そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

「テロリストは爆弾を取り出し代わりにカップラーメンをバックに詰め込んだ」

2020-09-23 | テロ

今から四半世紀前1996年12月17日夜、パーティー最中のペルーの日本大使館の壁を爆破して、14人のテロリストが侵入し約600人を人質とした。翌日女性と老人を解放した。ほぼ4か月(127日)後の4月22日に地下トンネル作戦の強行突入で、テロリスト14人は射殺された。72人の人質の1人と突入隊の2人が犠牲になった。
日本は平和解決を希望したが、刑務所内の仲間の解放と自分たちの海外逃亡国の保障要求をフジモリは時間を稼ぎながら拒否した。武力解決への時間稼ぎでもあった。先日NHKのアナザーストリーという番組で、四半世紀も過ぎたのだからもういいだろうと、様々な裏話などが話されていた。
その中で4か月間ともにテロリストと過ごした人質日本人の話が心に留まった。テロリスト14人のうち2名が女性で、中には先住民族の人が何人かいてアルバイトで応募に応じたとのことである。組織だっテロリストは僅か5名である。
その人質になった日本人が驚いたのは、応募したテロリストは日本食を大変喜んで食べたというのである。あるテロリストは、カップラーメンが美味しいといって、『、バックから爆弾を出して、カップラーメンを詰め込んだ』というのである。家族に食べさせたかったのであろうか、外には数千の軍隊がいるのにすんなりと帰宅することを考えていたのであろうか。家族思いの彼には、爆弾よりカップラーメンの方が価値があったのである。
そこには凶暴な反社会人、犯罪者の面影などはなく、単なる貧者の素顔、家族思いの一介の市井の人物の顔が垣間見えるに過ぎない。
テロリストは殺人鬼ではない。社会の矛盾が生んだ暗黒、はみだしである。為政者とテロリストは紙一重である。
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赤穂浪士の討ち入りはテロであって暴力応酬の根源となる

2019-12-14 | テロ

日、12月14日は赤穂浪士討ち入りの日である。江戸城は松之大廊下で、吉良上野介に斬りつけたとして、播磨赤穂藩藩主の浅野内匠頭が切腹を命ぜられ、これに対して亡き主君の浅野内匠頭に代わり、家臣の大石内蔵助が47人を引き連れて2年半後の吉良邸に討ち入り、吉良上野介を殺害し、主君の無念を晴らし仇を打ったという話である。
約半世紀後、吉良を悪党に仕立て上げ、浅野を悲運の名君とし、大石以下の忠君の仇討は「忠臣蔵」として、芝居に講談に映画に歌にと広く、今なお幅広く国民に受け入れてられている。
しかし若い浅野内匠頭は名君だったという裏付けはなく、吉良は行政手腕に長けた人望のある人物だったようである。むしろ吉良の方が名君であっただろうし、吉良は刃傷沙汰も無抵抗で押し通し、一方的に切りつけられている。それに浅野に切腹を命じたのは幕府である。そもそも仇討ちそのものの相手が違うというというものである。
徒党を組んで暴力によって権力者を、時の制度や法律に反して戦うことは、時代や社会背景は異なるものであるが、現代ではテロと呼ばれる行為そのものである。テロを正当化するために、赤穂側を正義に仕立て上げた。吉良上野介を賄賂まみれの悪党にしてしまったのである。
討ち入りも深夜の急襲である。赤穂浪士は一人も死者はいなかったが、幼児2名や女性などを含め30人ほど殺害している。上野介の首を高く掲げ主君の墓地泉岳寺まで行進するという、残忍な示威行為を行っている。たとえ忠臣蔵が真実で吉良が悪党であったとしても、赤穂浪士の討ち入りの方が格段に残虐な行為であるといえる。
討ち入りは所詮テロ行為である。殺害された吉良邸の人達の家族は、やがて赤穂の浪士を仇として追うことになるであろう。際限ない暴力のジレンマの始まりである。そうしたことへの考えも及ぶことなく、自分はいつも正義の側にいて、悪を懲らしめるものと国家ぐるみで考えている。国家間の紛争なんて所詮こんなものでしかない。
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9.11同時多発事件から18年経ったが、なお複雑混迷化する世界へ

