そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

プラスチックめぐる初の国際条約は汚染の実態を実感しないまま合意に至らなかった

2024-12-03 | 環境保護と循環

プラスチックごみを減らす国際条約作りを進めていた政府間交渉委員会は2日未明、合意の先送りを決めた。プラスチック生産への規制導入を巡る参加国間の溝が最終日としていた1日になっても埋まらなかった。
ずっとこのことについて記事を書こうと待っていましたが、日が明けても合意に至りませんでした。
それにしても、メディアの多くは多くく報道などしないし、内容も淡泊である。プラスチックごみの特にナノレベルまでになった、プラスチックごみは何が何が起きるかそら怖ろしいものがある。
先進国が作り放題、捨て放題をくり化してきた結果である。先進国の我々が廃棄するものを途上国の人達が何度も洗って使っているのを何度も見てきた。
プラスチックごみの30数%は海洋に行きつく。およそ800万トンとみられているが、これは戦闘機5万台分の重量に匹敵する。(下図)
海洋生物は生き物と思い取り込んだり、物理的に体を傷つけるなり縛りつけたりたりする。しかし分解され小さくなってマイクロプラスチック呼ばれ、海洋生物が取り組むが、更には小さくなりナノプラスチックと呼ばれるほどになり、細胞レベルにまで入り込んでいる。しかし、今後多分もっとも深刻になるであろう、ナノプラスチックの正体の研究は途に就いたばかりである。
マイクロ、ナノプラスチックの環境への影響、人体への影響の正体が解るころには取りかえしがつかない状況になっていると思われる。海洋に廃棄されたり流れ出たプラスチックの3割は行方不明である。行く先は海流の留まるところなどが予測されているが、多くはナノプラスチックとなって幅広く海洋生物の中に取り込まれていると思われる。

しかし、世界各国はこうした現状に、目に見えない汚染に鈍い反応しかしない。プラスチックの生産量の規制などをめぐって意見は対立し、最終日に議長から新たな条文の素案が出されたが、EUなど先進国と東条国に産油国が対立し、意見の隔たりが埋められなかった、
今後、改めて会合が開かれ、今回の交渉内容をもとに条文案をまとめるための協議が再開されることになります。
世界ではプラスチックによる環境汚染が生産量に比例し、急速に進んでいる。そしてその実態も、土壌汚染や大気の汚染とことなり実態は闇の中にある。

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深刻な状況であるプラスチックごみの汚染をどこまで対処できるかである

2024-11-30 | 環境保護と循環

この20年余りでプラスチックごみは、およそ2.5倍に増えている。(下図)
その一方、リサイクルされたのは僅か9%程度で、20%以上は廃棄されるだけで2200万トンが海や陸など放置され、800万トンは海に流れ込んでいるとおもわれる。各国の報告が建前報告の傾向が強く、実際はこれ以上深刻であると思われる。
海に流れ出たプラスチックは、分解されマイクロプラスチックからより小さなナノロプラスチックにまで小さくなり、海洋生物の体内に取り込まれ細胞レベルまで侵入していることがわかってきている。ナノロプラスチックは行方不明にもなっていて、その存在は不明である。実際は海洋には、800万トン以上放出されている可能性もある。生態系をはじめ、人の健康への影響も懸念されている。

我々医療や診療の現場では、投薬や検査に関してはいつの間にか一回捨て(ディスポーザル)製品ばかりになっている。診療が終わると、ゴミの山になってしまう。一般製品でも、中毒事件などもあり感染に厳しくなった世情を背景に、既成の食料品はすべて袋詰めになっている。先進国でのプラスチックの規制は、構造的な問題を抱え相当困難である。処理とリサイクルに徹底した対策をする外ないと思われる。
パリ条約を離脱するというトランプが次期アメリカ大統領になることが決まってっから、アメリカの出方がここでも影を落としている。
世界各国が法的拘束力のある、世界共通の措置を条約に盛り込めるかが大きな問題であるが、最終日を迎えても合意点が得られていない。

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木材の自由化で日本の山林が荒れ放題になった結果、国民全員が均等に負担が課せられる森林環境税

