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熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

椿:青い珊瑚礁、ダローネガ

2025年04月18日 | わが庭の歳時記
   赤紫の青い珊瑚礁が咲き始めた。
   一重筒状~平開 の中輪椿で、育つ気候条件によって、紫が濃くなったり微かに青色を帯びたりする珍しい椿である。
   種子島で見つかったヤブツバキのようで、市場に出ることが少なくて、取得に何年もかかった、私にとっては貴重な椿である。
   青く咲かせることは、非常に難しく、この最後の写真のように平凡なヤブツバキの花になてしまうことがある。
   




   黒い椿は、いつの間にか、消えてしまって、残っているのは、ブラックマジック1本だけ。
   本体と枝が、あまりにもか細くて弱いので支柱が必要であるのだが、その上に、バラのように華麗な大輪の花を咲かせる。
   結局、1輪だけ庭石に這わせてシャッターを切った。
   

   淡いクリーム色の椿ダローネガ。
   黄色い椿と言えば、中国だが、この椿はアメリカ生まれの洋椿、
   千重咲き中輪の綺麗な椿である。
   まだ、咲き続けている白い椿は、ジュリア・フランス。
   




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W・チャン・キム &レネ・モボルニュ「破壊なき市場創造の時代 これからのイノベーションを実現する」)

2025年04月17日 | 書評(ブックレビュー)・読書
   この本の後半の第2部は、「非ディスラプティブな創造をどう実現するか」である。
   まず、創造を実現するためには、心の中の台本を投げ捨てる、手段と目的を混同しない、少数ではなく大勢の力を解き放つ、と言った強力なリーダーシップが必須だと説く。
   そして、その新市場の創造には、3つの基本条件、
   非ディスラプティブな事業機会を特定する
   機会を解き放つ方法を見つけ出す
   機会を実現する
   を挙げて、詳細に論じている。

   私自身、実業には関わっていないので、この「非ディスラプティブな創造をどう実現するか」には、殆ど関心はない。
   この本で面白いのは、ブルー・オーシャンや非ディスラプティブなイノベーションのケースを多岐にわたって紹介して興味深く説明していることで、科学技術や新規企画などの胎動からイノベーションが誕生して経済社会を変えて行く様子を語るナラティブの巧みさである。

   まず、最初に技術が先行した発明ありきで面白いのは、失敗作がバリューイノベーションで大化けした非ディスラプティブなケースである。
   ポスト・イットは、くっ付く筈のノリが、すぐに剝がれて後を残さないのが功を奏して、3Mが大儲けし、
   バイアグラは、高血圧の治療薬として開発されたが効き目なく、副作用として性的興奮を引き起こし勃起するのでED治療薬となった。

   逆に、最初に目標があって、非ディスラプティブな創造となったのは、ケネディのアポロ計画で、アポロ11号が、人類を月面に着陸させた。
   一寸ニュアンスが異なるが、中国の「中国製造2025」 などもこれに似た性格であろうし、盛田時代のソニーもこれに近い破壊的イノベーションであった。

   著者は、最終章で、「よりよい世界をともに築く」で、非ディスラプティブな創造が、遠からず実現しそうな分野を例証している。
   高齢化長寿、エネルギー、発展途上国の都市化、環境問題、宇宙問題、等々、人類社会の直面する「経済善」と「社会善」の両立を目指す分野である。
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ダロン・アセモグル・サイモン・ジョンソン「技術革新と不平等の1000年史 上」(2)

2025年04月14日 | 書評(ブックレビュー)・読書
   上巻で興味深いのは、「生産性バンドワゴン」についての論述である。

   技術進歩と生産性の向上に伴って、実質所得も上がったに違いないというのが常識的な考え方なので、「生産性の向上が賃金と労働者の生活水準を押し上げる流れを、生産性バンドワゴン」と称して、その推移を論じている。
   残念ながら、中世の経済には、この生産性バンドワゴンは出現しなかったという。少数のエリートは別として、人々の生活水準が持続的に向上することはなく、むしろ場合によっては悪化した。大半の人にとっては、中世の農業テクノロジーの進歩は、一層労働強化に拍車をかける手段と化し、貧しい暮らしを更に貧しくする結果しか生まなかった。と言うのである。

