そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

唐突で独りよがりの菅直人の判断

2011-04-29 | 政治と金

 政治主導と首相の指導力について、明らかに菅直人は誤解している。誰にも相談せずに、自分の頭の中で思ったことを、やり遂げることが「政治主導」であり「首相の指導力」だと思っているようである。

 今回も、仮設住宅を夏ごろには避難者全員に当たるようにします、と明言したが根拠が何もない。関係者は土地もなければ、資材の確保も十分でないと回答している。

 更に、被害補償については、現場では風評被害も対応すると言いなPhoto がら、評価会では風評被害については外されている。風評被害については、便乗組もいるだろうし実際に出荷停止被害を上まらるケースもあるようである。判断に極めて困難な経緯が生じると推測される。余りにも安易な、菅直人の返答である。

 よく考えてみると、参議院選挙の直前に消費税アップをぶち上げた。しかも、内容は自民党案の丸投げである。民主党の延命になるようなことを、自民党が受けるはずがない。考えが甘かったのであろう。下準備も何もない。自民党に蹴飛ばされて終わりである。

 TPPについても同じことが言える。TPPは彼が懸命に立ち向かった、小泉内閣の新自由主義と符合するものである。竹中・太田の小泉時代の経済閣僚がもろ手を挙げて賛成している。

 閣内はもちろんのこと、民主党内で論議された形跡はない。余りにも唐突な、菅直人の決断である。

 第二次菅内閣の組閣でも、あれほど民主党を非難攻撃していた与謝野薫を入閣させた。民主党が国を滅ぼすと言っていた男である。

 これらの一連の経緯を見ていると、菅直人は独断で情勢判断もなく決定することが「政治主導」あるいは「指導力」と思っているようである。

 器の問題はもちろんあるであろうが、何しろ今まで根回しや下準備などの経験がなく、対立軸だけで地位を築いてきた男である。小沢派だけに限ることなく、協力的な側近すら離れているようである。震災の復興さなかにあって、最悪と言える宰相をもつ我々は最大不幸の国民であると思える。

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2011-04-28 21:43:01

2011-04-28 | 平和

 福島原発事故ですっかり失念していたが、沖縄に関して重要な判決が出された。判決結果としては当然のことであるが、集団自決を命じたか命じていないかで争われ、軍は集団自決を結果的に命じていたとする判決であった。

 太平洋戦争の沖縄戦で、住民に集団自決を命じたと著書で110422 虚偽の記述をされ、名誉を傷つけられたとして、旧日本軍の元少佐梅沢裕らが作家の大江健三郎と「沖縄ノート」出版社岩波書店に出版差し止めなどを求めた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は、集団自決への軍の関与を認定し、請求を棄却した1、2審判決を支持し、原告の上告を棄却する決定をした。

 決定は21日付で、5人の裁判官全員一致の結論。原告の敗訴が確定した。何はともあれ良かったことである。

 しかし、今さらと思われるが「私は命令していない」と言う、旧軍部の身勝手な言い草はこれに止まらない。

 この判決は従軍慰安婦問題にも言えることである。彼女たちに報酬を払ったとか、自分の意思で志願したなどは、一億総火の玉で国民を鼓舞し、戦陣訓で軍人に逃げ場を与えず自決を強要するような背景を作り上げた、政府と軍部に免罪符を与え、戦争を正当化するものである。

 戦後になって「私は言っていない、彼らが勝手に自決した、自由意志で慰安婦になった」と、言い続ける旧軍人関係者、あるいは右翼が存在するのは、この国が戦争を正当に評価して検証していないからである。そのため、上手くいけば勝てたかもしれないとか、アメリカによって引き起こされた戦争であるとか、西欧列強からアジアを守るためとかの、事故正当性が未だにこの国を支配している。 

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反原発運動を日本でも

2011-04-26 | 原発と再生可能エネルギー

 チェルノブイリ原発事故から、25年目になる今日、キエフでは大きな行事が行われた。しかし、メドジェイエフ大統領は、安全な原発が必要と発11042602 言している。

