パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

「バンド・オン・ザ・ラン」効果的なテーマの回帰

2017年10月01日 09時59分53秒 | ポール・マッカートニー

ロックの音楽をそれなりの音量で聞くのは心地よい
ストレス発散、肉体的快感も同時に味わえる
日曜の朝、久しぶりに引っ張り出したレコードは「バンド・オン・ザ・ラン」
ポール・マッカートニーの名作だ

このアルバムにはタイトルの「バンド・オン・ザ・ラン」の他「ジェット」
「レット・ミー・ロール・イット 」「1985年」などライブでも取り上げられる曲が多い
これらの曲はヒット曲全集の中で単独で収録される

しかし「バンド・オン・ザ・ラン」はコンセプトアルバムで、通して聴くほうが音楽的に圧倒的に楽しい
その理由の一つが、テーマの回帰の効果、統一感
最後から2番めの「ピカソの遺言」この曲は途中で急にまったく別の曲が挿入される
最初は「ジェット」のあの印象的な部分、そして二番目は「ミセス・ヴァンデビルト」の奇妙な
「ホ・ヘ・ホ」という掛け声
これらの曲はアルバムの最初の方に収録されているが、それが終わり近くになって回帰するのは
驚きを覚えて、しかも懐かしい
「バンド・オン・ザ・ラン」の最後の曲「1985年」も終わったと思うと「バンド・オン・ザ・ラン」
とキャッチーな歌が流れて、それで終わる
そして聴き終わったあとには、何かまとまった余韻を覚えることになる 

ポール・マッカートニーは回帰の手法が好きなようでビートルズ時代の「アビー・ロード」でも
あの素晴らしいメドレーの中に「ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー」の冒頭のメロディが
とても効果的に再現される

これらの回帰・再現の効果は、ヒット曲を単独で聞いてるだけでは味わえない
この回帰・再現の効果こそ、音楽そのもの、、、みたいな気がする
ポール・マッカートニーはクラシックの素養や勉強をしていなくても、どうすれば効果的なのか
統一感を得られるのか把握しているんだろうな(いやいやしっかり勉強している?)

ポールのこの手法はまだ見つけられるけど、彼はホント、天才だ
同時期に生まれて、彼の全盛期を見て、聴く事ができるのは幸せなことだ
メッシの全盛期を見られるのも幸せなことだが、、

 


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