以前、サッカーのコーチをしていた時のこと
当たり前の話だが人には能力の個人差がある
何でも上手くこなす子は、教えたり勝負に勝つにはとてもありがたい
でも現実はそういう子ばかりではなく、ちょいと手間のかかる子が大半だ
自分はそういう子の一人に謝ったことがある
それは、中学の子の練習の最後の日
「〇〇くん、ごめん、今まで君はそこまでできる子だとは思っていなかった
君が努力して、みんなと対等に、運動量においては優るほどできているのを見て
人は変わるので何事も最初のイメージで決めつけちゃいけないことがわかった
勉強になった!」
彼は左利き、細身の体で、そこそこできたお兄ちゃんと比べて
全てにおいて頼りない印象で、試合に先発で使えるタイプの選手ではなかった
でも、彼は仲間との折り合いが良かったのかずっと練習に来ていた
すると彼はとんでもなくスタミナがあることに気づいたのか、とにかく走り回って
ボールに絡むプレイが多くなって、チームのみんなも頼りにする欠かせない存在となった
そこで、第一印象を引きずっていた事をわびたわけだが、その後の彼の言葉で救われた
「ありがとうございました」
他になにか言ったかもしれないが、この言葉だけは覚えている
今までの練習(コーチ)に感謝したのか、それともかけた言葉に感謝したのかわからないが
(自分は後者の方と感じた)
子どもは無限の可能性があると抽象的にはよく言われる
だが現実には、割と決めつけで判定されることが多いと思われる
それでも彼のように一種の化けるのを目前にすると、可能性を信じてあげることは
とても大事なことだと思ったりする
現在、ボランティアで行っている勉強の手伝い
不安を覚える彼らも、いつか大化けする!
と信じることが肝心だと思うようにしている