 ドイツでは全土で反原発デモが展開された。ドイツ全土60か所で約23万人の人が、原発反対のデモの隊列にに加わった。FUKUSIMAと書かれた、プラカードが目立つ。

 ドイツは元々原発には消極的で、再生可能なエネルギーの開発利用11042601 に積極的な国であった。メリケルが一時、原発に傾いてはいたが、FUKUSIMA事故で大きく原発から舵を切った。

 当事者の日本はと言うと、相も変わらず原発評論家が必要性を説いている。原発推進を掲げていたタレントも、口を封じたままで地震、津波の悲惨さを訴11042607 えている。

 火山国あるいは大陸プレートが交差する狭い国の日本は、真っ先に原発の危険性を認識して、脱原発への道を探るべきである。日本がいろんな意味での幅広い技術大国である。

 11042604 困難な課題をつくつけられると、必ず克服する道を見つけるであろう。安易に原発に依存した過去を反省するべきである。

 日本でも27日(日)に東京で反原発デモが呼びかけられている。どれほどの人が集まるか、そしてマスコミがどの程度の報道をするか注目したいところである。

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官僚体質の東電

2011-04-26 | 原発と再生可能エネルギー

 今ごろになって、 放射能飛散予測が示された。都合の悪いことは、出来れば黙っていようとするのが、この国の官僚志向である。都合が悪いのは、お役人にとってであって、国民にとってではない。ばれるまで知らぬ半兵ぇを決め込む。

 その結果として、なるべき事故を過小評価して、なんとかその場を取り繕うと必死になる。これは少なくともリスク対策としてあってはならないことである。最大評価する畜産の防疫基準とは大違いである。

 東電、官邸、安全委員会、評論家、学者の全てが、最小評価を繰り返している。昨日の北海道新聞の、金子勝氏の「暴かれた無責任体質」は、見事にこの辺りことを整理している。引用文献は割愛するが、それらのことを列挙して見る。

 福島原発は津波以前に「冷却材喪失事故」が起きていた疑いがある。地震当初のデーターが出ていない。津波でやられたが、地震には耐えたという彼らの論理が、ここから引き出された。

 海水注入は異常値が示されたかなり時間が経ってからやられている。これに関しては、全く思考停止の、自衛隊ヘリの空中散布の失敗、機動隊の放水車消防車ともに失敗。何の予備演習もなく知識も持っていなかった。

 何の根拠も示されず、原子力安全委員会が突如レベル5から7に上げた。マグニチュードも何度かあって9に格上げされた。そして東電も原子力安全委員会も原子力学会も、「想定外」の大地震による津波のためとした。

 「想定外」の地震はこの1000年少々の間に、3度はあったようである。想定外にしなければ、原発は作れなかったことがうかがえる。恣意110426的で作為性のある、見込みがうかがえる。

 電力会社幹部には当然のように経産省出身者がいる。経産省は保安院を通じて規制をかける一方で、同じ庁舎内の資源エネルギー庁舎内で振興策を打ち出す。つまり同じ仲間が、振興しチェックするのである。

 原発安全神話を作り出した、メディアも同じである。報道統制の事実には夥しいほどの資料がある。電力会社は巨大なスポンサーとして、多くの芸能人やスポーツ関係者を抱き込み、安全を吹き込ませている。

 そして、海外メディアが放射能飛散の予測データーを出しているが、ほとぼりが醒めた今ごろになって、数千枚の予測図の内の2枚をようやく開示した。

 こうした官僚体質は、水俣病についてもあるいはその後の多くの、政府に責任がかかるような事件の全てについて、同じことが言える。出来れば最小限の、資料開示で終わらせたいのである。