   余剰を吸い取って享受していた少数のエリートとは、王の家来や貴族や高位聖職者など5%ほどで、また、食料余剰の一部は、人口増加の著しい新興の都心部を支えるのに使われた。  
   しかし、余剰の殆どを食い尽くしていたのは都心部ではなく、一大支配者層たるキリスト教会で、大聖堂や修道院など次から次へと教会を建設した。               

   産業革命の場合も同様で、例えば、炭鉱では、信じられないほど不衛生で危険な環境下で、真っ暗な坑道で、長時間半裸で働く子供がいるなどは珍しいことではなく、綿業をはじめとする工場の労働環境も同様に過酷であった。 
   苦しんでいるのは子供だけではなく、労働者の実質所得が上がらないのに、さらに長時間劣悪な環境で働かせられ、工業化は、一部の人間を大金持ちにしたが、殆どの労働者は、工業化前よりも寿命を縮め、健康を損ない、過酷な人生を送ることになった。
   「生産性バンドワゴン」は、働かなかったのである。

   さて、それでは、どのようにして、傾向を逆転したのか。
   テクノロジーの変化によって労働者階級に新たな機会が生み出され、賃金を低く抑えることが、最早、不可能になったのである。それが実現したのは、工場主や富裕なエリートへの対抗勢力が、職場で、続いて政治領域で広がり始めた後のことである。この変化により、公衆衛生やインフラが改善に向かい、労働者は労働条件の向上や賃上げを求めて交渉できるようになり、テクノロジーの変化の方向が変わった。国民の大多数にとっては遥かによい結果がもたらされたのである。
   これらの進展は、自動的に生じたものではなく、鬩ぎ合いながら進んだ政治・経済改革の賜物である。

   生産性バンドワゴンが機能するためには、二つの前提条件が必要になる。労働者の限界生産性の向上と、労働者の十分な交渉力である。どちらの要因も、イギリスの産業革命の最初の100年間はほぼ欠けていたが、1840年代以降は順調に発展し始めた。
   対抗勢力の健在が、政治経済社会の健全性と安寧に如何に重要か、
   ガルブレイスが半世紀上も前に、カウンターベイリング・パワーとして論述している。
   トランプ体制に堅実かつ有効なカウンターベイリング・パワーの発露を期待したい。

   さて、人類の歴史は、結局、「生産性バンドワゴン」のon offの繰り返しの連続で階段状に進化発展を遂げて来たように思う。ここ数百年における驚異的な文化文明、経済社会の成長発展には目を見張る思いだが、その今日の社会でも、まだ、「生産性バンドワゴン」の亡霊と言うか残滓を引き摺っている。
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梨の花、姫リンゴ、トキワマンサク咲く

2025年04月13日 | わが庭の歳時記
   桜も散り始めて、春の花も入れ替わり。
   わが庭では、梨の花が咲きだしている。
   びっしりと白い花をつけていて、青空に映えている。
   



   重ねて咲いている赤いトキワマンサクと好対照、
   フラワーセンターで苗木を買った時には、白い花もあったのだが、場所がないので諦めた。
   梨の木が元気になったので、丁度、バランスが良くなった。
   



   姫リンゴと言うのであろう、クラブアップルの花が、咲き始めた。
   イギリスに居た時に、あっちこっちで咲き乱れていたリンゴの花に感激して、帰ってから植えたいと思っていた。
   千葉や鎌倉では、一寸気候に合わないと思って、姫リンゴにした。
   広い庭に長い垣根状に這わせて咲かせれば華やかであろうが、如何せん個人の住宅の庭では無理である。
   





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W・チャン・キム &レネ・モボルニュ「破壊なき市場創造の時代 これからのイノベーションを実現する」

2025年04月12日 | 書評(ブックレビュー)・読書
    ブルー・オーシャンのW・チャン・キム とレネ・モボルニュ の新しい本である。
   既存の業界を破壊せず、外側にまったく新しい市場を創造する「非ディスラプティブな創造」の追求、すなわち、「ディスラプションなき市場創造」こそが、これからのイノベーションと成長の目標だと説く新境地の展開で非常に興味深い。

   disruptionとは、破壊とか崩壊と言う意味で、経済学では、イノベーションによって新規市場が生まれて既存市場とそこで活動する既存プレーヤーに取って代わる場合を言う。著者は、disruptionを、ローエンドやボトムアップから起こると説いたクリステンセンと違って、新製品や新サービスがハイエンドとローエンドの両方において旧来のものに取って代わる形態の現象を表すとして、一般化して論じている。

