そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

末期的状況のアフガニスタン

2010-07-31 | 政治と金

9.11当時多発テロを受けて、ブッシュが先ず攻撃したのがアフガニスタンである。タリバン政権をテロの首謀者ビン・ラディンを匿っている、あるいは支援する政権として、ブッシュは攻撃したのがアフガニスタンである。その後何の関係もなかった、イラクを攻撃し中東をさらに混迷する戦乱の地域にしてしまった。

ブッシュの負の遺産を引き継いだ、オバマは何とかイラクから手を引き、今またアフガニスタンから撤退をスケジュールに組んでいる。そのアフガニスタンのアメリカ傀儡政権のカリルザイが、パキスタンと手を結びアメリカに反目し始めている。

パキスタンはタリバンの仲介役としてカルザイに接近している。7月26日にISAF(国際治安支援部)軍の誤爆で、民間人が52人も死亡した。パキスタン外務省はNATOに撤退を望むとコメントしている。オバマは悪口を言われた、現地の最高指揮者マクリスタル司令官を解任した。

アフガニスタン戦はこれまでアメリカが係わってきた最も長い戦争になっている。アメリカ軍は7月に66人も死者を出している。これまでの9年間で最大の死者である。ロシアに当てつけで出兵しているとされているポーランドも撤退を表明した。ドイツも同様に撤退の方針である。オランダ軍は8月1日に撤退を開始する。世界的な厭戦ムードの中にある。

オバマが交渉を望んでいた良心的なタリバンは、こうした動きを見て彼らが撤退するのをひたすら待つだけで、呼びかけに応じようとしない。米国防総省が作成したアフガニスタン戦争に関する文書を、「ウィキリークス」が25日、公表した。アメリカの失敗を克明に述べていると、イギリスの、ガーディアン紙が報じている。

アメリカ政府は情報漏えいが兵士の士気や作戦に影響すると発表し、事実上内容の正確性を認めている。アフガニスタンでは、アメリカはもとより欧米軍に対する不信感が強くなり、勢いを増したタリバンが結局復活することになる。ブッシュの目論見も、オバマの一見穏健と思われる増派、撤退もことごとく失敗して、アフガニスタンには混迷が残るだけになってしまう。

欧米はアフガニスタンで何をしたのか、英国やオランダが行ったようなイラク同様に検証するべきである。そして、インド洋上で給油するとテロが減ると言った日本も、アフガニスタンで給油がどんな成果を治めたのか検証するべきなのである。

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信念を曲げた法務大臣

2010-07-29 | 死刑

今回の参議院選挙で落選し、すでに9月の民主党大会後の組閣で去ることが決100728 まっている、千葉景子法務大臣が死刑執行を行った。彼女は、死刑廃止論者である。就任の記者会見でも、死刑に対する姿勢を質問されている。何かいい加減で生半可な回答を行っていた記憶がある。

法の遵守は解らなくもないが、何か唐突な感は否めない。彼女の踏ん切りとして、死刑執行に立ち会い命が消えるのを確認したことや、その後の会見で、国民的議論の契機にとか、処刑場の公開などを指示している。信念を曲げた、彼女のせめてものささやかな抵抗であろう。

民主党政権になって、つまり千葉大臣になって初めての死刑執行である。鳩山家の二男坊ちゃまよりはましかもしれないが、何故彼女がと思われる。今回の執行で更に、死刑の存続について議論が深まるとは思えない。話題になっただけで終わる可能性の方が高い。

死刑廃止議員連盟の会長である、亀井静香のコメントが正しい。「議員が日ごろ行っている言動、信念とかけ離れたことを簡単に行う、これでは国民の信用が得られない」と彼はコメントしている。その通りである。

日ごろの言動と大きく異なったのは、鳩山由紀夫の普天間問題である。その他何かと野党時代とは異なる発言や行動を、民主党議員に多く見られる。野党時代とは異なったのは解らなくもないし、時間的に取り組むことが難しい問題もたくさんあるだろうが、説明もなく簡単に変えてしまう。

