できるようにするもの。このほか、これまで通り、消費税の免除や返品の規定なども定めています。

 外務省作成のイメージ図は→こちらをクリック。

 条約の立てつけは、新条約が承認されると同時に、現条約が失効し、新条約に切り替わることになっています。

 トランプ次期政権は、元軍人を閣僚に指名する見通しとなるなど、タカ派色が見られますが、単独行動主義に回帰するとも見方も有力です。もちろんACSAの審議で抵抗しても、ガイドライン・法制がある限り、いざ開戦となれば、1日で国会を通過してしまうようなものです。

 現場での懸命の奮闘もあり、野党と市民連合によるたたかいは続くことになりました。


この記事の本文は以上です。

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民進党・共産党の勝利、労働基準法改正案(残業代ゼロ法案)は審議入りしないまま、2度目の年越しへ

2016年12月13日 09時50分32秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

 政府・自民党が、きょねん、平成27年2015年4月3日(金)に提出した労働基準法改正案(189閣法69号)は、第192臨時国会で審議入りしないまま、2度目の年越しとなり、平成29年2017年通常国会以降に持ち越しました。

 野党・民進党と共産党の勝利です。

 この法案は「残業代ゼロ法案」と呼ばれています。

 年収1000万円以上の「高度プロフェッショナル」の残業代をゼロにできる法案です。年収1000万円というと関係ないように思うかもしれませんが、政令「労働基準法第14条第1項第1号の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準」 では、博士、公認会計士、一級建築士のみならず、例えば大学の商学部卒業の人が、5年間経理部員をすれば、もう「高度プロフェッショナル」になります。後は、政令の年収要件を下げれば、ほとんどの人が残業代ゼロになります。

 この法案は、上述の通り、きょねん4月3日に提出され、安保法大延長国会の9月24日(木)に降ろされ、25(金)に閉会中審査手続きを取られました。今国会は初日に降りています。その後も、趣旨説明すらされないまま、2度目の年越しとなりました。民進党と共産党の勝利です。

 一方、「正社員ゼロ法」こと改正労働者派遣法はきょねん9月30日の施行から1年3か月経ちました。現実には、正社員の人数は増えましたが、それ以上に非正規雇用が増えており、「率」では、野党の懸念通りになりつつあります。

 以下、当ブログ内エントリーから、年越しが決まった、残業代ゼロ法案関連を紹介して、このエントリーは終わります。

[当ブログ内エントリーから抜粋引用はじめ]

残業代ゼロ法案は博士受難の時代、労働基準法第14条第1項などの改正法案を政府が提出

2015年04月03日 23時59分37秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

(このエントリーの初投稿日時は2015年4月4日午前8時でそれから4月3日付にバックデートしました)

 政府は平成27年2015年4月3日(金)の閣議で、「労働基準法改正案」(189閣法69号)を決定し、衆議院に提出しました。

 この残業代ゼロ法案を見るときは「現行労働基準法第14条第1項」をおさえるべし。

 労基法第14条は「労働契約」の「契約期間」を定めています。ちなみに、労働契約とは、民法でいう「雇用」とまったく同じ意味です。「労働契約法(平成19年2007年法律128号)」の施行後は、労働法制では「労働契約」という言葉に書き換わっています。

 まず14条第1項は、「専門的な知識、技術または経験であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者との間に締結する労働契約」という分類、定義を決めています。

 この分類はどのような労働者か。その細目は、省令が定めています。省令は法律ではないので国会の審議が不要。与党の厚労大臣が署名で突然変えることができます。

 省令、

 「労働基準法第14条第1項第1号の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準(平成15年2003年10月22日厚生労働省告示第356号)」

 は、次の人が労働基準法第14条第1項の「労働者」だとしています。

 1、博士の学位を有する者・・・ですから、博士は全員対象になります。
 2、12の国家資格・・・このうち、公認会計士、一級建築士、薬剤師、技術士が会社員には多いと思われます。
 そして、(略)
 5、次のいずれかに該当する者であって、労働契約の期間中に支払われることが確実に見込まれる賃金の額を1年あたりに換算した金額が、
 「1075万円」を下回らない者としています。

 この「1075万円」は、国会の審議無しに、厚労省の一存で「省令」で変えることができます。これを野党・民主党は警戒しています。

 ここで、いったんまとめると、博士、会社員や団体職員でである公認会計士・一級建築士・薬剤師・技術士と、年給1075万円以上の労働者(システムエンジニアや、その業種につながる学科を卒業した大学・短大・高専・高校卒業者で就業後5年ないし7年経った者)が、労基法第14条第1項の対象になります。

 今次改正法案は、この第14条第1項にもとづく労働者を、すべて「特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)」と名付けて、労働時間・休日・割り増し賃金の法律による保護から除外する、とした法律案で、抜本的な改正といえます。

 実はこの、労基法第14条第1号を改正しようという動きは、以前からありました。

  昨年11月21日の衆議院解散の数分前に「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法」 が民共の反対、自公維の賛成多数で可決・成立し、今週の4月1日(水)から施行されました。これは、14条1号の労働者の労働契約の期間を5年間から10年間に延長する法律。このため、例えば大学教授で今週から同じ大学で6年目に入った人は、この法律にもとづく有期雇用かもしれませんし、無期雇用かもしれません。この特措法案は昨年の通常国会で、国会技術的には極めて異例な「衆議院で可決して参議院で審議未了ながら閉会中審査になった法案」です。

