そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

鳩山由紀夫の乱心か

2010-08-31 | 政治と金

世間知らずの鳩山由紀夫坊ちゃまが、ご乱心のようである。首相を経験したら政界を退く、ましてやかつての自民党の大物たちがやったようなキングメーカーとして、居残ることなどやりませんと言っていたはずである。

由紀夫坊ちゃまは選挙区に戻ると、急に止められても困るなどと言われたとかで、次回の選挙にも出るようである。今回の党首選を巡って、一旦菅直人に、Photo小沢の周辺を取り込む人事を提案して見たものの、蹴とばされてしまった。御乱心の由紀夫坊ちゃまは、僅か一緒に辞任をしようと持ちかけた、小沢一郎を推薦する始末である。

明日の党首選挙公示を控えて、民主党内は真っ二つに割れててしまった。これに由紀夫坊ちゃまは驚かれたようである。そして今度は、菅と小沢を会談させてどちらかを下ろす魂胆のようである。下ろされた方には、人事で何とか穴埋めさせるのであろう。まるで数年前までの自民党である。これが”キョトウイッチ”という代物である。これを由紀夫坊ちゃまが仕掛けているのである。

発言も行動も一貫していないのであるが、一貫してぶれているともいえる。せっかく政権交代という、政治として見事は転位を見るはずであった。ところが、由紀夫坊ちゃまは”ユーアイ”などという意味不明の言語を乱発させて、自滅した。

今、由紀夫坊ちゃまのやろうとしてることは、明らかな密室政治である。3か月前に身を引いた二人を含むトロイカ(3頭立て馬車)体制などと、空論を披歴している場合などではない。

今の日本は党首選挙ころではない。はずである。民主党は、政治を停滞させる、党首選挙などは伸ばして難局に立ち向かうべきである。それが与党としての責任である。極めて小さな、怨念などでお互いに引っ張り合うような、諍いなどしている場合などではない。

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問われる自由の国アメリカ

2010-08-30 | アフリカ

9.11の現場は、グランドゼロと呼ばれている。2本の巨大な貿易ビルの跡地の建設復興を巡って、様々な動きがる。このグランドゼロから僅か150メートル離れたところに、イスラム教の礼拝施設の建設が持ち上がっている。

オバマ大統領とニューヨーク市長は、アメリカは自由の国である。宗教の自由は保障されていると、建設を指示している。行政の長だから建前通りの意見と見る向きもあるが、自由を標榜するアメリカである。それほど問題はないだろうと思っていたが、アメリカ人の反イスラム感情が強く反対している。

アメリカのイスラム教徒は僅か135万人といわれている。人口の0.6%である。しかし90年には53万人であったが、この10年度2.5倍にもなっている。アメリカの85%はキリスト教徒である。9.11以降の反イスラム感情は、単に異教徒というだけでなく、迫害行為も深刻のようである。イスラム教徒たちが襲撃されたり、建物を破壊されたり火をつけられたりしている。

礼拝施設の建設は68%の人が反対しているが、一方では宗教に自由を唱える人たちがいるものの、建設賛成派は29%に止まっている。自由の国を自称するアメリカは本音として、イスラム教を快く思わず宗教的な対立以前の感情論で、建設が危ぶまれている。

これに似た構図が古くあった。黒人問題である。今やアメリカには人種だ別が亡くなったと言って構わないだろう。とりわけオバマの出現で、終止符が打たれたと言ってよいだろう。黒人問題を克服したアメリカではあるが、イスラム教を巡ってアメリカの本音が問われている。

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民主党党首選挙で自民党化する

2010-08-29 | 政治と金

菅直人と小沢一郎の民主党代表選挙が熾烈な争いになっているようである。この選挙戦が厳しくなるにつれて、選挙後の民主党が更に大きな荷物を背負うことになりかねない。かつての自民党同様に、こうして派閥が形成される怨念の元、権力抗争の元凶になりかねない。

