中国で高速列車事故が起き、担当者が事故が起きた列車を穴を掘って埋めてしまった。当局の処理を、半ば嘲笑するように日本のメディアは報じた。
しかし、日本の福島原発で起きていること、そしてその対処方法については、中国のこうした処理を笑うことができない。左の戯画は中国が日本の原発事故、放射能漏れを風刺したものである。
野田首相が福島原発事故は終息したと、アホな宣言をしたこともあるが、現実には高濃度の放射能汚染水が漏れていることが判った。300トンということである。どこから出ているのか判らない。記録もなく、推測で300トンと言っているに過ぎない。漏えい個所も特定できていない。事故のレベルは3に格上げされた。
福島原発は、戦前の特攻基地を削って、海水冷却が可能なようにしたところである。事故のあった原子炉建屋の地下には、山など内陸から流れ出た地下水がある。この地下水は、事故のあった建屋の下を通って、海に流れて込んでいる。
海岸線に沿って防水のフェンスを地中に打ち込んではみても、一時凌ぎでしかないことは素人でも解る。早くも水はフェンスを越えた。山からの水が途切れると思ったのだろうか?
今度はその地下水を穴を掘って汲み上げにかかっている。大量なのでどれほどの数がいるのか、地下水には流れがあるが、それも把握できていない。今度は山側に防水のフェンスを打ち込むようである。
海に流れているようなので、今度は防波堤の内側に閉じ込めようとしているようだ。それも時間の問題でいっぱいになるし、すでにその外側に漏れていつことも解っている。
漁業者は、業再開の日のために、試験的に漁業を行い、魚の放射能量を測ってい
た。それらの全ての努力が否定されたことになる。漁師は試験漁業を止めた。全漁連は怒りを込めて、東電に抗議文を手渡した。
原発に事故などないことを前提にしてきた東電には、事故をうまく隠蔽する技術と人脈はあるが、事故を真摯に対処する能力も資金もない。何もかもが後手後手に回って、狼狽するばかりである。9月に抜本対策を公表するようであるが、同じことの繰り返しになる。
それでも安倍は、原発再開と海外売り込みを模索している。