 これが、テレビ放送されていた衆議院解散のニュースの数分前に委員長が報告し、起立し、可決・成立した法律3本のうちの1本です。ニュースを見ていた人も多いでしょう。これとは別に、労働者派遣法改悪法案は解散と同時に廃案になりました。

 なので、今週6年目に入った博士は「首がつながった」のだからまだいいとして、それ以外の博士は、物理学だろうがなんだろうが博士なんだから、もっと抵抗して良かったように感じます。筆者(宮崎信行)が最近始めたツイキャスラジオの2015年4月1日の放送で、リスナーの方から、「国公立大学の人は声をあげづらいようだ」との世論を教えていただき、それもそうかなと感じました。ただ、昨年11月の法律を当時どれだけ把握している人がいたのかなとの疑問はつきません。

 民主党は野党なので限界があります。法律案を審議未了廃案に追い込むテクニックしかありません。ただ、衆議院厚生労働委員会は、まだ審議入りしていない法案が8本ある状態で、来週から残り11週間の後半国会(ただし延長は確実な見通し)を迎えます。

 野党・民主党の岡田克也代表は、労働者派遣法改悪法案(189閣法43号)「通さないためにどうすればいいかという視点で、いろいろなものを組み立てていきたい」と先月の記者会見で述べており、労働者派遣法改悪法案の審議未了廃案の方を優先する作戦です。

 派遣労働者の声と、博士の声のどちらが通るか、両方通るか。ーー昨年の国会では「ハケン」の声が通りました。博士受難の時代ですが、我こそはオピニオン・リーダーたりという気概を持っていただきたい。

以上
(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 2007-2015

[当ブログ内エントリーから抜粋引用おわり]
 
[当ブログ内エントリーから抜粋引用はじめ]

参議院民主党「労働基準法改正案、廃案にしましょう」

2016年01月15日 16時15分48秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

【平成28年2016年1月15日(金)参議院予算委員会】

 きのうの午後1時台に衆議院を通過した「平成27年度(第1次) 補正予算案(一般会計、特別会計)」が議題になりました。

 予算案の趣旨説明は、このところ、衆・予のあと、参・予でも受けて、その後から、衆・予で基本的質疑になっています。今回もその予定でしたが、衆・予の理事会が長引いていたので、参・予は理事の専任だけして、散会していました。このため今朝午前8時50分から委員会を開き、麻生財務大臣の説明を聞きました。

 午前9時からNHK入り国会中継。

 民主党・新緑風会から長浜博行さん、水野賢一さん、石橋通宏さんが質問しました。今年は改選イヤーですが、まず、非改選の長浜元環境大臣が先陣を切り、改選の水野さん、石橋さん=情報労連組織内・全国比例民主党公認内定=が質問する格好となりました。

 ねじれておらず補正予算の成立は確定的。とはいえ、改選イヤーの委員会審議のスタートですから大事です。

 前置きはまだ続きます。参議院は会期切れの廃案をねらい、伏兵として行動してきました。やはりインターネットの時代ということでしょう、おととしの国会で変化がありました。共産党議員がテレビ入り予算委員会で、まだ審議されていない「労働者派遣法改正案」についてパネルを使って問題点を指摘。その後、「まあ審議入りまでまだ時間があるでしょう」としまい、結果的に会期末廃案に2回追い込むことができました。

 民主党の石橋さんは、労働基準法改正案(189閣法69号=衆議院厚生労働委員会で継続審査)を取り上げました。いわゆる残業代ゼロ法案。石橋さんは「総理、いったん廃案にしましょう!」と呼びかけました。

 石橋さんはまず、「この法案の働き過ぎ防止策は我々も賛同できるんです」とかけひきを開始。法案に盛り込まれた、改正第41条の労働時間などの規制の例外、をただしました。ここは大事なので、きわめて長くなりますが、「改正第41条の2(案)」の条文の全文をコピーアンドペーストします。

[引用はじめ]

第四十一条の二 賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会(使用者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とするものに限る。)が設置された事業場において、当該委員会がその委員の五分の四以上の多数による議決により次に掲げる事項に関する決議をし、かつ、使用者が、厚生労働省令で定めるところにより当該決議を行政官庁に届け出た場合において、第二号に掲げる労働者の範囲に属する労働者(以下この項において「対象労働者」という。)であつて書面その他の厚生労働省令で定める方法によりその同意を得たものを当該事業場における第一号に掲げる業務に就かせたときは、この章で定める労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定は、対象労働者については適用しない。ただし、第三号又は第四号に規定する措置を使用者が講じていない場合は、この限りでない。
一 高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務のうち、労働者に就かせることとする業務(以下この項において「対象業務」という。)