菅が勝利した場合には、小沢派をどれほど取りこむかが問われる。菅が鳩山に脱小沢の現体制に固辞したことを翻意して、どこまで敗北した小沢を納得させるか見ものである。その次第では小沢が党を飛び出すことも十分ある。権力を持つ政権与党は、党を割ることはなく党内抗争をすると言われているが、これまでの行動をも見ていると、小沢にはそうした規格が当てはまらない。

小沢が勝利した場合は深刻な結果になりかねない。意味不明の剛腕小沢に期待する向きもあるが、剛腕は姿勢であるが理念や方向性を持ったものではない。小沢には、かつての「日本改造計画」の政治理念は今はなく、政局に明け暮れた結果、場当たり的な対応になりつぎはぎだらけになってしまっている。この男が政権の運用などできるとは思えない。

党運営に長けているとされることも、結局は不機嫌な顔の恫喝を見せながら、根回しをやってきただけである。都合が悪くなると、雲隠れをしてしまう。東北生まれの訥弁で説明が苦手である。不機嫌が昂じると、得意の根回しで新党を作りかねない。

そもそも、わずか2か月前に退いた鳩山由紀夫と小沢が手を組んで、当時は推薦した菅に対抗するとは、とてもではないが理解しがたいことである。小沢の政治資金の問題は、多分虚構であると思われるが、彼の政治姿勢として角栄手法が見え隠れしていることが、政治家として問われているのである。小沢はそれが解っていない。「何が悪いのだ。法には触れていない」と真剣に思うだけである。

国会議員の動向は、小沢に有利な分析が多いが、世論としては菅が有利な現状と思われる。党員票が左右することになる。いずれにしても、いよいよ民主党が自民党化するターニングポイントの選挙になるものと思われる。

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遺伝子組み換えナタネの自生

2010-08-26 | 政治と金

国内では栽培されていない遺伝子組み換え(GM)ナタネの自生が、愛知から三重にかけて確認された。国道23号線を中心にして、伊勢湾を取り囲むように確認された。これは「遺伝100825 子組み換え食品を考える会」の調査で判明したことである。

自生の状況から輸送途中での落ちこぼれと推察される。GMナタネは加工用にカナダなどから307万トン輸入されている。同会は、交雑種の確認もなされており、生態系への予測不可能な危険性を指摘している。

GMナタネは除草剤に耐性があり、在来のアブラナ科の植物への影響、かく乱が懸念される。今年は生物多様性条約10回締約国会議(COP10)の開催が行われる。この問題も取り上げることになる。

農水省は、GM種、アブラナ科の植物の広がりを調査し、今月発表している。他の品種との交雑は確認されなかったと発表している。

四日市大学非常勤講師の川田昌東氏は「生命力の強いセイヨウカラシナが交雑で除草剤耐性を持てば、一気の広がり在来の品種を駆逐する」と警鐘を鳴らしている。農業の世界に生産効率と、企業思想を持ち込んで、この世に存在しなかった品種を生み出す危険を持ち込んだ結果である。今後このようなことが逐一起きるのではないかと思われる。

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なぜ今更小沢一郎か

2010-08-25 | 政治と金

民主党が代表選を巡って、駆け引きが急である。かつてはどの国会議員も海外研修などの夏休み時期に、民主党のセンセイたちはそれぞれのグループが会合を持っている。勉強会と称してはいるが、明らかな代表選へ向けての、良いポジション取りへのパフォーマンスである。

100825 中でも小沢一郎を巡っての動きが注目されている。何をいまさら小沢一郎か?小沢外しで支持率を上げた、菅直人と民主党である。消費税で足元をすくわれた菅直人に、当分静かにしていろと言われた小沢は面会すら拒否する始末である。

何しろ小沢の抱える支持議員は、150名と数が多い。窮地の菅は小沢の協力が得られないと、再選がままならない。再選されてもぜい弱な基盤しか持つことが出来ない。菅が小沢に、秋波を送るのは当然の成り行きと思える。

