そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

この国の裁判所が機能しない

2008-04-30 | 政治と金

終戦間もない頃(昭和32年)、東京砂川基地に拡張反対のデモ隊が侵入した事件があった。いわゆる砂川事件である。この事件は、第一審の東京地方裁判所は、基地の存在を認めた日米安保条約の違憲として無罪を言い渡した。

これに対し最高裁判所は、一審判決を破棄し合憲判断を下した。これを巡って、当時の駐日米大使や政府高官と最高裁判長官が事前に密談していたことが、米国立公文書館で発見された。政府高官とは藤山愛一郎外相で、最高裁判所長官とは田中耕太郎である。

55当時はの安保改定(昭和35年)を目前にした時期で、アメリカが日本の御製と司法に介入して いたことが判明したといえる。内政干渉もいいところである。

裁判は、アメリカの思い通りの判決がくだされ何事もなかったように、50年の歳月が流れている。ちなみにこれを探し出したのは、国際問題研究者の新原昭治氏(76)である。他の文献を探している最中で見つけたとのことである。

それにしても、今回の名古屋高裁の判決のように、、明確に自衛隊のイラク派遣が憲法違反と判決が出されても、政府は全く気にしていない。司法の政治判断の軽さは、あるいは偏向はこの時期はじまったのではないだろうか。

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ほくそ笑む中国

2008-04-28 | 政治と金

チベット問題では、中国はすでに多くの手を打っている。その最たるものが、ダライ・ラマ14世の後継になるべき人物「パンチェン・ラマ11世」を拘束しているからである。

わずか6歳のパンチェン・ラマ11世は中国政府に拘束(実質、逮捕投獄)、7年が経過する。http://www.geocities.jp/t_s_n_j/panchen_lama/index.html

宗教的儀式にのっとって決められたわずか6歳の少年は、拘束された中でどのような成長をしているか、あるいは中国政府がどのような「教育」をしているか080423は、想像に難くない。

その一方で、中国政府は別のパンチェン・ラマをでっちあげている。つまり、すでに70歳を過ぎ たダライ・ラマに時間的圧力をかけているのである。

非暴力のチベット仏教徒たちは、したたかな漢族政権にとってすでに死にたいの様相を呈しているのである。ひと時、彼らが暴徒と化したとしても、武器もなければ戦術もないから鎮圧は時間の問題である。

Tibflagチベット制圧は1951年の、毛沢東が17条協定を押し付けた時から、脈々と続けられている、いわば国家的命題である。ウイグルへの見せしめでもなる。チベットを満州人など、すでに漢族 に同化された50ほどの小さな民族の一つとしたいのである。

漢族特有の人海戦術と、長期的な制圧は時間を経過するにしたがって、成功への道が開けてくる。中国政府は、ひと時の嵐さえ過ぎればとほくそ笑んでいる。

これは、西欧思想と東洋人のとの考え方の違いでもある。北朝鮮のアメリカとのやり取りでもみられる。もちろん、チベット人も東洋人である。

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ほらやっぱり核施設だった

2008-04-25 | アメリカ

昨年10月27日にこのブログで、イスラエルがシリアの施設を空爆したことを書いた。攻撃したイスラエルも、攻撃されたシリアもだんまりを決め込んでいる。

http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20071027

Suspect_nuke_site_in_syria_razed_afこの時すでに、私はここで北朝鮮の関与を強く疑っている。昨日アメリカが、突如としてこの施設が各施設であったと発表した。だとすると、北朝鮮は6者協議の交渉の最中にも、取り決め内容を裏切っていたことになる。

アメリカが、この発表をしたのは米朝の交渉が行き詰まっていることを物語っている。すべての核開発を明らかにしなかったのである。北朝鮮は国内の、各施設だけでなく、海外への技術協力をも行っていたことを隠しているのである。

一方、ブッシュのタイムリミットも迫っている。何一つとして、外交上の功績、成果を上げること ができなかったブッシュにとって、唯一結果を出せそうだった北朝鮮問題(核開発)の結果を出したいと焦っているのである。