菅首相が、新たな安全保障と防衛問題を発表しそうである。ここにも大きな前言撤回があるものと思われる。

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味をしめたか辻元清美

2010-07-28 | 政治と金

社民党の辻元清美が離党した。それなりの兆しはあったが、端的にいえば国交省副大臣を経験した味が忘れられなかったのだろう。これまでは、市民運動から万年野党に所属していては、とても体験できなかったことに味をしめたのだろう。

離党会見で、言葉は多少違えてはいるが政権与党の旨みをたっぷり味わった実感を語っている。とりわけ前原の下での国交省の仕事についての、個別の案件については一定の評価を与えなければならないこともある。しかしながら、政権与党の味が忘れられないのが正直なところであろう。

辻元のような感覚は、多かれ少なかれ民主党議員の多くが感じていることであると思われる。政権交代のお題目を達成はして見たものの、各省庁に入ってみて官僚を動かす快感を味わったのだと思われる。どのように言い訳しようが、現実自民党化しつつあることを見ればわかる。

これと逆なのが、国民新党である。政権与党の旨みを元から知っている彼らは、居直りながらも政権離脱などすることがない。国民新党に理念なそなく、小泉に対する怨念しかないからである。

辻元が抜けることによって、参議院選挙で大きく減らした得票をさらに失うことになるいであろう。衆議院小選挙区からは3人しかいなかったが、これで二人になった。辻元には選挙の不安もあったのだと思われるが、社民党は将来の幹部を失うことになった。

唯一の護憲政党としての社民党の消滅は不安である。かつて共産党は9条の撤廃と人民軍の設立を訴えていたので、正確な意味での護憲政党ではない。EUの多くの国が、社会民主党か少なくともそれに近い政党と連立を組んでいることを思うと、日本の動きに不安を感じるものである。

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選挙にも使われていた官房機密費

2010-07-26 | 政治と金

使用内容を公開しなくてよい官房機密費が、どうやら選挙に使われていたらしい。12年前の沖縄選挙は、現職の大田昌秀氏に対し、自民党の支援を受けた稲嶺恵一氏との熾烈な知事選挙となった。

普天間基地を県外にと訴える大田氏に対し、県内で受け入れて産業振興の起爆にと訴える稲嶺氏と、保革激突のはっきりした選挙であった。絶対に負けられない自民党は、稲嶺陣営に官房機密費を約3億円出したとのことである。当時の小渕内閣の、官房副長官の鈴木宗男氏がテレビのインタビューで答えている。

官房機密費とは、国家の機密に関することで、公にするには問題のある場合に支出されるのが、本来である。鈴木氏の証言は更に、機密費は閣僚の衣服のために使われていたとか、旅行に出かける時には数10万単位でそっと渡していたとのことである。断った人はいないと証言していた。

自分たちの小遣いに使うならまだいいだろう。不法ではあるが、かわいい罪のない話といえなくもない。ところが、こうした政権与党のために使われたのであれば、民主主義の基本である選挙の基本が揺るぎかねない。しかも、稲嶺氏は当選した。大田氏は凄まじい資金力の差を感じと当時を振り返る。

官房機密費が正常な目的に使われるなら、あっても良い資金ではないかと思われる。しかし、『機密』を良いことに使いたい放題であったことは許されることではない。

この大田、稲嶺の知事選挙の争点が皮肉にも普天間基地の移転であった。民意を反映しない結果となったのであろう。いまだに決着しないどころか、大田を推した民主党であるが、官房機密費を選挙資金にした稲嶺が当選したのも皮肉な話である。政権与党となった、民主党は稲嶺の案に落ち着かせようとしている。

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僻地に無関心な地デジ

2010-07-25 | 政治と金

後一年で現在の地上アナログがなくなると、大騒ぎである。騒ぐのは放送する側だから、言いたい放題である。確かに画面はきれいになるし、情報も盛りだP7_pamphlet_11_2 くさんである。見る人も参加できるようだし、良いことずくめの宣伝である。