二 この項の規定により労働する期間において次のいずれにも該当する労働者であつて、対象業務に就かせようとするものの範囲
イ 使用者との間の書面その他の厚生労働省令で定める方法による合意に基づき職務が明確に定められていること。
ロ 労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金の額を一年間当たりの賃金の額に換算した額が基準年間平均給与額(厚生労働省において作成する毎月勤労統計における毎月きまつて支給する給与の額を基礎として厚生労働省令で定めるところにより算定した労働者一人当たりの給与の平均額をいう。)の三倍の額を相当程度上回る水準として厚生労働省令で定める額以上であること。
三 対象業務に従事する対象労働者の健康管理を行うために当該対象労働者が事業場内にいた時間(この項の委員会が厚生労働省令で定める労働時間以外の時間を除くことを決議したときは、当該決議に係る時間を除いた時間)と事業場外において労働した時間との合計の時間(次号ロ及び第五号において「健康管理時間」という。)を把握する措置(厚生労働省令で定める方法に限る。)を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。
四 対象業務に従事する対象労働者に対し、次のいずれかに該当する措置を当該決議及び就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより使用者が講ずること。
イ 労働者ごとに始業から二十四時間を経過するまでに厚生労働省令で定める時間以上の継続した休息時間を確保し、かつ、第三十七条第四項に規定する時刻の間において労働させる回数を一箇月について厚生労働省令で定める回数以内とすること。

ロ 健康管理時間を一箇月又は三箇月についてそれぞれ厚生労働省令で定める時間を超えない範囲内とすること。
ハ 一年間を通じ百四日以上、かつ、四週間を通じ四日以上の休日を確保すること。
五 対象業務に従事する対象労働者の健康管理時間の状況に応じた当該対象労働者の健康及び福祉を確保するための措置であつて、当該対象労働者に対する有給休暇の付与、健康診断の実施その他の厚生労働省令で定めるものを当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。
六 対象業務に従事する対象労働者からの苦情の処理に関する措置を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。
七 使用者は、この項の規定による同意をしなかつた対象労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと。
八 前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項。

[引用おわり]

 このような弁護士も読めない条文。かつて香港にあった蜘蛛の巣のような市街「「九龍城」のような世界が、労働法制の世界で、労働者が分断されています。

 この長時間労働や残業代の規制が除外される職種(エグゼンプション)である「高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務」。

 これについて、塩崎厚労相は「所得再分配のために、その糧を得なければならない」安倍首相は「すべての人が希望を持てる社会をつくりたい」と答弁。なんらかの思惑が裏に透けて見える答弁をしました。

●民主党の岡田克也代表は定例会見で、労働基準法改正案の対案提出を明言し、「先送りは卑怯だ」と首相を挑発

 この石橋さんの提案の直後に、定例(金曜日午後3時)で始まった、岡田克也代表の記者会見で、「長時間労働は根の深い悪弊で、子育てと仕事の両立を阻み、親の介護も施設に任せるしか選択肢がなくなっている。和民の裁判を見ても、これが企業のやることかと憤りを感じる」とし、「総労働量とインターバル(退勤から出勤までの時間)規制を盛り込んだ法案を出して議論したい」と語りました。

 さらに「安倍首相は重要な法案だと思うのなら、参院選の後に先送りするのは卑怯だ」とまで挑発しました。

 「社長と経理部長」「民主党の一卵性双生児」とも揶揄される、岡田克也代表と郡司彰参議院議員会長の足並みが一致した戦術のようです。

[当ブログ内エントリーから抜粋引用おわり]

[当ブログ内エントリーから抜粋引用はじめ]

労働基準法改正案いわゆる残業代ゼロ法案は審議入りせず第191回国会以降に先送り

2016年05月31日 06時55分47秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

 「労働基準法改正案」通称「残業代ゼロ法案」(189閣法69号)は第190回通常国会で審議未了となりました。野党・民進党・共産党の抵抗が功を奏した格好ですが、与党は早い段階から成立をあきらめる作戦だったとも報じられています。

 労働基準法改正案は、大学教授などに適用されている、「高度プロフェッショナル制度」を広げて、例えば商学部卒業の経理部員を「高度プロフェッショナル」に加える法案。政府が昨年4月3日(金)に国会に提出した法案では「年収1000万円以上」に限られていますが、この部分は政府の一存ですぐにかえられることから、労働時間・休日・深夜の割増賃金などの労基法の規定が適用外になるため、野党は「残業代ゼロ法案」と呼んでいます。

 同法案は、厚生労働大臣による趣旨説明がされないまま、「閉会中審査」になる見通し。ただ「閉会中」と言っても審議されることなく、7月10日の参院選以降に開かれる、第191回国会や、第192回国会以降で審議入りをめぐる与野党の駆け引きが続く見通しです。

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[きょうの国会]残り会期3日間で波乱なく、参議院民進党・共産党・自由党が充実した審議、森ゆうこさん、青木愛さん、紙智子さん、鉢呂吉雄さん、足立信也さんら

2016年12月12日 17時31分48秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

【参議院内閣委員会 平成28年2016年12月12日(月)】

 報道・世論で誤解があります。IRカジノは、「民間事業者による賭博」。中央競馬は「国による賭博」、公営4競技は「地方公共団体による賭博」、パチンコは「民間事業者による遊戯」になります。 

 残り会期3日間。

 「IRカジノ施設法案」(189衆法20号)の参考人質疑がありました。日弁連多重債務者WG(ワーキンググループ)座長ら4名が意見を述べました。

 議長がおろしたものを、採決前に、つるす、という観測もあり、延長国会最大の焦点となりました。

【参議院厚生労働委員会 平成28年2016年12月12日(月)】

 「年金制度の持続可能性確保法案」(190閣法54号)