2024-06-04 | 環境保護と循環
聞き慣れない「森林環境税」が、国民一人あたり年間1,000円徴収される。寝耳に水である。
≪森林環境税は、森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律(平成31年3月29日法律第3号)に基づき、市町村及び都道府県が実施する森林の整備及びその促進に関する施策の財源に充てるため個人住民税均等割に上乗せして課される税金である。国の課す税金であるが、実際の徴収は個人住民税に併せて市町村が行う。その収入額は、森林環境譲与税とし、市町村及び都道府県に対して譲与される。≫(Wikipediaより)
自治体は森林の環境整備活用をしなくてはならなくなった。森林いない自治体などは、国産木材を使って公共施設を作るなど、国内木材の消費の促進をしなければならない。森林保全なども含めて今回のことを全否定するものではない。
それではどうしてこうなったかである。話は単純である。日本は1964年(昭和39年に木材貿易完全自由化が始まった。上の表参照。
その結果、安い外材を購入することで、熱帯雨林や寒冷地の針葉樹が大量に伐採され輸入されるよういなった。そして国内の木材は外材に押され、荒れ放題になった。戦前戦中に大量に植生を無視してまで植林された杉は、伐採適期を越え大量の花粉をまき散らすようになる。
水を保全し大気を浄化しCO2を固定し酸素を放出してくれた、山林は荒れ放題となり、国内外に環境悪化を招いたのである。
本ブログでは幾度も木材の自由化が引き起こした現実に述べてきた。そしてそれは食料にも起きうるという警告であるともいえるものである。グローバリズムという当然受け入れなければならない美語で、森林を木材という商品価値だけで評価する。その結果国民全員が、ほとんど論議もなく均等な金額を負担するのである。こうした経過、どうしてこんなことになったか、誰がやったのか、何のためにやってしまったかを検証なしで、逆進性などお構いなく課税するのか間違っている。この国の政治的貧困が起こした結果なのである。
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サイが繁華街に来たわけではない、人が際の生活圏に入ってきたのである

2024-05-30 | 環境保護と循環

繁華街を餌を求めて彷徨うサイ。人の生活圏にサイが入ってきたわけではない。サイの生活圏を人類が壊したから、サイが餌を求めて彷徨っているのである。
友人の養豚家が住民に迷惑が掛かららないようにと、田んぼを潰して離れたところに豚舎を移した。ところが次々と住宅が建ってついにその豚舎近くまで迫ってきた。臭いから移してくれと住民から言われて、アイツ等何ってるかと怒っていた。先住権などというものは、同列のものとして語られない。
過去には、こうしたことがあれば、これまでは人はサイを射殺してきた。このところようやく本末転倒を意識してき始めたから、簡単に処分はしなくなってはきた。サイの先住権を認めようとしているのであろうか。
サイは草食で人を殺して食べるわけでもないが、これが肉食獣だと問題は一気に広がる。
現在日本各地で熊の出没が相次いでいる。熊は雑食であるが、元々は肉食獣である。私自身もこのところ平地でも熊と時々遭遇するようになった。温暖化の影響か以前はほとんど見かけなかった狸を、根室台地の平地でも散見するようになった。鈍感な狸の交通事故は珍しくない。目前で道路を横断するエゾリスが跳ねられて死んだのを目撃した時に、何頭も家畜を安楽殺してきた身であっても、心穏やかではない。
人類、ホモ・サピエンスは細菌や昆虫などの一部を除けば、地球上でもっとも新しい種である。我々は新参者である。
人類は他種の先住権をあるいは先住地を凌駕することで、80億もの個体を抱えるようになった。
熊を生かして人は逃げろとは主張しないが、単純に殺害、駆除だけすることがどういう意味を持つのか考えさせられる問題である。
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下落し続ける日本を嘆くな、バブルの夢から覚醒し脱成長社会のモデル国家になるチャンス