 官邸の発表が信頼されず、多くの国の大使館員が退去したり帰国するのも当然である。

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統一地方選挙で思う

2011-04-25 | マスコミ報道

 昨日統一地方選挙の後半戦が行われた。この選挙は、戦後全く問題がなく経過した地方の自治体で、変革を嫌う穏健な保守的なところが多い。最も身近な選挙で、通常は従来通りの結果になることが多いものである。

 統一地方選前半と異なり、今年は何か異なることが多かった。北海道では、函館や滝川それに芦別市では現職が落選している。町村選挙でも、斜里や沼田町で現職が落選している。最も強いといわれる 2、3期目でも、現職が落選している。

 全国唯一の財政再建市である夕張は、小泉チルドレンとはいえ元衆議院議員を、全国最年少の青年が破った。自Yuubari民、公明、みんなの党の推薦で盤石であったはずである。少なくとも田舎の感覚では従来あり得ないことである。

 今回の選挙から見えてくるものは、地方あるいは田舎も何かしら閉塞感を打破したい、積極的な力が働いているのではないかと思われる。従来は極めて保守的な人たち、変革を嫌う人たちが流れを変えたのではないか。

 とりわけ夕張の投票行動を見て驚いた。30歳の若者を圧倒的に支持したのは、高齢者であった。60歳以上の7割が投票している。この人たちは、町を抜け出すこともできない、本当の意味で夕張のことを考えている人たちである。

 福島原発を誘致したのも、原発が金を持ってくるからにほかならない。原発を望んだ人がいるわけがない。地方は産業が疲弊し金がなくなると中央におねだりして、事業を持ってきた。そのツケを存分に味わったのが、夕張である。

 おねだりは、政治家であり官僚である。こうして誘致したひも付きわけあり事業は、結局は交付金など一時の金が底を尽くと、わけあり事業の撤退が起きて、更に地方は疲弊するのである。

 こうしたことを目の当たりに見てきたのが、高齢者である。良い時も凋落した時も、彼らの目には焼き付いているはずである。

 根拠の薄い、若者なら何かやってくれるだろうに、未来を託したのである。

 更に無投票選挙が、議員も含め非常に多くなっているのである。なり手がいなくなった。名誉職として、何もしなかった議員連中がその存在意義を、かき消してしまったのである。どの市町村議員も、現在の半数以下に減らすべきである。

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こんな時だから

2011-04-23 | 原発と再生可能エネルギー

 知人のブログで紹介があった、とても心打たれる歌である。千と千尋の神隠しの中で歌われた曲である。

 歌っているナターシャ・グジーさんは、チェルノブイリで故郷を失った女性である。

♪繰り返すあやまちのそのたびごとに ただ青い空の青さを知る・・・

♪悲しみの数を言い尽くすより 同じくちびるでそっと歌おう・・・

♪生きている不思議 死んでゆく不思議・・・
http://www.youtube.com/watch?v=xQJog0rs7Eg&feature=related

 私たちは何度な事過ちを繰り返すのだろうか。

 その都度悔い改めるのはポーズだけなのだろうか。

 原発は人ののど元を過ぎるのを待っているのである。

 安全なものなら自らの近くで稼働させるべきで、膨大なカネをバラ撒いてまで引き受けるところを探す必要などないはずである。

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宮崎口蹄疫から1年

2011-04-21 | 獣医師

 早いもので宮崎県で口蹄疫が確認されて、今日で1年になる。終息宣言から半年近く経った。一見宮崎では、口蹄疫を克服したように見える。

 しかし、口蹄疫発症農家の8割が再開を希望していたが、現実には半 数がやっとの状態である。彼らが再開に踏み込めないのは、TPPをはじめとする農業への不安である。

 福島原発事故の当事者、東電を見ていると宮崎の畜産農家は良くやったと思う。東電が事実を小さく小さく評価しようとする、恣意的な内容110417を発表し続けているが、口蹄疫では全く逆であった。