しかし、仮に小沢が党首となり首相となった時のことを考えると、とてもではないが長期政権にはなることは考えられない。小沢は政治理念などない人物である。剛腕小沢がトップに立つと必ず反発者がでてくる。これまで繰り返されてきたことである。更にはカネの問題が再浮上してくる。行き詰るとポイと投げ出す人物である。自民党の最も自民党的体質を持つ小沢に影の動きが最も似合う。

自民党の一年毎に代わる短期政権を批判した民主党であるが、自らが一年で3人の政権担当者を出すことになる。こんな愚かな政権交代がまかり通るわけない。海外メディアが真っ先に批判するに決まっている。

それとも小沢は出馬の意向をちらつかせながら、無任所の自らに発言権を与えさせるための駆け引きをしているのであろうか。いずれにしても、段々民主党が自民党化していく姿は、何とも哀れな政治土壌しか持たない日本にあきれるばかりである

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阿久根市から学ぶ有機農業と民主主義

2010-08-23 | 民主主義

有機農業は手間暇がかかる。生産量や速さをなど効率を第一に考えるのではなく、農業の基本に沿って生産する方法といえる。有機農業はプロダクト(生産)より、プロセス(過程)こそ重要なのだといえる。

これと似ているのが民主主義である。民主主義は目的が第一ではなく、手段こPhoto そ大切なのである。民衆に納得させるために、大いなるう回路こそ民主主義の命である。目的達成のために効率を求めるべきではないのである。

鹿児島県の阿久根市の竹原市長の行動はまさしくこの通りである。情報の公開や、周辺で最も高額な市の職員給与の削減や、情報開示は極めて当然のことである。これまでのなれ合いで、市議会と市長が職員を抱き込んできた、市制こそ多いの問題である。彼の視点は正しいと言える。

竹原市長が、市の職員給与を公開したことも、様々な手当てをカットすることも市民から支持されている。解職後の再選に市民の声があると思われる。市議会を開くと、市長の公約が果たせないし市議会に巻き返させられるので、開催しない。竹原市長の決断は解らなくもない。

しかし、これでは全く独裁になってしまう。マキャベリストには、必ず大きな目的があってそれを正義と掲げる。ファシズムといって良い状態が、阿久根市に起きていると言える。彼の行動は、民主主義とは無縁のものである。目的さえよければ、何をやっても許されるものではない。

橋下大阪知事も羨む発言をしている。彼も本質はファシストなのである。しかし、そのためには新たな政党を作って議会の中身を変えようとしている。河村名古屋市長も、議会の変革に取り組もうとしている。こうしたう回路こそが、民主主義の手続きなのである。マスコミが持ち上げすぎた結果ともいえる。今回のリコールは厳しい結果になるものと思われる。民主主義が定着することこそ最優先されるべきである。

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戦争映画にリアル感がない

2010-08-22 | マスコミ報道

この夏終戦特集でテレビ各局は、戦争ものを大量に放映している。このことは、次世代に戦争を教える意味で、極めてて重要なことである。絶やしてはならない。せめて、終戦がお盆と重なることもあって、この時期でも戦争を知ってもtらいたいものだと思っている。

ドキュメンタリーものはともかくとして、多くのドラマが流された。映画館で上映されたものもある。しかし、兵隊を演じる若者にリアル感がまるでない。小顔で背が高くハンサムでスマートなのは仕方ないことかもしれないのか。足が長くてケツが小さくて、もんぺの似合う女優などいない。

兵隊の上官に対する言葉遣いがまるでなっていない。まるで目上の友人に話しかけるようである。二言目には殴られるような、理不尽な実態は表現されていない。兵士は最初から反戦兵士である。この戦は負けるとか平和こそ大切だとか、実家にいる家族が生きて帰って来いと言ったとか、まるで実態からかけ離れている。

殆どの国民は国家に身を捧げることが当然であった時代に、現在の感覚で戦争を評価する言葉を兵士に吐かせる。家族に家庭を第一にした言葉で出征させる。脚本家も、戦前どころか戦後20年以上経って生まれた人たちなのであろう。

俳優に悪者を作れない。大量にタレント作業をしているために、俳優としてのイメージを崩されたくないのだろう。演じる人たちが全て良い人たちである。決して悪人を作ることがない。

