そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

固有の領土を考える

2012-09-30 | 中国

国家とは近代になって、主に西欧の思想や歴史や制度によって、相互に認め合うことで成り立っていたものである。領土はあるか、税金は徴収しているか、法体系は存在するか、権力機構はどうかなどである。

それも最近のことである。200年ほど前にはそうした共通の認識などなかった。民族や宗教や経済活動などによって出来上がった、地域集団が国家へ成長する過程のようなものしかなかった。

経済大国になって最近中国は元気がいいが、台湾など漢族が移住し始めたのは400年ほど前である。台湾の多くの民族は、山岳地帯に追いやって、漢族が低地に居座ったに過ぎない。

侵攻した方も逃げた方も、国家の概念もなく、武力による制圧を双方とも認める時代であった。

この頃問題になっている、尖閣諸島(魚釣島)などはもっといいA_deadend_confrontation_2
加減である。絶海の孤島を、占有する理由は武力を持たない平
和な、琉球王国には持たなかった。単なる漁場としての経済圏でしかなった。

中国も同じである。国家が領土を手放すことは、まず考えられない。国家とは横暴なものである。とりわけ利権をめぐっては妥協などすることはまずない。

とりわけ最近の中国には、制御機構がない。極めて強力な中央集権国家であり、あらゆる権限が共産党に集中しているからである。
世界第2位の経済大国になってからは、横暴であるPhoto。それまでなかった海洋支配を強めている。ソ連の中古品の航空母艦を整備して、唯一の東方の海の支配に出た。いよいよ本気なのであろうか。

民意の反映ない中央集権国家に、日本が武力で対抗できるわけがない。従来のアメリカ依存も、国債を半数も持たれているようでは、中国に対抗できるわけがない。

日本はこの60年間、世界で最も横暴な武力国家と付き合ってきた。アメリカである。軍事大国になった中国とも、平和憲法を持つ日本には、非暴力的にやっていける方策はある。

固有の領土などという表現は歴史認識に欠けるもので、少数民族などの存在を否定するものである。ましてや、領土問題は存在しないなどと、硬直した姿勢では何も解決はしない。

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昨日の訂正と捕捉

2012-09-28 | 政治と金

昨日の訂正である。コメの国際価格の表を、FAOから転載すRice_traid_price
る。昨日の表は、消費量と生産量と備蓄量であり、コメの価格の記載がない。

左の表はこの10年間の貿易価格である。この4年で少し下がってはいるが、10年前の2.5倍にもなっている。価格の指標は、右の数値である。(クリックすると少し見やすい程度になります)

この異常と思えるコメの価格高騰は、フィリッピンや中国が海外依存に転じようとした結果である。コメは生産量に比して、それぞれの国内消費が多い穀物である。価格変動がほとんどなかったものである。

私たちは、お米の教訓を肝に銘じ、TPPへの参加を今一度冷静に考えるべきなのである。

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稲・米・ご飯

2012-09-27 | 政治と金

今年も新米の季節になった。日本人の主食はお米である。このお米は、生えているときには、収穫し流通されて購入すると、そしていよいよ食べるとなるとご飯、となる。扱う目的と場所によって名前が変わる、世界にこんな穀物はない。

しかも、そのまま食べるのである。小麦もトウモロコシもおよそ、穀物といわれるもので、加工せずにそのまま食べるものはない。しかも、米は作付の過程で、水を大量に使い、長年管理してきた人類と環境として共存してきた。連作が全く問題のない、水管理による多雨の地域で、人々に「メシを食わせ」命を支えて来た。

日本では神道などの儀式の手段として、稲の位置は低くはない。しめ縄にして木や岩などを崇めてきた。地鎮祭や上棟式に供物や奉納品に、加工品のお酒とともに欠かせない。稲作文化として日本は位置づけられる。

ところで世界では穀物の価格が、世界各地の干ばつの影響で高騰Rice_production_1209_3している。しかし、この10年間で最も高騰したのは、実はお米である。ほとんどの日本人はこのことに気が付いていない。左の表は世界穀物協会が発表しているお米の生産量と消費量と、備蓄量である。備蓄量も増えているために、これでも価格は抑えられているとみるべきである。(クリックすると大きくなります)