 玉木雄一郎さんの指摘があるまで、私はこの法案を「GPIF法改正案」と表現していました。GPIFの機構改革も入っており、きょうは、GPIFの高橋理事長を呼んでの参考人質疑がありました。

 高橋理事長からの冒頭の発言はなく、いきなり、各会派の質疑になりました。民進党の足立信也さんは「この法案は(国対委員長同士が)重要広範議案にしており、参議院20日ルールがある」とし審議時間は、延長会期末をはみ出して確保すべきだとしました。マクロ経済スライドについては、「財政検証では、物価変動よりも賃金変動が大きく、それよりも長期金利が高く、さらにGPIFの運用利回りの方が高い」とし、GPIFの運用額により、給付額の元となる財源への影響が大きいと指摘しました。

 日本維新の会の東徹さんは「国民健康保険料の納付率が80%、国民年金保険料の納付率が60%だ」と語りました。


[画像]「平成16年改正と何も変わっていない」と語る、自由党の森裕子(森ゆうこ)さん、2016年12月12日の参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 自由党の森裕子(森ゆうこ)さんは「平成16年2004年改正の生き証人だ」とし、山本孝史議員の話や、打ち切り動議で卒業質問を逃した西川きよし議員の話をし、「デジャブ現象を見ているようだ。政府の試算や議論など何も変わっていない」と語りました。

【参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会 平成28年2016年12月12日(月)】

 沖縄と、北方問題についての、鶴保沖北相らの所信的あいさつに対する一般質疑がありました。

 公明党からは、東京都選出の竹谷とし子さんが質疑し、「東京から中標津までは一往復で10万円かかる」として、遠隔地などの交通費のあり方を問いました。

 共産党は、北海道に事務所を置く、全国比例選出の紙智子さんが「延長国会になって、はじめて審議がされた」と述べました。ここで、2つ隣の席で、参議院北海道選挙区で新人として初当選した、国会議員在職22年9カ月の、鉢呂吉雄さんが「参議院議員要覧(乙)」(非売品)の議員名鑑をみて、紙さんの経歴をまざまざと見る姿がありました。1年前、岡田克也さんによる民維連携と5党連携は「岡田さんはすごい政治家だ」と言われることになりましたが、そのころ、岡田系の鉢呂さんはノーバッジでした。共産党参議院議員をまざまざと見ながら議員名鑑をみる、鉢呂さんの姿は、「大谷選手を見る北海道日本ハムのスカウト」 のように、真剣なまなざしでした。


[画像]北海道選出の民進党(岡田系)の鉢呂吉雄さん(左)が「参議院要覧(乙)議員名鑑」を見ながら、北海道に事務所がある全国比例の共産党・紙智子さんをまじまじと見る姿が見られた、参議院沖縄北方特別委員会、2016年12月12日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【参議院消費者問題に関する特別委員会 平成28年2016年12月12日(月)】

 一般質疑。

 衆院時代も消費者庁行政にとりくんできた、自由党の青木愛さんが質問。

 しめくくりに、「消費者庁は、国民の生活が第一、として消費者、生活者のための施策を充実させてほしい」と語り、小沢一郎先生への忠誠を見せました。青木さんのことを、悪く言う女性は多いのですが、初当選以来12年以上、小沢先生への忠誠が変わらないからこそ、夏の参院選でも難しいと思われた議席獲得ができたわけで、小沢先生への青木さんの忠誠心が、また、野党から与党へ返り咲く原動力になるでしょう。


[写真]青木愛さん(左)は小沢一郎先生(右)への忠誠心が強い、自由党の日常活動用のポスター、2016年12月、東京都内で筆者・宮崎信行撮影。

【衆議院決算行政監視委員会 平成28年2016年12月12日(月)】

 民進党岡田系の玄葉光一郎さんが委員長。

 決算審査ではなく、一般質疑として、きのう、国立競技場の起工式があった、2020年東京オリパラに向けた施策について、丸川五輪相に対する質疑がありました。後半は、自由質疑もありました。

【衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会 平成28年2016年12月12日(月)】 

 一般質疑があり、下地幹郎さんらが質問しました。

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1年前の記事、民主・維新・無所属クラブを結成!岡田克也、松野頼久両代表、衆議院の議席占有率20%回復!

2016年12月11日 19時26分42秒 | その他
 
○民主・維新・無所属クラブ結成、衆議院20%の議席占有率 第190回通常国会
 民主党の岡田克也代表と維新の党の松野頼久代表は、平成27年2015年12月11日(金)、「民主・維新・無所属クラブ」を結成しました。 来月4日召集の第190回通常国会の衆議院で、......
 

 

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輝きを増す新進党きょう結党22年 小池百合子さんが東京都知事になり、2020年ないし2024年首相も視野に

2016年12月10日 10時03分10秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして

 新進党勢が輝きを増しています。

 このブログでは言及していませんでしたが、小池百合子さんが東京都知事に当選しました。任期は2020年7月まででしょう。

 参院選後には、新進党選挙対策委員長だった二階俊博さんが自民党幹事長に。民進党幹事長には野田佳彦さん、公明党は山口代表、井上幹事長、自由党は小沢一郎代表と、新進党勢の活躍が目立ちます。

 とくに小池さんは、2020年ないし2024年にかけて、日本初の女性首相が射程に入ってきました。

 ここで名前がありませんでしたが、新進党の友情を見ることがありました。1年前、民主党の岡田克也代表は、どういうわけか党内から「解党論」が出るという、逆新進党状態になりましたが、維新の党の松野頼久代表と気脈を通じて、統一会派にとどめ、民主党を解党せずに、民進党合併につなげました。












































 


それから18年、岡田克也、最大野党を「解党せず!」 民主党と維新の党統一会派で妥協

 民主党の岡田克也代表と、維新の党の松野頼久代表は平成27年2015年12月7日(月)の党首会談で、来月4日召集(予定)の通常国会で統一会派を組むことにしました。 これにより、一部......

