そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

リニア新幹線の開業遅れは静岡のせいではない、必ず赤字になる環境破壊新幹線は何時開業できるか分からない

2024-07-01 | リニアー新幹線

リニア新幹線は2027年開業を目指していた。これに待ったをかけたのが、静岡県知事川勝平太であるという、JR東海が作りあげたドグマである。川勝さえ消せば何とかなると思ったのであろう。
2013年突如、「JR東海は大井川の水が毎秒2トン減少する」と、環境影響準備書を発表した。川勝知事は激怒し、翌年静岡県中央新幹線環境保全会議を設立し、JR東海に失った水は全量戻せと要望書を提出するが、ほとんど無回答であった。
上図の建設予定図を見ればわかるが静岡県はほとんど通らないが、大井川の源流域をスパッと切るように、トンネルが穿たれる。要望書せ移出して10年経ったが、「水の全量戻し」「生態系の保全」「残土処理」について、JR東海は無回答のままである。
JR東海は川勝知事の言質をスキャンダルに巧みに仕立てあげ、騒ぎに辟易し知事は辞任した。JR東海の思うつぼである。NHKに理事を怒り込んだJR東海、民放は強力ななスポンサーとしてJR東海に頭が上がらない。
科学の素晴らしい成果としてのリニアーを捉えることがない。川勝知事はリニアーには反対していない。知事としての当然御応急をしているに過ぎない。
リニア線は上図のようにほぼ直線になるために、水源地調査などやっていられないのである。kならず水源に当たる。
JR東海は川勝を悪者に仕立て上げ、計画が遅れてるとし、2027年から10年遅れると表明している。それでは外でも計画は順調なのか。全体ケ池久野10%少々しか工事は進んでいない。
東京神奈川区内は、土地の買収すら計画が経っていない。岐阜駅当たりの地下水の問題は何ひと解決していない。僅かに地表に出るとこすら、土地買収の見通しがついていない。
巨大な列車の操作場建設に至っては、場所の選定さえままならない。大量のトンネルの残土の処理、数知れない出水も出たとこ勝負であるが、ウラン鉱床の工事の手法も計画さえも示されていない。
当初計画の5.5兆円が見直されたのコロナ前であるが7兆円に膨らんでいるが、その後の世界情勢と円安はされにこれを押し上げるだろう。国は3兆円しか見込んではいないが、JR東海は4兆円しか資産がなく、開業後の料金設定に掛けるのだろうか。高額になれば、83%がトンネルのリニア新幹線の意味さえなくなる。
好意的に考えてみても、リニア新幹線の開通は15年はかかるだろう。その間に地震でも起きれば更に伸びるだろう。開通後のトンネル事故は全く対応が出来ていない。リニアの事故は全てトンネルの中であると言って過言でないが、具体的な対策は物理的に不可能な場合が大きいからである。
JR東海は国鉄の分割民営化による、我々へき地は陰の部分をずっぽりか部って廃線オンパレードである。逆に殿様商売の金満東海はこんな愚にもつかない、必ず赤字になる環境破壊のリニア新幹線などを計画するのである。
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「リニアは理に合わぬ」リニア新幹線は杜撰な金まみれの無謀計画である

2024-05-31 | リニアー新幹線

リニア建設にについては、静岡県だけが取りざたされるが、各地で水問題を引き起こしている。全線の83%がトンネルの中を走るのである。直線的に線は引かれるが、日本最大の若い山岳地帯を直線で穿つのであるから、水脈に当たらないわけがない。岐阜県の大湫(おおくて:湫とは湿原の意)ちくでは、水田の水がなくなったり、井戸が枯れたり渇いたりし、300年以上滾々と沸いていて祠まで設けられていた名水が渇水したりと様々なことが起きている。
JR東海は水道料金を補填したり、屋内の水道工事をしたりして、住民声を塞ごうとしている。これ等の保障は30年が上限であるという。なぜ30年か知らないが、それ以降は補償の対象にしないということである。
JR東海の発言では、水脈の存在を予測できないというのである。出たとこ勝負ということである。全く無責任そのものである。
JR東海は国鉄の分割民営化で、最も稼ぎ頭の東海道を受け持つ、赤字国鉄を切り捨てた結果の金満JRである。
そもそもリニアー新幹線など必要もない。在来の新幹線プラス新新幹線も計画されている。
原発で余った電力対策の側面が強かったが、南海トラフと地震で津波が来たらもっとも奥まったリニアーは安全と言い替えるようになった。ところが83%がトンネルの安全性の方こそ問題なのである。
一人当たりの運搬に係わる電気量は、JR東海地震でも3~8倍の量になるが、こんな低い数字を試算する専門家はいない。概ね20倍から35倍もの電力が必要になるというのである。
トンネルの安全基準は存在しない。20キロものトンネル内事故は避難路もほとんどなく、外に出ると厳冬期のアルプスの山の中である。何百メートルも登るトンネルの避難路も、アルプス山中の救助対策も殆ど無理な計画しか出していない。
たまたま外に出て駅が出来る辺りはへき地であって、多くの住人は土地を売って人が出て行ってしまった。田舎者の金銭感覚を狂わせる典型である。
リニアー新幹線が杜撰な取り付けた計画であることは、始発の東京と名古屋の駅にある。つなぎがないのである。駅に乗るまでにどれほど時間がかかるのか、名古屋の駅を降りても町までどれほどかかるのか、いくら45分で到着すると喧伝してもそれは、リニア新幹線駅間のことである。
環境破壊を伴い、膨大な資金が求められ、事故が起きると必ず巨大化するリニア新幹線は不要の事業である。即刻中止することが一番安上がりになる。
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リニアー新幹線は現在中止するのが最も安価につく