ところが、地方は結局は置いてきぼりである。最近売られてる携帯電話は、希望しなくてもワンセグがついている。ところが、当地ではほとんど見ることができない。一般のテレビと異なり、小さな携帯電話では無理なのかもしれない。わが町の中心地域に行ってみても、とぎれとぎれでしか見ることができない。

一般家庭でも、放送局が飛ばすアンテナの方向に障害物があると、見ることができない。光ケーブルを使っているところもあるが、思うようにならないようである。町内では、裏の木をズッパリと切ってしまったところもある。

先日羅臼の狂犬病注射に歩いたが、ここは悲惨である。知床半島の稜線を北東部に持つ、細長い町である。沢毎に町が出来たとびとびの町である。数個地デジの中継点があると聞いたが、それでも町の3割は見ることができにとのことであった。僅か6000人の町である。後幾つ立てることになるか解らないが、非効率極まりない。極端なところでは、20戸で一つ必要になることもあると聞いた。

地デジは、古い受信機では極めて鈍い。スイッチを切り替えても、3秒もかかったりする。情報も限られたものしか得られない。それに操作が複雑である。早く地デジに対応した人にとっては、地デジの恩恵を受けることがない矛盾が生じる。

何でも効率よく進めるということは、少数派の人々に我慢してもらうということになる。我慢しきれないのが、農業の差別であり自衛隊や海兵隊などの演習である。

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タバコの販売禁止を

2010-07-22 | 政治と金

私の兄が肺がんで死亡した。遠隔地であることもあって、また縁戚者が少ないこともあって、発病からの数年間は何度も入院などにつきあった。肉体的にもきつかったし、精神的にもきついものがあった。兄の病因はタバコである。たばこが原因の肺がんによる死亡である。

肺がんのの末期は悲惨である。意識があり呼吸器以外は正常な状態で、呼吸できない苦しみは表現し難いものがある。冗談好きの兄は、意識が亡くなる直前 の、「何か欲しいものあるか?」との質問に、苦しさの中にも「酸素」と答えた。笑うに笑えない末期の言葉である。

タバコを45年間吸い続けた結果、先ずCOPDになった。肺気腫と呼ばれている。肺の肺胞と呼ばれるブドウの房のようになっている、先端が脱落していく病気である。脱落するために回復することはない。進行性で不可逆性の反応である。気管を多少広げる薬剤を使う程度でしかない。これは明らかにタバコが原因である。

更に気管の下部になる気管支の、タバコの煙を直接受けるところに、がんが発生した。COPDとのダブルパンチである。外科処置は不可能の状態と判断された。兄の入院病棟には、常時100人近い肺がん患者がいる。彼らのほとんどはタバコのよるものと思われる。喫煙を希望する人は、この呼吸器病棟に来てみるが良い。喫煙が愚かな行為であることがすぐ分かる。半年後には患者の半分は入れ替わる。

Photo兄の部屋は煙草のヤニで黄色く黒ずんでいた。壁もカーテンも家具一切がヤニで黄色くなっている。ものをどかすとそこだけ白い。喫煙者の肺も同様である。これほどまでにはっきりしているタバコを販売することは犯罪行為だと思われる。

タバコを1000円にしろと以前述べたことがあるが、やはり販売禁止にするべきだと、肺がんで苦しむ兄の死を見つめて痛切に思った。

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鳥インフルエンザと口蹄疫の功罪

2010-07-21 | 獣医師

もうすでに大方の方は記憶から遠のいているであろうが、ひとしきり大騒ぎした“鳥インフルエンザ”があった。無機質で巨大な鶏舎には、何万羽も飼育されているニワトリがいることを初めて知った、一般の人が多かっただろうと思われる。毎日食べる卵がこんなところで生産されているので、さぞかし驚いたことであろう。

Photo 人にも感染するなど変異株の恐怖や、パンデミックが起きるかもしれない、渡り鳥が運んでくるかもしれないなど、本来このウイルスによる怖ろしさの警鐘よりも、身近に見る卵の生産様式を知る機会となったことの方が大きかったように思える。ニワトリは地面を歩き何かを突きながらコッコと鳴いて卵を産むことなどない。ニワトリは日本が輸入する穀物の、3分の1も食べているのである。

