そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

意味のなくなったG8サミット

2012-05-20 | G8

アメリカのキャンプデービットで開かれている、38回目になる先進国首脳会議である。当初は6カ国で始まったが、カナダが入り8ソ連崩壊後のロシアがはいって、8カ国になっている。

サミット(頂上)という言葉にも、自分たちの思い上がりがあり、首脳たちは参加することでの誇りを感じていたものである。現実に、世界のGDPの7割程度は占めていたはずである。

社会主義国の崩壊と、BRICsの台頭によってかつての栄光はなくなってしまい、お願いだらけあるいは願望に満ちた宣言がやっとの状況になってしまっている。

今回も、ギリシャにユーロ度離脱しないでくれ、国際エネルギー機関(IEA)にエネルギーを十分確保してくれるよう要請まPhotoでしている。アメリカ主導で、イランを経済制裁しては見たものの、どうやら各国青息吐息のようである。

最終日に、野田が誕生日を祝ってもらった以外に存在感を示せた、挑発的な北朝鮮の自粛が盛りこまれたのが唯一の成果と思われる。

財政再建と経済成長を宣言に入れたのは、選挙を控えたギリシャに配慮したものである。小国であっても、世界経済に占める意味合いは計り知れないものがある好例である。30年前には考えられなかったことである。

イランもシリアも北朝鮮も、背後に中国あるいはロシアが存在する以上は、G8の宣言は空論に近いものである。

サミット直後控えるNATOに向けて、そそくさと多くの首脳は旅立った。アフガン問題のほうが深刻なのである。

40年近く前の世界情勢を引きずったままの、G8はほとんど存在意義がなく、英国女王の戴冠60周年記念式典の王室と遜色のないものと言える。

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G8では何も決まらない

2009-07-08 | G8

G8 先進国首脳会議が始まって20年を超えるが、当初は確かにG7と言われる国々は世界経済を牛耳っていた。日本も唯一の東洋からの参加と、まるで他国を見下すようで貴族のようにふるまう国々の集まりであった。2年以内には確実に日本を追い越す中国に象徴されるように、世界は確実に多極化している。G8だけでは何もできない状況である。

仕方なく、拡大す形で多くの国を招き入れている。それでもG8を崩さないのは、単なるおごりで090707002 ないのか。食料問題や地球温暖化について語るようであるが、いずれもG8以外の国の存在の方が断然意味が大きい。

今年はイタリアで開催される。地震の被災地での開催は、女好きのイタリア首相が決めたことである。刑務所の中で行うらしいが、新疆の暴動発生で、チベット民族の弾圧で出世した胡錦濤は取るものも散りあえず帰国した。そちらの方が大切なのだろう。

唯一、先進国の話し合いで現実味を持つと思われるのが、核軍縮問題である。とりわけ、世界090707001 のほぼ9割を有する、アメリカとロシアの話し合いがG8直前に、MD問題を残したと言え話し合われたことは大きい。今年中に結論を出すとしている。

核兵器の廃絶はぜひとも達成願いたいところではあるが、当面は相当の軍縮でも構わない。これまでのようにすでに核を有する5カ国については触れず、新たな拡散を止めさす論理は通用しない。米ロが核軍縮で具体的に動いたことは大きい。

イランの核開発の評価は、アメリカのMD(ミサイル防衛)に影を落としているが、グルジアや中国の民族問題にだんまりを決め込んでいる、オバマは何と形だけは作ることだろう。

いずれにしても、自らを「先進国」と位置づける会議には、サロン的な意味しかなくなっているように思える。ブッシュが壊してしまった国連に権威を戻させ、多くの国々が均等な資格を持ち、話し合えるようにできないものだろうか。

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ここはひとつ寛大に

2007-06-09 | G8

G8_summit02 サミットが終わった。環境サミットと言われ、アフリカにも注目するようにもなG8_leaders_pledge_01 った。とりわけ、地球温暖化対策では、アメリカを渋々ではあるが引っ張り込んだことは、問題の大きさから見て、寛容に評価しようと思う。

数値目標がなかったり、中国やインドなどが傍目で見るような状況は問題 がある。第一、アメリカは温暖化対策は経済発展の阻害になる理由を、いまだに探し続けている。この国はどG8_summit_turned_into_violence れだけ豊になり、世界の富を食いつぶせば、気が済むのだろう。

周辺では、先進国主導の対策に異議を唱えるNPOたちが、盛んにデモを行っている。解らなくもないが、ここは少し大きく構えて見守るべきではないだろうか。G8_heads_01

環境問題は国境を越えた問題である。日本の唱える、2050年までに半減するなどと言うには、根拠も薄く具体的な活動方針もないが、そのことを小さく評価するべきではない。国のメンツや、責任を押しつけ合う状況ではない。

現状を見ると悠長なことを言っている事態ではない。対策の個々について問題の指摘をやるべきであって、今回の合意については大枠で容認することで、G8のメンバー国にプレッシャーがかかれば良いのである。

Developing_nations_at_g8 それにしても、G8にイタリアやカナダが入っているのに、BRICSの中国やインドやブラジルがメンバーでないのは、奇異な感じがする。ロシアも最近入ったばかりである。そろそろ、メンバーを入れ替えるか、思い切ってG12ぐらいにしてみては如何であろうか。

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羅臼港

春誓い羅臼港