 

 



 
 新進党を反面教師とした松野さんのすごさが、先月末明らかになりました。松野さんは、解党をにらんで、党の財産を各総支部に交付し、空っぽにしてから解党したのです。



 

[画像]総務省自治行政局選挙部ウェブサイトから、スクリーンショットのうえ、トリミング。

 松野さんは3月の民進党結党大会で「岡田さんはすごい政治家だなと思った」とのことでしたが、松野さんもすごい政治家だと思います。

 たまたま、党首の絶対的な命令にしがたい、新進党で数十億円の現金を運んだ職員と、維新で均等に交付する事務をとった職員とも、知っている人ですが、後者の方が晴れやかな表情を感じます。ただ、これやっているさいちゅうは、そうとうピリピリした雰囲気でした。

 時代が変わりました。新進党解党日のNHK紅白歌合戦の司会は和田アキ子さんと中居正広さんでした。今月末の紅白では、それから20年たって、おそらく初めて、和田さんも中居さんも出ない見通しです。すこし、時代が変わったのかな。

 新進党は解党しちゃったけど、この22年間で、2回政権交代したから、まあよかった、御の字ではないかと感じるようにようやくなりました。

 きょう、平成28年2016年12月10日、我々新進党は、結党22年目を迎えました。 

 (C)2016年、宮崎信行。 

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[きょうの国会]TPP6年越しの成立、部落差別、改正がん対策、無電柱化など衆参本会議で法律成立、会期末の前の週の末

2016年12月09日 17時30分03秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

【衆議院本会議 平成28年2016年12月9日(金)】

 会期末の前の週の金曜日ということで、参議院先議の議員立法3本が可決、成立する、というサクサクした会議となりました。

 「改正がん対策基本法」(192参法50号)が全会一致で可決し成立。雇用継続の事業責任を盛り込みました。公布日に施行。当ブログでは、9年前から、山本孝史さんの記事がロングテール(恐竜の尾のように、時間が経っても一定のアクセス数があること)現象になっています。山本さんは、マクロ経済スライド導入の法案で野党側筆頭理事として「選挙区の大阪のおやっさんの生活は厳しい」という理由のみで反対闘争をした人でもあります。ただ、その直後の参院選では、岡田克也代表率いる民主党は勝利しました。

 「民間による養子縁組のあっせん推進法」(192参法53号)も全会一致で可決し、成立しました。公布から2年以内の政令で定める日まで順次施行していきます。

 「建設工事従事者の安全健康確保法」(192参法54号)も全会一致で可決し、成立しました。公布から3か月以内の政令で定める日に施行。この法案は、午前中に委員会で議了した上がり法案の緊急上程。3年前から、午前中の議了法案は、その日の本会議に緊急上程しない「2013年松野ルール」が定着しました。きょうは会期末前週なので緊急上程され成立しました。来週火曜日の本会議は開かない、ということかもしれません。

【参議院本会議 平成28年2016年12月9日(金)】

 「無電柱化推進法」(192衆法9号)が可決し、成立しました。公布日に施行。

 「自転車活用推進法」(192衆法10号)が可決し、成立しました。公布から6か月以内の政令で定める日に施行。

 「改正道路運送法及び改正貨物自動車運送事業法」(192衆法11号)も成立しました。改正法ですが、議員立法です。公布から1カ月後に施行。後述する、きょう公布された平成28年法律100号とあわせて、スキーバス旅行の安全確保に向けた立法措置が閣法と衆法でなされました。

 以上、衆法9号、衆法10号、衆法11号は一括して採決され、投票総数237、賛成237、反対0の全会一致でした。

 「差別解消推進法」(190衆法48号)が投票総数234、賛成220、反対14の賛成多数で可決し、成立しました。当ブログは5月13日に動きを察知し、エントリーを書いて以来、参院選に前後して一貫して反対姿勢を貫いてきましtが、本当に成立してしまいました。採決に先立つ、討論で、共産党の仁比聡平さんは、「断固反対する」と強い口調で、解放同盟を名指しで批判。「定義なく、差別はまだあると規定している」とし、インターネットによる差別は他の法律で対応できるとしました。

 この後、伊達忠一議長が日程追加の動議を出し、参議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員長から緊急上程を受けました。

 「TPP条約の承認を求めるの件」(190条約8号)、「TPP国内実施法案」(190閣法47号)

 TPPもついに参議院採決の日が来ました。

 討論。民進党の徳永エリさんは、「5年間、TPP断固反対の立場を貫いてきた」と北海道の支持者にアピール。自民党の三宅伸吾さんは「TPP条約には締結までの期限は無い。歴史は繰り返し、振り子はめぐる。グローバリゼーションの振り子がまた巡ってきたときに、我々は勝たねばらならない。自由貿易と市場経済に、我々は負けるわけにはいかない」と強く主張しました。私も同感です。