2019-09-11 | テロ

アメリカで9.11同時多発事故が起きて、早やいもので18年になる。21世紀が始まった年の歴史的事件である。これ以降痛切に思うのは、これからの時代は国家間の戦争は消えてしまうか、宣戦布告などない戦いがあるのかと思われ、新世紀への明るい未来の扉が閉ざされた感があった。
21世紀は科学の進歩によって平和な世界が訪れる、戦争の20世紀は終了したと思っていたが、9.11はそれを真っ向から切り崩したのである。ブッシュはこれを暴力的に解決を試みたが、絶望的な殺戮と憎悪を生んで今日至っている。
前例のない3.11同時多発テロは、18年経って腑に落ちないことばかりが残る。まずはあのアメリカを象徴する2棟の巨大なワールドトレイドセンターの見事は崩落である。ジェット燃料だけであれほど見事に内部に向かって崩壊するのだろうか。建築の専門家は全支柱の同時崩壊など準備しなければ起こりえないという。そういえばビルの爆破処理と同じ崩壊をしている。
テロリストからみればこの9.11テロは大成功である。テロの目的を大々的に宣伝してアメリカを非難する、そうした実行声明が全くない。ビンラディンが本当に指示したのかはよくわかっていない。アルカイダも組織的なものではなく、跳ね上がりが実行するにしても相当綿密な計画を立て、資金も時間も掛けている。首謀犯は尋常な人物ではないと思われえる。少なくとも中東からの支持ではできるはずなどない。
ビンラディンはアメリカ政府に起訴されたわけではないが、アメリカ特殊部隊に殺害されている。パキスタン政府に何の断りもなく殺害した行為は、テロそのものである。オバマをはじめとするアメリカは誇らしげに殺害を喜んでいる。イスラムが最も嫌う水葬している。
同時テロは4つ計画されたが、なぜ最も込み入っているワールドトレイドセンターだけが、しかも2本とも成功し見事に崩壊したかがよくわからない。

ブッシュは報復にうって出たが、なぜテロ実行者19人の誰の国でもない、アフガニスタンとイラクに攻め入ったかつじつまが合わない。ビンラディンがいるのではないかという理由が、かろうじてアフガニスタンにはあったとしても、イラクに攻め入ってフセインを殺害する理由など微塵もないはずである。
そういえばトランプが就任早々テロ対策として、中東のイスラム諸国からの入国を禁止した。9.11テロの実行犯19名の出身国は外すという妙ちくりんな対応も裏に何かを感じる。最も多いのが15名のサウジアラビア出身であるが、中東ではイスラエルと共にアメリカと最も友好関係にある。
アルカイダに犯行声明がない以上当時多発事故の目的がよくわからない。何時までもくすぶり続けるアメリカ陰謀説も捨てがたい。
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テロは報復である、何時まで続ける

2017-05-31 | テロ
アフガニスタンの首都カブールで今日(31日)朝の通勤時間に大爆発があり、大勢が死傷した。大統領府や各国大使館が並ぶ地区である。アフガニスタン保健省によると、少なくとも80人が死亡し、350人が負傷した。ドイツ大使館の警備員とBBCアフガンの運転手も死亡した。日本大使館の職員2人も軽傷を負った。タリバンによる卑劣で非人道的なテロである。
アフガニスタンで最も厳重警戒区域きの入り口での自動車爆発テロである。イスラムの断食ラマダンが始まったばかりである。かつてはラマダンは神聖な宗教行事機関とされ、戦時下であっても停戦をしていたものである。ところがそうした背景はかえって不用心とされ、宗教戦争にさえ利用されるようにもなった。イスラムの基本的な教えさえテロに利用されるようになった。
タリバン側(あるいはイスラム国:IS)からの犯行声明はないが、いずれ何らかの形で成されるであろう。
気になるのは、ほんの少し前の4月13日に、核兵器に次ぐ破壊力を持つ「GBUー43/B 大規模爆風爆弾兵器」(MOAB)が、タリバンの拠点と言われる地域に投下された。実戦で使われたのはこれが初めてである。被害の事態は明かになっていないが、相当の被害者が出ているはずである。軍事拠点をはるかに凌駕する爆発があったと思われる。
トランプは就任早々の短期間に、悪魔のこの爆弾を投下した。今回の自動車自爆テロは、この報復とみられている。欧米の主力部隊は、2012年に撤退をしていることになっているが、アメリカは一旦減らしたもののこのところ増強傾向にある。
反政府勢力などが、アメリカの今回の空からの巨大爆弾の投下に対する彼らなりの報復なのであろう。タリバンの自爆はテロと世界から攻撃されるが、トランプの巨大爆弾の投下は非人道的ではないのか。
アメリカ副大統領のペンスは、「武力から経wが生まれる」と公言するが、武力は新たな暴力を生むだけの愚かな行為であって、何の解決策にもならない。抑止力は相手を上回らなければ意味がなく、効果があったと勘違いするのは、雌伏するほんのひと時だけである。
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テロを暴力的に抑え込むことは道を遠くするだけである

