そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

一票の格差は当然である

2013-03-31 | 政治と金

本ブログを始めて6年ほどのなるだろうが、過去のブログで比較的アクセスの多いのが、3年前に書いた「一票の格差はあって当然」である。(下記アドレス参照ください)

このところ、日本中で弁護士さんたちが、「一票の格差」によって平等な権利が侵されたと訴えて、すべてに違憲の結果が出ている。しかし、中身を見てみると選挙制度そのものに問題があるものも少なくない。弁護士が徒党を組んで訴訟を起こすのも奇妙な構図である。

現在の小選挙区制は、トップ以外の政党の意見は存在しないことになる。第2党以下の票は無効に近いものになる。「一票の格差」を生んでいるのは、小選挙区制の方が大きくないか。

選挙の前の有権者数で評価するなら、選挙後の獲得票の数も考慮しなければ、片手落ちである。得票数の下限を設け、当選者を制限するか、投票率の少ないところは、国会議員選出に無関心であるとして、当選者を出さないようにするなどしなければ、「一票の格差」が生じる。

そもそも、一票の格差は都会の論理であり、人類の驕りである。田舎や一次産業が軽んぜられる原因はここにある。私たちが、1000名の署名を集めるのにどれほど苦労しているのか、労力がいるのか、どれほどの環境を配慮にしているか全く考慮していない。法の下の平等など、人間社会のものである。

札幌で柳の木の伐採反対運動があった。反対の署名は極めて短期間に数万人集まったと聞く。同じ時期に、知床の自然木の伐採反対運動があったが、とてもじゃないが署名人数が集まらない。

知床の山中の楢の大木が切られようが、ほとんどの人が気が付かない。署名など集まるわけがない。貴重な山林の自然木は伐採されて、人が都合で植えた木が保護される方が民主的であるわけがない。自然の評価を人間の数で軽重を決定するシステムがおかしいのである。

産業も同じである。誰もがなければ生きてい行けない、食糧を生産する人たちはごく限られている。そして、デスクで仕事をする人たちに比べると、極めて広大な面積を占めて仕事をしていることになる。収入も低い。広い地域や就業人数の少ない産業は、今でも「一票の格差」を実感している。

人間の数に応じて権利の大小、過多、濃淡を設定するのは人間の驕りである。一票の格差があって当然である。この世は人が住んでいるだけではないからである。法律だけでこの世を諮る愚かさを、裁判官も弁護士も知るべきなのである。

http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20091228

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

消えた年金の幕引きへ

2013-03-29 | 政治と金

消えた年金問題が明らかになったのは、前安倍政権の時である。民主党の長妻議員追及に、安倍首相は「国民を惑わすようなことを言うな」と回答している。その後の、参議院選挙では、「最後の一人までお支払いします」と、根拠のない演説を繰り返し敗北した。

その後、お腹が痛くなって政権を投げ出し、毎年秋になると恒例の自民党の首相交代が延々と切り返され、政権交代後の民主党政権も酷似した国民不在の交代劇を行ってきた。

安倍晋三にとって、消えた年金問題は大きな汚点である。今回の政権復帰に伴って、安倍政権は民主党が行ってきた、消えた年金問題の幕引きをやろうとしている。

今月5日に、田村厚労大臣は、民主党政権下の「年金記録回復委員会」を廃止して、磯村元史函館大学准教授を委員長とする「年金記録問題に関する特別委員会」を招集すると発表した。初回の会議も行われている。

消えた年金問題は、ほんとの数少ない民主党政権下で、一定の成果を見たものであるといえる。消えた年金問題は、5095万件確認されたが、1689万件が判明し、1206万件の死亡が確認されている。残り約2000万件が未解決である。60%の解決は、当初の混乱ぶりからすると上々であろう。

消えた年金問題は、自らの前政権担当から引きずる、安倍首相の汚点・汚物のようなものである。今回の田村厚労相の会見の扱いも小さく、ほとんどの新聞が報道すらしていない。

新たな委員会の目的は、消えた年金に対する対応と、再発防止策を2013年度中に提出することとしている。果たしてこの委員会が、問題をえぐり出した検証報告をするか疑問である。

