インドでは新たな感染の波に歯止めがかからず、毎日3000人以上が亡くなっていて累計死者数は20万人を超えた。新規感染者数は36万人を超えるまでになって累計で1800万人を超えている。実体はこの数倍から20倍に及ぶものと推察される。ワクチン接種が進んだ米国に代わってインドはパンデミックの中心地になっている。
緊急医療支援物資の第1便として、イギリスから人工呼吸器や酸素吸入器などが届いた。アメリカもアストラゼネカのワクチン数百万回分の輸出を発表している。
ある火葬場では1日100体以上を焼却しているが、さらに人がただ亡くなり続けていて公園や駐車場まで使っている。関係者は、「これ以上遺体が運び込まれてきたら、路上で火葬することになる。」とまで述べている。
更にインドでは複数の変異株が混在している可能性もある。医療体制ももインフラも極めて不十分で、重傷者の隔離治療はもとより、治療そもそもできない状態にある。
国民には密を回避する姿勢は全く見られない。選挙は普段通り行っているし、ガンジス川の沐浴など宗教行事は何ら躊躇することなく行っている。
今日世界の感染者の累計が1億5千万人を超えた。
オリンピック・パラリンピック開催を90日後に控え、近隣といえるインドでこの惨状である。世界から人を集めるオリンピック・パラリンピックは、東京には来ないで下さいと訴える小池知事の言葉に反する。もっと広域から人を呼ぶのである。無観客にしても報道関係者などを入れれば、10万人は下らないだろう。小池自身が開催は無理との発信をしているとみるべきである。
学童には修学旅行も運動会も学芸会も部活も中止させておきながら、国が国家間の大運動会を開催すると矛盾が通ると思っているのだろうか。政治は子どもたちにどの様な言訳が出来るというのであるか。感染国家を彼らのために残すのか。
アメリカやイギリスがワクチン投与を先行させて、投与の実績が明らかに好転している。日本が五輪開催を強行するなら、この春までに2度目の接種を終えていなければならないし、当初はそのように発表されていた。ところが今年いっぱいでもで終わる気配もなく、デマゴギーのワクチン応報を河野太郎は垂れ流すばかりである。
日本はオリンピック・パラリンピック開催する現状になっていない。一刻も早く中止を決断するべきである。