2024-05-16 | 環境保護と循環

内閣府が発表した1月から3月のGDPの成長率は、物価の変動を除く「実質」で前の3か月と比べて0.5%減少したという。2期ぶりのマイナス成長で、年率に換算すると2.0%のマイナスとなる。
国内GDPの6割を占める個人消費であるが、物価高の逆風で2023年10-12月期GDPは大きく落ち込んだことが大きい。経済は生活実感とずれる株高進行中である。
円安によるインバウンド需要は前期比+2.6%と拡大したが、実質個人消費は同-0.2%、実質設備投資は同-0.1%と、プラス予想に反してともに3四半期連続のマイナスとなった。
日本経済は、インバウンド需要と米国向け輸出の堅調さなどによって辛うじて支えられているのであろうが、一般国民、諸費者の生活感覚とは大きくズレていると言わざるを得ない。
2023年名目GDPで日本はドイツに抜かれ世界第4位に転落したが、IMFの予測では、2026年にはインドにも抜かれるとのことである。更には、イギリスをも下回りフランスに追い抜かれることも視野に入っている。
現在日本は極端な少子高齢化が進行しつつある。国内総生産GDPの回復など到底望めるものではない。生産人口が減少し、しかも実力としてはおぼつかない労働力である。高齢化は一定の時間経過すぎれが、可決とはいかなくて対策が明瞭になってくる。
ところが少子化は更に進行することは確実である。女史の就労率の向上や、独身者のサポート産業が、コンビニや住宅事情など多方面で現在より更に充実しつつある。教育面でも独立性の強い古保もが、急速に失われてきている。
資本主義社会は、経済成長が命題である。限られた有限の現実社会で、無限の成長はあり得ないし、環境の許容の限界を迎えることになる。経済成長とは無縁の社会の容を追求しなければならない時代が目前に迫っている。
日本はそうした社会のモデルになるいいチャンス、即ち最も先進的な社会構造として、脱成長を掲げた社会の構築を模索するいいチャンスなのである。コロナ騒ぎは天からの警告である。
いつまでもバブルの夢の再来を模索するべきではない。環境を破壊し社会を疲弊するばかりである。
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環境問題や条例に戦前の強権思想が残っているのを巧みに利用した、神宮外苑の破壊工作

2023-09-21 | 環境保護と循環
神宮外苑の再開発が問題になっている。神宮外苑の皇室行事地の、最も厳しいランクAからいきなり、最低のSに誰かが外した。そして公園のまちづくり制度からも外されていた。超高層ビルも公園面積をかぶせることで、幅広い空中権が得られたため、”超”高層ビルの建築可能となっている。
そしてこれを受けて再開発促進区の指定を受け、施設の老朽化と明治神宮の資金難を背景に、神宮外苑の構想が示された。広報に出た程度で、意見は33件あったのみである。それが2021年12月のことである。
我々もこのような行政の、硬直した姿勢を何度も経験している。事業内容を示せと言えば、「まだ決まっていない、検討段階」だと回答され、公表されて質問などすると、「決まったことなのでご理解願いたい」というのが常である。
フランスなどでは、計画段階で公聴会を開き、必要ならば一般からも参加する検討委員会まで作る。日本ではわづか3カ月前の公表が許されている。
そして決まって、「ご理解願いたい」の一点張りである。
風致地区の評価も秘密裏に、公園の指定も秘密裏にそして計画の公表は3カ月前というのである。
住民など国民が物言えぬ、おいコラ警察そのままの横柄な制度は、民主主義の精度が醸成されていない証拠である。
ユネスコ諮問機関のイコモスが反対の声明を出し、対案まで出している。どのみち建設業者が、周到な準備をしてここまでこぎつけた、神宮外苑再開発である。
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来るのが判っていたのに対策とらなかった少子化対策、食料問題それに地球温暖化