今年宮崎で起きた口蹄疫は、人には感染はしないものの畜産業界では最も恐れられている伝染病である。口蹄疫報道で、宮崎県が畜産王国であったことを知った人もいたであろう。殺処分される牛や豚が可哀そうだと、情緒的に感じた方もいたであろう。

いずれにしても、一般の人が畜産の現状を外見的とはいえ見る機会を持ったのは、畜産の元王と今後を考えるには、良い機会を与えたと言える。法定伝染病に感染した家畜は、殺処分されることを知る機会にもなったであろう。

日本の畜産は、輸入穀物を大量に給与することで畜産価格を下げてきた。人と競合する穀物を、先進国は大量に家畜に与える飼養方式を導入したのである。世界の穀物価格を上昇させ、貧国の人間が飢える一方で先進国の家畜たちは、多頭数飼育方式で、常にあらゆる病気の危険に曝されるようになった。

鳥インフルエンザも口蹄疫もの発生も決してあってはならないことであろうが、このことで自らの食について、畜産の在り方について日本人はもっと考えて欲しい機会を国民に与えたのではないか。

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鳩山由紀夫と安倍晋三の功罪

2010-07-20 | 沖縄問題

人間とは良くできたもので、安穏としているだけでは置かれている場所が解らないものである。無くなって気が付くということもある。あるいは、騒がれること200pxshinzo_abe_2006nov18で初めてその存在に気がつくことがある。その典型が、平和憲法と沖縄基地問題である。この二つを国民に考える機会を作ってくれたのが、安倍晋三と鳩 山由紀夫である。奇しくも、二人の祖父は首相を務めている。

安倍晋三は、極右翼的立場を祖父から受け継いだ男である。就任早々「美しい日本」などと、情緒的と思われるキャッチフレーズを用いながら、防衛庁を防衛省に格上げし、憲法改正に向けて国民投票法案を可決したり、日教組憎しで教育基本法まで手を出した。

この男が総理をやったおかげで、危機感を持った国民の間に「九条の会」が全国に雨後のタケノコのように出来てきた。憲法について、とりわけ9条について大きな論議が起きた。ひとえに安倍ボンのお陰である。

鳩山由紀夫は、「友愛」なる同じく情緒的な概念を政治理念として掲げた。安Photo倍ボンと違って、この男には理念がなく、誰にも嫌われたくない態度で終始し た。

鳩山が、普天間をどうしたら良いのか解らないままに、あれこれ思い巡らしたのだろう、結論が引き出せないまま時が流れた、自らが設けた不要の時間設定の呪縛から逃れることができなかった。その結果、国民は思わぬもらいものをした。

マスコミがこぞって、沖縄基地を取り上げたのである。おそらく自民党政権がこのまま続いていれば、沖縄の基地はこれほど騒がれることもなかったであろう。国民もその存在について考えることもなかったことになったであろう。沖縄基地問題を考えるいい機会を、鳩山は設けてくれたことになる。

二人とも決して後世に評価を受ける総理とはならないであろうが、世間知らずのために、あるいは思いつくままの言動は混迷を極め短命首相で終わったが、おかげで国民はいろんなことを考える機会を貰ったことになる。

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ねじれ国会もいいのでないか

2010-07-19 | マスコミ報道

国会が衆参でねじれ状態にあると、報道は面白おかしく書き立てているが、これまでの日本の政党のあり方が幼かったのだともいえる。所属政党の決めたことは何が何でも賛意を示し、他党の意意見には、はなから否定してかかる。これは、与党が衆議院と参議院どちらでも必ず多数を占めていた、戦後のしばらくは除きかつてなかったことである。