2017-05-23 | テロ

今日もイギリスで自爆テロが起きた。どこの誰がやったかは今のところ解らないが、命を賭してまでやる理由が実行犯にもあることを理解しなければ、こうしたテロはなくならない。被害者の側に立ちテロを憎むことは当然であるが、実行犯は多くの場合年端のいかない若者が多いことや被害者としての過去を持つ場合が多いことも考えなければならない。
そう思わせるのは、昨夜のNHKBS深夜番組、世界のドキュメンタリー「アレッポ 最後の男」という番組である。写真は番組を撮ったものである。製作はデンマークのラーンフィルム社の今年の作品である。
番組は「シリア民間防衛隊」通称ホワイトヘルメットと言われる一般市民たちが、空爆などの被害にあった人たちを救うボランティアとしての活躍を追った番組である。ほとんどの隊員は、戦争以前は店員だったり電気技術者だったりする人たちである。その中の、ハレドという男を密着取材したものである。最初の写真はハレドが娘と空爆する飛行機を不安そうに見上げる写真である。2011年にアサド大統領は反政府団体をテロリストと攻撃してきたがその後は、アレッポに住む者は全てテロリストと断定して、2015年からはロシアの空爆も始まった。
2枚目はホワイトヘルメットの人たちが、空爆のがれきの中から子供を救出するところである。3人の兄弟のうち最初に救出された子供はすでに死亡していた。救出された長兄は血にまみれたままで、茫然自失状態である。

こうした子供たちが、アレッポを鎮圧したアサド政権やロシアを尊敬することなど決してない。彼らが、また彼らの家族に残るのは、アサドやロシアに対する恨みしかないだろう。
アレッポは10数年前に訪れた,とても綺麗な古都である。夜になると多くの人たちは街頭に立ち、長々と話をしている。物売りも本気で販売しているのかと思われるほど、暢気でおしゃべりである。女性は例外なく美しく、大きな瞳と黒髪が印象的であった。以前もこのことは書いたが、あんなに優しい眼差しの人たちがテロリストになるとはとても思えない。よほどの理由がない限り彼らが銃を持つとは思えない。中東では珍しく街並みが整って美しい市街も廃墟となってしまった。
この番組のホワイトヘルメットの人たちは、誰一人として銃を手にはしていない。番組で密着していたハルドは空爆でがれきの下になり死亡した。シリアでは、1350万人が何ら援助を待っており、25万人が封鎖状態にあるという。アメリカのペンス副大統領が、「武力が平和を作り出す」との言葉とは裏腹に、武力が新たな憎しみとテロの温床を作り出しているといえる。
日本もこれに同じるように、力で抑え込めば解決できるとする、共謀罪が可決されようとしている。
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共謀罪の恐ろしさを実感しない

2017-03-21 | テロ
森友騒動、アッキード事件は意味不明の籠池の国会へ証人喚問させることで、騒ぎに火をつけたようである。森友学園に、安倍晋三が寄付をしていたとして(多分事実であろう)、寄付金なら何ら問題はない。ことさら強く関係を、稲田とともに否定するのは奇妙である。これほど安倍や稲田が目指す方向が同じ教育関係者と、親密な関係があってもおかしくはないし、寄付しても罪にも問われるものではない。これを、「侮辱されたから」と証人喚問するのである。何かおかしくはないか。
案の定、安倍晋三が留守にも関わらす、共謀罪(テロ等準備法)を閣議決定した。関連法規が600にも及ぶとしていたが、今回お色直しして260まで減らす大バーゲンで登場したのである。共謀罪はこれまで3度も廃案になっている。戦前の治安維持法と基本的には変わらない。時の為政者の恣意的な運用で、共謀したものを事前にかなりの範囲で一網打尽にできる、恐るべき法案である。憲法19条、20条、21条が保障する、思想の自由、信仰・結社の自由、表現や通信の自由などどこ吹く風である。
安倍晋三お得意の言葉替えで、テロ等準備法と共謀罪は名前を代えて登場し。しかもオリンピック対策だというのであるから悪乗りもいいところである。