2023-07-25 | 環境保護と循環
上図は報道1930のものである。日本の温暖化に対する意識の薄さが際立つ。10年ほど前の日本農業新聞のアンケートそのままである。一次産業関係者は異常気象を9割が実感していたが、都会の人たちは2割程度であった。
上図はそのままである。こんなに暑い日が連日日本列島を覆っているのに、クーラーつけて過ごすことが温暖化対策と思っているのであろう。
温暖化というより異常気象は一次産業に携わっている人たちにしてみれば喫緊の問題であり続けてきた。どの程度進行するかや何が起きるかの詳細は憶測の域を出なかったが、気象の異常が進行していることは誰もが感じていた。
竜巻や大雨や耐えられない暑さや雪不足や雨不足が同時進行していた。放牧の馬が通常は3月から出産が始まるのに、いつの頃からか1月に産む馬が出てきている。タンチョウが1月には根室地方にはいなくなるのに、越冬するようになった。狸が増えてきたなど自然界の生物の反応が顕著である。
こんなことは突如としてきた明けではない。便利を負い続けてきた結果、CO2の排泄を懸命に行ってきたからである。
少子高齢化も突如としてきたわけではない。少なくとも30年前には判っていた。議席数や支持率に翻弄される政治は、目先の対策しか組むことがない。深刻になってからアタフタするのである。
食料問題も深刻な状況であるが、大地の恵みを実感していないコンクリートとガラスの都会の人たちは実感することもない。どこかボタンを押せば食料は何時でも出てくると思っているのであろう。
温暖化対策同様に、食料問題はもう手遅れである。今できることは悪化までの時間をゆっくりさせる方策しかない。
上図の日本人の温暖化への意識の低さは、少子化対策も食料問題もすっかり手遅れになっているのに、85%の人はなんとかなると思っているのである。
ただ、この温暖化は地球の危機などではない。地球はもっとこんなな時期を幾度も経験している。危機なのは人類である。人類は育んでくれた環境を自らの手で悪化させてきたのである。

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坂本龍一の死を悼む

2023-04-03 | 環境保護と循環

坂本龍一が亡くなった。反戦・反原発・環境問題に強いメッセージを送り続けていた。彼の父は、「イッキさん」あるいは「イチカメさん」と呼ばれた、気概のある伝説の編集者であった。父坂本一亀は河出書房の編集者で、三島由紀夫や野間宏や中上健次や高橋和巳それに椎名麟三と、名だたる文人を世に送り出している。
分野は異なるが、その父イッキさんの血が坂本龍一に流れている。近年の彼の強いメッセージは、明らかに父からの譲りものである。
坂本龍一の音楽は、いわゆる”サビ”と言われるような、特定の部分を強く効かせるような曲がほとんどない。曲全体の流れ、メロディーの美しさ、重さを求めるものが多い。
クラッシク音楽と現代音楽、アナログ楽器に電子機器楽器を融合させた特異な唯一無二の作曲家である。ラストエンペラーなど映画音楽にも名作を数多く残している。
大島渚の「戦場のメリークリスマス」に役者として出演し、音楽を担当したことが彼を大きく変えた。この映画作品はあまり評価したくはないが、坂本の音楽が世に知れたことや活躍する分野が大きく広がった。大島渚の弔辞は坂本の本心が強く出て、謝意を述べている。
奇しくもYMOのメンバーの高橋幸宏も今年1月に亡くなっている。細野一人になった。1978年結成のYMOは彼を大きくさせ、世界への足掛かりを作ってくれた。奏者無表情のテクノミュージックは、時代の先端を走っていた。
坂本龍一はこの20年病魔の中、環境問題に提言を繰り返し、反原発と反戦平和の訴えを妥協することなく訴えていた。彼の強いメッセージは活動家たちを強く励まされるものである。
彼の最後のメッセージになったのが、神宮外苑開発反対である。小池百合子は握り潰しそうであるが、坂本の忠告は届くのであろうか。
坂本龍一の死を悼む。合掌。
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スギ花粉症は林野行政の誤り、木材の自由化からから生まれた

2023-03-04 | 環境保護と循環
私の長兄は戦時教育を受けている。その兄が友人たちと盛んに歌っていたのが、「お山の杉の子」である。♪むかし、むかし、そのむかし~ と歌い出すテンポのいい歌である。杉の子起きなさいと、小さくても頑張れと言うような内容であるが、これは杉の植林の歌である。
成長に速い杉は手っ取り早い造林になると思ったのであろうが、昭和10年代は全国一斉に杉の植林が始まった。
針葉樹の杉は根の張りが悪く、保水力もないが成長が早く手がかからない。直木で市場性も高く、国策を受けて最も多く植林された。伝統的な植林の教えを無視して山の頂上や水源などにも杉は広く植林された。