言葉使いも「それって・・・」とか「やっぱ」などとは、最近の言葉である。兵隊さんは腹から声を出して上官に向かう。目線など動かさない。明日をも知れぬ身なのである。長髪の兵士や、茶髪の女性が演じる姿に親近感が持てない。

こんなことに目くじらを立てたり、気になったりする方がいささか古いのかもしれない。こんなきれいな戦争映画でも仕方ないのか・・・

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核へのスタンスがはっきりしない民主政権

2010-08-21 | 教育勅語

民主党政権は、インドの原子力協力協定をするべく動き出した。インドはれっきとした核兵器保有国である。NPTにも加盟していない。核戦力を隣国パキスタンの競い合っている。その国に原子力術を提供しようというのである。

長崎市長がいち早くこれに異議を唱えた。岡田外相は、インドが核兵器の開発・実験をするようだと止めると、言い訳に終始している。ブッシュ時代から、核保有国の中でも、アメリカはインドを別扱いしてきた。核にかんしては北朝鮮やイランと明らかに異なる、ダブルスタンダードである。そのアメリカの尻馬に乗っかった、日本のインドに対する態度である。

アメリカはオバマが、本気かどうか解らないが核兵器の廃絶を訴えている。唯一の被爆国日本は、真っ先に核廃絶に向けて強いメッセージを出すべきなのである。広島、長崎の市長がいくら訴えても、政府が態度を示さなければ意味がない。ところが、核廃絶を訴えるように見えた菅首相であるが、核の傘も良いもんだという始末である。非核三原則も、なんだか“独自の“とか言う言葉を使っている。

民主党の外交政策は、寄せ集め政党の最大の弱点といわれている。自民党の中の自民党的な連中も加わっており。岡田外務大臣もそうした人物である。普天間基地の移転について、真っ先に自民党案に与する姿勢を見せて、鳩山首相から釘を刺されている。その鳩山は結局自民党案以下の選択をするのであるが、ここでもアメリカ軍がいてくれるから日本の安全は保たれていたのを、これまで知らなかったという始末である。

日本はアメリカの同盟国なら、オバマの核なき世界の実現に真っ先に共鳴して、これをバックから支援するべきである。このままインドが核技術を向上させていけば、パキスタンや中国は核軍縮に応じることなどない。岡田外相は、核拡散に協力しているのである。

今回のインド支援は明らかに、急成長を続けるインド経済からおこぼれをもらおうという魂胆である。日本の本当にやるべきことに取り組まず、経済協力を引き出そうとする、何と自民党の最も自民党的な外交を展開する民主党である。

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アメリカ軍イラク撤退

2010-08-19 | イラク

アメリカのイラク撤退がようやく現実のものになりつつある。18日に、最後のイラクのアメリカ戦闘部隊が、クウェートに撤退した。数日前には、兵士応募の列に2名の自爆があり50人近くの死者、100人を超える負傷者が出ている。100818_2 決して安全とはいえない情勢であるが、それでも多くのイラク人はアメリカの撤退を歓迎している。かといってこれは決して明るいニュースでもあるまい。

ブッシュが2003年5月に根拠がない虚偽の理由によって、イラク侵攻を行ってから7年半が経過している。この間アメリカ兵の死者はは4400人を超えた。イラクの民間人は、180万ともいわれる死者を出している。国民の3割は外国へと去り、恒常的な自爆テロが絶えることがない。総選挙が終わっても組閣もすることもできない。イラクには社会不安と政治的混乱が残っているだけである。

アメリカは、07年には最大17万1千人の兵士を駐留させている。この撤退で一番安全になったのはアメリカ兵だとの皮肉る向きもある。11月までに残りの5万人の移行兵士が撤退し、アメリカのイラク自由作戦はこれで終わる。

オバマにとっては確かに、無謀なブッシュ政策の負の遺産であることについては同情の余地はある。しかし、主力をアフガニスタンに向けることのよって、イラクに次いで更なる混乱国家を残すことになるのである。中東にアメリカに対する敵対心と、社会不安と貧困を積み上げるだけなのである。