与党と野党と言う縛りを前提に取り組んできた国会運営が、民主主義の成熟を遅らせててしまったと言える。もうひとつ悪しき慣行として、党議拘束がある。党内で決めたことは何が何でも従えという、日本特有の”おらが党”なる帰属意識が党議拘束の根底にある。この党議拘束を巨大化して、議員に押し付ける結果になったのが、小選挙区制である。

小選挙区制度の下では、党の意向に逆らって出ることができなくない。一人しか公認されることがない。更に、政党助成金を党が管理する中で、とても党の意向に逆らうことなどできない。自らの意志を主張できない、持たない国会議員ばかりになってしまう。

選挙に勝つためならなんでもやる。デタラメをおうが夢物語を主張しようが特定の団体のいいなりになろうが、何としても議席を得た党が与党になる。小沢一郎の手法がここにある。幹事長が全てを掌握し、配下に置く手法である。

今回のねじれ現象は、こうした従来の形、国会の在り方を見直すいい機会である。ヨーロッパに限らず、どこでも政党相互の妥協や案作成に論戦や論議は常態である。

最初から、与党や野党との枠の中でしか論議できないのは、与党や野党の経験しかない政党の未体験ゾーンに差しかかっている。政党の立場しか主張できない未熟な日本の政党は、国民を優先できない。今日本の民主主義が転換点に立っていると言える。

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自民化する民主、民主化する自民

2010-07-17 | マスコミ報道

事実上初めての予算作成に向けて、民主党政府は各省庁に概算要求の提出を命じた。この概算要求は、シーリングつまり天井という意味であるが、欲しい金額の上限を提示を意味するものである。しかも、各省庁一律一割削減である、これは自民党政治が、官僚主導で行ってきた官201007134059731n_2僚を官僚たらしめる、悪しき慣例そのものの復活である。

しかしこれを撤廃した結果、鳩山政権は90兆を越える水ぶくれ予算を執行することになってしまった 。この経験を菅首相は教訓としたのであろうが、一律削減は前原国交大臣の発言の、すでに削減をしているところから不満が出る、努力したところとそうでないところを峻別しない、一律削減は自民党時代の官僚手法そのものである。適当にサボっていると方が得をする。

官僚はこうした結果 要求は欲しい予算の最大限の提示となり、一律削減は本来仕分けが必要な内容の検討など論外となり不要物が何時までも残ることになる。省庁間の綱引きと、省益優先予算となる。民主党が官僚復権で次第に自民と化している。

その象徴が国家戦略局の事実上の廃止である。設置法案が国会を通過する見込みがなくなったことを受けての対応であるが、菅政権のこれから先を見る格好の材料である。

一方の自民党は、直近の民意を踏まえよなど解散要求や議長人事を巡っての要求は、少し前の民主党そのものである。こうした二大政党の類似化、あるいは接近による犠牲者は選択幅をなくした国民である。政治不信の最も大きな理由となっている。

今回の参議院選挙の一人区をみれば解るが、こうしいつた動向は小挙区制が引き起こした結果であると言える。僅かでも対立候補を上回るための大衆迎合主義(ポピュリズム)に走る。政党にもご機嫌を伺っての公認を頂くことになる。大局を捉えた政治家が育つはずがなく似するのも当然である。

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みんなの党に未来はあるか

2010-07-12 | 政治と金

今回の参議院選挙で、民主党は負け自民党が勝ったように報道されるが、比例区の得票率に見られるように、決して自民党が勝ったとは思えない。確実に敗100712 北したと言えるのが、共産党と社民党とそれに国民新党やたちあがれや改革や創新などである。小党が敗北する中で、みんなの党が一人勝ったのである。

それではみんなの党に未来はあるか、将来政権をとる政党にまで成長するかといわれると、それはノーである。みんなの党は、公務員改革と経済成長路線を唱えるだけの政党である。自らが、安倍内閣で公務員改革担当大臣で官僚と旧勢力に押し切られ、ぶら下がりで泣いた一途な男が、自民党を飛び出して結党したのは立派といえる。父親譲りのパフォーマンスも人を引き付ける。