終戦後真っ先にGHQが日本に行った政策が農地解放である。しかし山林は解放されず、大地主が日本の山林のほとんどが手放すことがなかった。
こうした地主たちはほとんどが地方の有力者として治めていた。終戦直後の建築木材不足を背景に1051年(昭和26年)丸太に限って関税を撤廃した。そして、1964年(昭和39年)に木材を自由化し関税を撤廃したのである。いずれ農産物も自由化するための先駆として位置付けたのだろう。
木材自給率はみるみる下がり(上の表参照)、経済大国日本は世界中から木材を輸入した。熱帯雨林の破壊にも、タイガの針葉樹の伐採にも大いに貢献した。今世紀になり若干上昇しているのは、燃料向けの廃材が増えたためである。
その一方で日本の山林は荒れ放題となった。伐採適期を迎えて風媒花の杉は、特段微小な花粉を空気中にまき散らす。山では土砂崩れを引き起こす。
木材の自由化は、世界の熱帯雨林を破壊し、国内の山林を破壊し、花粉を大量のまき散らした。
木の持つ環境保全、即ち水の浄化や大気の浄化、二酸化炭素を固定し酸素を放出する機能など全く考えも及ばず、金だけで評価する自給化、関税の撤廃はこのような現実を引き起こすのである。
花粉症はスギだけではないが、花粉症の大きな引き金になる。伝統的に作られている、木材や米など農産物を価格だけで評価し、自由化することなどあってはならない。スギ花粉症は気の毒であるが、自由化の教訓だと肝に銘じてほしいものである。
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世界集団催眠化計画は着々と進行している

2023-02-27 | 環境保護と循環
世界催眠化計画とでも言おうか、情報操作が元単一化しつつある。この絵は極めて象徴的にこの数年を言い表している。
〇2020年:コロナ禍であるが、世界中で実に多くの対策がなされた。これまで経験したことのないウイルスの伝搬速度と、当初の正体の見えないにものとの戦いであった。
この5年目に入ったところで、俯瞰してみると、成功した国は一国もなく、逆に失敗した国も一つもないと言って良い。
ゼロコロナ対策の中国は、余りにも大きな負担をしたが、成功したとは言い難い。逆のスウェーデンは自然免疫獲得を前提にし、当初は感染予防対策に取り組まず、死者数を増やしたものの、結局は最も高い抗体を国民は獲得している。人種や地域の差も4年経てばなべて同様であったと言っても構わない現状となっている。商流が激しくなったことが、伝搬を加速させた。
〇2021:ワクチンは、遺伝子組み換え技術が発達し、メッセンジャーRNAワクチンが世界を席巻したが、抗体獲得範囲も期間も極めて短く、臨床実験もないままの発車であった。
ひたすら懐が潤ったのは、台糖ファイザーやモデルナなどの会社である。一家全員誰もワクチンを討っていない家族をいくつか見ているが、発症した人は誰もいない。臨床実験なしの特例ワクチンの問題はいずれ問われるだろう。
〇2022:プーチンが三日でキーウィを制圧し、政権をすげ変える特別軍事作戦は大きく頓挫し、世界を混乱に貶めている。敗北を認めることができない哀れな姿は、戦禍を拡大しバニッシングポイントに向かっているかに見える。
退去を計画に組めない武力行為、侵略戦争は簡単始めることが出来る。日本の岸田バカ政権は、ここぞとばかり軍事予算を拡大すると言い出し、バニッシングポイントに向かう。
おかげでいつの日か必ず来ると思われていた、食料危機が目に見えて大きくなった姿を見せている。グローバル化を盛んに唱えていた政権側にとって、それが気候であったり、通貨であったりということを露呈され狼狽えている。
〇2023:そして今年から更に大きくなるであろう、食料問題である。昆虫食も良いものだ思わせるような動きもある。日本は世界で最も食料生産に適した環境にあるが、自給率が低いのは政策として農業を放棄し、輸出産業の人身御供にされているに過ぎない。