 採決は、出席議員の5分の1以上の署名が出て、記名投票表決となりました。ここで、希望の会6名(自由党4名、社民党2名)のうち、2名(山本太郎さんと森裕子さん)が牛歩戦術。午後2時8分頃から、伊達議長は「速やかに投票してください」「速やかに投票しなければ投票時間を制限差ざるを得ません」「ただいまの投票については、2分間に制限します」「制限時間はあと1分間になりました」と語りました。騒動になってから、約5分後に、投票を終了。この後に、山本さん、森さんが反対票を渡しました。参事がこの2枚の票をどうしようか、手に持ち、指示を仰ごうとしたところ、伊達議長から「やれよ、早く」との声がかかりました。

 TPP条約は投票総数235、賛成165、反対70の賛成多数で、参議院も承認し、両院承認となりました。

 この後、TPP法案の記名投票表決。結果は、投票総数235、賛成165、反対70の賛成多数で可決し、成立しました。施行日は「TPP発効日」。両方の集計結果が同じです。議場内交渉が起きていましたので、条約の票には、山本さん、森さんが入っているのかもしれません。

  TPP政局が6年越しの終焉を迎えました。 

【参議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会(参TPP特) 平成28年2016年12月9日(金)】

 上に書いた通り、緊急上程され、議了した、「TPP条約と国内実施法案」(190条約8号及び閣法47号)が午前中、しめくくり総括質疑となりました。自民党の平野達男さんは「6年前、菅内閣の内閣府副大臣としてのタスクフォース座長をつとめて、多くの人的資源を投入して今日を迎えた」と語りました。平野さんは自民党に移籍したので、裏切り者ですが、民進党離党直後に誰も話しかけないいじめにもあっていたので、平野さんの話はしみじみと感じました。

 同じく民進党離党組の行田邦子さんは、埼玉県全域での駅頭活動を続けていますが、「けさの駅頭で、まだTPPの審議をしているの?と言われてしまった」と語りました。

 民進党の大野元裕さんは、TPP大綱をやめ、その未執行分を国庫に返納するよう要求。それはその通りだと思います。

 採決では民共希反対、自公維心の賛成多数で可決しました。 

【衆議院国土交通委員会 平成28年2016年12月9日(金)】

 上述した通り、午後の衆議院本会議に緊急上程するため、午前9時から審議が始まりました。

 「建設工事従事者の安全健康確保法案」(192参法54号)が趣旨説明され、全会一致で「可決すべし」と本会議に報告されました。今国会に多いパターンで、まず一般質疑のなかで、一部会派が先取りした質問をして、その後に、審議入りし、速やかに採決しました。

【衆議院原子力問題調査特別委員会 平成28年2016年12月9日(金)】

 一般質疑があり、東京電力社長らが出席。菅直人さんらが質問しました。

【参議院厚生労働委員会 平成28年2016年12月9日(金)】

 「年金の持続可能性確保法案」(190閣法54号)の参考人質疑があり、神奈川県立保健福祉大学名誉教授ら4名が陳述しました。上に出てきた、山本孝史さんが給付面から反対し、強行採決では、森裕子さんのスカート姿での取っ組み合いしか印象がない、2004年年金改正法ですが、持続可能な国家をつくることが最大の老後の安心だということを、強く主張したい。来週は、年金、カジノが年の納めの駆け引きとなります。

【衆議院法務委員会 平成28年2016年12月9日(金)】 

 別エントリーにしてもいいところですが、とりあえずこちらに書いておくと、「民法債権編改正案」(189閣法63号及び189閣法64号)の質疑は8日目、単純計算で、審議時間は40時間を超えたでしょう。きょうは野党のみの6時間コース。

 民進党の山尾志桜里さんは「会期を考えると成立しない」と語りました。そのうえで、「会期を終えて、来年の常会までの間に、配偶者保証がどのくらい行われているかデータを出してほしい」と小川秀樹・法務省民事局長に求めました。山尾さんは、定型的約款について質問。法制審議会のとりまとめで、内田貴・法務省顧問(兼)東大名誉教授が「契約後に変更されることは本来あり得ないが、法制審の締め切りもあるのでまとめたい」という趣旨の発言をしていたというようなことに言及。この改正法案をめぐっては、内田名誉教授によるとりまとめの関与について、様々な批判が出ているようです。また、山尾さんは法制審議会のプロセスも問題視し、平成10年1998年以降、法制審の民事関係の部会では、全会一致しかないことを答弁として引き出しました。

 民進党の枝野幸男さんは「公正証書があることで、契約に瑕疵が無いことを証明するのか。脅迫や詐欺による融資もあるのではないか」と問い、法務省民事局長は「公証人は、契約の内容そのものを審査する者ではない」との趣旨を答弁し、公正証書の存在そのものが第三者保証などの法的瑕疵の無さを証明する物にはなり得ない、と明言しました。枝野さん自らもいう通り、重要な答弁だっと思います。

 山尾さん、枝野さん双方の質問に答えて法務省は、とりまとめ段階で話を聞いた中小企業は、日本商工会議所の推薦だと、しました。これに対して、政府側自民党の盛山正仁法務副大臣も「私も霞が関(国土交通省、環境省)に居た頃に中小企業金融の話を聞いていたが、その後選挙に出て、地元で話を聞くといろいろ違った」と語り、民進党の指摘に同調しました。