口が裂けても、「民主党がよくやってくれた」とは言わないであろうが、安倍自民党政権はまんまと、民主党が行ってきたことで幕引きを図るのである。まるで何もなかったように。

コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プルトニウム計画の破たん

2013-03-28 | 政治と金

日本は来年度の原子力計画の中から、プルトニウムの利用を削除した。これは違法行為である。プルトニウムは極めて毒性が強く、最も危険性の高い放射性物質である。

又、電力会社のサイトにも「プルトニウムは核兵器の材料にもなる物質です。したPhoto
がって、日本はプルトニウム量を毎年公表するなど、透明性の確保に努めるとともに、利用目的のない余分なプルトニウムを持たないことを国際的に公約しています。プルサーマルによるプルトニウムの平和利用は、世界への約束を守ることにもなります
」と記載されています。(関西電力ホームページから)

残念ながらというべきか初めから解っていたことであるが、日本のプルトニウム再利用計画は、破たんしている。計画が立たなくなったのは、遅きに失した感はあるが、当然のことである。公式に認め、プルトニウムを廃棄計画に切り替えるべきである。

使用目的を持たないまま、プルトニウムを保管することが違法なのである。電力会社も認識している。定期Photo_2的な、IAEAの査察はどうするののであろうか?フランスから、わざわざ持ち込んできたプルトニウムもある。

電力会社は、反原発の風がおさまるのを待っているのであろう。もう少し我慢すれば、物忘れの激しくやさしい日本人は仕方ないと思い始めるであろう。安倍首相もそれを狙っている。民主党政権の時にも、大間原発の建設工事は認めるといった、脈絡のない決定を枝野がやっている。

もんじゅには3兆円もつぎ込んでいる。福島原発事故でも、当初東電は、プルトニウムは数メートルしか飛ばない、重い放射性物質であると説明していた。実際は10キロ先でも確認されている。

草野仁や滝川クリステルなどは、知ったかぶりした説明をしていた。夢のエネルギーだと、図解していた。プルトニウム再利用計画(プルサーマル)は画餅に終わった。電力会社や御用科学者たちやタレントたちに、今度は破たんしているプルサーマル計画を説明させるべきである。

目的を明確にできない、プルトニウムを保持することは違法である。国際的に認められるものではない。なのに、再稼働を模索する自民党のお歴々である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中露の接近

2013-03-25 | ロシア

習近平中国国家主席が、就任後初の訪問国としてロシアを選んだ。この意味は小さくはない。Photo国は戦闘機20機以上を購入し、潜水艦も3隻購入した。戦闘機をこれまで中国は、せいぜい2機購入する程度だった。それを複製することで各国に嫌われていたが、お金ができた現在太っ腹に購入したのである。

潜水艦は、東シナ海の海軍の戦力強化のためである。日本やフィリッピンに対する威嚇でもある。先ごろリメイクした航空母艦も、ウクライナの中古品であった。

双方の国の国営企業など、35の企業が合意文書に署名した。中国は天然ガスの購入を約束している。中露は「戦略的パートナーシップ」関係で「革新的利益に抵触する諸問題で、双方を02断固支持する」と、共同声明を発表した。

これは一つには、戦勝国が敗戦国の利益になる行為を容認しないとする、領土問題に絡み両国に関係する日本を強く意識したものである。また、アメリカの「一極支配」を強くけん制するものであると言える。Photo_2

中露の接近でシリア情勢が一段と悪化するかもしれない。今や後がなくなった、アサドをロシアが支援しているからである。更に中国がこれを補完している。シリア情勢は混迷の一途をたどり長期化する。両国の接近が儀礼的との見方もなくはないが、ここまで強くなれば良好関係と言えるであろう。
習近平はその後、アフリカのタンザニア訪問し、南アフリカでのBRICSの会談に向かった。タンザニアでは、抜け目なく領土問題での中国支持をひき出している。

抜け目ない中国の外交は着々と進んでいる。暴力的であるが経済的なつながりも関連させて、極めて戦略的であると言える。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高木仁三郎さんを忘れないで

