1937年の日本軍による南京大虐殺を描いた映画「南京!南京!」が、スペインで開催中の第 57回サンセバスチャン映画祭で特別賞を受賞した。監督の陸川氏は中国人である。日本でも公開されることが決まっている。
これまで何度か、南京虐殺は中国側から映画化されてはいるが、今回の「南京!南京!」は少し様子が異なっている。それまでは、ひたすら日本帝国軍 人の非人間性を強調するあまり、鬼畜のような描き方をされていた。
こん回の映画は、日本軍の人間性もしっかりと表現されている。そのため中国では日本よりだと批判されていた。ネットで動画鑑賞が一部できるのでご覧いただけたらと思う。http://j.peopledaily.com.cn/94478/96695/6642806.html
陸川監督は、「あの戦争で何があったのか双方の視点で描くことが、真実を正確に伝えることができる。・・・この映画をきっかけにお互いを見直す、架け橋になればと願っています」と語って いる。
それにしても、いまだに日本人の中には南京大虐殺はなかったと主張する人たちがいるのは残念である。東北のある高校教師が、南京虐殺に係わった兵士の日記を集めている。人には言えなかったが、自らの記録として残している人たちの手帳などを集め多くの虐殺の事実を確認しているのである。
日本公開に当たっては、またまた右翼などが騒ぎ出すに違いない。歴史は事実を隠ぺいして美化することからは何も生まれない。