日本人が気付かないその理由は、極めて簡単である。新自由主義者などの攻勢を受けながらも、お米は日本が唯一、自給している穀物だからである。収量の激減や、価格の暴騰が自然に支配される農作物には、当然起きることである。

そして、食べ物はあらゆる商品の中で欠かすことが出来ない。食べ物がなければ生きてはいけないものである。

領土や利権や資源も国家は守らなければならないであろうが、食料はそれ以上に我々の命の糧として、守るべきものである。

国家が最も守らなければならないのは、国民の命である。命は食料によって支えられている。食料の料と質は健康だけでなく、文化や様々な活動の礎になるものである。

TPPは、こうしたことを全く考慮せず、食糧を価格だけで評価する、無関税システムである。食糧を容認される範囲で、自給しない国家は独立国家とは言えない。

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尖閣・竹島が安倍を復権させた

2012-09-26 | 安倍晋三

自民党は自らの自浄作用すらなくしてしまった。お腹が痛いと言って、政権を投げ出した、国粋主義者の安倍晋三を総裁に再選した。

Photo一般の自民党員は圧倒的に、石破茂を支持した。安倍を支持したのは、国会議員たちである。離党経験のある石破の経歴がマイナスに働いた。

政権を失った自民党は、現職の議員たちにとって野党暮らしは辛く、民主党の体たらくに我慢できなかったのだろう。広く知られる男を選択した。

民主党との対立軸を明快にしたい絶好の標的が来た。中国や韓国との領土問題である。野田は昨日書いたように、中国音痴を曝け出した。右翼の安倍や石破には、もってこいの攻撃材料である。

国民も連日垂れ流される、大量に侵入する中国や台湾の漁船Photo_2
に恐れをなしたのであろう。総裁候補全てが、尖閣問題を取り上げている。だれがなっても大差はないが、とりわけ最も右翼の男がなったのにはあきれるばかりである。

政権を投げ出した無責任さについては、誰も問うものがない。うつ病の症状があったのではないかと思われるが、こんな頼りない男に首相の重責が務まるとはとても思えない。5年前に投げ出したのは正解であるが、総裁選に立ったのは不正解である。

この男の登場で中国は、さらに態度を硬化させるのではないか。強硬な日本への姿勢は、日本の軍事力増強を促進させる勢力が台頭する。それは力の論理でしかない。中国はそうしたことも分析する能力を失い、メンツばかりを前面に出すのだろうか?

それとも、この男の登場で民主党に飽きた自民党へ流れた票が、民主党へ戻るのだろうか? それはないかもしれないが、国粋主義者の安倍ボッチャマの再登場は御免こうむりたいものである。

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何も知らずに国有化したのだ(野田)

2012-09-25 | 中国

周恩来が「過去を忘れず未来の諌めとする」として、日中の国交は回復した。この時、尖閣諸島は棚上げすると、中国側から持ち出されていた。後世が解決する問題としたのである。

これは、日本の実効支配を中国が黙認するという意味である。あったはずである。ところが、こうした棚上げ論の持つ意味を知らない、国粋主義者が首相になってよほどおかしくなってきた。最初に起きたのは、安倍ボッチャマ首相の時代である。

中国側にも、地下資源の可能性があると思われるようになって、棚上げ論を忘れる指導者が、愛国主義を掲げ行動を起こすようになってきた。

固有の領土と言うのであれば、それは琉球王国のものと言える。軍隊を持たなかった、琉球王国は日本と大陸(中国)に等距離外交で生き残ってきた。この時代はるか沖合の孤島など実効支配する、国家も権力者も明確であるはずがない。

清の時代に遭難した漁師を日本が救助し、礼状も残っている。中国側も、、魚釣島呼ぶくらいであるから、漁も行われていたのであろう。少なくとも、混在地域であったことだけは確かである。それぞれに、支配下にあった文書や歴史が残っていて当然である。

日本の明治政府が、琉球を併合したため、尖閣も日本の固有の領土とする理屈をいうわけであろう。その時代は中国は列強の支配下にあり、アヘン戦争などとても動ける状態ではなかった。少なくとも下関条約に明記されていない以上、台湾に属する議論は成り立たない。