2013-03-24 | 政治と金

NHKの教育テレビでは、最終週の土曜の深夜になるが、視聴者からPhotoの要望などを受けて、アーカイブ番組を放送している。今月は、つい先ごろの梅原猛の作品と、高木仁三郎の番組であった。

題は未来潮流というシリーズの、「科学を人間の手に」(高木仁三郎 闘病からのメッセージ)というもので、1999年2月9日放送されたものである。この翌年の秋に亡くなっているから、彼の最後のメッセージ番組と言える。

小学1年生で終戦を迎え、急変する大人たちに疑問を持ち、ビキニ環礁の核実験で被爆した報道に、実験科学者の道を選ぶ。アイゼンハワーの核の平和利用を受け、日本も平和利用への道を歩み始める。高木さんはこれに加わる。

日本原子力事業に東大卒業後技師として就職したが、原発内部での核反応が解明されないままであることなどに疑問を持ち退職した。就職当時の血液検査で、白血球の減少が起きていることも無気味であった。

科学が侵す過ちを市民目線で訴えるため、原発反対運動を積極的にやるようになる。数多くの訴訟を行うが、すべて敗北する。反原発法の立法のために、300万人の署名を集めたが、国会で門前払いを受け、一時挫折する。

京大の小出さんの本に、「騙されたあなたにも責任がある」というのがある。福島原発事故から、急に反対運動が高まったが、高木さんのように地道に根気よく長く戦った人がいたことも忘れてはならない。金を見せられても断った、高知県の寒村の東洋町や紀伊半島の太地町などや山口県の祝島の人たちもいる。

高木さんの科学者としての警告を、受け入れなかった人たちにも責任がある。高木さんは、特にプルトニュウムの危険性と、科学的な不完全性をは早くから指摘していた。

科学者として取り組んだ市民運動などを評価されて、1997年にもう一つのノーベル賞と言われる戦争や貧困から人々を貢献した人に与えられるライト・ライブフッド賞を受賞する。専門職に没頭して、現実に目を向けない科学者のために、賞金を基金にして高木学校を立ち上げる。

高木さんの警告は、スリーマイル島やチェルノブイリの事故で現実のものとなる。しかし、警告は無視され続けた。20年近く前に高木さんが警告した事故が、高木さんの予測をはるかに上回って発生した。

企業にも大学にも頼らずに、科学を市民の手に戻す作業に明け暮れて、原発の危険性を訴え続けた、高木仁三郎さんを忘れてはならない。番組は下記のYoutubeでも見られます。75分です。

https://www.youtube.com/watch?v=-f0_tdaVz6c

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

先生がいない方が、助かった

2013-03-23 | 政治と金

この国の病巣部の一端を、震災の現場から届けてくれた本に出会った。「あのとき、Photo_2大川小学校で何が起きたのか」池上正樹・加藤順子著、青志社刊1500円である。

石巻市の大川小学校で、津波に呑まれて74名もの児童が亡くなった。教員も10名亡くなっている。津波にのまれて助かった生徒は4名、先生が1名である。

地震の直後、生徒は校庭に集められて川の高い土手に向かって避難したが、津波に呑まれてしまった。裏山は地震で木が倒れ行けなかった。というのが、教育委員会から報告されている。

著者は、まず報告書の子供たちの表現が一律であったことや、「山さ行こう」という子供たちの声があったのに、報告書に記載されていなかったこと、学校の管理下に留め置かれてこれほどの死者が出ているのに、報告が杜撰だったことを疑問に思った。

著者たちや遺族の聞き取りで、生徒たちは校庭で51分もの間何もせず放置されていたことが判った。山の木は倒れていなかった。事実唯一、生き残った若い先生は、直接山に逃げたようである。ようであるというのは、この唯一生き残った教師は4月に一度、父兄の前で証言したまま入院して今日に至っている。そのため正確な証言は得られなかった。

校長は当日有給休暇を取っていたが、現場には6日後に写真を撮りに戻っただけである。4月には無神経な新入生歓迎会の開催までやって、父兄の顰蹙をかっている。翌年早期退職して、責任も問われることもなく、校長の証言もないに等しい。

