パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

思い出のなかの星空

2020年12月22日 08時31分53秒 | 徒然なるままに

子供の頃は寒くても望遠鏡を覗いてた
それが今では、冬は空気が澄んでいて星がきれいに見られるとわかっていても
炬燵にあたってお地蔵さん状態から抜け出せない
でも別の人達がせっせと見たいものを見せてくれる
木星と土星が400年ぶりに大接近で、その天体ショーをテレビのニュースでも放送してくれていた
それで久しぶりにこの星を意識した

屈折式の天体望遠鏡を引っ張り出して、木星とか土星とかプレアデス星団を
寒さをこらえながら見ていたのは中学の頃だった
木星はあの模様が、土星は本当に輪が見えるのか、、
自分の目で確かめたくて外に出かけたのだった

木星のその特徴的な模様よりも関心を持ったのは衛星だった
当時は「天文ガイド」という雑誌を購入していて、そこには木星の衛星の配置が
日毎に掲載されていた
望遠鏡の中で見える衛星は本にある通りの配置で、なんでわかるのだろう?
ととても不思議だった(計算のなせる技とは言え)

土星は自分の望遠鏡では小さくしか見えなくて、ゆらゆら揺れるその像は
瞬間的に確かに輪があると感じさせるものだった

特徴的なかたちの土星よりは、衛星があちこち動く木星のほうが個人的には気に入っていた
だが、もっとお気に入りだったのは(覚えているのは)プレアデス星団だ
日本名で昴と名付けられたこの星の集合は、望遠鏡で覗いてみると
最初は主だった星が見えているだけなのだが、徐々に目が慣れてくると、どんどん見える星が増えてくる
それはまるで深海に潜っていくような感じで、望遠鏡の向こうの世界に吸い込まれそうな気さえした
そしてその時耳に聞こえる音は「シーン」だった

シーンという音はあるのだ
強烈に記憶に残ったのは、そのことだった
それでNHKの「チコちゃんに叱られる」で「なんで静かな時にシーンというのか?」
とテーマに上がった時に、「シーン」という音はあると説明されたときには
(自分の経験と照らして)我が意を得たりと思ったものだ

あの望遠鏡はいつの間にか用無しになってしまった
赤道儀では無かったので時間が経つと星を追いきれなかった
それで飽きてしまったのかもしれない
でも、たまには冬の空を覗いてみよう、、、という気は、、
(寒さには勝てないか、、、)

コメント
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