パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

詩と音楽(ジョンとポール)

2013年08月30日 15時49分00秒 | ポール・マッカートニー
例えばモーツァルトの魔笛
この作品が傑作なのは疑う余地はない
音楽に感激したゲーテが魔笛の第2部を書こうとしたとか

ところが、その台本は支離滅裂
さらわれたお姫様、そしてそれを嘆く母親
そのお姫様を助けに行く若者が情けないくらい弱かったり、強気一辺倒だったり
供の者もおよそヒーローとはかけ離れた情けない怠け者
話はもっといい加減に展開する
悪人と思われたお姫様をさらったザラストロが聖人で
お姫様の母親が悪人といったメチャクチャの展開

つまり魔笛が傑作なのは
全然台本のおかげではない

だが音楽はたとえどうでもいいことを歌っても
(庶民的な思いがおおいけど)
とても真実味・美しさ・楽しさに溢れている

結局、音楽のことは音楽の範疇でその良し悪しを判断すべきなのだが
ジョンレノンとポールマッカートニーを比較してみると
ジョンレノンの歌詞の素晴らしさ・崇高さ・センスに比べて
ポールの幼稚なそれは評価が低い

しかし、いつかジョン・レノンが
「みんなはポールの歌ばっかり歌ってる、自分のは歌われない」
と愚痴ったように、歌として多くの支持をうけ
聞かれ続け、歌われ続けたのはポールの方

そして時間が経った今
評価の邪魔となるような背景が除かれ
純粋に音楽だけが評価されるようになると
ポールの歌は多くの人にカバーされたり
幸福感を与えたりで、
早く亡くなったという点を除いてもジョンよりも支持されている
(純文学の芥川賞よりもエンタメ要素の多い直木賞のほうが
人々の人生に大きな影響をあたえることは順分考えられることとよく似ている)

というわけで、ポール・マッカートニー派の自分は
今年の来日にちなんで思いっ切り彼の応援をしてみた

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