テロ指定国家の解除をちらつかせながら、完全核放棄をさせたいのである。アメリカが望む、北朝鮮の核開発の放棄は、北朝鮮内で作られる核兵器のことではない。日本や韓国、中国にとっては厄介な問題ではあるが、アメリカにとっては中東へのNorth_korea_has_finally_moved_ahead協力・技術提供が最も恐れることなのである。

日本が最重要視する「拉致問題」は、日朝間の個別の問題だと隅に置かれるであろう。今回アメリカが、シリアの核開発に北朝鮮が技術提供したことを発表したのは、とりもなおさずアメリカが相当焦っていることを物語っている。

北朝鮮はというと、ブッシュの時間切れを楽しむかのようにも思える。時間さえ稼げば、金正日の勝ちである。したたかな国である。

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そりゃアメリカが思い出させてくれるサ

2008-04-24 | ゲノム編集

杜撰なアメリカの検査体制にお礼を言わなければならない。日本人は、熱しやすくすぐに大騒ぎをする。そのくせ物事をすぐ忘れる。

BSE(牛海綿状脳症:狂牛病)がよい例である。あれほど大騒ぎをして、世間知らずの酪農家は、ただただ呆然とするだけだった。農水官僚の馬鹿な発言や、後手後手対応などもあったことが、いまでは嘘のように沈静化してしまった。

080423ところが有り難いことに、アメリカは日本人が忘れないように、ほとぼりが冷めたころに「危険部位」を除去しないで日本に輸出してしまった。たまにこのように、杜撰な検査体制のアメリカの失態が表面化してくれることで、忘れていませんかと問いかけてくれる。

そもそも、アメリカの食品の検査体制などないに等しい。中国からの輸入品に、事故が起きて初めて大騒ぎをする。それでも大量に輸入するのは、価格が安いからである。

不良商品は市場から淘汰されるとする、市場原理は商品によっては規制が必要である。市場原理主義者たちは「規制緩和」や「グローバル化」を、金科玉条のように掲げるが、こうした力の原理原則は極めて危険である。

こうした考え方は、最近の穀物高騰に拍車をかけている。21世紀は、食料の供給も生産も大きSippo な問題となる。市場原理には、将来を見越した理念がない。むしろ、形成すべき社会を破壊する作用を持つ。

日本は、30年近くにわたって、食料(米)を生産しなければ補助金を出すような政策を打ち出した、世界に類例のない国家である。穀物価格が上昇したからと、いまさら急速に食料の自給率を上げるなどと言っても、簡単にできるはずがない。

危険部位を含んだアメリカの牛肉を輸入したり、農薬にまみれた野菜や餃子などを中国から輸入したりすることで、時折目を覚まさなければ日本国民はすぐに忘れてしまう。

ちょっとひねた見方で恐縮だが、食料を本気で考えるためには、もっと悪質な事件が恒常的にあってもよかろうと思う。

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死刑より重い刑罰がないか

2008-04-23 | 死刑

光市の母子殺害事件は、極めて残忍で犯行内容をみると戦慄すら覚える。暴行殺人は、僅か6ヶ月の幼児にまで及ぶ、許しがたい犯行である。極刑はやむを得ない。

被害者にとって、成人か未成年かは問題ではない。被害者が応報感情を抱き、犯人に死刑を望む心情は全く理解できる。今回の判決には、死刑回避を目論んだ弁護団の大失態もある。

死刑そのものに反対する弁護団が、それまでの少年の供述を翻させたり、タイムアウトを狙って欠席したりと、姑息過ぎた手法が拙かったこともある。わずかにあった、極刑からの回避はほぼ完全に断たれることになった。

ところで、法律上最も重い刑(極刑)とは死刑のことであろうか。死刑になりたくて、小学校ならたくさん人が殺せるので、死刑にしてくれると小学校に凶器を持って、数人を殺害した人物がいる。彼の望みどおり、死刑判決を得て既に執行されてようである。55

死刑は、この男にとっては自殺の手段でしかないかった。日本に死刑がなければ、この男は犯行に及ばなかったかもしれない。死刑にしてしまうと、それですべてが終わりである。これで、殺された人たちの家族は溜飲を下げたのだろうか?

