ヨンウ親子が住む物件の大家さんから依頼された案件の為、なぜだかチーム全員で済州島に乗り込む事になるハンパダチーム。
大規模ローファームのハンパダで、「お寺を観覧するつもりはなく、ただ道を通りたいだけなのに、なぜ観覧料を取られるのか納得できない」という非常に小規模の案件などは普通は受けないはず。しかし、済州島イコールイルカという図式のヨンウから、前のめりに「出張したい」という申し出を聞いたチーム長のチョン弁護士は、「争う金額は小さくても成功報酬はそれなりに高く、小さな案件が大きな案件に繋がるケースもありますから」となぜかチーム員全員で済州島に乗り込む事を代表に提案。
チーム員プラスヨンウの親友トン・グラミと彼女の勤務先のシェフも一緒に、ちょっとした社員旅行の体で済州島に乗り込むのだ。
いわゆる被告である道を通行する事で観覧料を取るお寺の住職は、非常に落ち着いた佇まい。お寺の敷地も建造物も広範囲に広がっており、その敷地内を大きな道路が走っているのだ。別に無理やり観覧料を取っているというわけではないのだ。観覧料は寺が保有している文化財の維持に使われているようなのだが、そのために必死になって観覧料という名の道路交通料を得ているわけでもなく、ヨンウが必死になって裁判を有利に持っていこうとしてもどこか空回りなのだ。暖簾に腕押し的な裁判の進捗状況に焦るヨンウ。
更に仕事だけでなく、ジュノと一緒にイルカを見るためにカメラを構えてもイルカは見えず、キンパプ以外口に出来ない彼女がジュノの姉の手料理を食べようと努力するものの、思ったようには上手くいかない。
そんな八方塞がりの中、倒れたチーム長のチョン弁護士。自分の病気の事を既に知っていたチョン弁護士は、懐かしの場所である済州島に、そしてそこで食べた肉ククスに思い入れがあったのだ。そんな懐かしい思い出の場所で手術前の最後の仕事をキチンとやり遂げたかったはずなのに、その重責は仕事を持ってきたヨンウの両肩にのしかかる。
そんなヨンウは「ジュノは自分を守ってくれているのに、私は彼を守る事も出来ない」との思いからジュノに別れを告げ、あっという間に仕事に集中する姿を見せるのだ。ジュノのショックはよく分かる。
ジュノのお姉さんの一言がヨンウの決断の後押しをしたことに間違いはないのに、その事には触れずに「付き合うのをやめましょう」というヨンウ。普段はなんでも包み隠さず話して、皆を固まらせる彼女だが、彼女なりのキチンとした思いがあるのだ。それが泣かせる。ただ、それが判りづらく、回りを混乱させてしまうのだ。ジュノだけはそんなヨンウの分かりづらい心情を理解して欲しかったのだが・・・
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具合が悪い中でもヨンウに適切なアドバイスをし、住職にもお寺の今後を考えた提案をして、いわゆるお寺と自分たちの事務所にウィンウィンの状況を作り出すチョン弁護士。元奥さんとの復縁は難しくとも、ヨンウ、スヨン、ミヌの新人弁護士のおかげで思い出の肉ククスを食べる事も出来、更に彼らもチョン弁護士の仕事を見て、自分たちも同じような逆提案をしてみせる成長度合いを見せる。チョン弁護士の包容力のある一面もこのドラマの見どころの一つだなと思う。
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Vibe - Drinking, 바이브 - 술이야 (윤민수 최고 전성기)