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プーチンのロシアがウクライナに攻め入ったのは明らかに国連憲章違反に当たる。第24条〔平和と安全の維持〕 に反するばかりでなく、ロシアの主張する紛争当事者に当たらず第33条〔平和的解決の義務〕 に違反している。加えて国際司法裁判所もロシアの違法性を指摘、直ちに軍事行動を止めるよう命じている。
プーチンは、武力侵攻する理由にウクライナが核開発や生物化学兵器の開発と、ウクライナ国内の自国民の虐殺を掲げている。これ等の事実関係が明らかでないが、たとえ事実であったとしても、それはロシアが攻撃されたものでもなく、武力侵攻は自衛権の行使に当たるものではない。
こうした国連憲章に違反し安保理の決定にも反した武力侵攻は、ロシアが初めて行ったものではない。喫緊の例ではアメリカのブッシュが行った、アフガニスタンとイラクへの武力侵攻、暴力的政治介入である。ブッシュはアフガニスタンにはかつてアメリカが支持したアルカイダが、ブッシュの武力侵攻を積極的に認めたのは、イギリスと日本の小泉純一郎だけである。そのイギリスもアメリカであっても、イラクには核開発の情報はフェイクだったことを認めている。その後の中東の混乱はすべてアメリカのアフガン、イラク侵攻に起因するものといえる。アメリカはヴェトナムにも中南米各国に対しても、国連憲章に抵触する武力介入も政治的介入をやっている。
翻って、ウクライナに侵攻したプーチンの御託もアメリカとなんら違わず、フェイクに彩られている。プーチンは侵略一年前に、ウクライナとベラルーシはロシアとは同じ民族で、血の繋がりがあると述べている。プーチンはそれを自らの手で破壊したことに気がついていないのである。
ロシア侵略の正当性の擁護に、アメリカの軍事侵攻よりましだという人たちがいる。それは理由にならない。戦争する理由はすべて、あってはならないことである。人を殺す理由など存在しないからである。