棚上げ論を、棚から降ろす作業を、日中それぞれが一方的に行ってきたことに問題がある。とりわけ、外交音痴の野田が時期も相手も考えずに、石原に心情的に対抗して国有化したことは、大きな禍根を残す結果になった。

時期とは指導者が交代する年であり、国交回復40周年記念を目前にしてのことであり、タイミングとして柳条湖事件記念日の直前であったことである。何も知らなかったのだ(野田)。

相手とは胡錦涛である。APECの立ち話で咎められて、ここで国有化を少なくとも延期していれば、今回のことは起きなかった。中国外交とは論理ではなく、メンツなのである。胡錦濤は退任直前にメンツを潰された。虎の尾を踏んだ意識もない。野田はそんなことも知らなかったのだ(野田)。

そもそも国有化とは、建前社会主義国の中国としては、どういう意味を持つのか、知らかなかったのだ(野田)。

そして何よりも航空母艦を整え、南沙諸島海域にフィリッピンとベトナムを追い出す準備をしている中国に、いきなり喧嘩を売る行為に出た。中国は格好の餌食を得たのだ(野田)。

今回の尖閣を巡る騒動は、野田の外交音痴、中国通を近辺に持たなかった野田の浅薄さが引き起こしたものである。

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放射能被害は世代を超える

2012-09-24 | 政治と金

先日やや旧聞になると思われるが、10年前のドキュメンタリー映画「チェルノブイリハート」の上映を行った。心臓をはじめとする、脈管系の病気、それに奇形の子供が発生しているというドキュメントである。
昨日のETV「ウクライナは訴える」は、より一層突っ込んだ内容のものであった。ウクライナ政府が、原発事故から25年目の昨年キエフで開催された、国連主催の国際会議に提出された「未来のための安全」を軸にしたものであった。

報告書は、236万人の被爆者の統計を行っている。ウクライナの事故前からPhoto、住民を診療する数人の医師の意見を多く割いている。左の表は、避難地域から逃れた住民の病気の統計である。

実に89%の人が、血管系の疾患になっているというのである。心筋梗塞、狭心症、脳血管障害などである。医師たちは、放射能による影響だと主張する。結局、映画「チェルノブイリハート」の監督も、同様のことを訴えていた。

国際機関は、放射能との因果関係を否定する。Photo_2

更に、被爆次世代となっている子供たちに、慢性疾患がきわめて多いということである。78%もの子供たちが、慢性の気管支疾患や関節炎などにかかっている。試験をできない、16%しか正常者がない為体育の授業ができないなど、どう見ても異常な子供たちの集団である。

医師たちは放射能による障害と主張するが、国際機関はその因果関係を認めない。

被爆者たちの内部被ばく線量は格段に減少しているが、次世代の子供たちに起きている異常を、ウクライナ政府は訴えるのである。その他、大人の甲状腺がんが増加し、血管系の疾患が増加している。

ある学者が言ったように、放射能の安全基準はないのである。最低線量は、人間社会が動けるように決めた方便でしかないのである。

高線量の被害でしか、因果関係が証明できないために、最近問題になっている山下俊一医師のような、低線量被ばく被害を否定する不届き者が出現するのである。

ウクライナではこの25年で、人口は半減し平均寿命は20年は若くなったと言われている。

フォトアルバムに<静寂のキンムトー>アップしました。

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虚偽のTPP論議によって参加を目指すノダ

2012-09-23 | 政治と金

野田は、確実な原発再稼働論者である。70%を超える反原発の意見の向こうに、票を見たノダ。

同じく彼は、確実なTPP推進論者である。彼はかつてこのように言っていた。「現在世界の経済を大きく担っているいる、東南アジア諸国の経済成長を見逃すわけにはいかない。日本経済は、彼らの成長を取り入れるためにも、TPPに参加を検討すべきだ」と。まことしやかな論調に見えます。

これは嘘である。まず、アジアの主要国は参加しない。韓国も中国もインドも入っていない。参加国は、ブルネイ、ベトナム、シンガポール、マレーシアだけです。Photo
こうしてみると、TPPの中心は北米地域と、オセアニアのオーストラリアとニュージーランドだということが判る。