党首の渡部善美も言う通り、みんなの党は政界再編を睨んだ時限政党でしかない。そのため、外交や福祉問題や年金などについては、ほとんど意見を持っていない。基本的には小泉政治を踏襲したい、新自由主義者の集団である。小さな政府と、規制緩和で経済成長すれば税収は増えるし雇用は増えるというのである。

自民党を飛び出た、たちあがれ日本や改革や創新党が同じく自民党を飛び出したが、ほとんど単一のスローガンしかもたないみんなの党は解り易かったのであろう。複雑な権力抗争からはじき出された、党幹部の意見など語らないのが功を奏したのであろう。民主、自民に行きかねた票の多くを集めたのである。キャスティングボードを握る立場に立てたことも、渡辺の思うところであったろう。とりあえず、みんなの党は当分の間台風の目にはなるだろう。

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これは民主の惨敗といって良いだろう

2010-07-11 | 内閣支持率

参議院選挙の開票速報が進んでいる。自民党の微増と、民主党の減少とみんなの党の進出が目につく。これは菅直人がもくろんだことが失敗したと言って構わないだろう。消費税を打ち出しElc1007112256089n1 て、自民党との違いを打ちけすことと普天間とカネの問題を封じ込めることを考えたが、却って反感をかう結果になったようである。

物忘れの激しいのが日本人の特徴である。自民党と民主党があまり変わらなくなったようになったのは、自民党が自ら行ってきたことを封じこんで、野党として立派に攻撃に徹するようになったからである。ある意味、民主党政権のふらつきは自民党政治の尻拭いでもある。普天間にしても財政赤字にしても、何よりも官僚主導の政権は彼らをのさばらせてきたのである。今更、民主党政権を、どのようなつらを下げて批判できるのだと思うが、彼らにそのようなメンツはない。

野党に徹することで、彼らはもたつく民主党政権を批判する材料を自由に手に入れることができる。政治とカネの問題の本質は、政治家が業者から金を貰い、政治家が業者に事業を持ってくる。それを官僚がお手伝いをするとするのが、政治とカネの問題の本質である。それを、全く異なる形での政治とカネの問題にすり替えたのは、野党になった自民党とマスコミである。

その典型が、道路でありダムである。巨大な利権構造がそこにあり、それによって生活する庶民もそこにいるのも事実である。この利権構造こそが問題であるが、それを公共事業が来なくて仕事のなくなる庶民を盾に自民党が反論を加える。奇妙な話である、かつてはなかった構造がここにある。

今後民主党政権は、特別会計に手を入れるそうであるが、自民党政権下では決してできなかったことである。参議院選挙の、国民の意向はこうした中長期の視点すら容認することのない、短絡な選択を行ったことになる。誰がこの国をここまでしたのか、官僚をのさばらせたのか、財政を悪化させたのか、自民党政権の行ってきたことを思い起こすべきなのである。

それにしても昨年衆議院選挙で落選した、小泉チルドレンが比例区で復活している。自民党がお礼の意味で公認したのであろうが、参議院の存在を考えさせられる出来事である。参議院議員を政党から外すか、入閣をさせないとかさせなければ、存在意義すらなくなってしまう。

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銃社会に見るアメリカの防衛思想

2010-07-09 | 平和

Photo アメリカのシカゴ市が設けていた銃の所持時禁止に関する条例が、6月28日憲法違反であると連邦最高裁で判断された。同様の判決は2008年に首都ワシントンが設けた銃規制に対しても下されている。これを受けて、リチャード・ディリー市長は、新たな銃規制法案を7月2日に市議会に提出し承認されている。

シカゴ議会が決議した新たな法案とは、一家に一丁の銃を認める、家庭内では世情補完すること、銃の登録をすること、更に銃を持つ場合は4時間の授業を受け1時間の射撃訓練指導を受けること、としている。我々日本からから見ると、至極当然のことである。