国会で野党の質問に、ほとんど全く答えることのできなかった金田法務大臣である。答えるというより、説明のできない法案であることが、これほどはっきりしている法案もなかろう。現行法で対応できないものは、金田大臣によればほとんどない。そして対象になる場合でも、基準を大臣は明確にできない。国会答弁に官僚を数人後ろに侍らしての答弁であるが、それでも全く回答ができない。意味不明の回答はまるでコントを見ているようでもある。本人も謝りながらの危うい状態で回答する。大臣不適格のレッテルが張られたが、金田大臣を救ったのが森友・アッキード事件である。こちらの方がキャラクターが揃っていて、断然面白い。ワイドショーのお好みである。共謀罪のカバーにもってこいである。明後日の証人喚問は、共謀罪カバーのために仕組まれた陽動作戦にか見えない、仕組まれたものである。。
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9.11アメリカ同時多発テロから15年世界は忘れたように

2016-09-11 | テロ
今日で、アメリカを襲った9.11同時多発テロ事件から15年も経った。いま世界で起きているあらゆるテロ事件や紛争は、2001年の9.11から始まったといえる。中東のイスラム原理主義者は、何の理由もなくアメリカの中枢部を襲ったわけではない。
当時のアメリカ大統領ブッシュは、報復以外の手段は選択しなかった。緻密で周到な計画に時間をかけたテロの意味を考えもしなかった。ブッシュの報復を90%のアメリカ国民は支持した。報復の方法も杜撰で、全く無関係なイランへの侵攻は国連決議さえ無視したものであった。北朝鮮が国連決議を無視して、核実験もミサイル八所も繰り返すが、アメリカは金正恩に言えた柄かと思う。しかもアメリカは何の制裁も受けていない。日本の小泉純一郎など真っ先に支持している。
北朝鮮の九連決議無視などかわいいもので実害などほとんどない。アメリカが国連決議を無視した、イラク攻撃は凄惨な結果を引き起こしている。イラク国民の死者は30万人とも50万人ともいわれ、アメリカですら、1兆ドルをつぎ込んだと言われる。何よりもその後の、ISIS(イスラム国)のような無謀な集団・地域を生み難民を吐き出す結果になっている。

9.11から15年経った今日の報道は、東北大震災から5年半経ったという報道の方が圧倒的に多い。世界の混乱やテロは恒常化してもうすでに常在化したとでもいうのであろうか。
世界はテロの脅威を背景に、軍事力の強化と言論や報道の制限を世界は受け入れるかに見える。テロ対策であれば何でも通るのである。近頃はこの辺りの道路工事にも、テロ対策中とかの看板が立っている。何をやっているわけではない。そもそもこんな田舎でテロが起きるなどと考えることは尋常ではない。
世界は9.11から大きく変わったが、今日の報道などを見ていると日常が連続して存在しているに過ぎないかに見える。人は忘れやすく、今日しか見ることができないのであろうか。
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どうやらプーチンの主張に利があるよう