アジアの発展する力を取り入れるのは構わないが、TPP参加と全く関係ない論議です。野田は浅薄な根拠と論議のすり替えで、TPP参加を目論んでいる。しかも、自民党のTPP推進論者と、これまた3党合意などしてTPP参加を目論むのだろうか。

日本のGDPは6割が個人消費である。輸出入が、GDPの8割を超す韓国や、人件費が格段に安い中国など、全く日本と異なる経済事情や構造的な違いがる。

他の国も同じである。国家には歴史や風土や民族性などによって、異なる発展を遂げてきている。今回の中国の官制のデモを見てもわかるが、そもそも論議の根拠が異なるのである。それらの事情を慮って、設定されているのが「関税」である。時の権力者などによって、率が決められている。

こうした事情を無視するのが、無関税システムTPPである。一部の輸出業者から突かれて、虚偽の事実を導入して、野田はTPP参加を目指している。

フォトアルバムに<静寂のキンムトー>アップしました。

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休日を理解できない

2012-09-22 | マスコミ報道

門外漢であるが、先ごろ聞いた気になるニュースがある。全国の公立の小中学校の、17%が土曜の授業を再開したそうである。多くの親たちはこれに肯定的であるとのことである。

学力低下を念頭にした父兄の意見であろう。東京都では、すでに30%を超える学校が、土曜授業を取り入れているそうである。都はこれを認め、月2日を目処に容認するとのことであり、やがてほとんどの学校が導入することになるのでないかと思われるとのことである。

何かおかしくはないか? 「少なく教えて賢く育てる」とかいうのが、ゆとり教育であったか家庭教育だったかが謳われて、週5日授業になったハズではないか。

フランスでは、土日のほかに水曜日も休日である。フィンランドでは早くから、週5日制であるが世界で最も学力の高い国の一つとして、知られている。授業時間に学力が比例しない。

日本では、土曜を休日にしてみても、塾やおけいこなどの通わせて、本来の目的を家庭で理解した対応ができていないのではないだろうか。

大人たちが、すっかり価値観が乖離してしまった子供たちの休日の扱い方に手を焼いているのが実態ではないか? 現在のような、パズル中心の試験・学力評価では、休日の過多が問題になるのは当然である。

教育の場での学力評価や最終学歴を、卒業後の社会まで持ち込むことも、こうしたことを助長する素地になっている。土曜授業からそうしたことも見えてくる。

左のフォトアルバムに<静寂のキンムトー>をアップしました。

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アフガンとパキスタンの反米デモ

2012-09-21 | アメリカ

これまで、欧米のキリスト教社会では何度もイスラム教を皮肉る、画像や論文や小説などが出回ってきた。その都度、イスラム圏諸国は様々な形で反発を見せていた。

Can_america_end_the_war_in_afghanis今回のビデオ動画はこれまでと内容的にも、メディアとしてもインパクトが全く異なるものである。出自がアメリカである。しかもインターネットを通じて、一気に広がってしまった。内容的にきわめて低俗である。

西欧・キリスト教圏では表現の自由などの文化が定着している。イスラムでは、こうした表現の自由はある程度はあるものの、教義や開祖・預言者ムハンマドには適用されない。とりわけムハンマドについては、寛容ではない。

これらは憎悪感情として、イスラム圏に定着している。9.11の同時多発テロそのものも、こうしたことを背景にしている。Pakistani_protester_carries
イスラム圏の一斉の反米デモは、アフガニスタンとパキスタンに顕著に現れている。

とりわけ、アフガニスタンでは、今年になって度重なるアメリカの誤爆で、50人以上もの死者を出している。タリバンとの交渉も行き詰まったままである。

米兵の死者への放尿や一般人の個人的な襲撃など、国民感情を逆なでする行為は枚挙にいとまがない。

アメリカは9.11が起きても、被害者として暴力的に理解したに過ぎない。報復しかブッシュは考えなかった。そして、アフガン撤退は決めたものの、イスラムに対して新たな理解を持つことはなかった。