   今回、新しく論じているのは、このdisruptionを伴わない「非ディスラプティブな創造」、すなわち、企業の破綻、雇用の喪失、市場の荒廃と言ったディスラプションを引き起こさずに、新たな産業を創出する、何もなかったところに新たな市場を創造する市場創造型イノベーションについてである。
   非ディスラプティブな創造とは、「既存の産業の外側における、あるいはそれを超越した、全く新しい市場の創造」と普遍的に定義できるとしている。
   例証しいているのは、生理用パッド、マイクロファイナンス、セサミストリート、ポスト・イット、バイアグラ
   全く、かって存在しなかった無市場、無消費の業態である。

   それでは、これまで論じていたブルーオーシャンの創造とはどう違うのか、
   ブルー・オーシャン戦略は、新市場開発イノベーションだが、既存業界の境界を越えて新市場を創設して、ディスラプティブな成長と非ディスラプティブな成長を混在させる成長で、非ディスラプティブとディスラプティブの中間に位置する混在形態である。と言う。
   例えば、ウーバーvsタクシー、アマゾンvsリアル書店を考えれば分かるが、ウーバーとアマゾンはブルー・オーシャンだが、旧来勢力をディスラプティブしてはいるが、必ずしも完全に、タクシーやリアル書店に取って代わっているわけではない。QBハウスも既存理髪店との競合であるし、スターバックスも既存の喫茶店と共存している。
 
   イノベーションの父と呼ばれるシュンペーターが「創造的破壊」論を展開した。「創造的破壊が起こるのは、新規市場を創造するイノベーションが既存市場を破壊しそれに取って代わる場合だ」と言うものであった。
   シュンペーターにとって経済成長の真の原動力とは、新しい種類のテクノロジー、商品サービスを生み出す市場創造型のイノベーションであった。創造的破壊は、創造と破壊は切っても切れない関係にあって、創造的破壊は絶え間なく古いものを破壊して新しいものを創造するするという概念であった。   
   しかし、著者は、シュンペーターやクリステンセンを超えて、既存産業や既存企業を破壊しない、ダメージを与えない、完全に新規な経済活動を生み出す「非ディスラプティブな創造」を論じているのである。
   一頃、バイブルのように脚光を浴びて一生懸命に学んでいたマイケル・ポーターの経営戦略や競争戦略論が、今昔の感であるのが面白い。

   極めて貴重な提言の数々、
   論点などは後述したい。
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野村證券をかたるフィッシング詐欺

2025年04月10日 | 経営・ビジネス
   【重要】野村証券オンラインサービス利用規約変更のお知らせ
   と言う次のようなメールが入ってきた。
   
   「セキュリティに関する重要なお知らせ」
平素より野村証券をご利用いただき、誠にありがとうございます。
 現在、当社WEBサービスではセキュリティ強化に伴うシステムメンテナンスを段階的に実施しており、以下の手続きが必要となる場合がございます。 
お客様のご契約内容・ご利用環境によって、追加の確認事項が表示されることがございます。該当のお客様には、本メールにて個別にご案内を差し上げております。 
▼ ご確認が必要な項目
  • 利用中デバイスの再認証・確認 
  • 一部認証方式の見直し(FIDO、ワンタイムキー等) 
  • セッション維持ポリシーの更新対応 
ご確認は以下の手順にて行ってください。 
▼ お手続き方法
  1. 下記リンクよりご案内ページにアクセス 
  2. 画面上の「設定内容を確認する」を選択 
  3. 受付番号 NOMU-私のmail adを入力のうえ、案内に従って進む 
   「ご案内ページに進む」の下に、
   よくあるご質問
  • Q:このメールは本物ですか?
  • Q:設定手続きに不安があります 
    お問い合わせ サポートページはこちら
 
