そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

アフガニスタンはアフガンの人々に任せるべき

2021-08-16 | 中東
バイデンアメリカ大統領は、アフガニスタンからの米兵の撤退に際して、「7万5千人のタリバンが制圧することはない」と述べていた。ところがあっという間にタリバンは首都に近づき制圧した。
タリバンは日本時間の今日(16日)朝早く、政府に対する勝利を宣言内外に示した。ガニ大統領など政府要人や、アメリカを支持に回っていた多くの人達が出国し、政権は完全に崩壊した。どこかで見た風景である。1975年4月30日のサイゴンのことである。その時も撤退したのはアメリカであり、国外に逃げたのは傀儡政権関係者たちである。全く懲りないアメリカである。
アメリカは20年の歳月で、220兆円使い2400人の自国兵を亡くした。9.11同時多発テロの首謀者を匿っていると、強大な武力で制圧しタリバンを追い出した。
アメリカ軍の撤退が背景にあるが、各地の長老たちはほぼ銃口を向けることなく彼らを受け入れた。厭戦気分が背景にあるだろうが、かつてのタリバンの変質も大きい。そのことが彼らを思いのほか早く、首都カブールに到着させたのである。彼らに戦闘の跡もなく国民にもほとんど死者もない。中国は早速この政権を認めたが、菅義偉はアメリカに従うと発言している。
タリバンのこれまでの悪行は数知れない。人権問題や暴力行為、とりわけ他行への兵士や武器を供給したりしていた。これからの彼らの動きを見なければならないが、ソビエトの侵攻から銃火、戦闘は絶え間ない。もう多くの国民は、国外勢力の影響を受けたくないと思っている事だろう。
国家という概念がイスラム国にはそもそもない。あっても希薄であり、西欧思想を基盤にする考え方には、彼らなりの抵抗が強い。
そうした背景も考えながらも、アフガニスタンはアフガン国民に任せるべきである。見下すような目線と金と武力で、「俺たちがやってやる」「お前らのやり方は間違っている」という姿勢はあってはならない。
アフガニスタンはアフガン国民に任せるべきである。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港