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早速ほころびを見せた新エネルギー政策

2012-09-20 | 原発と再生可能エネルギー

民主党が、40年までに原子力発電依存をゼロにする、とした「新エネルギー政策」であるが、早くも行き詰っている。当然である、これまで原発推進派であった首脳部が、選挙対策として打ち出したもので、内容が詰められていない。

閣議決定を昨日するはずであった。閣内の意見統一はできていると、戦略担当大臣は発言しているが、閣議決定できなかった理由は述べることがない。

Nucler_crisis_001_2原発の燃料を作るために作られている核燃料サイクルは、継続するとしている。40年までにゼロにする原発のための核燃料を、なぜ今後も作り出す必要があるのだろうか? 答えは簡単である。これで潤っていた青森県が反対したからである。ここには、エネルギーの将来を見た視点も、論議もないのである。

○原発の稼働年限を40年とする ○安全を確認した原発は再稼働させる ○新設も増設もしない としてきたこれまでの、民主党政権の原発政策の流れ、方向性が自治体の要請で簡単に覆る脆弱性が見て取れる。

それは逆の意味からも見て取れる。官邸周辺を毎週取り囲む、反原発のデモにほだされて打ち出した「新エネルギー政策」である。票になると見込んで、急きょ転換したのである。

民主党党首選挙では、野田以外の候補は野田の脱原発の姿勢が曖昧であると、一斉に反論している。野田はこれにこたえることはなく、しどろもどろしている。

翻って、自民党の総裁選挙であるが5名が(4名?)が、原発推進を訴えている。民主党政権は余命いくばくもない。原発は再稼働される日は近いとみるべきだろう。

これだけの事故が起き、これだけの原発政策の矛盾が露呈しておきながら、いまだに原発止めませんと言い続ける自民党のアホ政治家たち。

票が欲しくて、とりあえず脱原発を打ち出した、いい加減な民主党の政治家ども。この国にはこの程度の政治家しかいないのだろうか?

原発事故は物理学的な矛盾や人々の悲劇を生み出しただけではなく、この国の内部に抱える政治的な矛盾を曝け出してくれた。しかし、その修復能力すらこの国にはない。

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全ては立ち話から始まった

2012-09-18 | 中国

取り返しのつかない、反日デモが中国で繰り返されている。反政府に向かうまでは政府は容認するであろうが、ことの始まりPhoto_2は野田の外交音痴に起因するものである。

中国は礼節を重んずる国である。少なくとも建前は昔から変わらない。逆に表現すると、メンツを潰されるのを最も嫌うのである。

APECで中国とも韓国とも会談ができなかった野田であるが、ようやく9日に、胡錦濤に立ち話をさせてもらった。僅か15分ほどである。

ここで胡錦濤は、尖閣の国有化に激しく抗議した。外交に無頓着で”俺はブレない”と信じ込んでいる野田は、2日後閣議決定をした。この時点で、先送りしていれば、胡錦濤は顔を立もらったと思うであろう。

ことの良し悪しではない。中国とはこうしたことが極めて重要な国なのである。政権交代後、小沢一郎が数百人の議員を連れて胡錦濤参りをした。

胡錦濤は、ほとんどすべての議員とニッコリ握手して、写真を撮らせて小沢の顔を立てたのである。数百人相手1時間以上かかっている。小沢は、宮内庁官僚をねじ伏せ、天皇に習近平を会わせ、返礼とした。こうした外交が、中国はお好みなのである。

小沢を追いだした民主党に、今となってはそうした中国とのツテも今はない。領土問題は存在しないという原則を、繰り返し主張するしかないのである。

胡錦濤を激怒させた結果、日本帝国主義が国土を略奪したと、官制の報道を繰り返し、若者を煽った。言論統制下で放たれた若者たち(90后)は、いいように暴れる。

野田は胡錦涛のシグナルを見落とし、対応を誤ったた。おそらく今後のことを考えると、数兆円の被害を国家に与えたことになる。ブレないことと融通が効かないこととは異なる。国益が大好きなこの男は、それを失ったのである。

今からでも遅くはない、中国首脳のメンツが立つ方法、建前を貫ける人的交渉をするべきである。

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言論統制下の一人っ子たちの大騒ぎ

2012-09-17 | 中国

中国全土で、半日デモが起きている。80カ所にもなるそうである。よく見るとネットの呼びかけで集まった、若者たちだけの乱行である。彼らの親たちは、文化大革命以後の改02革開放以後に生まれた人たちである。