   試しに、「ご案内ページに進む」や「Q:このメールは本物ですか?」や「サポートページはこちら」をクリックすると、全て同じ野村のホームトレードのログインページと寸分違わない入力画面が出てくる。
   結論から言うと、これに入力して送信すると、万事休すである。

   送信先のメールアドレスNomura Securities サポートチーム 
<notice@info5488.com>を見れば、野村からのメールでないことは分かるのだが、まず、メールの中身に気を取られて、立て続けにメールが送られてくると、冷静さを欠く。
   おかしいのは、深夜前に送られてくるので、野村である筈はなく、西の国からのメールであろう。

   とりあえず、「WEBサービスではセキュリティ強化」だと言うので、無視も出来ないと思って、野村ホットダイレクトに電話して、指示を仰いだ。
   やはり、間違いなしにフィッシング詐欺であった。
   各証券会社でも頻発しているようで、
   「フィッシング対策協議会」を立ち上げて、HPを開設して、詳細に現状や対策などを報じている。
    野村證券をかたるフィッシングの報告 だけでも、次のとおり、
【必読】野村證券口座の確認のお願い
【重要】野村証券オンラインサービス利用規約変更のお知らせ -
「NOMURA」取引回数制限なし!1ヶ月間の株式手数料無料サービスのお知らせ
「NOMURA」安全取引のための重要なお知らせ
「NOMURA」セキュリティ対策アップデートのお知らせ
「NOMURA」セキュリティ強化プログラムのご案内
「NOMURA」オンラインサービス安全強化キャンペーン
「NOMURA」お客様情報保護強化のご案内
「NOMURA」フィッシング詐欺対策のお知らせ 

   フィッシングサイトは本物のサイトの画面をコピーして作成することが多く、ログイン画面など全く同じなので見分けることは非常に困難である。と言うより無理である。
   これまでに、愚かにも2回このようなフィッシング詐欺に引っかかって、1度は酷い目にあったので注意しているのだが、朝晩毎日、
   アマゾン、楽天、銀行、カード会社、ガス水道電気、ETC、e-Tax等々、関係のないところからも、無数に入ってくる詐欺メールを、迷惑メール、受信拒否処理するのに謀殺されているのだが、次から次へと増加の一途で鼬ごっこ。

   したがって、サービスへログインする際は、各会社のHPを開いてから行うことにしている。
   もう何十年も使っているので、漏洩しているメールアドレスを変えるべきだろうが、事後処理が厄介なので逡巡している。

   いずれにしろ、トランプの狂気関税に振り回されて株価の大暴落で滅入っているときに、フィッシング詐欺対策とは笑うに笑えない。
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ダロン・アセモグル・サイモン・ジョンソン「技術革新と不平等の1000年史 上」 (1)

2025年04月09日 | 書評(ブックレビュー)・読書
   2024年のノーベル賞経済学賞受賞者のこの本 Power and Progress: Our Thousand-Year Struggle Over Technology and Prosperity 「権力と進歩 テクノロジーと繁栄との1000年闘争史」
   前著の「国家はなぜ衰退するのか——権力・繁栄・貧困の起源 」「
自由の命運 : 国家、社会、そして狭い回廊」同様に面白い。

   農法改良、産業革命、人工知能の進化 など、テクノロジーの発展、イノヴェーションによって、生産性が向上し、人類社会は繁栄してきたが、その果実は農民や労働者や一般庶民には行き渡らず、格差が拡大の一途を辿った。何故こんなことが起こるのか、このパラドックスを、千年の人類史を分析して、未来の指針を展開する。
   後半の下巻はすでにレビューしたので、今回は上巻で気付いたことを考えてみる。

   まず、何故、産業革命がイギリスで起こったのかと言うことに対する著者の見解に注目した。
   この答えには、学問的にも色々な見解があって、このブログでも論じてきた。
   著者は、それら諸説は、五つの題目に分類できるとして、地理、文化(宗教と生来の企業家精神を含む)、天然資源、経済的要因、および、政府政策だとして、個々に詳細に分析して論破している。
   ダニエル・デフォーが説く「プロジェクトの時代」の核心だと言うジョージ・スティーヴンソンのような起業家で発明家と言う新しい階層の出現と台頭こそが、イギリスの産業革命の何よりの原動力であった。不可欠であったのは、比較的地味な出自を持つ新種の人々の起業家精神と革新性で、彼らは実際的な技能と野心があり、それが新しいテクノロジーを生み出せる素地になった。と言うのである。