とは、犯罪の抑止性もさることながら、罪を償うという側面を持つ。死刑を受けて、罪を償うとは矛盾行為である。先ず、悔悛の機会がない。自らが犯した罪の重さと、命を奪った人や社会的に居場所をなくした人たちに対する、反省の場を奪うことになる。

極刑の死刑には減刑がない。死刑の次が懲役である。懲役には当然のように減刑がある。30年くらいなら、20年で社会復帰するようである。死刑さえ回避すれば社会復帰できるのである。

日本には終身刑がない。死ぬまで獄舎で罪を償うことの方が、死刑よりも重い刑のようにも思える。いっそ死んでしまいたいと思う程反省し、罪を償う機会を生涯与え続ける方が、よほど重い意味を持つ。

軽々に、あるいは応報感情で死刑にするより、減刑されない終身刑を設け、生涯服役し反省することの方がよほど、人間的であり量刑の意味がある。

世界的に見ても、135カ国が死刑を廃止している。毎年死刑廃止案が国連で採択されている。昨年、死刑が執行されてのは1252名とされるが、中国をはじめとして公表されない数字もかなりあるように思われる。

免罪の危険性もある。死刑に対する日本の風潮は、明らかに世界の流れに反している。終身刑がなぜないのであろうか?

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小麦はもっと高くなるべき

2008-04-21 | 農業と食

小麦の価格が30%値上がりして、消費者たちは大騒ぎである。おかげで、国産小麦が見直されている。それでも、なお内外価格差は大きい。小麦は、長年輸入にかけた関税を生産者に還元する(不足払い制)方法を行ってきたが、今は見直され価格差は国内の農家には還元されない。

小麦は、90%近くを海外に依存している。今回の若干の小麦価格の上昇で、国内の小麦生産のほぼ全量を賄っている北海道の、小麦農家が活気ずくことになるだろう。早い話が、もっと高くなれば国内生産量は、さらに増えることになるであろう。

Ai465e01 これまでは国内の労働価格が高いので、海外に依存していた一面がある。日本は今や、一人あたりのGDP生産量は、世界18位に落ち込んでしまっている。海外に食糧を依存する力が急速に衰えているともいえる。

小麦の価格はどうして上がったのであろう? 短期的には、いろんな要素が考えられる。バイオへの転用もその一つであろう。しかし最も大きな問題は、投機の対象になってしまったことにある。

21世紀を迎えた頃には、石油の原油価格はバレル27ドルであったが、現在は100ドルを超えるまでになった。投機マネーが穀物の買い付けにと走ったことも大きな要因である。

世界的な穀物価格の上昇は、かつては需給関係で決められていた価格体系を大きく壊すことになった。

しかし、最も重要なことはこうした短期的な要因ではなく、食料に対する不安感と現実である。人口増加に伴う、生産量の不足と供給の不均衡である。食糧を自給する理念を、この国が放棄したことが日本の自給率を下げた。

以前のように、余剰穀物を家畜に給与するのではなく、先進国が大量に牛、豚、鶏に給与したからである。さらに、生活水準を上げた新興国が類似の食体系を踏襲したから、穀物価格は高騰したのである。

穀物は昨年豊作であった。21億トン少々を生産した。世界の61億人で割ると、概ね一人当たり年間350キロ当たることになる。これは飢餓とは縁遠い数字である。

現実には8億人の人が飢餓線上にあり、穀物価格が高騰したこの1年でさらに1億人増えた。

この国がお米の生産をやめるとお金を出す政策などで、海外に依存する方針を選択したツケが今頃回ってきたのである。日本の小麦価格はもっと高くなって当然である。

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メディアは名古屋高裁判断をどのように報道したのか

2008-04-20 | 平和憲法

名古屋高等裁判所が、自衛隊のイラク派遣は憲法違反になるしイラク特措法にも抵触するとした、画期的判断を出した。それでは各メディアは、これをどのように報道したのであろうか。