その子供たちは、一人っ子政策で何不自由なく甘えて育てられた。中国愛国思想教育で育てられた、とてもいい子たちである。当然天安門事件など全く知らない。

彼らの一世代上は80代以後(パーリンホー<80后>)と呼ばれ、親たちも中国の歴史をそれなりに体験し、多くの芸術家や創作者や起業家を海外にまで出している。今日の中国の発展を支え、改革開放政策を最も具現化していると言える。

ところが今回のデモの主体の、90年代後(チュウリンホー<90后>)は、まことに勝手気ままである。今回のような親の尻拭いを期待した行動は当然である。中華思想に根差した、愛国政策が徹底ているのは、チベットやウイグル対策のためである。

チベットで起きている焼身自殺やデモの様子、あるいはウイグルでのTibetans_are_crying_for_help独立運動などは全く報道されない。今回のデモは、国営報道機関が一斉に報道を繰り返し行っている。

彼ら若者は、本当ならこの一年で50人近く焼身自殺する、チベット民族の痛みや苦悩を知るべきである。同世代の多くの若者たちが、思想の自由を求めての焼身自殺である。

チベットにはレアーメタル、ウイグルのゴビ砂漠には石油、東南海周辺にも石油など地下資源が豊富であることが判った後の、中国の国家的思想統制に従順に従ってのデモである。メディアは一斉に日本の帝国主義報道を絶えまなく続けている。おりしも明日は柳条溝事件記念の日であり、計画性すら感じる。

指導部交代の年にあって、上層部は今回のデモについては黙したままである。石原に対抗的に、とっさに尖閣の国有化した野田である。外交音痴の野田のタイミングの悪さは、いまさら攻めてもどうにもならない。

世論は90后が落ち着くまで時間稼ぎをすればいい。指導部は残り時間を視野に、既成事実を積み上げようと躍起になっているが、フィリッピンやベトナム同様、強権化する中国を連携して訴えていくより方策がないだろう。

それにしてもことあるごとに世界第2の経済大国中国は、発展途上国と主張しの権利を主張する。今回のデモを見る限り、確かに途上国とは言える。それなりのつつましや謙虚さがあればいいのであるが、その一方で社会主義体制を主張するのであるが、立派な国家資本主義体制である。それは自らの不都合を隠ぺいし言論統制する体制でもあるのである。

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学術会議の提案を理解せよ

2012-09-16 | 原発と再生可能エネルギー

日本学術会議が、やっと本当の提言をしてくれた。原発から出る、高レベル放射性廃棄物は、地中深く埋めるとする国の最終処分案は安全ではないと、11日原子力委員会に提案をした。
使用済み核燃料を再処理した後に出る高レベル放射性廃棄物は、毎時1500シーベルトと人がわず3747507311か20秒で死に至る放射線を放っている。国は2000年、廃棄物をガラスで固め、地下300メートル以上の地層に埋める「地層処分」とするよう関連法で決めては見たが、処分地は未だ白紙のままである。

原子力委員からの要請で、学術会議が原子力や地質学や歴史、社会、経済など各分野の研究者などで検討委員会をつくっての、今回の提言である。

提言は、地震や火山活動が活発な日本列島で、万年単位で安定した地層を見つけるのは難しいと指摘している。当然である。

我々半可通のものでも、こんな基本的なことはすぐに思いつくことである。これまで検討されてきた最終処分地は、すべて地質学的にあるいは物理学の見地から選ばれたものではない。

過疎地で、人がいなくなって困っているところばかりである。いわば社会学的な観点から、検討、調査しているのである。原発そのものがそうである。

提言は、核廃棄物の量的なものなどが不明のまま、一部の関係者だけで原発の稼働や、ごみの処分を決めてきたことを指摘している。

更には、交付金がこうした問題を深刻にする結果になる、とも指摘している。その上で「政策をいったん白紙に戻す覚悟で見直すべきである」と結論している。

安全な処分方法が見つかるまでの数十~数百年の間は、地中深くではなく、いつでも移送できる形で暫定的に保管するよう提言している。保管を担う地域には交付金などで無理やり納得させるのではなく、保管地に政府機能の一部を移転して安全性への信頼を得るべきだと訴えた。

しかし、提言通りに将来的に、処分方法や最終処分場が見つかる保証などないのが現実である。我々は脱原発をしたとしても、とても大きな負の遺産を未来に残していることを、自覚しなければならない。

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「民主党の脱原発依存」信じていいのか?