 可能性のあるものはすべて排除して、結果を出している。リスク評価11041701の姿勢が根本的に異なる。

 お隣の韓国では、4月5日にやっと終息宣言できたが、4月17日 に慶尚北道の永川市で、ワクチン接種後の豚の発症が確認された。また振り出しの戻ったのである。

 韓国では12月の再発してから、豚332万頭、牛15万頭を殺処分している。膨大な数の処理を行ってきた。韓国の北半分が感染地域となっている。

 北朝鮮では、VOA(ボイスオブアメリカ)の発表によると、1月までに豚1万267頭、牛113頭が確認されている。FAOの調査によれば、3月には300頭近い牛、27頭の豚の発症が確認されている。そのうち4頭が死亡している。

 北朝鮮にワクチンなどの支援を、FAOは世界各国へ協力を要請したがどの国も応じていない。

 北朝鮮での、口蹄疫の発症は極めて危険である。韓国の口蹄疫も、この国が原因である可能性が高いからである。

 宮崎県では、1年目に当たる今日防疫訓練が行われている。原発とは質が異なるが、宮崎県の対応や畜産関係者の対応は見事であったと、朝鮮半島の出来事や原発事故を見て感じるものである。

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9.11と福島原発事故

2011-04-20 | 原発と再生可能エネルギー

110419  何処が違うのかしっかり聞いていないと、昨日の報道との区別がつかない。汚水の流れなど、ミリ単位で我々が知ってどうする。言い訳ばかりのような、 東電の福島原発事故報道である。

 工程表が発表されたが、目安として彼らが必要だったのかもしれない。内容を見ると工程の根拠は薄く、どう見ても願望が強く織り込まれた内容である。

 今後の対策であるが、電源の確保や地震に強い建築にしなければならないとか、末節の討議ばかりである。当面の課題としては取り組まなければならないことではあかもしれないが、原発そのものを論じていはいない。

 海外では、あの中国でさえ原発の存在そのものを、世論が問うている。最大の原発建設国家、中国は見直すつもりなどないようである。001

 インドでは、反原発のデモで20人もの死者が出ている。韓国では最も古い原発の廃炉を決めた。ヨーロッパでは盛んに、FUKUSIMA原発事故に学び、存続そのものへの論議が終わることがない。

 25年目のチェルノブイリではシェルター建設に取り組んでいるが、日本の、FUKUSIMAのことばかり論じられている。

 翻ってこの国をみると、風評対策や耐震性や電源の問題に終始するとても情けない姿が浮かび上がってくる。

 まるで、アメリカが9.11同時多発事故以来、テロ対策に終始する姿に重ねあわされる。テロ対策をより強固なものにするのは、当面の対策ではある。しかし、なぜ9.11テロが起きたかを論じていないのである。それでいて、無根拠のイラクやアフガニスタンを攻撃する。

 アメリカは何故テロが起きたのか、彼らが身を呈し命をかけてまであんな事件を起こしたのか、全く考えることがない。

 東電福島原発事故も、対策ばかりが討議され、地球上で核融合を人の手で行う危険性などや、原発を稼働することへの本質論など知らぬ顔である。

 いや日本でも、かなりのところで反原発運動が行われているが、マスコミはそうしたことすら報道しない。週刊誌の方がよほど健全な討議を行っている。

 これでもより”安全な原子力発電所”建設を、造り続けるのであろうか?。

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キナ臭い復興構想会議

2011-04-19 | 原発と再生可能エネルギー

 菅直人が「東日本震災復興構想会議」を立ち上げた。14名のメンバーを見ていると、キナ臭いことこの上ない。110414

 議長の五百旗真氏は小泉純一郎に近く、議長代行の安藤忠雄氏は石原慎太郎に近い。かつて自民党政権内で処遇されていた人物が散見される。6月末には第1回の提言をしたのとのことである。

 早速出てきたのが、震災増税である。いきなりジャブならまだしもカウンター攻撃である。増税の中身は見えないが、一旦増税するとどうなるかはっきりしている。NHKの世論調査によると、震災増税賛成32%、反対26%、どちらでもないが38%と、お人好し日本人の面目躍如たるところか。