2015-12-01 | テロ
トルコ軍がロシアの戦闘機を撃墜した、トルコの言い分には不合理なことが多い。トルコ国境を僅か17秒侵犯したとのことであるが、この間に10回以上の警告をしたのである。信号ではなく言語の警告であるが、そんなことは不可能である。侵犯直前も含めても相当無理がある。そもそも、僅か17秒の侵犯で撃ち落とさなければならない、合理的理由は何なのか全く説明がない。
トルコにしてみれのばこの辺りは自らが支援する、反アサド勢力圏であって何があっても守りたい勢力であり地域でもある。ロシアはアサド支持のために、空爆をIS攻撃するふりして空爆を行っているところでもある。ロシアのシリア空爆は毎日500回程度であるのに対して、UEとアメリカはせいぜい10回程度である。ロシア空爆が、反アサド勢力を攻撃することもあっても不自然ではない。
シリア国内は、お金のある人たち40万人がこぞってヨーロッパ難民になり、多少の金のある150万人の人はトルコやイラクやレバノンの近隣国の難民になっている。もっともお金のない1200万の国民は国内難民になっている。そしてお金のあるアサド支持派は国内にとどまっている。
地理的にロシア難民は生じない。アサド政権が崩壊した時に要人が逃げ込む可能性はあっても、最も厄介な問題からロシアは距離を置いているのである。
ISの最も大きな財源は原油の販売である。一部はサウジアラビアを通じて販売されているが、地理的に有利なトルコが安価に地下組織にたたかれ販売しているとは、ずっと言われてきたところである。1地年程前に、100台ものランドクルーザーが隊列をなして、ISに入ってくる映像が公開されたことがある。ランクルではなくサーフであったが、これほどの車を陸揚げできる港は、サウジにしかない。あるいはトルコということである。IS包囲網を世界各国が一斉に声あげるが、裏で世界各国はないをやっているかわからない。多分利害関係がほとんどないのがロシアである。彼らがアサドを支援するのには、アラブの拠点が欲しいからである。そうした意味でも、ロシアの立ち位置はある意味唯一明快と言える。
トルコにはオスマン帝国時代の支配していた暗い歴史があり、ヨーロッパ各国には第一次世界停戦で相当おかしくした不条理な歴史があり、アメリカには第一世界大戦後の支配とイスラエル建国による敵国化政策と思える歴史を抱える。
ロシア艦船が利用するラタキアは静かできれいな街で、アルファベットが発祥したまちとも言われている。ロシアがここを手放すはずがない。ほとんど唯一のアラブの拠点であるからである。
ロシアの思惑が明確であるのに対して、欧米諸国は同床異夢の結束でシリア攻撃を行っている。仮に何らかの形で終戦を迎えても、その後の混乱は目に見えている。
今回の戦闘機爆撃は、おそらく現場の反ロシア感情が起こした不測の事態であろう。それを裏付ける多くの事実がある。エルドアンは無条件に謝罪するべきであったが、居直ってしまった。
こうした紛争は、ISを喜ばすだけである。本来であれば国連が主導しなければならないところであるが、複雑に交差する国家間の利害関係がこれを阻んでいる。トルコの居直りが象徴的である。プーチンが存在感を増すばかりである。
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アメリカの対テロ勝利宣言の後より一層深く広がるテロ

2015-11-16 | テロ
またしても起きた悲惨な無差別大量殺人事件である。フランス大統領はさっそく、ISIS(イスラム国)が首都と称するラッカに空爆を仕掛けた。これでは新たなテロの火種を振りまくようなものである。
イラクの首都バグダッドをアメリカが陥落させた時にブッシュは、「テロがなくなった」と大見得を切った。オバマが、まるでテロとしか言えないような行為でパキスタンには告げずに殺害した時もオバマは、「世界はテロの危険が格段に減少した」といった。周知のように、これらのアメリカの『勝利宣言』の後は、より一層テロによる非人道的行為はエスカレートするばかりだった。結局新たな火種、憎悪をアメリカはまき散らしたに過ぎない。

そもそもISISの主要メンバーは、アメリカやアメリカ以降のマリキ傀儡政権によって、家族や親族が殺害されたり凌辱を受けた人物たちである。シリアのアサド政権打倒を掲げ反政府勢力を支援しては見たが、結局ISISに風前の灯火の存在になってしまっている。アサドの暴力的非人道的な行為は容認できないが、同様のことをロシアはチェチェンでやっているし、中国だってチベットやウイグル自治区では一体何が起きているのかも、正確な情報がない。彼らは異民族や宗教的対立する国内の反政府勢力を、「テロ」と呼んで弾圧している。
ロシアや中国それにアメリカが反テロを掲げるのは、人道的視点が一義的なのではない。
そもそも、ほぼ同時期にイスラエルによるパレスチナ攻撃で数十人が死亡している。ブッシュが混乱社会を作ったイラクでは、恒常的に今回のパリで起きたようなテロが起きている。アメリカで頻繁に発生する、学生や若者たちによる無目的の銃乱射事件の報道は、中東のテロ報道を圧倒している。人間の命の軽重は明らかであるといえる。欧米に従属する日本では当然のことかもしれない。そういえば、世界史はヨーロッパ史ともいえる視点で、私たちは教えられた。聖地奪還と十字軍の性質を教えられた。イスラム側からみれば侵略者である。
う回路のように見えても、我が国の憲法が示す武力による解決を放棄することが、ほとんど唯一の将来を照らす方法であると思われる。暴力は新たなそしてより一層深刻な暴力を生み出すことを、私たちはこの10年で学んだはずである。
最も学んでいないのは、安倍晋三である。特に安全保障法案は国家間の戦争しか想定していない。これからは、国家間の戦争はほとんど起きることがない。無知である以上に非人道的な軍事国家を作ろうとしているのである。イラク戦争の最高責任者のラムズフェルドと日本に再軍備を協力に促すアーミテージに、こともあろうに旭日大綬章与えるのである。彼らは、日本にテロの温床を作ろうとしている。ペシャワール会の中村哲氏の言葉は届かない。
日本は70年間守ってきた宝物を捨てようとしているのである。