世界はかつての偉人たちが予測することになかった、インターネットという文明に利器で大きく変わった。情報や通貨に加えて、大気や食料や病毒さえも共有する、負のグローバリゼイションの中にいることを認識しなければならない。資本主義は何時までも成長するものではないということを、知るようになった。国共すら意味がなくなるだろうが、これらを認めない権力者の方が多いのも事実である。
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コロナ禍、ロシアのウクライナ侵略、円安は健全な農業に戻すことを警告しているのである

2023-01-01 | 環境保護と循環
昨年元旦に投稿した記事が、その55日後に起きた、ロシアのウクライナ侵略戦争によって、そして円高でより際立ったものとなっている。
世界の40%を占めるアメリカのトウモロコシ生産であるが、3億5千万トンの内、家畜飼料として40%ほど、ほぼ同量を燃料用エタノールに使われている。そして残りが工業用だったり輸出されるものである。人の口に入るものはほとんどなく、これではトウモロコシの安全性など問う場面がないのも当たり前である。
上図は、遺伝子組み換えのトウモロコシの内容の比率であるが害虫抵抗性(Bt)と除草剤耐性(Ht) という、二種の耐性遺伝子組み換え品種(上図の緑部分)が圧倒的である。非遺伝子組み換え品種はほとんど作付けされていない。アメリカでは遺伝子組み換えの表示の必要ない(日本もやがてアメリカに倣う)が、人の口に入らないものなら尚更である。
日本の家畜は、生産性を前提に大量の穀物が給与されている。ほとんどがトウモロコシである。高生産に非生理的なトウモロコシを大量に与えられて、家畜は病歴を重ね短命になる。安価なトウモロコシを大量に与えて、高価な畜産製品を生産していれば経済的に元が取れると思っていた。多くの畜産農家は、経済優先に安価なトウモロコシが世界の経済安定の上に成り立っていたことを、このコロナ禍、ロシアのウクライナ侵略、円安でその実態を知ったのである。
変動する経済や社会情勢ではなく牛の生理にあった飼料の給与をすべきである。そして、高エネルギーのものを給与してカロリーをうんと落とすという自然摂理に反する飼料給与を今や見直す時なのである。家畜は発病寸前まで追い込まれて、畜産物を生産する。
農地にも同じことが言える。化学肥料や農薬を投与し一時的な生産の上げたとしても、大地の健全化を失うものである。大地即ち土壌の健全化とは、植物が大気を炭素を地中に固定し、多様な土壌微生物を保つことである。
穀物の過給や農薬の多用で、不健全家畜から不健全になった農地からの畜産物や農作物を、消費者に供給することを見直すべきと、コロナ禍、ウクライナ侵略、円安は警告しているのである。
日本の農政は、日本の農業は零細であるとし、一貫して高生産巨大化を目指してきた。今や世界は有機農業へと家族型小農へと大きくシフトしている。
健全な農地から健全な農作物を、健全な家畜から健全な畜産物を。


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CO2排出を石油だけのせいにするな、大地の炭素吸収を阻害する大型農業・畜産と肥料