アメリカが、9.11の同時多発テロの犯人探しとその報復に明け暮れた結果である。アメリカが攻撃された理由と、そのことについての検証と取り組みがなされることなく、力の論理で「テロにつくのか我々の側につくのか」という、単純論理で括り、突き進んできたことが最大の問題なのである。

オバマになって多少の風向きは変わったものの、アメリカは世界の混乱や紛争を鎮静化することなく、拡大させるだけのように見える。

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靖国神社への思い

2010-08-17 | 政治と金

身重の母は、父たちが「靖国で会おう」と話していたのを怖ろしい気持ちで聞いていた。それは、即ち死ぬことを意味するからである。やがてそれが3年後に現実になることをまだ知らぬまま、母は二人の子供の手をとって、玄関先で父を送った。001 懸命に日の丸の旗を振る以外に母に出来ることはなかった。

父は靖国に奉られている。小学校時代に戦災遺児として見舞った以外は、訪れたことはない。前をを通ったこともあるが、神殿に手を合わせる気にはなれない。父の思いはこの神社の中にあるのだとは思っている。国家に裏切られたことを知らぬまま、父は奉られている。

靖国神社にはA級戦犯14名が合祀しているから参拝しないこともある。国家に身を捧げた父は正確な情報もなく、作り上げられた国家の虚像を信じて自害したのである。英霊と呼ぶにはあまりにも、悲惨な死に方をしている人たちばかりである。餓死と病死が殆どの南方で亡くなった方々、死を強制された戦いの中で自害した人たち、自殺攻撃をした方たちを「英霊」と呼ぶのは過ちを隠そうとする虚飾でしかない。

靖国神社は終戦直後から筑波藤麿宮司が、32年間勤め上げた。筑波宮司は皇室出身者である。彼は戦死者でない戦犯者の合祀には一貫して反対であった。遺族会や厚生省から、年金との突合を指摘され、渋々B、C級戦犯の合祀は国家への受難者とし認めた。

後を継いだ、皇国史観を強く持つ元軍人の松平永芳宮司が、1978年10月に秘密裏にA級戦犯を「昭和受難者」として合祀した。翌年朝日新聞がスクープして大騒ぎになった。その後天皇は靖国に参拝しなくなった。この時期から、遊就館の建設など、急速に靖国は右傾化してくる。

先の戦争をいまだに正しい正義の戦いだと信じる人たちが、恥ずかしげもなく終戦の日に参拝する。この連中は、戦争で死んだ国民を「英霊」と祭り上げることで、次の戦争を模索するのである。戦前の国家を形づくった虚構は未だに死ぬことはない。

父の思いは靖国にあるのだとは思う。殆ど遺品のない父の奉られる神社であるが、いまだに靖国には行く気にはなれない。

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戦陣訓が父を殺した

2010-08-16 | 平和

父は苦学して早稲田の夜学を出たそうである。逓信省(後の郵政省)に勤務していた。志願兵ということであるが、実際は上官に促されて兵役についた。通信兵ということで、フィリッピンに行った。赴任地はマニラである。

東京には、長男と二男それに身重の若き妻を残して出兵した。“♪ 勝ってくるぞと勇ましく・・・ ”と、身重の母は玄関先までしか見送ることができなかった。その僅か1週間あとに、三男が生まれた。私である。

赴任地はマニラであった。その時の写真が送られてきたのが残っSyukuている。マニラ市街戦は熾烈を極めた。元々軍人ではない父は、マニラからセブ島に転進した。マニラの2年足らずの生活は楽しかったと、戦友が伝えてくれた。

昭和20年3月にマッカーサーがセブ島に上陸し、日本軍は敗走した。脚気になっていた父は銃弾を全て戦友に託し、自害用の手りゅう弾を動けずに残る3名に一つ渡し、本隊は前進し密林に逃げた。父が3名を代表して決意を述べたそうである。