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高遠菜穂子さんの講演から学ぶこと

2015-10-24 | テロ
今日面積こそ香川県に匹敵しますが僅か人口1万6千人の別海町で、イラクで子供たちや医療支援のボランティア活動をやられている、高遠菜穂子さんの講演会を開催しました。主催者の感じでは60名程度かそれをどれほど上回るかという感じであった。結果として120名ほどの参加者で、狭い会場は立見席が出る状態となった。
彼女の熱気にに溢れた講演は、田舎者の多くの人たちに深い感銘を与えることとなった。会場は静まり返って、彼女の言葉を逃すまいとする人たちでいっぱいだった。もう一つ驚かされたのは、私たちの開催する講演は高齢者が圧倒的に多いのであるが、さすがに若者や中年の方たちの姿も見られたのである。
もう一つ驚かされたのは、イラクの子どもたちを支援するためと、会場に回した寄付の袋がいっぱいになっていたことである。万札も散見されるほどであった。中東とりわけイラクの状況などについて、生の声を聴きたいという意欲と、何か手助けになればという感情が会場に溢れていた。

高藤さんの講演内容は、とても多岐にわたり、予備知識がなければ理解できないほどであった。しかし今回は、彼女の現地の情勢分析の内容は後日に譲り、彼女が今日この会場で残してくれた言葉をいくつか紹介することにしたい。

イラク帰還兵はPTSDに悩んでいる。それはイラク戦争に大義がなかったからである。良心を持った人ほどその傾向が強い。2014年で、毎日22人自死している。現地で亡くなった兵士の数をはるかに上回っている。
しかも、PTSDは第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラク戦争とあらゆる世代で起きている。ISなどの戦闘報道で蘇るとのことである。

日本の自衛隊が、近々そうした状況に陥ることが十分考えられるが、日本にはアメリカの退役軍人省などと言うものもない。安全保障法(戦争法)を作ったが、アメリカを追従するというだけのことであって、戦争に伴いその後の生じるであろう対策は何一つとして準備されていないのである。

イラク戦争は誤りだった、イラク戦争参加国にほぼすべてが検証委員会を作って結論を出している。オランダなどは国際法に違反する戦争だったと結論している。参加国で検証していないのは日本だけである。しかも、いまだに安倍首相は「イラクが大量破壊兵器が存在しなかったことを証明できなかったからだ」と、嘘の発言をしている。

「イラクのアメリカ刑務所がなければIS(イスラム国)は存在しなかった」 これはISの現役幹部の発言である。

2013年がイラクは最も穏やかな年だった。イラクは確実に復興すると信じていた。この年の暮れから、マリキ政権の市民弾圧が始まった。反テロ法を作って、スンニー派を弾圧を始めたのである。そして現在は、バグダッドはイラン化している。(シーア派化しているという意味である)

未来に残したいのは、平和と健全なメディアである」と彼女は結んだ。
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暴力でテロはなくならない

2015-03-19 | テロ
チュニジアの首都チュニスで18日、武装グループが博物館を襲撃し、外国人観光客ら19人が死亡した。日本人も巻き込まれ3人が死亡、3人が負傷した。武器を持たない一般人、しかも今回は外国観光客に銃を向け殺害する行為は、残虐なテロ行為であり容認できるものではない。

チュニジアはアラブの春で、唯一民主化への道を歩き出そうとしていた国である。先月に総選挙で、世俗派政権が発足したばかりである。そしてこの博物館は議会に隣接している、チュニジアで最も安全であろうと言われているところでもあった。
そしてもう一つ、チュニジアはイスラム国(ISIS)に6000人ほどの、最も多くの戦闘要員を送り出して国でもある。チュニジアの国内が安定しているため、外に出たとも思われるが、不平分子の拠り所をイスラム国が与えていることも事実である。

世界は一斉にイスラム国を攻撃している。空爆などほとんど無差別である。こうした非人道的な空爆も、残虐なイスラム国の行為から、多くの支持を受けているものである。
しかし、今回のチュニジアのテロ事件が物語っているのは、いくら抑え込んだところでテロは分散するだけであるということである。過激派は組織ではない。彼らは思想あるいは宗教集団なのである。組織などないのである。
アルカイダを、アメリカなどが武力で封じ込めようとしたため、さらに過激なイスラム国の誕生になったのである。ブッシュとマリキが作ったようなものである。
イスラム国を武力によって再起不能まで叩きのめせば、また新たに一層過激なテロ集団が生まれるだけであるが、オバマをはじめとする、世界各国はそのことを全く理解しようとしない。教訓化出来ないのである。
チュニジアのテロ事件を教訓として、世界は武力以外の方法を探るべきである。でなければ、テロはなくなることはない。
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テロを考える

