ウィキリークスもやったものである。イラクでアメリカ兵士がまるで動物を撃つように、人を平然と射殺するなど、映像で厳しくアメリカの不法行為を暴いていた。あの爽やかな告発とはかなり質は落ちるものの、今回の25万点もの、アメリカ外交文書の暴露は、それなりに意味がる。
ワイドショー的であるが、所詮外交はこのようなレベルで駆け引きをしているのだと思えが良いので ある。世界各国政府は不快感や無視などで対応しているが、これは偽物だとは誰も言っていない。私語に近い言葉で各国要人を酷評している。主だったところを書き出してみた。
北朝鮮の金正日は「肉のたるんだ老人、脳卒中の結果精神的にも肉体的にもトラウマを背負った」、イタリアのベルルスコーニーは「無能で空っぽ」、ドイツのメルケル首相は「リスクを避け、創造性に乏しい」、ロシアの首脳を「バットマンがプーチン首相、メドベージェフ大統領が相棒のロビンを演じている」、イランのアフマディネジャド大統領は「まるでヒトラーだ」、フランスのサルコジ大統領は「怒りっぽい権威主義者」、イスラエルのネタイヤフ首相を「約束を決して守らない男」、リビアのカダフィ大佐は「ウクライナの看護婦とロマンチックな関係にあり、彼女がいないと何もできない」、アフガニスタンのカルザイ大統領は「極度に弱い男、事実に目を向けずに、突飛なことに動揺する」等など。
この他欧州のアメリカの核配備計画を暴露してもいるし、イランのハメイネ師の末期がんの事実などもある。興味あるのは、6者協議の日本について「拉致問題に固執する日本は、解決する能力はないのに破壊する能力だけは持っている」という発言である。なるほど。
上記の要人に対する内容も、上手い表現だと思えることばかりである。外交を茶化すことはやるべきではないが、こうした暴露に対する当事者の不快感は理解できるが、事実であることには変わりない。アメリカはアサジン氏を指名手配するだけではなく、自らの脇の甘さと杜撰な外交を反省するべきである。