そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

いよいよ最後となる小沢一郎

2012-06-30 | 政治と金

これまで小沢は何度も既成の所属政党を飛出し、新たな党や分派をつくってきた。自由党を抱えて民主党に合流したのが、ほぼ唯一の例外と言える。

そしてこの時以外は、小沢は自らが主導権を握る行動に出ながら党首には、新生党では羽田孜、新進党では海部俊樹を担Photo
いでいる。党の顔には別の人間を置き、自らは黒子となっている。

今回小沢は民主党を飛び出すことになるが、顔に置く人物が見当たらない。自らが党首になるものと思われる。

今回の小沢の主張は正しいし、官僚に対する存在感もこの男を置いて勝る人物はいない。しかし、この男は政局がらみの動きばかりであって、政治的な主張は微妙のその時々で変えている。

行き詰るとすごむ態度や、対立者への強硬な態度が剛腕と呼ばれ、印象が良くない。嫌われ者である。

中途半端な時期の新党結成では、政党助成金が手に入らない。分党なら貰えるが、民主党は分党扱いにするわけがない。

選挙へのパフォーマンスと揶揄されるが、一年生議員が多く小選挙区制の現在、選挙戦は極めて不利な戦いになること請け合いである。加えて、刑事被告人の立場にあり、民主党はガードとなってくれた、証人喚問も受けなければならなくなるであろう。

新党結成の時には近親憎悪の感情に陥ることが多い。したがって出た党よりも、対立政党と連携を組むことが多くなる。しかし、今回は対立政党と本家の民主党が組んでしまっている。

小沢に同調する議員は、新党参加と変わらない人数がいると言われている。彼らが党を出ないのは、こうした選挙事情に不安を抱くからである。

前原が選挙を考えた行動と批判したが、選挙のことを考えているのは、小沢グループの中でも党内に残る議員たちである。

国民感情もよくない。小沢の主張に理解は持っても、新党結成には疑問を持つ人たちが多いとアンケートは答えている。

小沢新党は大義がなく、物理的にも存在感を無くす人数に限ることになる。これまで最も短い小沢新党になる可能性が高い。小沢はこうしたことに気が付いているのであろうか、分党への動きがこれまでになく緩慢である。これが最後の小沢一郎の新党となる。

フォトアルバムに<知床のハシボソミズナギドリ>アップしました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

首相官邸前に10万人の脱原発デモ

2012-06-29 | 原発と再生可能エネルギー

今日29日午後6時から、大飯原発再稼働反対に集まれと、ネットで呼びかけがあった。主催者側の発表では、15万人集まったとのことである。

02日本のデモ、各地で反原発のデモはそれなりの規模と数が行われている。ところが多くのメディアは報道してこなかった。ほとんどのメディアが、黙殺している。

ネットの呼びかけだけで、集まるのは脅威である。参加者それぞれが、手作りのカードなどを持ち寄っている。人数と呼びかけがネットであることが。今回の特徴である。03

日本のメディアは、政治関係は記者クラブ、事件関係でも同様にして、警察関係者からの発表によってつくられる。したがって、新聞各紙は取り上げ方が異なる程度で、同じものが同じ内容で報道されることになる。
01今回のように予測され難いものは、現場の記者の裁量にゆだねられている。それに加えて、恣意的と思えるように、脱原発の動きの報道は小さく扱われている。

今回7月1日の、大飯原発の再稼働に向けての行動である。多くの国民は、脱原発を望んでいるし、多少の価格高騰も節電にも前向きである。なんとよい子ばかりの国民かと思われる態度である。

そうした意味でも、このデモは極めて大きな意味を持つものと思われる。あらかじめ用意された結論に向けて、論議したふりをするだけの、野田ドジョウ政府の手法は、増税ですっかりばれてしまっている。

左のフォトアルバムに<知床のハシボソミズナギドリ>をアップしました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

検事の罪は問いません?