事故報告は、石巻市の教育委員会が行っている。明らかな虚偽の報告である。聞き取りメモも録音も廃棄されている。

大津市のいじめ事件の、教育委員会の報告書も同質のものであった。父兄や生徒に責任の所在を求める、明らかな意図的、作為的な報告書が作られていた。

大川小学校は震災に対応する訓練どころか、マニュアルすら持っていなかったようである。少なくとも教師たちは把握していなかった。子どもたちは、避難する自由さえ奪われて、学校の管理下に拘束され命を奪われた。

山さ行こうと思った生徒たちの感覚の方が正しかった。そのことを、教員の身分保障を最優先するために存在する、教育委員会は認めることができないのである。無為に校庭で生徒たちを待機させたことも、認めないのである。これは、大津のいじめ問題で、家庭に問題があったと報告した教育委員会と全く同じである。

遺族も子供たちも、「先生がいない方が、助かった」と発言している。管理下に生徒を置きながら、学校の取った行為は許されるものではない。更には、教育委員会の身内の責任逃れのための虚偽の報告も、日本中で常態化しているのではないか。新たに設置された第三者委員会が、どのような報告を出すか、興味深く見つめていきたい。

本書は、震災対応を扱ってはいるが、現代日本が抱える官僚・お役人の病巣部をえぐり出していると言える。

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暴走する北朝鮮

2013-03-22 | 朝鮮半島

外交経験の全くない、20代後半の北朝鮮の指導者、金正恩坊ちゃまの暴走が止まらない。Photo_3の外交手法である、脅しをかけることで食料や年業を戴いてきた北朝鮮の政治体制である。

見た目の成果が欲しくて、直接的な行動が目立つ。若気の至りである。こっぴどい目に合うまでは、この男が気が付くことはない。困ったことである。中国がどこまで本気で支援するかが、この男の生命線となるが、その認識すらない。

この国に自浄能力があれば、政権の崩壊も現実味を帯びるところである。矛盾が露呈しても、政治体制の変革までは主張することがないのは、日本も同じである。公約Photo_2を平気で無視したとしても、ブツブツ言うだけで終わる。自浄能力がない。

核より安上がりと思ったのか、北朝鮮によると思われる韓国メディアへのサイバー攻撃が起きた。易いばかりでなく、報復攻撃を受けないという利点があるというのは、ブラックユーモアである。石油資源がないために、本気でアメリカが攻撃しないという、利点もある。

金正恩は飛行機に乗れなかった父に比べると、海外事情には詳しいと思われる。そのことがかえって、この男を助長しているのかもしれない。ソウルやアメリカを火の海にするとか、殲滅するといった類の最上級の言葉を駆使する。何よりも、停戦協定の破棄は取り巻きに、精通者もいないことを証明しているといえる。

さらなる核実験の示唆や、アジアの米軍基地を攻撃し誰一人として生き残れないようにするとか、無人機もすでに入手しているとも発言している。

先日は米韓の軍事訓練で、ピョンヤンに空襲警報が発令されていた。拉致被害者の蓮池さんの本を読んだが、情報が限られた中では、北朝鮮の国民の多くはアメリカが今にも攻めてくるような切迫感が、常時あったと書かれていた。彼らは本当に恐れているのだ。

北朝鮮に必要なものは、食糧と情報それに燃料である。不要なものは、金体制と核とミサイルである。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

TPP参加は主権の放棄

2013-03-21 | 政治と金

以前紹介した、アメリカの市民団体パブリックシチズンのロリ・ワラック女子の発言である。全く内容が理解できます。ご覧ください。
</object>

いまさらTPPに参加することは、主権の放棄という内容は、参加国の本音になると思われます。現実、1年を迎えた米韓の無関税システム、FTA協定による韓国企業がアメリカのよって潰されかかっています。自動車などの大企業は、政権に内通し中企業は、著作権などを盾に抵抗できなくなっています。