 復興構想会議から、原発は外されるようである。人災であるから別扱いになると言うなら解らなくもない。手がつけられないと言うのが本音だろうか。

 早くも、復興バブルを目当てに企業が動き出している。この辺りに食らいついていると、当分食えるだろうと言うことである。

 震災を手玉に政局を動かしているのが、菅直人である。復興の建前からは、野党も迂闊に反対できない。これを見越しての、このメンバーの選定である。震災がなければ、とうの昔になったが3月政局すら乗り切るのも危ぶまれた、菅直人である。

 震災当初は、岩手出身で地元に絶対の支持がある、小沢一郎を復興特命大臣にとする話もあったが、菅がこれをもみ消した。今更党員資格をはく奪した政敵を、ひな壇に上げるような寛大さは彼にはない。

 それに今回の、統一地方選挙の民主党の惨敗である。都知事選でも名古屋補欠選挙でも、候補すら立てることのできない政権与党である。通常なら彼はとの昔に失脚しているはずである。菅にとって、震災様々である。

 そうした流れの延長上に、復興構想会議がある。震災を巧みに政局として取り入れ、延命に必死の菅直人である。

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キューバの未来を決定するもの

2011-04-18 | 政治と金

 キューバが共産党大会を16年ぶりに開催した。世界には社会主義国と、「自称」する国家が4カ国ある。中国、北朝鮮、ベトナムそしてキューバである。唯一、平等主義を掲げ国民の、80%が国家公務員For_cuba_190(国営企業労働者)の国である。

 キューバとほぼ同義語ともいえる、1959年キューバ革命の指導者フィデロ・カストロが身を引いて5年になる。弟のラウロ・カストロがひきつでいるが、この間に世界経済は悪化の一途をたどった。

 キューバ経済を支えていた、ニッケルと砂糖の暴落がこれに追い打ちをかけている。国民の実質所得は、10年前の4分の1に落ち込んでいる。

 キューバ革命以来、近接する巨大国家アメリカの経済制裁を受けな110418がらも、ソ連など東側の支援を受けて息を繋ぎ、社会主義国家崩壊後もカストロにもとに、国家体制を維持してきた。

 強烈な革命第1世代が支えることで、後継者が育ってこなかった。フィデロを名実ともに引退させ、ラウロが後を継ぐことになるようであるが、世代交代の人事が大きな意味を持つことになる。

 数年前から、規制緩和に取り組み国営企業労働者を50万人解雇した。平等主義に慣れたこの国での規制緩和は、格差問題と不安定要因になっている。

 1千万都市を、循環型の有機農業で支え、ある意味未来を先取りしているともいわれるキューバ農業である。アメリカの経済制裁で苦渋の選択とはいえ、最も社会主義国家的と言われる体制を維持してきた。

 平等主義とカストロなど第1世代の指導に慣れた国民が、経済とともに政治をどのように次世代が担って行くかが、キューバの未来を決定することになる。

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原発の事後処理とその行方

2011-04-17 | 原発と再生可能エネルギー

 原発の後処理がどうも納得がいかない。今日(17日)東電は、原子炉110417 を安全な状態に冷却処理するまで、6~9カ月かかると発表した。

 残念なことに、地元住民や自治体は彼らの言葉を信用していない。願望でないかとか何を根拠にしているのか解らないという、覚めた反応が圧倒的である。

 これまでの無責任な態度を見ていると当然である。未だに冷却すら思うに任せないまま、冷却水の状態ばかりを延々と説明する。こんな状況で、終息の期限を示されてもだれも信用しないのは当然でもある。

 工程表を見ても、施設内に起きていることの詳細が解っていない現110417_2在、この取り組みの進捗状況は誰も解らないであろう。

 被害者補償の算定が、経済産業省がやることになっている。この省は原発の推進を中心になってやっていたところである。いわば加害者であるが、事件の加害者が損害算定をするなどとは、一般社会では あり得ない。被害者の目線に立ってこそ、実状が解る言うものである。