「生きて虜囚の辱めを受けず」、東条英機が作った”戦陣訓”である。まじめな父は戦陣訓を忠実に守った。本国に愛しい3人の子供と若い妻を残し、どうしてのような判断が出来たのか、いくら考えても今の私には理解できない。それほど戦陣訓は大きな力を持っていた。戦争は正常な判断を人から奪う。

日本軍は、17年6月のミッドゥエー開戦でほぼ敗戦が決定されている。正常な国家の指導者であればこの時点で、敗戦を決定するべきなのである。真珠湾攻撃の僅か8ヶ月後のことである。この戦争を引き延ばせたのは、戦陣訓である。物資がなく兵士には白兵戦を強制された。白兵戦とは銃弾をなくした兵士が、銃剣を突き立て突進する戦いである。バンザイ突撃でもあるが、自殺行為で何の役にも立たない。神風特攻も回天も同じである。それでも戦いで死んだものは兵士の様を見ることができる。その倍を超える兵士が餓死か病死で『戦死』している。ミッドゥエー以降の戦いは全て意味がない戦いであった。

母は「死んだものは良いさ」とよく言っていた。ひもじい育ち盛りの男の子3人を抱えて、お嬢さんとして育てられた三女の母は懸命になりふり構わず働いた。戦争は、私たち平和な家庭から全てを奪った。夏が来るたびに、靖国神社に詣でる愚民を許すことのできない感情で見つめ続けている。

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戦時下・戦後の我が家

2010-08-15 | 戦争

今日は終戦記念日である。日本が350万人もの犠牲者を出して、戦争Trimsyuku 終結をようやく天皇の“御聖断”で終結させた日である。国体護持(天皇を守るということである)を最優先させた無条件降伏のポツダム宣言から、22日の経っていた。その間に100万人近い人が犠牲になっている。

大本営は、ポツダム宣言を無視することで乗り切ろうとした。この間に、広島長崎の原爆投下や、関西地域の大規模な空襲が無差別に行われ、地方都市は空襲によって壊滅状態になるところも少なくなかった。

我が家は、東京の真ん中で何度も空襲を受け、逃げ惑っていた。疎開先に荷物と次男を20年1月に送っている。この最初の荷物だけが無事であったが、その後の荷物はことごとく、どこかの操車場で灰になったのであろう。疎開先の広島には届くことがなかった。

残った貴重な戦時下の写真がある母が男の子3人を引き連れたこの写真は、奇跡的に残った1枚である。手を繋がれてようやく立っている私は、1歳を過ぎたばかりの、昭和19年(1944年)の秋とのことである。写真を撮る余裕があったという意味で、まだ裕福だったのかもしれない。(クリックすると大きくなります)

焼夷弾による東京空襲は身に付けた僅かなものを残して、我が家の財産をことごとく灰にした。私は、母の背中で火の中を長兄とともに逃げ惑った。その痕跡は、母が決して捨てようとしなかった、防空頭巾に無数に穴の火の粉による焼けた跡となって残っている。

戦後間もなく疎開先で父の戦死の公報を受け、母は女手一つで育てることになった。僅かな預貯金は、戦後の大インフレで無いに等しいものになってしまった。火災保険は、重病になって治療することになった、二男の入院費に消えた。住むところがなく、親戚を転々と厄介になる生活がその後しばらく続くことになる。

家庭の大黒柱を亡くした我が家の生活は、困窮を極めた。お嬢様育ちの母を戦争は逞しくさせた。父の知り合いの紹介で母が定職に付けたのは、26年になってからである。男手が残っている人を羨む言葉を何度も吐いていた。