2012-09-15 | 政治と金

「そんなもの信じれるか!」が結論である。2040年までに原発をゼロにするとしているが、本当であればまことに結構なことである。

しかし中身を見ると、原発容認の野田がゼロの方が、票になると読んだけであり中身がない。具体的な工程表もなければ対応もない。

理念もなければ、脱原発路線の選択によって起きる二次的な対策、現実的な対応は何も考えていないことが判った。六ヶ所村に突き返す言われモタつき、これから作る大間原発は建設すると回答(怪答?)してみたりと、早くもボロを見せている。

エネルギー政策の責任者が、事故当時の首相であった菅直人である。この男が原発でどれほど事故の拡大に加担していたか、自覚しているのか疑わしい。

政策提言は、前原政調会長である。前原は、アメリカに行ってエネルギー省ポネマン副長官に、40年までに原発ゼロにすると言って、咎められた。前原は外務大臣時代、ベトナムに原発を売り込んだ張本人である。

仙石に至っては、集団自殺する気かと、脱原発に異議を唱えていた。この男は原発に関して、推進する経済界の代弁を繰り返していた。

全国各地で開いた公聴会の、70%を超える脱原発の結果に恐れをなして、咄嗟に脱原発を思い立ったのであろう。次への対策もなければ、大飯原発の再稼働を決めた反省もない、脱原発依存である。

民主党は、確か地下原発推進議員連盟なるものを、一部の議員であったが立ち上げた経過に象徴されるように、基本的に原発一般に無知なのである。

決める政治とは、福島原発を受けて即座に脱原発を選択した、ドイツやスイスやイタリアのように決定することである。一年半経って選挙が迫り、恐るおそる発表することではない。

民主党は原発の存在に拘泥するのではなく、エネルギーの近未来対策を明確にすることの方がよっぽど重要であり、その方が票になる。今回の民主党の発表は、悪評判高いマニフェストに記載しても、票にはつながるべくもない。

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中国を誰が養うのだろう

2012-09-14 | 政治と金

この数十年間食糧問題は、楽観論と悲観論が交差する形で論陣を張ってきた。悲観論=危機論はその都度、生産技術や流通の発展などで、楽観論に押されていた。
21世紀になり、間もなく人口が70億人を超えると、気候変動70なども相まって、楽観論は行き先が見えなくなってきた感がある。

悲観論の最先端は、レスターブラウンの「誰が中国を養うのか」という著書に象徴される。中国は激怒したこの本は、1995年に著されている。

要するに人口最大の中国が、豊かになると食糧を自給できなくなり、世界中で食糧争奪が起きるというものである。争奪するものがあるうちはいいが、そのうち足らなくなるというものである。

中国は豊かになるにつれて、食肉への傾向が強くなり、量産のために穀物を世界に求めるようになった。

博士の指摘した時間より若干緩やかであるが、中Photo国の食糧漁りは現実のものなっている。左の表は、中国がこの10年少々でいかに多くの大豆を輸入しているかを表している。(クリックすると大きくなります)

大豆は元々東南アジアのもので、英名のSoybeansは醤油用の豆という意味である。中国は伝統に恥じることなく、既に日本の10倍を超える量を、アメリカとブラジルから輸入している。

これだけではない。大型畜産に欠かせない、トウモロPhoto_2コシも一時の輸出から、完全に輸入に転じている。中国の食生活の転換と、何よりも豊かになったことの結果である。

中国は日本の10倍を超える人口を抱えている。こうした勢いも、10倍を超えるスピードで変化している。

食料が金で買えなくなる時が、必ず来る。そのことを知ってか知らずか、中国は臆せず経済大国へと突き進むのである。

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