   さらに重要なのは、産業革命を生んだ環境土壌である。イギリスだけほかの国と違って行き着いたのは、長きにわたって進行していた社会的な変化であり、その過程から、いわば成り上がり者の国が出来上がったからである。
   中流階級のイギリス人は、健全な投資であれ一攫千金を狙った投資を通じてであれ、富を蓄積して、上昇する機会を狙っており、また、工業工程のあっちこっちの側面でイノヴェーションを起こして富と名声を得て成り上がる労働者が出るなど下剋上の変容を、社会的階層性が緩むなど一連の大きな制度的や社会的な変化が受容して、貴族に納得させた。と言う。

   銑鉄生産のダービー、蒸気機関のニューコメン、水力紡織機のアークライト、陶器のウェッジウッドなどを例証して、彼らは、ラテン語も読めなければ、学術研究の参照に多大な時間をかけることもない、序列社会の下層の家に生まれた小規模製造業者や職人や商人たちだったが、いずれも途轍もない野心家で、テクノロジーを信じていて、進歩の原動力としても、自らの社会的上昇の手段としても期待をかけていた。と言うのである。

   テクノロジー優位の非常にユニークな見解で興味深い。
   脚注で触れているように、一般的な見解ではなさそうであるが、やはり、除外した前述の五つの産業革命要因も、それなりに関連しているので無視するわけにもいかないと思う。
   いずれにしろ、複合的な要因が重なり合って産業革命が起こったことは間違いないので、両方を考慮しながら考えると面白い。

   参考のために、一般論として、ウィキペディアを借用すると、
   イギリスで世界最初の産業革命が始まった要因として、原料供給地および市場として植民地が大きく存在した事、清教徒革命・名誉革命による社会・経済的な環境整備、蓄積された資本ないし資金調達が容易な環境、フランスにもこれらの条件は備わっていたものの、両者の違いは植民地の有無である。 
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トランプがどう足掻こうとも、実体経済は騙せない

2025年04月07日 | 政治・経済・社会
   トランプ関税と異常な経済政策が、世界経済に激震を起こし、未曽有の経済危機を招いている。
   トランプの常軌を逸した暴挙であることは間違いないのだが、始動し始めてしまったので、当面は、流れに任せる以外にしようがない。

   はっきりしていることは、トランプが、どんなに強弁を弄して正当化して足掻こうとも、実体経済は、必ずトランプの経済政策を後追いして、その甚大な弊害なり無残な結果を露呈するであろうということである。
   まず、アメリカを筆頭に世界中の株価が大暴落しており、日経株価など、一時31000円を割り込んでしまった。
   アメリカでは、株価の大暴落と大衆の抗議デモだが、まもなく、トランプの唱えるお題目とは逆に、
   国家経済全体が変調を来してインフレが強襲するなど一気に経済情勢が悪化して、国民生活を窮地に追い込み、国民の不満が爆発しよう。国際経済の破壊は凄まじい筈である。
   世界の信認を失って凋落して行き、国民が離反して行くアメリカの黄昏に、トランプアメリカが耐え抜いてゆけるかどうか。

   日経株価の暴落だが、日本経済が健全なので、時間はかかるであろうが、元に戻る。右往左往することはない。
   また、景気循環の常で、日本経済のみならず、世界経済も、いずれ適当な時期に、上昇局面に向かって進行して行き、新秩序を形成して均衡状態に落ち着く。今度は、アメリカ弱体の新秩序なので状況は一変するであろうが、歴史の必然なので、気長に待つこととなろう。

    信じられないのは、民主主義のリーダーであった筈のアメリカで、何故、このような民主主義と資本主義の根幹を揺るがせ、国際秩序を根本から破壊するような狂気じみた暴挙が起こり得たのかと言うことである。
    更なる悲劇は、この暴挙を制止するカウンターベイリング・パワーが働かなかったアメリカの良識の著しい退潮、民主主義の崩壊の予感である。
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経営コンサルタントの倒産