2015-02-25 | テロ
2月6日に国会は、まるで翼賛会を髣髴させるように、「対テロ非難」決議を行った。唯一参議院の山本太郎が退場して決議に加わらなかっただけである。共産党すら与党案に賛成をした。
”テロ”という言葉だけで、悪であり疑う余地のないものというだけでは、そこですべて論理がが完結してしまう。たとえば、後藤さんとの人質の交換として出された、リシャウィ死刑囚であるが、夫と共にシリアの結婚式会場で自爆で60人以上殺害している。本人は爆発できず生き延びた。決して許すことのできない、極めて残忍なテロの首謀者である。
しかし、彼女は夫と兄弟3人をイラク戦争でアメリカの空爆によって殺害されている。彼女に報復感情を持たせたのは、アメリカの無意味な戦争である。
9.11同時多発テロを受けて、ブッシュは報復の戦争を仕掛けた。ブッシュの報復感情と、リシャウィ死刑囚の報復感情を比較すれば、彼女の報復感情の方が純粋で数段高い。政治的な判断と、国家のメンツで抱いたブッシュの見下すような報復感情は、彼女の報復感情より数段低くドロドロしたものである。
更には、安倍晋三の邦人二名の殺害について発言した、報復発言はこれよりも数段程度が低いばかりか、法的根拠も欠落した感情でしかない稚拙なものである。
殺人行為のテロに賛意をすものではないが、テロする側には根拠がありその原因は多くは武力によるものである以上、暴力による解決は困難である。さらなるテロの根拠を産むことになるからである。
ブッシュはアメリカ軍がバクダッドを陥落した時に、「ゲームは終わった、世界はテロの脅威から遠のいた」、と凄んで見せた。オバマも、これこそ典型的なテロ行為と思われる手段で、オサマビン・ラディンを殺害した時にも、同様にテロがなくなったと発言したが、現実は倍増したばかりか、より悪質になりより広がりを見せている。
国会決議は、テロの土壌もその意味も検討することのないものである。テロを暴力で抑え込もうとする暗黙の了解すら感じられる。
テロは攻撃者にとって都合が良いことだらけである。戦争なら兵士はジュネーブ協約に沿った扱いを受けるが、テロであれば自国の法律でいくらでも自由に裁けるからである。残虐で非人道的な行為も行われるのも当然あるだろう。
テロを結果的な暴力行為だけから判断するのは間違っている。多くの国民から支持されれば、時の権力や支配国に立ち向かえば、時にはレジスタンスとも呼ばれるし、独立戦争とも言われたりするものでもある。
テロの温床を産んだ殺戮こそ批難され、相互で検証されるべきでものある。
<フィリッピンのパマン島の眠られぬ暑い夜に記す>
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シリアの混迷を救うことこそ第一義的問題である

2015-02-08 | テロ
日本の国会はテロ反対とかで、たった一人山本太郎が退席しただけで、あらゆる政党が与党の提案に賛成した。共産党まで賛成した。共産党は国際問題には極めて疎いのが最大の問題である。
シリアの混迷こそ、シリアの人々の救済こそが最大の問題なのである。
とても人間とも思えないような残虐性ばかりが先立ち、イスラム国(ISIS)のことばかりが取り上げられる。そしてその本質は、テロとして論議される。矛先はイスラム国ばかりである。
ほんの2年ほど前まで、アサド政権を崩壊に導くため、欧米のメディアはアサドの悪行を並び立て、反政府勢力を国連で容認するまで動いていた。アラブの春がシリアにも来て、今にもアサド政権が崩壊するようにすら見えていた。あるいは、そのような意図的な報道があふれていたのである。
反政府勢力にアメリカなどは武器の供与を行っていたが、業を煮やして空爆に踏み切る寸前で、プーチンに止められた。アサド政権は中国とロシアが支援する形で生き延びただけではない。主にイラクでアメリカに拘束されたり拷問を受けたり、マリキ政権に追われた旧バース党などが中心とした旧アルカイダの集団が、イスラム国を作ってシリアにまで勢力を伸ばしてきたことで、アサド政権は救われた形になっている。
イスラム国の出現で、反政府勢力はほとんど存在感が失くしてしまったが、アサド政権は結果的に救われることになって今日に至っている。3勢力は暴力のスパイラルに陥っている。敵の敵は味方という図式すら存在しない。トルコはアサドを利するため、イスラム国を攻撃しない。