2024-03-31 | リニアー新幹線
リニア新幹線は、高速増殖炉「もんじゅ」そっくりである。社会的にも財政的にも、何よりも科学的に矛盾だらけのリニアー新幹線である。
リニアーに使われる電気量が半端でない。現行新幹線の4倍から30倍になるとの試算があるが、やってみないと解らないというのである。無人の無架線で走る列車には電池を積んだ列車が、1台もしかすると2台必なる。
全体の86%がトンネルである。景色は鑑賞できないばかりか、殆ど対処できないトンネル内事故の確率が86%である。
日本列島で最も活発で確実に隆起しつつある、とても若い南アルプスのドテッ腹に風穴を開けるのである。事故が起きないわけがない。
下図は南アルプスのJR東海の資料であるが、黒い直線は断層である。これに硬度や粘度や密度など全く異なる地層が折り重なるようになっている。地上では揺れに継発することに因る被害が震災となるが、地下では大きく異なっている。南アルプス内で事故が起きれば、外部からの救済は不可能に近い。 ヘリュウムなど不測の微量物質が流れ出たりもしている。しかもこの図の8割は推測である。
このリニアー新幹線は東京でお大阪でも、在来線の接続がないのである。リニアー新幹線に乗るまで東京で20分かかって、名古屋で在来線にまで20分かかるようだと、東京~名古屋40分同じ時間かかる。
い昨日、2011年に整備計画が決定され、2027年の先行の東京~名古屋間が開業される予定であったが、いまだ計画は難航中である。静岡県知事のスキャンダルと垂れ流しても、南アルプスからの想定外の出水はこれからも間断なく起きる。
当初開通予定の2027年は2037年になると10年延ばした。10年というのは掴みの数字である。多くの国営事業と同様これは更に10年は伸びるだろう。若しくは、中断という国民にとって明るい結果になるかもしれない。
世界各国でリニアーに挑戦はしたが、どの国も放棄している。日本は技術大国だから克服できるという呪文は、もんじゅと同じである。
現在中止を決めるのが最も安上がりになる。原発二基分の電力を必要とすることや、料金設定が既存の倍以上になることなども都合の悪い情報は伏せたままである。
リニアは理にあわない。


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トンネル内の地震を何ら想定しないリニア新幹線は計画中止しかない