新聞報道は、下記のように極めて積極的に評価した。「薔薇、または陽だまりの猫」より

  • イラク空自違憲判決 まだ派遣を継続するのか(北海道新聞)
  • イラク空自違憲 高裁判断を無視するのか(新潟日報)
  • イラク空自違憲 『派兵』への歯止めだ(東京新聞)
  • イラク判決-違憲とされた自衛隊派遣(朝日新聞)
  • イラク空自違憲 あいまいな説明は許されない(毎日新聞)
  • 「違憲」は国民の不信映す イラク空自活動(西日本新聞)
  • 違憲判断/空自派遣の足元が崩れた(神戸新聞)
  • イラク空自違憲 派遣の正当性が揺らいでいる(愛媛新聞)
  • 空自派遣「違憲」 司法判断の意味は重い(中国新聞)
  • イラク派遣違憲 重く受け止めたい司法判断(熊本日日新聞)
  • イラク派遣違憲 撤退を迫る画期的な判断(琉球新報)
  • 違憲判断を機に集団的自衛権論議を(日本経済新聞

新聞報道は、ほとんどが積極的に憲法をめぐる今回の判断を評価している。

ここに登場しないのが、産経新聞と読売新聞である。両紙とも、「ひるむな」と、司法判断を無視する政府を激励している。高裁の判断はきわめて問題である(産経)と断じてもいる。

アメリカですら、すでにイラクに仕掛けた戦争へ、国民の半数を超える人たちが疑問を抱いている。ましてやこれに、盲従した小泉政権は、少なくとも虚偽に基づく戦争であったことを考えると、大いに論議してしかるべきである。ましては、憲法違反の判決が出たのである。

日曜日には、テレビに顔を売りたい政治家や評論家連中が登場する番組がたくさんある。今日このほとんどが、この問題を取り上げることはなかった。

報道メディアは、新聞に比して政権にすり寄るのかのように見える。政府同様に、この問題を避けるメディアの在り方を問いたいところである。

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日本の法律には拘束力がないのか?

2008-04-18 | イスラエル

Japans_military_prepares_for_a_more Photo 今回の名古屋高裁の、自衛隊派遣は憲法違反、イラク特措法にも反すると判決が出た。画期的なことではあるが、当然のことでもある。

憲法をよく読むと誰でもが、海外派遣は自衛権を大きく踏み外していると判断できる。これまで、なし崩し的に法解釈の幅を少しずつ広げて海外派兵までたどり着いたのである。気がついたら、こんないも大きく逸脱していたと今回の判決で気がついたのである。

日本だけ特別で軍事力を示さないのは国際的常識と隔たりがあると、常識論を出す評論家もいる。日本だけ特別なのはその通りである。日本は世界において、極めて特別な憲法のもとに国家を形成している。その平和憲法を活かすことなく、外交交渉をする姿がおかしいのである。

それでも、アメリカのイラク戦争を支持し続けるのであろうか。アメリカが、世界の覇権国であった時代は終焉を迎えつつある。ロシア、中国、インド、東南アジア諸国の台頭は従来の世界地図を変えつつある。“サミット”の構成国である、カナダやイタリアよりも彼らの方がいまや世界にとってよほど重要な位置を持ちつつある。

アメリカを追従するだけの外交政策は、行き止まりになる。そのよい例が北朝鮮である。アメリカはほどなく北朝鮮をテロ支援国家から外すことになる。現実は、すでにはずして形で2国間交渉を行っている。拉致問題を掲げるだけの日本は蚊帳の外である。

日本は、こうした状況になってもアメリカつ移住し、自衛隊のイラク派兵を継続しペルシャ湾で給することを山根いのであろうか? 福田さん、それは憲法違反ですよ。

政府は、全く今回の判決に一顧だにすることなく、派兵を続け洋上給油を続けると表明していXinsrc_572080424051137512631る。おかしな話である。ある幹部自衛隊職員は「そんなの関係ねぇ」と言ったそうである。司法はこの国では存在意義がないのか。

これにやや似たことがある。小泉純一郎が靖国神社へ参拝するのは憲法違反との判決が出されてもなお、この男は参拝を続けていた。

日本の法律には拘束力がないのか。それとも権力者には法律は適用されないのだろうか。イラク戦争から手を引く絶好の機会だと思うのではあるが、為政者たちには何の効果もない。

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イラク派兵に憲法違反の判決が出た

2008-04-17 | イラク

名古屋高裁が、自衛隊のイラク派遣は憲法違反だとする判決を下した。この裁判は北海道出身の箕輪登元郵政大臣、本防衛庁次官が、自衛隊の派遣は憲法違反だと2004年1月訴えたもPhotoのである。