 余談になります。私はある友人の相続に関する相談に乗っていて、土地の登記簿を見たことがあります。そこでは、親族が勝手に担保設定をしてしまったのですが、私のメーンバンクが早い段階で撤退。その後から、「A」という金融機関が取り引きをはじめ、次から次へと極度額を上げながら、何度も担保を書き換え、評価額ギリギリまで融資した後に、リスケして利息だけ取り続けていることが見て取れました。その「A」は、他の会社にも同じようなことをしていることを側聞しました。

 私は「A」とは全く取引は無く、看板がきれいだなとだけ思っていましたが、これを見て、私が、私の父に「Aは良くないね」と聞いたら、「ああ、良くないね」と言われたので、自分の金融機関を見る目に自信がつきました。そして、今秋、東京商工会議所の投票券が私の手元にあったのですが、当日、国会等が忙しくて行けず、夜ホームページを見たら、なんと「A」がトップ当選、東京三菱銀行が2位当選していました。「A」はなぜそこまでして東商会員になりたかったのでしょうか。「A」らに翻弄される近しい人たちを見るにつけ、そういうことに近い所にいるのに、「だけど、父や私は全く関係ないな」と感じられる私が、借り手の代表として、年を越しても、この審議にしっかりくらいついていきたいところです。

【官報 平成28年2016年12月9日(金)】 

 「改正割賦販売法」が平成28年12月9日法律99号。

 「スキーバス事故の罰金を100倍にする、改正道路運送事業法」は平成28年12月9日法律100号。

 「休眠預金活用法」は平成28年12月9日法律101号。として、各々公布されました。ことしの制定法律は100本を超えました。 

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今国会情報(参議院ウェブサイト)

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TPP条約と国内法案は、民共希反対、自公維心の賛成多数で両院承認・成立、バスに乗って米国を待つことに

2016年12月09日 14時33分11秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

 「TPP環太平洋パートナーシップ協定の承認を求めるの件」(190条約8号)と、「TPP国内実施法案」(190閣法47号)は

 平成28年2016年12月9日(金)の参議院本会議で、両院承認及び成立しました。

 投票は、各々行われましたが、ともに、投票総数235、賛成165、反対70の賛成多数でした。

 自民党、公明党、日本維新の会、日本のこころが賛成し、民進党、共産党、希望の会が反対しました。

 日本の国益と国民生活の向上につながるTPPは、日本、マレーシア、ニュージーランドが先にバスに乗って、アメリカを待つことになりました。 

[当ブログ内からの抜粋引用はじめ]

 

岡田克也民主党代表、TPP国会「来週開け」と要求 条約承認を、法案・予算案より優先すべしとの考えも

2015年10月08日 17時47分52秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

 民主党の岡田克也代表は、平成27年2015年10月8日(木)午後2時から民主党本部で記者会見=写真・筆者(宮崎信行)写す=を開きました。閉会中は木曜日午後が定例になるようです。

 岡田さんは、TPP環太平洋自由貿易協定条約について、「妥結するのと漂流するのとならば、それは妥結した方がよかった」としながらも「中身を見れば相当問題がある」と批判しました。

 そのうえで、TPPに関する国会審議について問われると「TPPを説明する国会は来週開くべきだ。政府は国民に対して報道以上の説明をしていない」としました。 

 「臨時国会は当然開くべきだ」としながらも、条約案の作成について「それなりの時間がかかるようならば、まずは閉会中審査をやって、さまざまな準備をしたうえで開くべきだ」と、外務省などの作業が一定の時間がかかることに理解を示しながらも、国会を開くことを重ねて要求しました。

 「アメリカの状況をよく見極めないといけない。TPA(大統領への権限付与と議会への情報開示)法でも与党の民主党の反対が多かった。まして来年になれば選挙もあるので、野党・共和党がどう出るのか分からない」とし、TPPの米議会承認について不透明だとしました。

 その一方、「補正(予算案)と国内(実施)法(案)を条約の承認よりも先にすることはありえない」としました。

 この場合、政治日程として、いったいいつ臨時国会を開いて、いつ条約承認を始めればいいのか、まったく分からない状況といえますが、とにもかくにも、「来週開け」という要求に、与党・自民党がどう対応するかが注目されます。

 このエントリー記事の本文は以上です。 

[当ブログ内から抜粋引用おわり] 

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[きょうの国会]部落差別解消法案が参委で可決、あす成立へ TPP、年金持続可能性、IRカジノ施設各法案が参委で大詰めの審議

2016年12月08日 18時01分47秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

 きょうから、スマホなどの見出し文字数に配慮して、その日の審議のまとめ記事には、冒頭に[きょうの国会]と入れることに、してみました。

【参議院内閣委員会 平成28年2016年12月8日(木)】

 「IRカジノ施設法案」(189衆法20号)が提出者の細田博之さんによって趣旨説明されました。

 テレビニュースでも冒頭で報じられていますが、午前中の参議院自民党の松山政司国会対策委員長、参議院民進党の榛葉賀津也国会対策委員長の協議で、来週月曜日に参考人質疑をすることで一致し、きょうの採決は見送られました。