2025年04月06日 | 経営・ビジネス
   東京商工リサーチが、
「2024年度「経営コンサルタント」の倒産が過去最多専門領域の分散化で“経営のプロ”の生き残り競争が激化」と報じた。
   “経営のプロ”のはずのコンサルタントだが、事業再生やDX支援、M&Aなど、専門領域の分散化と顧客ニーズが高度化し、最近のコンサルは差別化と専門性が求められている。資料集めや情報の整理などはAIに取って代わられ、単純な手続き代行や財務指導など、過去の経験則だけで生き抜くことは難しい。と言うのである。

   さて、私自身も、現役引退後に、日銀に居た大学の後輩と二人で、経営コンサルタントを立ち上げて、しばらく運営していたので人ごととは思えない記事である。

   経営コンサルタントの倒産は、原因別では販売不振や赤字累積などの「不況型倒産」が7割近くを占め、形態別では、「破産」が構成比96.0%と大半を占めている。また、資本金別では、1億円未満が同98.6%と大半を占めた。さらに、従業員数別では5名以下の小規模事業者が同94.0%だった。コンサル業界は1人でも、少ない開業資金でもスタートでき、参入障壁は低い。ただ、人脈が途切れたり、継続的な案件取引が突然なくなるリスクもあり、中小コンサルタントの足元はぜい弱な企業が少なくない。 
  「経営コンサルタント業」の実績は、コンサルタントの経験や人柄、人脈などで大きく左右される。属人的な性質が強い分、如何に優秀な人材を確保し、顧客に高付加価値を提供できるかを問われている。後継者不足やDX支援など、中小企業が直面する課題は多様だが、高度化する顧客ニーズへの対応には、それ以上の専門的な知識が必要になる。このため、コンサル業界の生き残り競争が加速し、特色を打ち出せないコンサルの淘汰が続く可能性が高い。と言うことである。

   ところで、我々のコンサル会社について、
   まず、私のキャリアだが、世界屈指のビジネススクールで経営戦略論を専攻してMBAを取得して帰国して、その後長くヨーロッパの現地法人を設立して経営に携わった。帰国後は、関連事業の総括を担当して、色々な業種業態の子会社の管理監督および経営指導に当たり、続いて、一部上場の関係会社の監査役に就任した。監査と言う任務以外に、全国の事業所を駆け回る機会を得たので、個別事業の管理運営指導や戦略戦術の議論などコンサルに軸足を置く仕事にも注力した。
   相棒のゼミの1年後輩の日銀マンも、海外は勿論錚々たるキャリアを積んでおり、経営コンサルタントとしては、二人とも、まずまず、資格があると考えた。
   しかし、この考えが甘かったのである。

   二人とも、多くの頼もしい素晴らしい人脈に恵まれおりながら、頼らずに独立独歩で歩こうと決めて走り出したのだが、如何せん顧客が掴めない。最初は、私の大学の非常勤講師の謝礼や相棒のコンサル業務のフィーなどで、ほそぼそとスタートしたが、鳴かず飛ばず。
   実際には、コンサルを頼りにしたい中小企業は、生きるか死ぬかの瀬戸際であり、高邁な理論など論外であって、もっと泥臭い、死地を彷徨いながら泥を被って打ち込む実業に長けたコンサルに頼りたいはずだったのである。

   さて、経営コンサルタントは言うなれば、病院や医師に近い業務だろうが、今や、ICT革命、AIの驚異的な進歩で、知的高級職の弁護士や会計士さえ駆逐しつつあるように、同様に、業務の多くがAIに代替されて更に高度化して業態が大きく変化している。
   しかし、ミンツバーグが説くごとく、経営はアート、
   豊かな創造性と、高度な経験と知見に裏打ちされた鋭敏な感性が求められ、経営コンサルは、そのはざまにあって、難しい仕事である。
   いずれにしろ、MBA感覚では、個人的な経営コンサルタントなど務まる筈はない。
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Amazonで買うのは当然であろうか

2025年04月05日 | 経営・ビジネス
   実店舗で買わないときの買い物は、結構、Amazonでネットショッピングすることが多い。
   買いたい商品をAmazonで検索すると、一気に多くの関連商品が画面に現れる。
   全くまちまちの商品が出てくるのだが、大抵市販よりも安いので、その中から、価格や信用度などを勘案して、適当に選んで買う。