その後日本各地で、同じ訴えが出されほとんどのところで、憲法判断はおろか売ってそのものを下げる門前払いであった。2ヶ所ほどで合憲判断が出されたものであった。

今回の名古屋高裁は、「イラクで行なわれている自衛隊活動は、戦闘活動を支援するもので、憲法9条に違反する。また、非戦闘地域に限定しているイラク特措法にも反する」とする、画期 的なものであった。

ほとんど棄却を考えていた原告団は驚きを隠さなかったし、待ち受けていた支援者から大きな02 拍手が起きた。

この日の報告集会には、原告や支援者たち150人が集まった。原告団代表の大学講師、池住義憲さんは「提訴から4年2カ月経った、憲法9条・平和憲法を持つ国民として誇りを持つ日が訪れた」とあいさつした。

弁護団長の内河恵一弁護士は「戦争のない国をと思っていたが、今こそ引き返す時だ」と話した。

政府自民党は、なんら変わることはない。と、無視する構えである。 この国は法治国家ではないのか?

自衛隊を派遣した、小泉純一郎でさえ「どこが戦闘地域化私も分からない」所へ、自衛隊を派遣したと話している。

今こそ日本は平和憲法に従い、でたらめの情報で一国を銃弾と戦車で破壊させた戦争、石油利権を求めて大量の人を殺害した戦争、アメリカの若者に殺戮を強制した戦争、アメリカ追従の戦争から早々に手を引くべきである。

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潮時ですよ野茂くん

2008-04-16 | 政治と金

003 野茂英雄が打たれた。今日マリナーズ戦に中継ぎとして登場したが、直球に往年の威力がなくさみしい限りであった。フォークはよく切れていたが、真っすぐが明らかに力がなくなっている。

大リーグに挑戦した当初から、野茂の投球を見ている者にとって淋しい限りである。野茂の勇輝と日本のプロ野球のふがいなさを足蹴にした、野茂を応援していた。大リーグに行った当時に比べて、素人目にも力が落ちているのははっきりしている。イチローも微妙な言い方で衰えを表現している。

鈴木啓志の確執を残したままアメリカに渡った彼は、その後の大リーグに志向する選手たちに道をつけることになった。パイオニアはどの世界でも、その勇気と先鞭性は尊敬されるべきである。野茂も例外ではない。

マスコミは、1000日のブランクを超えた野茂を評価する向きはあるが、それも結果があっての002 ことである。極めて残念ながら、今の彼にそれを望むのは酷な気がする。

過去の栄光をなくしレギュラーを外されてもを固執した野球では野村克也や落合博満、マラソンでは高橋尚子、サッカーの三浦和義、柔道の井上康生などは、はっきりピークを過ぎている。

その一方で、野球の王貞治や長嶋茂雄や江川卓、サッカーの中田英寿、古くは連敗したらサッと引退した相撲の栃錦のように、まだまだ通常の選手よりも明らかに上回る力がありながらも、引退する選手もいる。

近頃は醜態をさらしながらも、現役続行を望むアスリートが多い。相撲など大関を陥落したら、サッサと引退したものである。引き際の美学は、いわば武士道的潔さの精神がある。

野茂の反骨精神と、直球とフォークの一途な投球内容にそのような潔さを感じていたものである。だから尚更、彼にもう潮時でないかと忠告したい。

そういう自分も、乳牛の診療を40年続けているが潮時を模索している。でもこれはスポーツではないからとも思っている。

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中国のオリンピック後

2008-04-15 | 中国

中国は無貞節な経済原則による発展で多いに浮かれている。鼠を捕るためB0041337_18372586に、手段を選ばない企業が続出している。富めるものはうんと富んで、富めないものはさらに貧しくなってゆく。

それでいて、国家的一大プロジェクトのオリンピックまでは、何とか持たせようと躍起である。大気汚染についても、大会開催前からかなり車の規制をやるらしい。マラソンができるようにであるが、この国の問題解決には程遠い。

現在問題になっている、民族問題も世界各国のジャーナリストがうるさい現在、なんとか穏健な対応をやっているようであるが、オリンピック以後もこんな穏健な対応を続けるとはとても思Tibet_protesters01えない。