 例えば、枝野官房長官は単純に、家畜を移動する費用も持ちますなどと発言し、酪農家に現状を知らないとバカにされていた。牛など移動して、持って行くところがあるわけないだろう。

 経済動物を、同じ仲間が汚染したままひき取るるわけにはいかないだろうし、公共牧場に今持って行けるわけない。第一搾乳施設などない。

 家畜の移動など、通常の人が出来ない。それなりの車や施設や経験者がいる。

 年が明けて、宮崎が大量に牛を買い始めたので急騰していた牛の価格であるが、3月になって価格が急落した。移動する家畜車が、震災で不足したのが原因である。

 多分くこうした机上で計画を建てる人たちには解らない問題が、原発処理に多く付きまとうことになるだろう。

 たとえ9カ月でも短いのではないか。この工程表を見ても、廃炉にするための作業とは書いていない。東電は未だに復活を考えているのであろうか。

  現場で懸命に危険を冒して作業する人の苦労には頭が下がる。しかし、戦場にいくら美談があったとしても戦争の称賛に繋げてはならない。

 原発は未来に負の遺産を残すrことになる、極めて危険な施設であることを、この事故で国民が一様に実感すれば、今回の事故の唯一の意味合いとして評価したいものである。

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忌野清志郎の反原発の歌

2011-04-16 | 原発と再生可能エネルギー

 20年ほど前の忌野清志郎の歌である。”サマータイムブルース”と”LOVE ME TENDER ”言う歌であるが、放送禁止になったとのことである。田舎に住む者にとってこうした情報は疎く、知人のサイトからの引用である。

 彼が死んで一年経つが、先ほどのNHKの追悼番組でも放送されなかった。放射能はいらない税金返せと歌っている。彼の感性の正しさを評価したい。

公共広告機構で使ってみたら如何。

http://www.youtube.com/watch?v=MIbrxhv_s_M&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=7E6huKlEjl0&NR=1

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チェルノブイリの現在

2011-04-14 | 政治と金

Photo_3   福島原発事故と同じレベル7のチェルノブイリは、現在どうなっているだろう。そして福島はどうなるのだろう。

 後10日で、チェルノブイリの原発事故から、25年になる。四半世紀が過ぎた現在でも、立入り禁止区域の30キロ圏外の、農産物から基Photo_2準値を上回る放射性物質が検出されている。先だってグリーンピースの発表によると、牛乳、キイチゴ、根菜などからウクライナの基準値を 超える放射能が確認された。

 環境からは、いまだにいセシュウム137は増加しつつある。

 周辺では子どもの甲状腺がんが多発し、背柱側わん症の子どもたちPhotoや、様々な奇形の子や白血病の発生が、圧倒的に多いのである。 25年経た現在でも見られるこれらの事実は、放射能が次世代まで、遺伝的破壊を及ぼし影響を続けていることが解る。

 事故直後に早々と、と言っても6カ月かかって建設された石棺で覆われた4号機ではあるが、高放射能下で急遽建設され老朽化が激しい。当時のソビエトとしては、最大の対策であったと思われる石棺化であるが、いまだに福島はそれにも踏み切れないでいる。ようやく、4基の廃棄を渋々認めたに過ぎない。

 会長は廃炉にすると明言したわけではなく、「廃棄せざるを得ない」と言ったに過ぎない。廃炉にする無念さが言葉のはしはし感じられる。こうした東電の無念さが、事故内容を小さく発表したり、今直ぐには問題が起きないとかいう発言をさせたりしたのである。