   先日、Amazonを使っていて、気付いたことが2点あるので、記してみたい。
   まず、1点目は、価格が異常に安い時があるということである。
   口絵写真は、その一例で、
   Nikon D7100とパソコンとを連結する接続ケーブル
   として、買ったのは、
   オーディオファン ニコン用USBケーブル UC-E6互換 データケーブル ブラック ノイズ対策用 フェライトコア付き 約104.5cm 
   送料込みで、250円である。
   類似製品の価格は、1000円前後から、純正品だともっと高いし、バラツキが大きい。
   単純な接続ケーブルなので、品質にそれ程差があるとは思えないし、故障してもまた買い替えればよいような程度なので、買ってみた。
   線が切れて使えなくなった元の純正品と変わりなく機能している。
   マーケットプレイス商品なのだが、心配したのは、ヤマトの送料がいくら安いと言っても、この価格では、利益など出るはずのない商売だということである。
    「出品者に対する評価を投稿」で、満点評価してお返ししておいた。

   もう1点は、返品が容易であること。
   SDカードをパソコンに転送するカードリーダーを買おうとして、
   UGREEN カードリーダー USB 3.0 高速 SD TF カードリーダライタ 2スロットカード同時読み書き可能
   を購入した。
   価格が999円で安いの機能が簡略化していて、意図した機能が不能であったので、その旨評価すると、返却対応指示が表示された。
   理由を書いてメールを送ったら、ヤマトの引き取り手続きを取ってくれて、翌日ヤマトに渡したら、数日で返金されてきた。
   全て無料で、厄介なこともなく、処理できたのだが、不都合などで交換することもあったが、この場合も手間暇がかからなかった。電話もルートさえ踏めばすぐに繋がる。
   
   もう、言わなくても分かることだが、大企業や優良企業と言えども、日本の企業のカスタマーサービスの悪さは特筆もので、まず、電話が何番何番と盥回しにされて、繋がったと言いきや何十分も待たされて、トドノツマリハ、ケンンモホロロ。
   お客様は神様、お客様第一などと、トランプのように、社是を唱えているが、カスタマーサービスの質を上げれば、一気に業績が向上するはず。これが、日本企業に必須の経営戦略戦術の要だと言うことが分からないお粗末さが、フジテレビのように迷走する。
 
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カラヤン:マスカーニ: 歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》

2025年04月03日 | クラシック音楽・オペラ
   先日レビューした「道化師」とカップリングのマスカーニ:歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》も素晴らしいカラヤンのオペラ映画である。
   キャスト等は、
サントゥッツァ……フィオレンツァ・コッソット(メッゾ・ソプラノ)
トゥリッドゥ……ジャンフランコ・チェッケーレ(テノール)
ルチーア……アンナ・ディ・スタジオ(アルト)
アルフィオ……ジャンジャコモ・グェルフィ(バリトン)
ローラ……アドリアーネ・マルティーノ(メッゾ・ソプラノ) 
ミラノ・スカラ座合唱団・管弦楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
演出:ジョルジオ・ストレーレル
監督:オーケ・ファルク
制作:1968年5月、6月 ミラノ・スカラ座

   イタリアの小説家ジョヴァンニ・ヴェルガの小説 を基にした、シチリアの山間部の貧しい村人たちの物語で、三角関係のもつれから起きる愛憎劇と決闘と殺人を描いた切ない、しかし、美しいオペラである。
   

   ストーリーの概略は、
   復活祭の朝。トゥリッドゥは、許嫁であった美しい女ローラが、彼の兵役中に馬車屋のアルフィオと結婚してしまう。除隊後帰郷したトゥリッドゥは、仕方なくローラを忘れようと、村娘サントゥッツァ(サンタ)と結婚したが、アルフィオが馬車での外出が多くて留守がちなのを幸いと、ローラと寄りを戻して逢引きを重ねる。これを知ったサンタは、トゥリッドゥに泣き崩れて哀願するが蹴り飛ばされて、その身勝手さに怒りのあまり、二人の関係をアルフィオに告げてしまう。アルフィオは激怒し復讐を誓ったので、サンタは事の重大な展開に後悔し悩む。
   




