オバマ大統領が、ヒスパニック系初の最高裁判事を指名した。しかも女性である。ソニア・ソトマイヨール氏(54才)である。女性としても3人目とのことである。オバマは奴隷の末裔ではなく、出稼ぎの子孫であるが、黒人初のアメリカ大統領となった。アメリカの黒人系の国民を勇気づけた。
ソトマイヨールが指名されたことにより、アメリカの黒人以下とされるヒスパニック系(中南米系統の人たち)を、勇気づかせている。彼らの努力も報いられる時が来たと実感している。
ソトマイヨールは、9歳の時に父親を亡くし、母親の手で生活保護を受けながら育てられた。ブリストル大学を首席で卒業し、その後実績を積んできた。オバマは、彼女のこうした経歴を高く評価した。
ソトマイヨールのこれまでの判決には、民族的偏向があると主張する人たちがいる。こうしたことについての実態について詳細は分からないが、オバマの判断はアメリカ国内の底辺層・移民系の人たちに光明と勇気を与えたといえる。
時あたかもGMの破たんが現実となりつつある。GMで立場が閑職になった時にも、給与は削減されることなく長期休暇が与えられるれるなどの恩典を、享受していた。退職後も、僅か5%の負担だけで医療を受けられる、いわばアメリカ社会の特権階級であった。今破たんが現実化しつつある。彼らと対極にあるヒスパニックや黒人が、政権や司法の頂点に立つ時代になったのである。
アメリカが本当の意味で活力を持つのは、こうした出処で判断されることのない社会の実現であろう。オバマの政策は、理念を貫いているといえる。
左のフォトアルバムに<ちょっと珍しい鳥>アップしました。