2012-06-28 | 政治と金

小沢一郎の政治団体である陸山会を巡る虚偽報告書問題で、田代検事の刑事責任を問わないことにした。検事は検事に対して、罪は問わないと判断したのである。

これに関して当事者の、石川知裕議員は「まぁそうでしょうね。報告書を作った責任はあるでしょうが、上司からの命令だったんでしょう」そして「たまたま私の担当になったのでしょうから、かわいそうな気もいます」と、冷めたコメントを出している。

村木厚子さんの講演会、懇談会に先日出席したが、彼女の話のよると、検事はあらかじめ作られた犯罪のシナリオを用意しているのだというのである。

被告人がそのシナリオに沿ってくれない場合には、虚偽の事実を作成するのである。彼女の場合の検事は起訴されている。村木さんに全く反論なしで、要求全額の保証金も支払っている。

この事件は、官僚にとって極めて煙たい存在の小沢一郎を、政治的に抹殺するシナリオが用意され、田代検事はそれに沿ったに過ぎない。つくられた犯罪も微罪である。微罪であるが、繰り返し報道され、起訴されている。小沢潰しには大きく貢献している。

今回の報道も、民主党が割れそうな時期、しかもその主役の小沢の印象を下げるために用意されているのかと思うほどの、グッドタイミングである。

検事は何でもできるのか、そして虚偽の報告書を作っても、その罪は問われない。なぜなら問うのは同僚の検事であるからである。そりゃおかしいゼ。

フォトアルバム<知床半島羅臼側から岬へ>アップしました

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

原発再稼働へと一斉に動き出す電力会社

2012-06-27 | 原発と再生可能エネルギー

今日沖縄を除く、日本の電力会社9社で一斉に株主総会が行われた。どの会場も脱原発の、多くの意見や提案がなされたが、いずれの電力会社もことごとくこれを退けた。

北海道では、株主から泊原発の廃炉の提案がなされたが、北電は原発の再稼働は最大の課題でと発言した。

東京では、刈羽原発の廃炉への提案がなされたが退けられた。最大株主の東京からは猪瀬副知事が120627出席し、情報公開を経営方針に組み込み、関連事業からの撤退や不要財産の処分などを提案したが、これらも否決された。

そのほかあらゆる会場で、脱原発への提案や意見が出されたが、全て否決されている。電力会社が、ずいぶんと横柄になった感がする。

彼ら電力会社を原発稼働へと勢い突かせているのは、施設には何の手も加えず事故対策と政府要人を張り付けただけで、大飯原発の再稼働に他ならない。

株主総会で経営者たちは、一斉の経営の困難を訴えている。原発施設が不良資産となるのを恐れているのである。

こうしてみると、野田首相の大飯原発再稼働容認は、株主総会に向けたタイミングでなされたことが解る。報道は夏場に向けた再稼働とされているが、ターゲットは株主総会だったのである。

消費増税も同じであるが、野田ドジョウ氏は検討するふりを見せているだけで、最初に持ち込んでいた結論は何も変えないのである。ぶれないことと、人の意見を聞かないことは全く違うのである。

左のフォトアルバム<知床半島羅臼側から岬へ>をアップした

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

科学技術の誇示を政治的にする中国であるが

2012-06-26 | 中国

24日に中国は、宇宙と深海での科学技術の発展を、いかんなく政治的に利用した。

Chinas_first_manual_space_docking_s宇宙では、神船9号が中国では初となる、手動での天宮1号とドッキングしたのである。

深海では、蚊竜がマリアナ海溝で、7,000メートルを超えてJiaolong_reaches_7020m_beneath_sea0
潜水したのである。それぞれが3名の乗船で、新会頭中でお互いに褒め合っている。

何も同じ日にやらなくてもいいのではないかと思うが、そこがJiaolong_reaches_7020m_beneath_sea0中国の中国たるところである。どちらも初の出来事なのであるが、この段階ではこうしたことも、国威の発揚にはなるであろう。

しかし、いつまでも技術がこのレベルに留まっているわけではない。経済的な意味づけが求められる時が来たり、目的が明確に示せなくなったり、あるいは失敗すると、国の全面的な支援での事業は必ず行き詰る。

自らに問題解決の能力がないからである。そうした設定がなく、ひたすら成功へ走ってきたからである。

これは中国の他の分野でも同じことが言える。特に経済発展が、人権や環境を破壊しながらも発展しているが、留まった時には彼らには解決するシステムを、暴力(軍事力)以外の方法を持ち合わせていない。

これはさらなる矛盾を生むことになることは、様々な国家の歴史が証明している。経済発展は国民を黙らせる甘味料であるが、一旦苦味を帯びるとそれは逆の作用を持つ。

その時が中国の新たな時代となるのだと思うが、いつのことになるのであろうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