2023-06-02 | リニアー新幹線

昨日の続きである。これまで地震の被害を地上での出来事に限局して検討されてきた。地震の揺れに限った被害は、津波の対策や建設物の耐震性を強めたり、原発だって同じように揺れに対する被害対策でしかなかった。
ところがトンネルに関しての対策はない。基本的にトンネルは地震に強く耐震性の検討も対策も基準も何もないのである。地上浅いトンネルはそれでいいかもしれないが、多くの反対を押し切って南アルプスのど真ん中を通すことを選択したJR東海の場合のトンネルは、危険そのものである。
上図は南アルプスのJR東海の資料であるが、黒い直線は断層である。これに硬度や粘度や密度など全く異なる地層が折り重なるようになっている。地上では揺れに継発することに因る被害が震災となるが、地下では大きく異なっている。
地下では、岩盤のズレ、岩盤の歪みによる応力の変化、無数の余震が継続し大地震の誘発を促す。これ等のことは地上のように、人力で対応などできる代物ではない。簡単に言えば、地中深いトンネル内での震災被害は修復は不能になるのである。
JR東海は、リニアは浮いているので地震の揺れは受けないし、超電導の性質上脱線は起きないと説明していいる。早期地震予知システムが働き、本震の10秒前に制動が働き約90秒後に停車することになる。86%はトンネル内である。計算上は10キロ以上走行の後停車することになるが、もちろんその時は列車は浮上しているわけではない。そこで本震を受け、度重なるS波を受けることになる。
浮上し易くするため、軽量化されたリニア車両は薄い鉄板度を使い、極めて脆弱な車体といえる。東京名古屋のリニア新幹線の86%はトンネルである。86%の確率で列車は地震をトンネル内で受けることになる。脆弱な車両はどれほど乗客を救ってくれるだろうか。
唯一完成している千石非常口(上図参照)の出口は、標高1500メートルの山の中である。夏の快晴時期なら爽快かもしれないが、冬は極寒の高さである。そこからの避難方法はヘリポートでも作らなければならないが、それも決まっていない。地元の協力を依頼するとされているが、震災で地元も被災しているだろうし、誰に来てもらうのだろうか。ヘリポートがあったとしても、震災の最中かけつけて数百人を運んでくれるヘリコプターがあるとは思えない。無計画というか無責任そのものである。
運転手をはじめとする乗務員はいないとしていたが、何人かは乗車させるようである。ほんの2人程度で500人以上の乗客の避難誘導が、どれほど可能とJR東海は思っているのであろうか。
更に、大阪までの延伸は奈良の地下を抜けるのであろうが、ここは東京・名古屋に倍する断増があって、より危険と地震学者は指摘する。大きな矛盾を抱えながら、巨大震災の危険性の論議を放棄しながら、この巨大プロジェクトを何故進めようとするのであろうか。
リニアは理に合わない
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近々必ず起きる南海トラフ巨大地震を想定しない、欠点だらけのリニア新幹線

2023-06-01 | リニアー新幹線
開通し運用が始まると、赤字が確実視されているリニアー新幹線(中央新幹線)である。バブル時代の遺物の中央新幹線を、超電導浮上式リニアモーターによって建設される。計画も工事も杜撰で典型的不良国家プロジェクトである。更に建設にあたっても、落札した大林組と清水建設は談合が明らかになっているし、工事の経過にあっても、深刻な問題が絶え間なく起きている。訴訟問題は際限ない。
東京名古屋の285キロ全線の、86%がトンネルの中である。所要時間45分であるが、東京も名古屋の駅も、在来の他線との連携が全くなく、東京ー名古屋を45分で結んでも、乗車するまでにと、下車してからも同程度の時間がかかるという、お笑いのような話である。
新幹線比して一人当たりの電気使用量が、建設側は3倍かかるというが、30倍を計算する学者もいる。電気を馬鹿食いすることだけはハッキリしている。
更に強力な電磁波による被害は、想定すらしていない。

決定的にこの事業が怪しいのは、20~75年以内に80%以上の確率で起きる、南海トラフ大地震を想定していないことである。津波は来ないから安全という、馬鹿げたJR側の説明はお笑いでしかない。日本最大の糸静線断層が連動して、とりわけトンネルで貫通する南アルプスの地中の、無数の断層群に何が起きてもおかしくはない。
列車が巨大地震をトンネル内で受ける確率は86%であるが、リニアー新幹線に乗務員は想定していない。トンネル内の事故での避難路、脱出口は自分の足で歩くことになるが、その後は地元任せである。巨大地震の中、地元の応援を想定する貧困な対策はお笑い以下である。
多くの震災を予測した地震学者の、石橋克彦は南海トラフ巨大地震で崩壊したトンネルの復旧は不可能で、廃線しかないと断言する。JR東海は必ず起きる地震を想定していない。これは原発がミサイル攻撃を想定しないのと酷似する。
危険で非経済で環境破壊のリニア新幹線は、建設中に南海トラフ巨大地震が起きて、建設中止になることが最も経済的で、環境へも国民へに負担も最小限に収まることになる。

2014年7月に、日本科学者会議 が路線の撤回・中止を求める声明を出している。私も支援している、沿線住民のいくつかの市民団体が連携して「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」として活動している。JR東海労働組合もリニア計画反対を表明している。2014年8月には日本共産党も議員チーム「リニア中央新幹線問題プロジェクトチーム」を結成している。山梨県中央市で立ち木トラスト運動が実施されている。
地下水問題やトンネルの排土問題や、住宅地などの陥没問題など起きているが、これからどれだけの問題が起きるかも予見もできない、厄介なリニア新幹線である。リニアは理にあわない。
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社会的にも物理的にも財政的にも機能的にも矛盾だらけのリニアー新幹線