「聖域ある」交渉などあるわけない。

再生できない方は下記から直接ご覧ください・

https://www.youtube.com/watch?v=fm-6DR6o3vs

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブッシュのイラク戦争は人類史の汚点である

2013-03-20 | イラク

今日(3月20日)は、アメリカが国連安保理の決議を振り切って、イラクに侵攻して10年目になる。ブッシュは、3.11の同時多発テロの報復のために、アフガニスタンを攻撃し、そのままイラクに攻め入った。
大量破壊兵器がありスカッドミサイルを用いると、ロンドンもターゲットになる。自衛のためにイラクに侵攻する。国際テロ組織の
:アルカイダがいるというのも、理由に加えられた。どちらもなかった。虚偽の情報を作って、テロを支援するか我々に付くかと、ブッシュは世界を恫喝した。

Japans_military_prepares_for_a_more真っ先に乗ったのが、小泉純一郎である。イギリスのブレアもこれに乗った。小泉は、復興支援と称する、アメリカの後方支援と協力と、戦後の石油権益確保のために、自衛隊の海外派兵を行った。明らかな憲法違反である。

ブッシュは大量破壊兵器がないことが公になると、イラクの民主化のためと看板をすげ替えたが、治安は悪化する一方であった。アメリカの進行が、テロ組織を呼び込み宗派対立を顕在化させた。その後テロによる、止め処ない中東各国の混乱を引き起こした。

イラク戦争は、アメリカ兵を4500名殺し、ほぼ同数の民間軍事職員をも殺している。3万2千人の傷病兵と、アメリカのホームレスの7人に1人は帰還兵と言われる、無益の人々を創り出した。イラク人は12万人死亡したとされれる。(イギリスの民間機関では50万人)

アメリカでもイギリスでも、イラク戦争の検証が行われ、元首相も証言し戦争そのもStrife_in_iraq
のが誤りであった結論を引き出している。オランダも公式の検証委員会が設けられている。その後のことを考えると、大義も何もなかったブッシュの戦争は、人類史の汚点である。

日本では、安倍前総理の時代に検証委員会が設けられ、野ざらしになったままであった。政権交代で、民主党は岡田外相がイラク戦争の検証を再開したが、野田が敗北することが解ってから、12月21日に結論を出した。僅かA4の紙4枚である。民主党は、外務官僚にコケにされた。

http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20121223

日本はイラク戦争を真っ先に支援しておきながら、全く検証もしなければ反省もなくほとぼりの覚めるのを待っている。自衛隊の海外派兵は、集団的自衛権の論議すらなかった。専守防衛の自衛隊の海外派兵は、明らかな憲法違反である。これに、安倍の下で集団的自衛権などという論議が加わると、世界中に派兵が可能になる。なし崩しが得意な官僚たちの功績である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どうもキナ臭い南海トラフ被害予測

2013-03-19 | マスコミ報道

国の中央防災会議の作業部会「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」(WG)は18日、南海トラフ巨大地震に伴う経済やライフライン、交通など第2次Photo
の被害想定を公表した。被害総額は、220兆円という、国家予算の単年度分の2倍以上になる、驚くべき数字である。 

東日本大震災の直後のこともあって、多くの国民は仕方ないかと思わせるに、いいタイミングの発表である。従来の被害予想を3倍も上回るものである。愛知が30.7兆円、大阪が24兆円、静岡が19.9兆円と天文学的数字を並べている。

被害金額ばかりでなく、死亡者や避難民の人数や道路や通信施設の被害など、生Photo_2
活に直接かかわる水道やガスの被害まで予測している。 

しかし、どうもこの時期の発表はきな臭い。アベノミックスで、から動きしている市場を支援する数字でもある。 

自民党の国土強靭化計画は、被災地の復興を第一に掲げてはいるが、明らかに従前からの公共土木工事に他ならない。10年間という期間ではあるが、国土強靭化計画は、200兆円と類似する金額を掲げている。 

震災への備えや予測を否定するわけではないが、この時期のこうした大きな数字としての発表は、自民党政府を勢いづかせることになる。国債の乱発発行への道を開き、日銀の購入というセーフティネットまで用意している。 

この被害予測を見て、多くの国民はあの津波を想起し、やむなく認めることになるだろう。これは安倍の用意周到な、公共投資による危機浮揚策の絡め手戦法である。誰も反対しない。 

こうして、財政赤字は進行し、官僚手動による土木事業は地域の産業を食い潰し、地方は疲弊するのである。これまでと同じ構図である。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

TPP参加表明に見る民主主義とは?