売れればいいとつくられる食品についても、対外的に監視される体制下では改善されることもあるだろうが、オリンピック以後の保障はないだろう。ただ輸出する製品に関しては、監視下に置 かれるために、一定の改良はあるかもしれないが、制度として監視体制にない国家に何ができるか疑問である。

この国が、社会主義を標榜する限り、何の変化も起きない。自己改革、自ら検証する思想もなければ、国民に提案するシステムもない。さらに悪いことに、社会で起きているとことが、全く社会主義的でない。

Hu_in_russia_meets_putin03格差社会は、日本の比ではない。年収10万円の貧困層から、数億円の富裕層を抱える国家 をどうして社会主義と呼べるのであろうか。

この国は、北朝鮮のように国家としての崩壊は起きる要素は持ってはいない。多くの矛盾を抱えながらも、突き進むことになると思うが、何らかの改革、たとえば情報の大幅な開示や、富裕層への課税などの強化などが、オリンピック以降に起きるかもしれない。

10年前の「民主化」のような波を起こすような気力はないだろう。一人っ子政策の結果、若者が極端に少なくなった社会になるからである。インドやヴェトナムのように若者が極端に少ない、超大国中国の出現が間近かに迫っている。

中国はオリンピック以降、極端に疲弊の坂道を下る予兆が起きると思われる。

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ついに食糧危機が現実化しつつある

2008-04-14 | 農業と食

最近の穀物の高騰は、世界の貧国を直撃している。FAOが穀物の急騰を報告した。

http://www.fao.org/docrep/010/ai465e/ai465e00.htm

Ai465e01 この表はFAOが発表した最近の、主要穀物の価格である。特に米と小麦の価格上昇が著しい。我が国は、海外に食料を作ってもらう政策を、選択している。日本の基本政策は、売れるものは最大限売ることによって、輸出国から食料を輸入するのである。

先進国の、畜産は大量の穀物を給与することで成り立っている。こうした国々が、ある程度の経済力で、穀物をこれからも一定期間購入することは可能だと思われる。しかし、それは決して健全な姿ではないのである。

ひとつは、貧国の食糧を現在のように略奪することになっているからである。この1年で、これまで飢餓人口は8億人とされていたが、穀物が急騰することで飢餓人口を更に、1億人増やしたことになる。

その一方で、主要国は遠いところからでも穀物を輸入してまで、家畜に与えているのである。これは、台頭するアジアの主要国でも急に伸びている。特に、中国はブラジルから大量の、大豆を輸入するようになった。

もうひとつは、家畜に高生産を強要することで、家畜を苦痛を与えていることである。例えば、乳牛は牛乳を効率よく生産するために、大量の穀物を与え続けられる。胃の障害や乳房炎や代謝器病に常時悩まされ続ける。生産の高い酪農家では、わずか2産しただけで淘汰されることになる。

生産の苦痛と極めて短い生涯を終えるのである。この最も激しい例が、採卵鶏である。採卵鶏は常時餌(輸入穀物)を食べるように、品種改良されている。閉塞空間の狭いケージの中で、1週間に4個以下の卵を産むようになったら、淘汰の対象になる。飼料用の輸入穀物の半分は鶏が食べている。

世界の人口は60億を超えた。生産される穀物は21億トンを超えた。この数年飛躍的に伸びている。人は350キロあれば十分生きていいけるのである。穀物は十分あるのである。均等に配分されていないだけのことである。

先進国の家畜が、後進国の食糧を奪っている構図が出来上がって久しい。倫理的問題からこのことを長年問い続けてきたが、ついに経済的にも問われる事態になったといえる。

世界銀行、IMFも「途上国の貧困層が深刻な事態になっている」と表明するまでなった。

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そりゃ裁判官がふがいないのだロ

2008-04-13 | 政治と金

一昨日の本ブログのコメントを、ご覧になっていない方は見てください。コメントをクリックすると6通ほど入っています。真摯な意見が寄せられています。

この裁判では、裁判の本質から大きく離れた家宅侵入の罪、いわば裁判官は門前で切り捨てたのである。多くの新聞に、その全文が載せられているので目を通していただければわかるが、きわめて紋切り型で片方で思想の表現の自由といかに関係ないかを述べている。55

構内に入ることを禁止した立て看板がある所へそれを知りながらも、あるいは知らずに入ることもあるとは思う。それが罪に問われることはないが、本人たちが嫌がることを行ったから訴えられたのである。

嫌がることとは、「イラク派兵反対」を自衛隊員に訴えたのことである。逆にみると、これが商業 目的のチラシならなにも問われることがなかったと判断される。

つまりやはり、チラシの内容が問題なのである。この裁判官の述べていることは、明らかに矛盾ている。嫌がらないことなら、家宅侵入罪に問われない??

