その日は、スケジュールが合致した尾車氏&ニータ氏と、クルマのカタログ収集の旅に出掛けた。
まず訪れたのは、トヨタカローラ札幌本店。
そこには、「カローラスポーツ」の、なんと「6MT」の試乗車があるというではありませんか
「自称MT派」である私は、照れたフリをしながら、試乗させていただくことに。
グレードは「G”Z”」 (FF:税込車両本体価格2,417,040 円)である。
ブラック基調のインテリアに、シルバーの加飾とレッドステッチが映える。
ステアリングは、汗っかきにうれしい、本革巻だ。
1.2リッターダウンサイジングターボエンジンは116PSを発揮。
カタログ上の燃費もJC08モード 15.4km/Lと、決して悪くない。
さて、いよいよ走らせてみる。
この「iMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)」は、発進時にエンストしずらいようにアシストしてくれるのだという。
私は、発進時にエンストしやすい「BPレガシィ2.0i(5MT)」に普段乗っているので、その発進時のアシスト機能については、正直言って、それがどの程度効いているのはわからなかったが、とりあえず、今回の試乗でエンストすることはなかった。
それよりも驚いたのは、「シフトダウン時の回転合わせ制御」である。
4→3はもとより、5→3とか、4→2へのシフトダウンを、実にスムーズにこなしてくれる。
MTで一番難しいのは、シフトダウン時の回転合わせというか、いわゆる「中ぶかし」のサジ加減で、それが上手くいったときは、プリミティヴな満足感を覚えるものだ。
ひるがえって、それを見事なまでにやってのける、この「iMT」は、人間の操作の未熟さを、あざ笑うかのような出来の良さだ。
また、AT車のマニュアルモードと大きく異なるのは、やはり「エンジンの回転フィールを生で味わえる」ことだ。
近年のATトランスミッションは総じてかなり優秀だが、やはり「トルコンという名の薄皮」が、エンジンとスロットルとの間に入りこみ、高揚感を若干スポイルしてしまうのだ。
そういった意味で、この「iMT」でのシフトチェンジは、じつに快感である。
そのように素晴らしいこのトランスミッションなのに・・・
セールスマン氏いわく。
北海道では、この「iMT」搭載車の販売比率は、10台に1台どころか、100台に1台くらいの割合だという(^^;
やはり、「iMT」車には、4WDの設定が無いのが、この雪国においては、痛いのだ。
ああ、やんぬるかな(涙)
斜め前方視界も、大いに良好な、このクルマ。
しっとりと据わって、曖昧さの無い、ステアリングフィール。
しなやかながらも芯のある、筋肉質な、ライドフィール。
トヨタ車で私が選ぶとすれば、迷うことなく、この「カローラスポーツMT」となる。
これ、ホントにホント。
そのヒップラインも、なかなかグラマラスで、イイ意味で、従来のトヨタ車のイメージを裏切ってくれている。
また、近日公開されるハズの、「新型スープラ」&「新型RAV4」も、大いに気になる存在。
なんだかんだ言っても、やはりトヨタという企業の奥深さというかポテンシャルには、脱帽である。