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悲しい戦争(いくさ)がありました

2010-08-14 | マスコミ報道

悲しい戦争がありました

遠い日、白い記憶の戦争がありました

それはもう、ずいぶん昔の悲しい思ひ出で

とても遙かな時に

悲しい戦争がありました

寂しい戦争がありました

遠い日、父を奪った戦争がありました

それはもう、記憶にならない寂しい思ひ出で

とても遙かな時に

寂しい戦争がありました

怖い戦争がありました

遠い日、闇夜を真紅に染める戦争がありました

それはもう、脳髄に染み付く怖い思ひ出で

とても遙かな時に

怖い戦争がありました

戦争がとても哀しいのは

誰もが人を殺すこと

誰もが正義を振り回すこと

それは遙かな時のことでもなく

ついつい今しがたのことでありました

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告発される官房機密費

2010-08-13 | 政治と金

Photo 大阪の市民団体が、麻生内閣の河村健夫元官房長官を告発した。自民党が敗北した、昨年8月31日の総選挙の結果を受けて、河村官房長官が9月1日に2億5千万円を引き出したのは、使用目的もなく横領だというのである。記憶は薄れつつあるが、首を傾げたままでボソボソ喋るあの人物である。

民主党政権になって、官房室の金庫を明けると空っぽだったといのである。因みに官房機密費は、すべて現金で対応されていた。年間機密費は14億6千万円であった。月々1億円少々が支出されていたことになる。政権離脱が確定した翌日に、2億5千万円を引き出したのは、横領だというのである。

大阪の学者の要求で、安倍内閣時代の官房機密費の使途開示の訴訟は継続中であるが、現職官僚が法廷で証言するとのことである。国家の機密のための使用であるので、開示はできないというのである。要求は金額と日時だけでも言うものであるが、拒否するようである。

多少の機密は必要であろうし、公開できない目的の存在はあっても良いかもしれない。しかしながら、例えば20年ほどの経過があればこのレベルまでは公開するとする、見解は示してもらいたいものである。

小渕内閣時代の、官房長官の野中広務は野党工作に使ったり、選別や洋服代に使用した。政治評論家にはどんどん出した。拒否したのは田原総一郎ただ1人しかいなかった。同様の内容を副官房長官だった鈴木宗男も証言している。とりわけ沖縄知事選挙戦への介入は露骨で、3億円ほど持ち出したそうである。

要するに、官房機密費の多くの使用内容は、政府がかたくなに主張する国家機密に係わる者などほんのわずかで、多くは与党議員の小遣いと野党対策に好き勝手に使われていたのである。河村健夫の告発がこれらの歯止めになればと思われる。

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菅首相の韓国併合100年に向けての談話

2010-08-11 | 政治と金

10日菅首相が、朝鮮併合100年に当たって談話を発表した。日本は朝鮮を、1Kannkann 910年8月22日併合を締結した。その100年目に当たり、率直に謝罪している。概ね韓国側の評価も高い。戦前の日本の帝国主義、軍国主義をいまだに評価する人たちがいる。

自民党政権は、これまで日韓併合は合法的で違法性はなく謝罪などするべきでないと、これまで主張してきた。韓国の発展に寄与しているとまでいう人たちもいる。その最右翼が安倍晋三である。今回もこんな談話を出すと、韓国に金をせびられるとコメントしている。

足を踏んだ方はとっくに忘れていても、踏まれた方はいつまでも忘れることはない。日本国内への強制労働や慰安婦問題を、いつまでもなかったことだと主張し続けるつもりか解らないが、今回の首相の談話は時事を得た好判断だと思われる。内容的にもまずまずである。「朝鮮王室(王朝)儀軌(ぎき)」の返還を、譲渡と表現するもどかしさはある。

韓国側も概ね、15年前の村山談話より踏み込んだ内容だと評価している。ただ、日韓併合の違法性を主張する人たちも少なくはない。併合は時の政権が、ヨーロッパ諸国の侵略に不安を抱いた、本来ならば対等な連合であるはずだった。時間を経て、韓国を植民地へとしてしまったのは、軍国主義の驕りといえるだろう。

日本と韓国は、本当であれば民族的にも文化的にも、最も近い民族である。最も親密な関係でなければならない。大和朝廷時代、秀吉の時代、それに明治以降の時代にあって、日本は常に韓国を取り込もうと試みている。こうした反省なくしては、首相の言うこれからの100年はないと思われる。15日の光複節の首相の談話を待ちたい。

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羅臼港

春誓い羅臼港