極めて難解な多次元方程式

2012-06-25 | マスコミ報道

増税法案を巡って、極めて難解な多次元方程式にょるドタバタ劇が展開している。剛腕小沢は、困ったことに政治家の本質である、政策についてはあまり多くを語っていないが、今回は彼の主張が一応正しい。

国民との約束が、民主党が掲げたマニフェストである以上、これを軸に論議するのが筋である。ましてや与党内の取りまとめが不調のままで、先に野党と政策一致をするなどは、禁じ手以外の何物でもない。このことに関しては、小沢と中間派の意見がどう見ても正しい。

増税内容についても大いに疑問が残る。一体改革といいながらも、増税優先の財務省主導と言われても仕方ない。民主党税制会長の藤井は旧大蔵省出身の、財政規律優先の人物である。

今回のドタバタの仕掛け人は、自民党の谷垣総裁であり最大派閥の町村が仕掛けた、民主党崩壊仕掛けにまんまと野田が載せられたとみるべきである。

野田は、選挙基盤の薄い国会議員を多く抱えるため、小沢は解散権を持つ首相に最後まで抵抗はしないとみていた節がある。

小沢は、野田は最後まで消費増税を言い続けると、思っていなかった節がある。小沢の読み違いは、ましては野党と先に組むとも考えかなかった。

小沢はやむなく、党を割ることで自らの支持者の結集を図っている。彼に残された当然の方法であるが、展望がない。

刑事被告人のレッテルを背負った、今や政界の長老にまでなった人物が、これから先どれほどのことができるか見通しはたたないが、少なくともこれまでのようなキーマンにはなれないだろう。

何よりも、してやったりの自民党が、民主党を最も近いところで観察する喜びを味わうことになる。サイコパスの野田は、まんまと嵌められたことになる。公明党も甘い汁を吸うことになる。当分民主党の再生はないことになる。

数年経ってみると、この国には増税された現実だけが残るいことになる。まさしく政治の貧困そのものである。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

沖縄慰霊の日

2012-06-23 | 政治と金

今日は沖縄慰霊の日である。あの戦争から67年経過した。沖縄はいまだに戦後の処理がなされていない。すべては、虚偽の事実でノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作の、残した負の遺産である。

昨夜20年ほど前のNHK教育テレビの番組が、2本再放送された。1987年放送の佐木隆三レポートの「戦世(いくさゆ)の語り部たち」と、1995年放送の「教師たちの沖縄戦」である。

12623僅か20年前と言っても、かなり現在と異なることを感じた。何も変わっていないのではなく、県民にとってどんどん悪くなってきていることを感じた。

もうすでに亡くなられていると思われる80代の老人が、「大和民族は沖縄の人々に、同じ民族と言いながら苦しみを押し付けている」と語っていた。怒りを抑えた発言に重みを感じた。

沖縄では、”生命宝(むちずたから)”と古くから語られてきた。何よりも人の命が大切だというのである。教師たちはそれを忘れ、教え子たちに銃を持たせた。13歳から兵士となって、国のためになれと教えたのである。教え子たちは全員死んだ。

80代の元教師は「時代に流された自分を反省している。人のだまされることはせず、まっすぐ生きていく」と反省し、教え子たちは、語り部として戦争体験を引き継いでいる。沖縄戦を語り継ぐことは教師の使命と感じていると語っていた。

沖縄の古い言葉を今こそ守ってゆこうというのである。

村の半分の面積が基地である読谷村の高校生は、戦争を踊りとして表現し舞っていた。彼女たちは今も舞っているのであろうか。

本土並みと称して復帰してから40年経つが、佐藤栄作の残した基地と裏取引による、沖縄の人そして日本への負担はさらに大きくアメリカの戦略を優先するだけのものになっている。

昼慰霊祭の野田首相の発言を聞いた。沖縄県民の負担軽減をするなどと平気で虚言を吐くのである。野田が平気で言葉だけのこうした発言を重ねることを何度も見てきた。

県民の負担を軽減すると民主党政権は豪語したが、今また、できそこないの戦闘機・オスプレイを、最も危険であると言われる普天間に配備させる。何も変わらないのではない。より一層悪化している沖縄の現状を、20年間の証言から感じたものである。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

原発の抑止力を取り入れた

2012-06-22 | マスコミ報道

原子力規制員会設置法の附則で、原子力基本法の基本方針が変更された。原子力憲法と言われる、基本法の変更は34年ぶりである。

ほとんど論議もされない変更で、何の論議もなく民主・自民・公明によってひっそりとおこなわれた。

基本法の変更は、末尾にある付則の一二条に盛り込まれた。原子力の研究や利用を「平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に」とした基本法二条に一項を追加。原子力利用の「安全確保」は「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的として」行うとした。※Jiji webより