2013-03-18 | 政治と金

物忘れが激しい日本人である。昨年暮れの選挙のことすら覚えていないのか。自民党は大勝した。自民党の7割の候補者が、TPP参加反対を唱えていた。『聖域なき云々』というような、あいまいな表現はほとんど使われてはいなかった。

当選後のどのTPP反対集会にも、過半数を上回る国会議員が参加していた。安倍首相の、参加表明直後の集会にも、8割を超える国会議員が反対を表明していた。

選挙前には、民主党の野田がTPP参加と消費税を公認の条件とした。その後は、民主党らしくいい加減な対応になったが、少なくとも鳩山には踏絵として引退させた。TPP賛成の民主党と、反対の自民党というような構図にあった。

決められない政治が長く続いてきたが、これを逆手に安倍は色々と矢継ぎ早に決めてくる。更には、党が決めたことに反対するようでは、民主党と同じになると、恫喝によって反対者を封じ込めてしまった。

ここまですると、民主主義とはいったいなんだろうと思えてくる。少なくとも、TPP参加については、日本国民には選択肢がなかったことになる。明確な反対表明していた、共産党と社民党と生活の党には国会での決定権がほとんどない。ほとんどの小選挙区で、国民に選択権はなかった。

こうしてみると、国民がどうのような投票行動をしようとも、TPPに参加することは既定の路線であったことが解る。企業利益のためで、中身も明かさないTPPについて、国民には選択肢はなかったのである。

前回の総選挙で政権奪還した民主党も、平気でマニフェスト(公約)に反することを、数多くやってきた。民主党はまとまらなかったから分解したと、安倍は脅して見せたがそうではない。公約を守ろうとした議員と、それを無視した議員との確執である。反対者を切ることで政権政党の体を保とうとしていただけである。

民主党も自民党も平気で国民の約束を破棄する。公約を破ったように見せない技術は、自民党が一日の長があるが、同じ穴のムジナである。

TPP参加だけをを取り上げるわけではないが、日本の政権を担う政党は、平気で嘘をつく。どれほどの反対があっても被害が深刻でも原発は再稼働させる、行政改革に取り組まず消費税を上げる、財政悪化を顧みず公共投資と国債の乱発をやる。選挙の時そんなこと言わなかったろう。

一体民主主義とは何なんだろう。アメリカと企業利益に奔走する政治に、民主主義を求めることが、土台無理なのかもしれない。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

食料と農家・農村

2013-03-15 | 政治と金

本ブログの昨年9月27日の「稲、米。ご飯」記事である

『今年も新米の季節になった。日本人の主食はお米である。このお米は、生えているときには、収穫し流通されて購入すると、そしていよいよ食べるとなるとご飯、となる。扱う目的と場所によって名前が変わる、世界にこんな穀物はない。

しかも、そのまま食べるのである。小麦もトウモロコシもおよそ、穀物といわれるもので、加工せずにそのまま食べるものはない。しかも、米は作付の過程で、水を大量に使い、長年管理してきた人類と環境として共存してきた。連作が全く問題のない、水管理による多雨の地域で、人々に「メシを食わせ」命を支えて来た。

日本では神道などの儀式の手段として、稲の位置は低くはない。しめ縄にして木や岩などを崇めてきた。地鎮祭や上棟式に供物や奉納品に、加工品のお酒とともに欠かせない。稲作文化として日本は位置づけられる。』

次は本年1月8日の「食糧自給が必要な理由」記事です。

『食糧は人が生きてゆく上で欠かすことができないものである。人類はこれを商品化して、特定の人たちに作ってもらうシステムを作った。食糧は、量として倍も消費できないし、3割も少なくすることもできない。安定供給が求められる。