2021-08-29 | リニアー新幹線
東大全共闘の闘志は健在でいい仕事をしている。本書では彼の得意分野の物理、理系の知識と洞察力が、社会体制の中でいかんなく発揮されリニアの矛盾の本質を指摘している。
社会的な不条理はこの新幹線の必要性である。少なくとも80%がトンネルの中で、外が見えない。観光資源にはならない。東京(品川)名古屋を最速40分と驚異的であるが、ビジネスマンしか使うことがないだろう。利用者いるのか。因みに、2037年完成見込みの東京大阪間は最速67分を予定している。
現在の新幹線のように繋がりがない。駅舎が独立していたり、関係機関との独立して存在するためである。他機関とのつながりでは、飛行機に劣る。

驚きは使用電力量である。最も少ない電量は現行新幹線の4倍程度とされるが、最も大きな試算では30倍にもなる。それぞれが根拠を持っているが、要するに走ってみなければ解らないということである。仮に6倍程度としても、原発一基分の電気量が必要になる。計画は東北大震災、福島原発事故の前で、明らかに原発の新規建設を前提にしていた。
最も驚かされたのは、これほどの電力を消費しながらも、浮遊しているため電力の補給がなく、リニアー新幹線は車両内で灯油を焚いて発電しながら走ることになるのである。
建設にかかり資金の改修はほぼ困難である。少なくとも利用者が負担できる金額ではない。
現在訴訟問題を起こしている南アルプスは24キロのトンネルである。避難口がないのであるが、運転手がいないこの新幹線は乗員が歩いて誘導することになる。最大10キロ上になるが、青函トンネルの乗員が5キロ歩かされた事件の教訓はない。トンネル掘削の残土の問題も水の問題も全く解決されていない。
そもそも、大地溝帯の最も活動的な南アルプスにトンネルの掘削など、必ず破壊されるに決まっている。
ヘリュウムの問題であるが、マイナス269度で固体にしておかなければならない技術が確立されているとは言えない。ヘリュウムは限られた地域でしか採掘されないが、アメリカがその流通を握っている。アメリカでは1キロ1ドル程度のものが、日本では5000円にもなる。50倍もの価格を吹っ掛けられても、これを購入することになる。
著者はリニアの原理そのものへの疑念も大きく、不条理な巨大プロジェクトと断じている。
少子化高齢化の時代に高度成長思想を強引に引き出す、メガロポリス間をつなぐだけの幻想でしかないリニアー新幹線事業である。いずれ大きな負の遺産となる。即刻中止するそるのが最も安価となる。
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高齢牛の治療に思う

2010-01-03 | リニアー新幹線

昨年暮れに、12産目の乳牛の治療を行った。今では信じられないほどの高齢牛である。現在 の、日本の乳牛の平均産次数は2.5産である。30年ほど前までは5産以上はあったものである。乳牛の評価を乳量だけで行うように、関係各機関は指導している結果である。

この12産目の牛は、平成8年4月生まれである。酪農に関係している方ならだれもが知っていることであるが、これは狂牛病(BSE:牛海綿状脳症)の発病牛090729_6trimが集中していた時である。日本で狂牛病(当時は誰もがそう言っていた)の発生は、平成8年2~4月に集中していた。この牛はまさしくこれに該当する牛である。当時は、何の症状や異常がなくても検査されない、死亡獣処理場に搬入した年齢の牛である。

この牛は、12歳8カ月である。乳牛に関係した人なら驚くであろうが、毎年1産以上をしてきたことになる。乳牛は、24~30カ月で最初の子供を産む。つまり、この牛は10年半の間に、12産もしているのである。驚異的な産次数である。毎年11か月ほどでお産していることになる。(左の写真は昨年治療した11産した牛である)

酪農家に対して、指導機関などの関係機関(普及所、農協、飼料会社、乳検機関などは)は、乳牛の評価を、乳量の過多で評価する。これに伴う、牛の個体の問題や維持管理に係わる経費は全く考慮しない。その結果、乳量が多くても経営が悪い農家が続出するのである。乳量を稼いでも、穀物の多給や疾患に伴う経費やそれらに伴う酪農家の労働量の増加などは、全く考慮しない。

この農家では、個体乳量は大したことはないが、牛の病気が極端に少ない。そのために、産まれた牛の7割ほどは、販売に向けることができる。高齢牛が頑張ってくれているからである。牛舎に馴染んだ牛たちは、放牧などでの牛たちのヒエラルキー(力関係による階級)がはっきりしていて、牛群に落ち着きがある。