最も重要な部分は、「安全保障に資する」という件である。自民党の要請によって、修正協議の段階で入れられた。これは何を目指しているかというと、核サイクルの思想を何とか残そうとする目論みである。

原発稼働の過程で、日本はプルトニュウムを取り出してこれを再利用するとしているが、プルトニュウムは何時でも核兵器に転用できるものである。

1970年代には、アメリカは日本の核サイクルに強く反対していた。日本の核兵器の開発を恐れたからである。事実佐藤栄作の内閣で、核兵器への転用が検討されていた。

世界各国も、そして自民党時代にあっても、原発は核抑止力としても機能していると、様々な言い回しをしながらも述べられている。原発を平和利用と装いながら、核兵器の開発を目論んでいたのである。

湯川秀樹らの7人委員会も、核開発の危険性を訴えていた。

まさに、安全保障に資するとは、こうした核開発としての抑止力を認めよと、ひっそりと文言として盛り込んだのである。

今回のもう一つの問題は、設置法の附則という形で、より高度な原子力基本法を変更してしまったことである。

自民党の国会議員に、こんな細かいことができるわけがない。核開発を望む官僚の作文であり、彼らの仕掛けである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

何ともやりきれない事件

2012-06-21 | マスコミ報道

札幌で77歳の奥さんが、同年の夫と50歳の娘を殺害して、自らも手首を切って重傷を負っている。数年前にがんの手術を受け、夫は介護が必要になった。

元看護師の妻は寝たきりの夫の介護に疲れ、夫の首をひもで絞めて殺害したという。体調の良くない娘もついでに私も殺してと、乞われて同じくひもで絞めて殺害したというのである。

何ともやりきれない事件である。毎年類似の事件がこの国のどこかで繰り返されている。仲の良い夫婦であったと、近隣の方の証言がある。単なる殺人と扱ってもらいたくない。

新藤兼人の、映画「午後の遺言状」の参考になった、NHKのドキュメンタリー番組があった。認知症になった妻と旅に出た夫は、金をすべて使い果たし日本海の海へと二人で入水して死を選ぶのである。番組は、高齢の夫が周到に準備し、資産を清算した経緯を、残された資料で追っていた。ある意味人間の美学すら感じさせる、夫婦の番組であった。

さらに進行する高齢化社会では、今後こうした事件が増えることになるだろう。加害者を罰した所で何の意味もない。加害者に事情を聞いたところで何が変わるでもない。事件を肯定するつもりはないが、法律が罰せる範囲を超えた事件である。

とてもやりきれない事件である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

盗まれたエジプトの春

2012-06-20 | マスコミ報道

中東最大の国家エジプトで、中東の春が起きてやっと総選挙が行われた。中東の春、革命を起こしたのは若者たちである。

ムバラクを倒してみると、大統領選挙に残ったのは、ムバラクAt_the_crossroads
の最後の首相だった男と、旧イスラム勢力であるムスリブ同胞団の一騎打ちとなった。

革命を起こした若者たちの声はかき消されてしまった。両大統領候補は、お互いの勝利宣言をする、奇妙な事態となっている。どちらが勝利しても、しころは大きくなるばかりである。

選挙直前には、暫定統治の軍が都合の良い憲法をつくってしまった。また同時に、ムバラクが危篤との報道がなされた。大Mubarak_in_coma
統領選挙に依然として一定の人気がある、ムバラクの病状を公開して、相手候補に圧力をかけたと思Photo_2われる。

せっかくムバラクの独裁体制を崩壊に追い込んだ若者たちであるが、母屋を取られた形になっている。女性の権限も見直されることはないだろうし、公開された民主体制は権力者によって、再び隠ぺいされる体制になるのではないか。

民主主義に最善はなくいつの時代もどの国でも、為政者が都合よくふるまうのが常である。エジプトのこうした混迷は、他の国のアラブの春に大きな影響を与えている。とりわけ、シリアなどは、隣国イラクの内戦状態を見ているので、混迷を嫌う民衆が、独裁を望んでいるとすら思われる。

中東の情勢が安定するためには、何より石油の枯渇が前提になる。石油がある間はこの混迷が続くであろう。民主化は相当先のことになる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