直接生命をつかさどるものであり、質も問われるものである。地形や歴史や風土、さらに毎年の気象にも影響を受けて生産されるものである。

商品として見た場合、工業製品や商業製品とは全く異なるものである。

「私は××で食っている」とか「これを飯のタネにしている」というように、生きてゆく上で最低限欠かすことのできない、商品なのである。』

これまでよくもまあと思われるほど、食糧について書いてきました。その理由がこの二つです。TPPはこうした日本文化や、人が生きていく本質を奪うものです。

もうすでに日本の農民は高齢化して担い手すらいないという現実の指摘は、こういう農村、食糧生産システムにしてしまったことへの反省を横に置いた論議である。

農家に対して、補助金と土木事業で塗り固めてきた、自民党農政にこそ農村崩壊の本質がある。今回TPP対策として、またまた補助金で口封じを図ろうとしているのである。同じことの繰り返しとなり、日本の農業は衰退する。農家を保護し(金で)、食糧を保護してこなかったのである。TPPは日本文化の崩壊の入り口である。

コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サルでは判らないTPP

2013-03-14 | 政治と金

今日どうやら、安倍首相がTPP参入を表明するようである。民主党の前原が、与党時代にアメリカとの事前交渉で、自動車の非関税障壁の撤廃やかんぽ生命保険の変更などを要求されていたことを明らかにした。

いまさら何を言うかであるが、前原も参入賛成派のはずである。が、暴露はしてみたものの、安倍にとってはカエルの面にションベンである。本ブログでも4日に紹介したように、TPPは企業のための条約である。下記のサイトを参考にしてください。

TPPは安倍が自らの政権・権力存続のためにアメリカに媚を売るための、極めて私的な意味合いで進められる、関税撤廃条約である。自民党の議員総会で、ゴーサインを出してこれからは既定の道を進むだけである。

安倍の私的な欲望と野心のための条約は、2月の日米共同宣言(でもないが)で明確になった。アメリカ側の文章には”聖域”などという文言は何一つとして存在しない。あるのは「結果は交渉で決められるものである」としかない。

あたかも交渉が好意的に行われて、各国の貿易商品とそれを相互に認め合うなどというようなことは、原則無関税システムの導入である以上存在しない。

既に9カ国で協議が重ねられて、7月ごろの会議を経て9月に締結するばかりになっている。協議の時間も姿勢も存在しない。交渉内容は極秘扱いである。誰も知らない。オバマも知らない。

その核になっている考え方は、企業のための流通を優先する思想である。現在判明している、ISD条項とは、企業が他国を訴えることができるというものである。

貿易障壁によって、企業が被害をこうむった場合には、企業側からみて不当な理由により、損害を被ったと訴えることができるのである。例えば、国土の狭い日本には軽自動車のような、ちょっと安く登録できる便利な制度があり、国民は恩恵にあずかっている。

しかし、そんな制度のないアメリカ企業からすると、貿易障壁であると訴えることができるのである。こうした制度のために、企業が被害をこうむったと訴えるのである。訴えるのは訴訟ではなく、世界銀行の調停を受けるのであるが、世界銀行が日本側に配慮することがあるわけない。結果として、国内法をも超えてTPP条約は歩きはじめるのである。主権はどこにあるかわからない。

安倍は言わずと知れた、国粋主義者であり憲法9条の破棄と自衛軍の設置のために、集団的自衛権を幅広く認めようとしている。アメリカは、全く身勝手な国である。現在経済的に深く中国とかかわっている。安倍の言うようになると、中国との関係が明らかに悪化する。9条の破棄と自衛軍の設置は中国を刺激し、北朝鮮に口実を与えることになる。そのためアメリカは、そうした安倍の言動を嫌っているのである。

安倍は、自らの政権維持のために、アメリカに媚を売らなければならず、TPPはどんなことがあっても推進するしかないのである。アメリカ側にどんな条件を突きつけられようとも、安倍は自らの権力基盤のため、なりふり構わずTPP参入をするのである。サルにはわからない権力欲である。

それにしても、食糧自給率を上げる話はどこに行ったのであろうか?

http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20130304

コメント (15)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安倍首相の右傾化ここに極めり

2013-03-12 | 政治と金

金融緩和など正体不明のアベノミックスに、思惑だけが先行して市場Photo_2や国民が浮かれている間に、安倍首相は国粋主義者としての馬脚を現しはじめてきた。

TPP論議に隠れるようにして、「極東裁判(東京裁判)は勝者による断罪である」と発言し、お腹が痛くなって投げ出した時には、東京裁判は「日本は受諾しており異議を申し上げる立場にない」とした立場と大きく異なり、右旋回している。

