麻生総理が怪しげな経済対策を打ち出した。一人1万2千円ほどを給付金としてくれるそうだ。あなたは何に使うか、麻生太郎に聞きたいが経済効果はいかほどかはわからない。野党は、究極の選挙対策と言っているが外れてはいないだろう。
彼にとっては、経済効果などどうでもいいことなのである。経済的効果よりも政治的効果が欲しいからである。
内閣支持率が思ったように伸びない現状では、文芸春秋に書いた冒頭解散もできない。国際的な金融不安は麻生にとっては追い風になった。
物忘れの良い日本人は、おボッチャマが2回も政権を投げ出したことや、年金を何とか隠そうとしたことや、農水大臣が何人も入れ替わったことや、不埒な発言を書き返す大臣が何人もいたことなど、来春になるとすっかり忘れてしまうだろう。
選挙の臨戦態勢を組んでいた、小沢にとっては予測を超えた事態になった。解散してくれるなら審議協力までやりましょうという態度で臨んだ国会である。こんなに長引くようでは、資金的に乏しい民主党の体力はもう限界だろう。来春以降まではもてない。
今回の追加経済対策を打ち出す中で、本音として消費税の実施を公言した。次の人がやりやすいかもしれない。ひょっとすると、麻生の手で3年後実施されることになるかも知れない。それ程の延命効果があると思われる。
今回の27兆円の経済対策は、国際恐慌に名を借りた麻生の延命策である。心臓病を抱える小沢一郎は、行き場をなくした感がある。