2022-11-22 | 環境保護と循環

このところ牛のゲップのメタンが、温室効果がCO2の25倍あるとされている。それを減らせと世間がうるさいが、特段牛が増えたわけではない。
安定的なCO2に比べてメタンNH4はたった7年で消失することが判っている。実際には3年でほとんど消失するが。つまり、牛の排出するメタンガスは間断なく補給はされているが増えるようなことはないのである。
増えるメタガスの原因はNH3は圧倒的に生ごみが排出している。フードロスこそがメタンガス増高の原因である。
その牛のゲップを抑制するために、国は脂肪酸カルシュウムの添加を進める。インドネシアなどで熱帯雨林を伐採して植えられたパームヤシを原料にするが、この方がよっぽど温暖化に貢献している。牛の生理を抑圧する政策は、相も変わらない非農業者が儲かるシステムの一つである。
温暖化やCO2の排泄を主に石油の排出やそれに関わることをやり玉に挙げる。しかし、最も有効な温暖化対策は足元にある。古来地球上で繰り返された、植物による炭素の地中への固定である。しかもCO2を吸収し我々の食料を生産してくれる。酸素を吐きながら、
大型農業、特に穀物生産を大量の化学肥料と農薬それに遺伝子組み換え作物で、生産効率を高め不良食料を生産する。そして作物の地中への炭素の固定をおろそかにする。
温暖化の効率的な対策は私たちの足元にある。こうして大地再生に取り組み人たちの、ドキュメンタリー「君の根は。」を当地で12月16日に上映予定である。詳細は改めて報告する。
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メガファームもたないのは世界の常識、国連の家族型農業こそ

2022-07-01 | 環境保護と循環

上の記事は、今朝の北海道新聞朝刊社会面トップにものである。牛乳余りの作為的事実に覆われた、酪農業界の一端がウクライナ問題で浮上している。日本の公共事業や補助事業は、たいがいは誰か国会議員のお手柄が吹聴されるものである。
21世紀になり誰もが、資源に限界を感じ異状気象が常態の現在に、多くの人が少なからずの危機感を感じているものだろう。環境の変化を真っ先に受けるのが、農業であるが。世界の農業政策は、こうしたことお考慮して家族農業へと、有機農業へと大きくシフトしている。日本の農業の有機耕地面積は僅かに、0.2%に過ぎない。昨年突如として日本政府は、みどり農業戦略を打ち出した。非現実的であるとしか思えない。
しかし現場では大型化、多投資型農業への道を開こうとしている。スマート農業などは目先を変えるための新たな技術を、農業外から導入して、結局は大型農業への道を懸命に模索しているに過ぎない。
記事にある畜産クラスター事業はその典型である。大きくしなければ補助金を出さない。経営内容や適不適などはお構いなしである。例えば、トラクターを購入しようとしても、大きなものに変えるのでなければ、補助金が出ない。現状負債を抱えていようが、経営内容が芳しくなかろうが、大きくすることでしか対象にされない。農家は過分の負債を抱えることになる。
世界中で農業の大型化を国が積極推進しているのは日本だけである。日本は国連が10年間にわたってキャンペーンを進める、家族型農業にも乗っていない。日本のような国土が狭く雨量と日光量の豊富な国では、決められた農地を有効に使う最適条件なのである。
日本国内産の農産物は世界一安全と過信する消費者が多いのにも驚かされる。日本は世界で最も単位面積当たりの投与農薬が多い国である。
国がまるでほかに方法がないとばかり勧めた酪農の大型化であるが、大量の輸入穀物に大量の資金と資材を投入して作られたものである。水道料も電気料も格段に増えて、典型的な浪費型経営となる。水も土も大気も汚す。
政府が推進した資源消費型大型の酪農は、大量生産しなければ経営が成り立たない。酪農の薄利多売事業ともいえる。資源が枯渇したり高騰してくると成り立たない。
彼らに大量の牛乳を生産してもらい、政府の方針に間違いがなかったと思ってもらうために、余乳キャンペーンを始めた。昨年暮れから始まり、まんまと世間をだませたが、それとて一時的なことでしかない。
資源に配慮した家族型の酪農家は、肥料や穀物が高騰すると大変ではあるが、我慢すれば何とかなる。政府ご推奨の大型農家のように潰れることはない。
現実問題として、一億近く(ほとんどが税金で我々のお金である)投入された500頭搾乳の農家と、自己資金で40頭搾乳している農家と、手取り(可処分所得)はほぼ変わらない。表題の、メガファームは「もたない」のは当たり前、世界の常識である。
しかしそれでは、乳業会社も穀物販売業者も農協も金も入ってこないし、生産物の販売も減少してしまう。GDPも低いままである。
資源や環境を無視した経済発展はいずれ限界が来る。それは一次産業に優先的に起こる。私たちはそのシグナルを正確に見届けなければならない。
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食料自給こそが最も安全保障となる