更には、従軍慰安婦問題では93年の、河野談話の見直しに言及している。先日は、F35ステルス戦闘機を巡って、武器輸出三原則の特例としたが、安倍首相は三原則そのものの見直し発言している。憲法96条改悪に向けても、超党派で動き出している。

TPP論議とといい、アベノミックスといいとても急速な展開を、経済政策と外交の広がりに隠れて、安倍首相はもっと大きな部分が右旋回を切り始めた。

今日(12日)4月28日を「主権回復の日」などと閣議決定し、今年は政府主催の式典を行い、天皇皇后を出席させるというのである。根拠は、1952年にサンフランシスコ講和条約が発行し、占領下の日本が独立したというのである。この時外に置かれてPhoto_3いた沖縄は、反発を露わにしている。

この日は、日本が占領軍から独立したように見えるのは外見上だけで、現実はアメリカ支配の始まった日としての意味付けの方が、圧倒的に大きい。前年9月8日に講和条約を48ヵ国と調印した。同日午後、吉田茂はたった一人で、日米安保条約をアメリカ軍クラブの小さな集会場で調印している。

その後の日本にとっては、この日米安保条約の方が圧倒的に大きな意味を持っている。しかもこの時の安保条約は、アメリカは日本のどこでも基地を作れるし、断りなく軍事作戦ができるというものであった。

朝鮮戦争の直後であり、東西冷戦の始まった時期でもある。アメリカは、(連合軍ではない)この時以来日本を反共の防波堤のための属国として、思うがままに操って日本国民を翻弄してきた。

安倍の祖父の岸信介さえも、この時の安保条約の余りのひどさに改定に向けて動いたのではないか。結局は、国民的な反対運動とアメリカの画策で岸の思惑は挫折したが、少なくともこの時の条約は、日本の独立・主権回復とは程遠い、アメリカ従属が決定したものであった。

こうした背景を無視した「主権回復の日」の祭典である。安倍首相の右傾化ここに極めりの感がある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いよいよ逃げ場をなくした金正恩

2013-03-11 | 政治と金

このところの、北朝鮮の動きがどうもおかしい。半世紀以上続く休戦協定を破棄したり、アメリカに対し核攻撃の先制する権利を得たなどと公表してみたり、あるいは中国に対して5回めの核実験まで考えていると通告したりしている。Photo
これは、米韓の合同演習を口実にしているが、今始まった合同演習ではない。国内の問題を、核やミサイルの脅しで食糧や燃料を獲得してきた、お父上の手法とは異なるように見える。

金正恩は交渉の取引経験が浅い、というよりほとんどない。どうやら取り巻きが、うまく説得していないようである。国連安保理の制裁決議も、従前と異なるのは中国が拒否権の行使どころか、賛成に回ったのである。North_korean_missile_test

金正恩は就任して一度も、中国を訪れていない。習近平も北朝鮮に対しての、支持コメントもなければ何の表明もない。

核実験とミサイル発射の成功で、アメリカが交渉のテーブルに着くと思ったがこれは切らかに失敗している。おまけに顔中にピアスを付けて、北朝鮮の国民に嫌悪感を与えたバスケット選手に、オバマに電話をくれと並はずれた外交音痴を披歴したりしている。

金正恩は明らかに、対韓日米の反応に対して誤った判断をしてしまった。どの国もPhoto
テーブルを用意しなかったし、食糧も燃料も貰えなかった。

中国では環球時報が社説で、北朝鮮との関係を断絶するとこであると主張している。こうした中国政府のアナウンスも、若き三代目は理解できなかった。余りにも若く経験がないからである。

国内的に飢餓が進行しているようであるが、それが強盛大国や核やミサイルの対価であり代償であると、国民が気が付く時が近づいているように思える。

現体制の崩壊は、中国と韓国にとって大きな経済的痛手となる。特に中国がそれをどの程度まで吸収できると踏んでいるかが、体制崩壊の時期を決定すると言っていいだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港