乳量を追い続ける、普及所の指導に忠実な酪農家の乳牛たちは、哀れである。輸入された穀物を大量に与えられて、懸命に牛乳を搾りだす。その結果、消化器や泌乳器や循環器は極端に消耗してしまい、2.5産でお役目御免となる。全くもったいない話である。穀物資源と乳牛の消耗であるし、乳牛を命ある動物と扱っていないのである。動物福祉の精神にも反するのである。

しかしながら、こうした酪農家は極端に少なくなってきている。こうした酪農家は、飼料を購入しないし、設備投資にも無関心であるし、生産量(乳量)そのものが少なく、経済活動として評価されないからである。日本中が、あらゆる分野で経済性や費用対効果などという言葉で、効率ばかり追いかけている。この国は、いつになったらこうしたことの矛盾に気がつくのであろう。

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賞味期限とMOTTAINAI

2007-11-27 | リニアー新幹線

ものない時代、食べ物がない時代に育った者にとって、物をぞんざいに扱うことは強く戒められていた。とりわけ、食べ物はいい加減な扱いをすると殴られる目にもあった。MOTTAINAIとはまさしくそうした感覚のことである。

最近になって、モノがあふれるような時代になると大事なものは何かという感覚すら薄らいでくる。とりわけ、またぐことも捨てることも怒られた食べ物は、相当な状態になっても食べたものである。

庭先に売りにきた人たちから買うものも、今流の表現をすると「自己責任」で、購入したものである。匂いや色形で判断して、買ったものである。それでも、誰も腹を痛めることなく、誰も売りに来た人を責めることもなかった。

食べ物の大量生産を企業が行うようになって何を基準にしたのか、「賞味期限」が表示されるようになってきた。その内容を改ざんするのは約束違反であるし、虚偽の表示を行うことになる。

しかしながら、突如として物が悪化するわけではない。薬では、効力が劣化するものについては「有効期限」が表示されている。これは、指示された保存の下で、その時期までは表示の内容を保障すると言うものである。生産段階では、劣化を見込んだ量(力価)で出荷するのである。科学的な根拠を持っている。

食べ物も、急激にに悪化するわけでない。まだ食べられる物を、賞味期限を設定しているからと、廃棄するのは何ともMOTTAINAIものである。1日経って廃棄される弁当で暮す、路上生活者は糖尿病になるほど肥満になっていたりもする。

虚偽の表示は、法的にも道義的にも間違っているが、今年多くの話題になった食品偽造に被害者はいない。不二家も赤福も白い恋人もミートホープも、被害者が出たわけではない。質の低い経営者がつるしあげられて、報道で騒がれているだけである。

海外に食料を大きく依存し、自らが生産しない国家で廃棄される食物は、一日一人当たり660カロリーになる。これは、日本全体ではおおむね1500万人の、胃腑を見たす量である。

どこかおかしな、食糧輸入大国日本のMOTTAINAI「賞味期限」表示である。

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そりゃMOTTAINAIだろ

2007-02-05 | リニアー新幹線

001_6 日本の食料自給率は、物単位では40%ほどである。生産工程などを考慮した、実質自給率はでは、20%程度まで下落している。

生産家=農民の減少と、自給率の下落に反比例して、日本人の食卓は豊かになる奇妙な現象に国民は慣れきっている。今では誰もが、この摩訶不思議な現象を当然のように受け入れて、飽食を満喫しているようでもある。

飽食国家では当然のように、食べ残しが生じている。食品ロスの統計調査によると、一般家庭では8%ほど、外食産業では5%ほど、宴会では16%ほど、結婚披露宴ではなんと24%にもなる。

国全体では、年間2200万トンも廃棄されていることである。このうち再利用されているのは、わずかに12%程度である。私が獣医師になったころには、都会の周辺に食品加工業者からの廃棄物を乳牛に与える「カス酪農」や食堂などからの残飯を与える「残飯養豚」が盛んであった。食べ残しが有効に利用されていたのである。

本来の畜産とは、人が食べることができないものを家畜に与えて、それを家畜の生体を利用する形で、肉や卵や乳に変換する産業である。 ところが、この国の経済力が増すに従い、あるいは円が力を付けることで安価な輸入穀物を買い与えて、生産効率を上げる畜産へと変わってきたのである。

犠牲になったのは、生産を強制される家畜ばかりでなく、飼料用穀物を大量に輸入する、この国の食料自給率である。そSippoして廃棄される食料と貧困国家の食料自給率である。

なんと、”MOTTAINAI”ことであるか。今では、賞味期限などが設けられたおかげで、食料の廃棄のスピードが増したように思える。

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羅臼港

春誓い羅臼港