 午後1時半からの午後の部開始とともに、難波奨二委員長が参考人質疑の開催をはかり、全会一致で一任を得ました。

 これに先立つ午前の部では、自民党の山東昭子さんが質問。「私の記憶では、かなり前から、自民党、民進党、小沢一郎さんらが議員連盟を推進してきた。それなのに、法案が審議入りしたとたんに腰が引けた印象だ。法案に問題があるのか、党内手続きに問題があるのか」と聞きました。議連幹事長の岩屋毅衆議院議員は「自民党内では15年前から、超党派では5年前から議連があった。その後、日本維新の会が公約にかかげるようになった。今回は、会期の延長で余裕が出たので審議してもらうことになった。もう少し早い段階で各党準備しておいてほしかったと率直に思う」と語りました。

 自由党の山本太郎さんは質疑ではギャンブル依存症患者の生活ぶりを実例を取り上げて質問しましたが、ちょっと特殊過ぎて、あまり同情できない気がしました。難波委員長が「きょうはお疲れ様でした」と一声かけて、6時間コースで午後5時半ごろ、散会しました。

【参議院法務委員会 平成28年2016年12月8日(木)】

 「差別解消推進基本法案」(190衆法48号)が共反対、自公民など、沖縄の風、無所属議員の賛成多数で可決しました。附帯決議がつきました。

 個人的には可決してしまって残念です。個人的には、私の祖父が、長野県の村で、差別解消のために、昭和21年改正民法を活用して、代書して(注=当時は司法書士法制定前)、裁判所まで行って、苗字を変える、という実践的な運動をしていたことを聞いていたからです。法案を改めて読むと、第1条目的規定に「差別の解消」を入れていますが、「」の定義が現行法を含めてどこにもありません。ただ、国・自治体の対策は努力義務であり、予算措置の規定もないので、毒にはならないような気がします。今後、この法律を利用して、予算措置や減税措置などが入ってこないことをのぞむばかりです。

【参議院厚生労働委員会 平成28年2016年12月8日(木)】

 「年金の持続可能性確保法案」(190閣法54号)の審議がノンストップで続きます。こういうのも、週末になると、世論が変化する傾向があるように思います。

【参議院国土交通委員会 平成28年2016年12月8日(木)】

 議員立法3本が可決しました。

 「無電柱化推進法案」(192衆法9号)

 「自転車活用推進法案」(192衆法10号)

 「道路運送法及び貨物自動車運動事業法改正案」(192衆法11号)

 が全会一致で可決しました。

 3本とも、西銘恒三郎・衆議院国土交通委員長の起草です。きょうの趣旨説明も、3本とも西銘委員長がしました。今国会で多いパターンですが、審議入りの前に一般質疑があり、共産党議員だけ、先取りの確認の質問をしました。

 衆法9号は「無電柱化率は、わが国は欧米、アジア各国よりも極めて低い」とし「無電柱化を総合的にすすめる」とし、公布日に施行する内容。

 衆法10号は「自転車活用について、国、自治体、国民の責務を設ける」とし、公布から6か月以内の政令で定める日に施行。

 衆法11号は「軽井沢スキーバス事故もふまえて、運送会社と旅行会社の関係を定める」とし、旅行会社からの大規模発注などの情報の連係をとる法案のようです。公布から1カ月後に施行。

【参議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会 平成28年2016年12月8日(木)】

 「TPP条約の承認を求めるの件」(190条約8号)と「TPPの国内実施にあたっての11法律の一括改正法案」(190閣法47号)。きょうは集中審議で「食の安全」について。この委員会では多い、午後1時からの3時間半コースでのテレビ入り質疑となりました。あす成立のはこび。きょうが今年最後のテレビラジオ入り国会中継になる可能性があります。

 公明党からは、1年3カ月前の、安保法強行採決で、「人間かまくら」をつとめた、河野義博さんが、先日の本会議に続いて、テレビ入りで登場しました。

【参議院外交防衛委員会 平成28年2016年12月8日(木)】

 稲田防衛相や、岸田外相に対する一般質疑がありました。のっけから、民進党の小西洋之さんが、憲法解釈の読み替えによる集団的自衛権行使容認について、弁護士でもある稲田大臣の発言のブレをただしました。頭が下がります。一般質疑だけで終わりました。今国会はパリ条約が参先議となったものの、ACSA新条約が衆で審議入りせず、TPP条約が特別委になったため、大きな波乱はありませんでした。

【衆議院東日本大震災復興特別委員会 平成28年2016年12月8日(木)】

 まず、11月21日の福島県への国政調査派遣の報告。この後、一般質疑がありました。維新から、被災地ではない大阪の浦野靖人さんが登場し、阪神・淡路大震災での思い出を語りました。来年は、福島復興の大型法案が付託される見通し。

【衆議院地方創生に関する特別委員会 平成28年2016年12月8日(木)】

 大臣所信に対する一般質疑がありました。

 自民党の中谷真一さん(2期、比例南関東)は「山梨県は東京都の隣にあることを知っていますか」と問い、周りから「大丈夫、大丈夫」の合いの手を得ましたが、全体的に水準の低い議論でした。公明党の吉田宣弘さんは「九州はひとつ、熊本地震でより深まった」と強調しました。

 山本幸三・地方創生担当大臣は、民進党の高木義明さんの質問に答えて、「IRカジノ施設法案は地方創生の観点から国会審議に注目している」と語りました。

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