日本の司法は、拘束した場合には95%を有罪にする。検察を向いた判例がほとんどである。

今回の裁判所も、結局は自分たちの経歴に傷がつかないように、検察・国家を向いた判断を下したのである。

司法が独立していることを自ら否定する裁判官があまりにも多い。こんなことでは健全な市民運動は望むべくもない。

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こりゃ市民運動の危機だ

2008-04-11 | 政治と金

自衛隊の官舎に、「自衛隊のイラク派兵反対」のビラを配布したことで、市民団体のメンバーが逮捕され、最高裁まで争ったが有罪が確定した。

判決理由は、自由に暮らす他人の権利が侵されたことだそうである。表現の自由ではなくその手段が犯罪行為とされたのである。手段とは、ビラを配ることが犯罪であって、その内容を問うているのではないとの判決である。

これはいくら考えてもおかしい。一般宣伝用・商業チラシの配布なら犯罪行為と問われただろう55 か? 商業チラシは野放し状態であり、犯罪性の告発の判決も聞いたことがない。

結局この判決は、ビラの内容を問うているのである。その一方では右翼の街宣車のスピーカから吐き出される、、ばかでかい音量の彼らの主張なり音楽は、一般市民の自由に暮らせる権利に侵してはいないだろうか? そして彼らは、その暴力的音量で告発されることはほとんどない。

右翼の街宣車は、日教組の総会を一流ホテルさえ怖気づいて、違法行為と了解しながらでも中止させる程の威力がある。映画「靖国(YASUKUNI)」の上映についても、自主上映などの小さな映画館には十分すぎる威力を発揮した。

この判決は、主義主張に触れないように言葉を選んでいるようであるが、司法の明らかに言論活動への弾圧である。この国の民主主義・市民運動が最近の動きを見ていると、危機的状況にあるといえる。

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農業とは何だろう

2008-04-10 | 政治と金

2先日ハイビジョン特集・世界里山紀行「ポーランド 湿地とともに生きる」を見た。21世紀の現代に信じられないような、湿地とともに生きる人たちを見た。

夏には、牛たちが湿地を泳いで島に渡り、毎日酪農家が搾乳に行く。小さな船で持ち帰った、牛乳でチーズを作っている。牛たちを、サギたちが取り囲む。酪農家は、壊れた3 トラクターで草を刈る。収穫は、 乾草だけである。

農村には、コウノトリが家の屋根に気に頂にと巣を作り繁殖する。鳥たちは、放牧した牛が歩い て飛び立った昆虫を食べる。人々は、それを見て和やかな気持ちになる。ここは輝く緑と水の恵みは、ヨーロッパの”肺”と呼ばれ200種もの野鳥が繁殖する。

効率一辺倒の近代農業は、こうした自然環境との折り合いを絶ってしまって、家畜の生理も自4 然界の循環も無視してしまった。

とりわけ、畜産では効率のツケが家畜に及んでいる。人の営み自然の動きを無視した典型は、採卵鶏にみられる。

彼女たちは、外界と遮断された暗黒の部屋の中で、高々A4サイズの針金のケージで身動きすらPhoto_2できずに、ひたすら穀物を与えられ続けて食べ続ける。毎日卵を産まなければ、少なくとも一週間に4個以上を産まなければ淘汰される。

それに比べて、此処の家畜たちは丁寧に扱われ、家族同然に扱われている。ほんの半世紀前までは、日本でも見られた光景である。庭で遊ぶから「イワトリ」と呼ばれていた。牛との触れ合いも、農民の生活手段でもあり、和みでもあった。

日本は、食料を海外に依存する政策を選択した。そのために失ったこと、そのためにこの国に起きていることを、どこまで容認する気なのだろう。

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羅臼港

春誓い羅臼港