2022-05-04 | 環境保護と循環


上の表は12カ月間の世界の食料価格指数(2014~16年を100とした指数) 動向の推移である。驚異的な動きの植物油(Vegetable oil)は量も少なく、すでに支持介入されえ先月から下降気味になっている。
食べもの全般が上昇気味なのは、Covid-19 の影響であると思われるが、今年になってから変化が起きている。ロシア-ウクライナ戦争である。特に穀物(Cereal)が際立っている。穀物の動向は地球の北半球が不作になれば南半球で増産するなど、人為的の調整が可能な作物でもある。一定の貯蔵が可能で、食料の動向に極めて重要な作物である。
ところが今年は戦争という人為的な、先の見えない要因で価格上昇が起きているものと思える。世界流通小麦の8%を占めるウクライナが、決定的なダメージを負ってしまうことが見込まれることが背景にある。これを受けて酪農製品(生乳・チーズ・バターなど)も上昇していることが判る。
日本人が消費する穀物は75%を海外に依存している。小麦にトウモロコシに大豆が主な輸入穀物であるが、概ね3000万トン弱輸入している。国内ではお米と若干の小麦などを加えても1000トンに満たない。穀物自給率は25%ということである。輸入穀物の3分のⅠになる2000万トンが、鶏と牛と豚の家畜に与えられて、卵や鶏肉や豚肉や牛肉や乳製品を生産している。
日本の畜産製品は、輸入穀物(主にトウモロコシであるが)によって生産されていると言って過言ではない。しかも食料の基準となるカロリーは、鶏卵で8分のⅠ、牛乳で15分のⅠ、豚肉で25分のⅠ、牛肉になると30分のⅠ和牛肉になると70分(以上)のⅠまで落とすことになる。
家畜に穀物を給与することは、食料自給率を極端に下げることになる。人と競合する穀物を、生産性重視つまり経済性優先で大量に給与されるのである。一方で貧困にあえぐ人間は飢餓に陥る一方で、肥満に苦しむ先進国の家畜たちが同時に地上に存在することになっている。食料に倫理観などなく取引されている。食料は価格を高く上げたところが優先して獲得することになる。
現在のような国家同士の諍いが起きると、海外に食料を依存している国は食料基盤の脆弱性を改めて知ることになる。こんな時こそ食料自給を真剣に考えるべきなのである。安全保障を武力でしか語らない日本は、食料自給こそが最も安全保障になることを今こそ知るべきである。

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マイクロプラスチックはより微細になって浮遊する

2022-04-11 | 環境保護と循環

年間800万トンのプラスチックごみが海洋に流れ込んでいる。計算上であるが、ところが海洋のみならず自然界に増えていないのである。上図はイメージであるが、自然界に増えてこないのである。
結論から言えば、観測できないほど微細になっているのである。1/100ミリ以下になってしまうと、空中に浮遊するし、生物の体内に入ってしまうと検出できなくなる。
日本の山の頂でフィルターの目を微細にして観察すると驚くほど採取できる。中国がコロナで都市封鎖をすると、可成り減少することも観察されている。偏西風で運ばれるのであろう。
これは時間が経つとマイクラプラスチックは微細になって、何処にでも飛んでゆく。怖ろしいのは生物の臓器内に取り込まれていることである。余りにも微細になっているため、特段の症状が確認されていないのである。
この極微細のマイクロプラスチックは、温められて上昇気流に乗って地球上の何処にでも飛んでゆく。極微細になって観察が困難になって、その影響も良く判らなくなってしまっている。
海洋生物の魚や鳥たちのお腹の中から大量のプラスチックが観察され衝撃的であったが、問題は更に一段進んでいる。
使い捨てのプラスチックの使用は新たな段階に入っているといえる。医療関係者はどっぷり滅菌資材を使い捨てている。自戒の念も込めて、プラスチックの使い捨てには新たな局面にあるといえる。
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羅臼港

春誓い羅臼港