 何よりも、復旧対策として取り組んだ、初期対策から脱していないのである。

 チェルノブイリ原発は、石棺すら覆い尽くすドーム状のシェルターの建設にかかっている。建設費用の半額の、約700億円をEUにおねだりしている。

 チェルノブイリは30キロ範囲を立入り禁止にしたが、僅か30万人であった。福島はどれほどの範囲を廃墟にするかは解らないが、その10001倍にはなるであろう。

 それにしても、日本各地で1万人規模の反原発デモが起きているが、マスコミはこれらを報道すらしない。原発事故を懸命に隠すマスコミは、矢張り原子力行政に取り込まれていると見るしかないのであろうが、それにしても情けない。それは、原発でたんまりお金を落としてもらっている、当該自治体にも言えることである。

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レベル7を理解し責任ある態度を

2011-04-13 | 原発と再生可能エネルギー

 原子力安全保安院は、INESの評価に基づき福島原発事故を、レベル7に格上げした。概ね世界各国からはこの評価アップについては、公表のようである。

 未だに、原発推進派は世界最悪にの原発事故の、「チェルノブイリとは異なる」と言い続けている。それは事故の質が異なるだけであって、110413十分に危険であることには変わりはない。

 放出放射能が、520万テラレクベルに対し、FUKUSIMAは37万テラレクベルであり、10分の1にも満たない、死者も出ていないと言うのがその理由のようである。

 しかし福島は、4基の事故であるし一月を経てもなお終息に至っていない。汚染した冷却水の処理は未だに未解決である。事故は、拡大している可能性すらある。当時のソビエト政権の、対応の緩慢さと情報の閉塞性を、世界各国が厳しく指摘した。翻って日本はと言えば、無人航空機による観察を2日後に、平地の観測は8日も経ってから行う始末である。何より、東電が全ての資料を公開しているとは思っていない。

 原発事故の深刻さは、一国や地域に限定されるものではない。レベル7の責任はしっかりと、世界に向けて果たさなければならない。

 その最も基本になるのが、情報の公開である。当初は発表される資料の全てが、東電側によるものばかりであった。いわゆる通産省・東電・安全委員会・マスコミ・有識者など“原子力村”は、もたれ合う関係にある。

 お互いに、原発を推進する立場にあり、国の原子力行政の恩恵を享受する人たちの集まりばかりの資料では、信用する方が無理と言うものである。

 通産官僚や自民党に逆らった、佐藤栄佐久元福島県知事のように、特捜部に西松建設の贈収賄事件をでっち上げられて、失職することになるのである。

 英国の科学雑誌「ネイチャー」は、福島原発の廃炉・放射能処理には100年かかると予測している。未だに廃炉へ未練を残す東電が、当初から廃炉を前提に取り組んでいれば、もっと迅速な対応が可能であったはずである。

 アメリカの廃炉への協力を、早々に菅直人は断っている。核兵器保有国には、放射能処理に関する様々な対応経験がある。日本では、社民党以外原発反対を掲げてはいない。国会で、廃炉とその後の処理について、真剣に追求する政党がいない。

 無念を抱いたままで、廃炉を検討できるわけがない。未だに世界各国の廃炉処理の支援すら仰いでいない。

 レベル7の事故当事国のやらなければならないことは、人類が共有する大気と海洋と水を汚さないための、真剣で待ったなしの対応である。未だにその姿勢すら見えていない。

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誰が責任取るのか?

2011-04-12 | 原発と再生可能エネルギー

 知人から下記のyoutubeのサイトが紹介されました。気の弱い方は見ないでください。

http://www.youtube.com/watch?v=-kNVWIdWpG0&feature=player_embedded

 畜主が放棄した牛舎では、育成牛ばかりなので巣が、多くの牛が死んでいます。苦悶の痕がないことなどを見ると、脱水と餓死によるそれほど時間のかかっていない死に方です。

 この子たちを殺したのは誰か?畜主は戻れないのかもしれない。人には避難を命じても、家畜にはそれが出来ない。

 扱う主がいなくなって、人によって育てられる運命の家畜たちは、死を待つばかりのようである。

 非情な原発を怨んでも、それとて人間が作り出したものである。人間の身勝手さがここにある。

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羅臼港

春誓い羅臼港