アメリカライフル協会などは、銃を持つことは自己防衛のために必要であると、新たな法案に対しても訴える方向でいる。安全は力でしかないというのであろうか。

現在アメリカでは、9000万人が約2億丁の銃を所持しているとされている。届け出の義務がないから当然推測の数字である。現実のはもっと多いかもしれない。更には、毎日80人の人が銃で死亡し、34人の人が殺人の対象になっている。だから、誰もが銃を所持するというのが、アメリカの自己防衛の思想である。

これはそっくり、アメリカの国家の防衛の基本となっている。銃を所持しないから攻撃されるのだ。自らを守るために銃を持つ。それを誰もが行っているのである。これがアメリカの基本思想としての安全保障の考え方である。

力の論理といえるが、シカゴのようなところが次々と出てくることを望むが、銃規制に反対の人たちが圧倒的に多いこともアメリカの現実を表している。

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特別扱いは疑問

2010-07-08 | 獣医師

宮崎の口蹄疫h問題で、宮崎県のそのまんま知事は、殺処分命令の下っている、種牛6頭を何とか助ける方向で考えたいと動いている。陽性牛でもないが、殺処分を前提にワクチン接種するべき地域の牛であった。ワクチン接種も受けてはいない。

畜主の感情的なことも理解できるし、今後の宮崎の復興に役立つという意見も理解できなくはない。しかし、同じような感情を持っていた多くの畜産業者は、健康でありながら100610も多くの自らの農場の家畜の殺処分に応じていたのである。圧倒的多数の畜産農家はこれを、防疫のためと割り切って(すっかり割り切ったかどうかは解らないが)、殺処分を行ったのである。

種牛であるからなどとの理由で、感情的なことからこの6頭を特別扱いするのは、むしろ殺処分に応じた多くの畜産農家の感情を逆なですることになりかねない。感情論で考えるべきではない。

家畜は人間が自らの生きるため、生業として飼育しているものである。愛玩動物とは決定的に異なる。愛情は持っていても彼らを手放すことを、畜産農家は生業としているのである。牛個体として見た場合は極めて、心情的なものが残る。いくら人工授精で大量生産され共同飼育ていても、牛にも豚にも個性があるし、それぞれが感情を持っている。

家畜を飼育する上で、感情を前面に出すようであると、畜産農家としてやって行けない。家畜とりわけ肉豚、肉牛では、殺されることで商品となる。そうした前提の家畜をわれられは徒に感情移入するべきではない。この6頭の種牛も例外扱いしてはならないと思うのである。

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日米共同声明に

2010-07-07 | 政治と金

沖縄県議会は、7日米軍基地関係特別委員会(渡嘉敷喜代子委員長)を開催し、鳩山前首相が駆け込みで急遽行った、日米共同声明に見直し意見を求める意見書を・決議案を9日の本会議に提出することを決めた。鳩山首相は、結局政府内でも与党内でも論議や協議することなく、唐突に日米で合議共同声明をを行った。

こうした経緯は、首相の虚言のもとに行われた。このことで鳩山は辞任したが、菅首相になっても、「沖縄県民の心情を全く理解していない行為」として、就任後の沖縄戦没者追悼式うに出席したことを非難している。

普天間基地の移転は政権交代で本当に県外に持って行ってくれるのではないかと、多くの県民が民主党を支持したのである。長い歴史の中で、半ば基地の存続を諦めていた県民の落胆は、自民党案に戻った意味で民主党の裏切りは二重に重い。普天間基地の移転に関しては、ほとんどの県民感01情に大きな違いはない。

こうした県民の感情を背景にして、県議会は意見書を決議して、首相やアメリカ大統領に提出するとのことである。

それにしても、辺野古移転については県知事の了承が必要になるが、このめどは全く立っていない。移転は、日米のトップで決めても現実建設作業は不 可能である。今年知事選挙があるが、辺野古移転賛成派が立候補するはずもなく、結果的に辺野古移転案はどんな付帯条件も容認されるべくもなく、計画はどのような形になるかは不明であるが、とん挫することは目に見えている。

今回の意見書提出はそのさきがけ、予兆になるものであるといえる。

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羅臼港

春誓い羅臼港