民主党崩壊の始まり

2012-06-19 | マスコミ報道

ついに自民党の目論見通りになった。期限を設けたのは、民主党が増税法案を先送りにして、なんとかその場をやり過ごす道を塞ぐ工作であった。まんまと、自民党の思惑通りとなった。公明党には、3党同から離脱しないように丁寧に対応した。

長年政局を渡り歩いてきた狸たちの集まりである。自民党には、そもそも政策などなく政局=権力闘争しかなかった集団である。政策は官僚に丸投げで、言いなりになって過ごしてきた歴史がある。彼らからすると、お得意の作業である。

理屈が世界を変えると松下政経塾で学んできた、若輩の野田はこうした狸たちの術中に落ちたと言える。秋には町村政権がPhoto誕生することになるであろう。

前原一任として収める方向になったが、党内がまとまったわけではない。綱領もなく党の意思決定機関を持たない政党の、やむない判断であろう。こうした事態を最も望んでいたのは、ほかならぬ自民党である。それにしても、輿石はどこにいったのだろう。

しかし増税の一点だけを合意することへ動きは、決められない政治と揶揄されることへの焦りであろうか? そうではなく、これは単なる政治土壌の貧困に他ならない。

論議をするが方向性を持たないいわば”同床異夢”の寄せ集め集団である民主党と、政権を持つこと或いは維持することだけに長けてきた自民党、それに宗教団体の延長でしかない公明党による、それこそ同床異夢のもたらした結果と言える。

民主党は分裂することになるであろうが、野田たちは自民党に下るのかそれとも、少数与党として当分動くのか、大連合へと動くのであろうか?

小沢の作った小選挙区制が、小沢の足を縛ることになるのは皮肉な結果であろう。

哀れなのは、選択肢を無くされた国民である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

抑止力としての”原発”

2012-06-18 | マスコミ報道

今回のETVは長年に疑念を、あらわにしてくれるものであった。「”不滅”のプロジェクト、核燃料サイクルの道程」というものであった。

日本の原子力開発は”平和利用”の、掛け声で政府主導で行われてきた。当初のアメリカ依存の技術的、物理的支援を受けて発電所が作られてきた。

理論的には、崩壊するウランを取り出し再利用が可能なのである。そこで、多くの国がこれに取り組んできた。技術的に困難で、危険を伴うためあらゆる国が再利用を放棄した。

唯一日本だけが、プルトニュウムとして取出し、ほぼ半永久的に利用するというものである。資源小国の日本にとっては、うってつけの燃料である。科学技術庁は、核燃料サイクルの理念に酔いしれて行くことになる。

しかし、再利用として取り出すプルトニュウムは、核兵器にいつでも転用できる代物である。番組では興味深い事実を二つ挙げていた。

一つは、自らが炉心ようよう事故で断念したアメリカが再利用に注文を付けていたのである。(核)不拡散法をつくったのである。CIAが日本が最も核開発に警戒しなければならない国として日本を挙げている。そして日本に、核燃料サイクル計画の中止を申し入れていPhotoたのである。

もう一つは、佐藤栄作内閣で核兵器開発への、技術的可能性を検討させていたのである。委員の名前を取り「カナマロ会」と呼ばれたこの会は、せっかく作られたプルトニュウムの、核兵器としての再利用を検討していたのである。

計画の受け皿となる、高速増殖炉の「もんじゅ」は、2兆円も投資されて、事故のためとうそぶきながらも未だ稼働していない。

さらに取り出された、半減期が2万年以上の最も危険な放射性物質のプルトニュウムは、日本中の原発で静かに水に浸っているのである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

通貨とは何か

2012-06-17 | 政治と金

Photo浜矩子氏の新書本を、旅の手慰みに読んでみた。「「通貨」はこれからどうなるのか」PHPビジネス新書である。浜氏はテレビでは強面の、とても印象に残る女史である。 

新書でありながら、内容的には極めて解り易いものであった。私は経済学者を信用していない。同じ現象に対して、まったく異なるアプローチや解決策や原因それに今後の予測を平然と、それぞれが非難し合って論じるからである。人が作った人為的に形成されたシステムを、学者どもが異なる見解を持つこと自体が、不完全であると言えるからである。