今日に至る混迷で、シリアでは20万人の人が亡くなり100万人が負傷し、670万人の人が住むところを追われ、380万人の人が国外に脱出し、1300万人が人道的支援が必要な状態である。これこそ最も大きな問題なのである。(Gulfnews)
暴力を暴力で理解し解決することは、最も忌み嫌われているイスラム国と同じである。このままではシリアの人々は救われることがない。世界各国は、自らの立ち位置ばかりで中東に向き合おうとする。それこそ問題なのである。
暴力では解決できない。最も困難な道ほど正しい典型的な例である。
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人質事件を安保法制に利用する

2015-02-04 | テロ
安倍首相はエジプトやイスラエルで、得意満面で反イスラム国を支援すると宣言した。極めてタイミングが悪く彼らを挑発したのではないかという予算員会での質問に、全くそんなことなないと回答している。
どう見てもこれは、安倍晋三の確信犯行為である。邦人の拘束事実は把握していたようである。彼らが安倍首相の挑発に乗ることを十分計算した上での発言ではないかと思われる。加えて、金銭についてはびた一文も出さないと回答したに違いない。「テロにはくっしない」を繰り返す、裏にはこうしたことがあってのことである。案の定彼らは残虐処刑をした。
今国会は、安保法制国会とも言われている。集団的自衛権容認に向けての、法整備を行うのであるが、対テロ法案と区別がつかない発言を繰り返す安倍首相である。テロの危機感はうってつけである。ついでに勢い余って憲法九条の改正まで発言してしまっている。
人質を奪還するためには自衛隊の権限を強くするなどとは、余程セントウ好きの国でも踏み込めない作戦であるろう。維新の党からの、憲法九条があるから何もできないという質問の回答であるが、野党が安保関連については対立軸さえも表すことができないでいる。特に、民主党は言質や手続き論の、極めて低レベルの質問しかできない。
イスラム国のパイロット焼死処刑の直後、ヨルダンは報復として死刑囚を処刑している。武力による報復は新たな武力を生む。安倍首相の、「テロリストに罪を償わせるとい」という、幼児性の強い報復発言も同類である。
集団的自衛権の行使とは、日本が攻撃もされていないのに戦闘に参入をすることである。後方支援は、戦闘ではなく武力行使はしないという発言を安倍首相はしている。今回、後方支援どころか人道支援であると発言した程度でも、敵国とイスラム国は認識したではないか。世界中の日本人をテロの対象にすると宣言した。
集団的自衛権行使は、敵国にとっては格好の攻撃材料になる。ましてや後方支援しかできない弱い国家ならなおさらのことである。
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報道へのテロ、暴力であれ権力者の非暴力であれ容認できない

2015-01-11 | テロ

暴力で言論に対峙することは決してい許されるべきではない。今回フランスで、出版社を攻撃して編集者全員を射殺したことに強く抗議する。イスラムという名においてのたとえ、自らの主張と反するものであったり、同胞が殺害されるようなことがったとしても、暴力の報復は許されるものではない。
フランスで、非特定団体が抗議と鎮魂の表明をすることは歓迎したい。フランス各地から自主的に、フランスの伝統としての表現の自由に対する抗議をする人たちがいることを、健全な社会だと思われる。
日本では、20数年前の朝日新聞社を右翼の団体が銃撃し編集者を殺害した時に、そうした抗議の動きを見せるのが限られた人たちだけが意思を示したことと、大いに異なる。右翼の実行団体は特定されてはいるものの、いまだに犯人は捕まっていない。時効になっている。
その時の、赤報隊という右翼団体が主張していたことは、現安倍政権がほとんどこの2年で実現している。
今回の犯行に対して、世界各国の指導者が強く抗議している。日本の安倍首相も抗議はしているが、この男に言論弾圧に対して、抗議する資格などない。自分がNHKにしたことと、していることを考え起こすべきである。
このテロが、ヨーロッパ諸国に広がらないことを願いたいものであるが、現実にはISISに最もおい8000人もの若者が流れていると言われるフランスである。中東から戻った、ホームグローンテロリストの素地は十分にある。
ヨーロッパ諸国は中東に対する武力介入を止めるべきである。彼らにテロの口実を与えるだけである。
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羅臼港

春誓い羅臼港