浜氏は、経済学者でありながら、通過のグローバル化に疑問を持たれているようである。戦前の大恐慌の時に、地域通貨で立ち直ったところがあった。

通貨にはどうやら信用が必要なようである。1944年に、ポンド建てからドル建てへと世界通貨は変わった。金本位制と強力な国力によって、ドルは一定程度の期間任務を果たしたと言える。

ところが、ソビエト崩壊後10年ほど経つを、アメリカの一国支配は瓦解し多極化が始まった。ヨーロッパは、2度の大戦などの反省から統合へ向けて動き出し、まずは通貨の統合を行った。

通貨の統合には、「経済実態の完全収斂」と「中央所得配分装置の存在」が不可欠であると、浜女史は述べる。即ち、経済の地域間格差や所得間格差があってはならないことと、政治が貧困を産まないことであるとするのである。

要するに、経済が平準化し、国家予算などが統一されていなければならないというのである。その意味で、欧州の通貨統合は破たんすると断言している。ギリシャはたまたまそのきっかけになったに過ぎない。

どうしてのユーロを維持したいのなら、せめて国力差を反映した二段階にするべきだというのである。とても解りやすい。

共通通貨としてのドルはいずれ消滅する。円は1ドル50円になる日が来ると予測する。女史の明確な主張にはなっていないようであるが、通貨には地域性を持たせるべきである。

共通通貨はの設定には無理がある。経済実態がなくても、金融に強いところが一方的に収奪するからである。

女史は増税を容認する。むしろ避けて通れないとする。しかし出費内容が決まらないままの増税には懐疑的である。

全体を通して、円やドルそれにユーロの価格変動には、彼女はあまり左右されることはないとしている。身近は例の引用も解り易い。どうも実体経済活動を女史は押しているようである。金融経済への疑問とも思える。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

赤信号皆で渡れば青信号

2012-06-16 | 政治と金

野田首相が、自民党と公明党の言い分をすっかり受けて、消費増税に踏み切った。

「駅前留学のノバ、駅前演説の野田」と、千葉の駅前で演説していた野田である。

下のサイトをよく見ていただきたい。「マニフェストには書いてないことはやらないんです。マニフェストに書いてあることはやるんです。これがルールなんです」と、繰り返し演説していた。その通りであう。

しかし現在、野田には「マニフェストに書いてないことをやるんです。マニフェストに書いてあることはやらないんです。これが野田のルールです」言い替えてもらいたい。

具体的には、「消費増税はやらないんです。シロアリ(官僚)退治をして(埋蔵金で十分)財源を引き出すと」言ってましたが、「官僚に教えられて、消費増税が必要と気が付きました。シロアリはそのままにします」と、宣言したのである。

一人ではできないので、党内に残るマニフェストを僅かに覚えている連中を排除し、自民党と公明党を巻き込んで所費増税をやるのである。

ほとんど何も決めず、増税の目的も決めないで、あるいは「国民会議」なる、正体不明で未決定の団体に丸投げして、増税だけを決めたのである。

こんな男を信用したのが悪いのかもせれないが、赤信号もみんなで渡れば青信号になってしまうのである。

そういえば、駅前留学のノバは破たんしましたよね。

http://www.youtube.com/watch?v=sHoq4nUDyUs

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

民主党の分裂を策動する自民

2012-06-14 | マスコミ報道

消費増税だけを言い続けてきた野田首相であるが、自民・公明の三党会談で自民党案に乗るようである。

01消費増税のためならなりふり構わない、自民へのすり寄りである。民主党がマニフェストを放棄させられるとか、いまさらメンツを立てる向きもある。民主党のマニフェストの主要な部分はなくなっているか、放棄されている。

いまさらと思うが、マニフェストを国民に問うたのだということを思い出すだけでも、野田の消費増税は意味があったと言える。

民主党には、これまで政権与党として手練手管に長けている、政治家が少なくない。野田はこれに嵌められた。自民党は、民
主党が分裂することを目論んで、期限を切ったり、自民案の丸のみを提示したり、マニフェストの撤回を要求したりしている。

これらは一見自民党の政治主張のように見えるが、事態は民主党の内部崩壊を狙ったものである。

政治経験が浅く、理屈が世界を支配すると教えられた松下政経塾出身野田は、消費増税だけのために動いているのである。

今は消費税の増税だけが目的化している。01_2

外では、超党派による反消費増税の集会が行われている。民主党からは50名ほど、全体では117名もの国会議員が出席している。

増税案が延期になっても、決議されても傷つくのは民主党だけである。自民党の術策にはまったのである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港