   (美しい間奏曲)
   復活祭のミサが終わり、教会から出てきた男たちはトゥリッドゥの音頭で、母ルチアの酒場で乾杯する。アルフィオはトゥリッドゥの勧めた杯を断って捨てる。事の次第を理解した二人は決闘を申し合わせ、アルフィオは裏の畑で待つと場を去る。トゥリッドゥは酒に酔ったふりをしながら母に「もし自分が帰って来なければサンタを頼む」と別れを告げる。トゥリッドゥが酒場を出てしばらくすると「トゥリッドゥさんが殺された」という女の悲鳴が響き、幕。
   







   1時間少しの短編オペラらながら、
ママも知るとおり Voi lo sapete, o mamma (サントゥッツァ)やお母さん、あの酒は強いね Mamma, quel vino è generoso (トゥリッドゥ)などの感動的な美しいアリアや村人たちの合唱など、聴かせて魅せてくれる。

   ゴッドファーザー映画を彷彿とさせるシチリアの田舎の素朴な教会風景が、牧歌的であり詩情豊かである。
   このオペラは、何といっても主役はサントゥッツァであり、フィオレンツァ・コッソットは、東西随一のイタリアのオペラ歌手、
   歌唱の素晴らしさは言うまでもなく、演技の細やかさは抜群で、目の表情などアップでも躍動しており感動的である。
   名前をよく覚えているので、METかロイヤル・オペラで聴いたことがあるのかも知れないが記憶にはない。

   トゥリッドゥは、二枚目の一寸線は細いが良い男、アルフィオは、剛直で一本気の野武士風の田舎男、
   チェッケーレも、グェルフィも実にうまい。
   マルティーノのコケティッシュなローラ、スタジオの二人の苦悩に戸惑う母親ルチアの助演も役を得て好演。

   さて、演奏のスカラ座が凄いのは当然だが、やはり、カラヤンのオペラは群を抜いている。
   私がクラシックに興味を持って聴き始めたレコードは、トスカニーニやブルーノ・ワルターだが、その後、カール・ベームやカラヤンに移った。
   通ぶってカラヤンをこき下ろす輩が多いのだが、私は、カラヤンは最高の指揮者だと思って聞き続けてきた。
   実演を聴いたのは、ベートーヴェンの「運命と田園」と「合唱つき」のたった2回だけだが、貴重な経験であった。
   「運命」の指揮途中に、指揮棒が折れて飛び、その後、指揮棒なしの華麗な指揮姿となったのだが、このオペラでは、まだ指揮棒が踊っている。
   


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カラヤン:レオンカヴァッロ: 歌劇《道化師》

2025年04月01日 | クラシック音楽・オペラ
   古いオペラのDVDを探していて、カラヤンの「カヴァレリア・ルスティカーナ 」と「道化師」のスカラ座版を見つけた。
   



   歌劇《道化師》のキャスト等は次のとおり。
カニオ……ジョン・ヴィッカーズ(テノール)
ネッダ……ライナ・カバイヴァンスカ(ソプラノ)
トニオ……ピーター・グロソップ(バリトン)
ペッペ……セルジオ・ロレンツィ(テノール)
シルヴィオ……ロランド・パネライ(バリトン)
ミラノ・スカラ座合唱団・管弦楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
演出:ポール・ハーガー
監督:ヘルベルト・フォン・カラヤン
制作:1968年5月、6月 ミラノ・スカラ座

   マスカーニ:歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》では、フィオレンツァ・コッソット(メッゾ・ソプラノ)が、素晴らしいサントゥッツァを好演しており、カラヤンの「間奏曲」はさすがに美しくて感動的。

   さて、私が、この「道化師」を実際のオペラ劇場で鑑賞して、印象に残っているのは、まず、METでのアンナ・モッフォがネッダを演じた舞台である。
   記録を残していないので、METのHPのアルカイーブをチェックすると、1974年のクリスマスシーズンで、 
ネッダ:アンナ・モッフォ
カニオ:ジェイムス・マックラッケン
指揮:ジョン・ネルソンであった。
   カヴァレリア・ルスティカーナのサントゥッツァは、グレイス・バンプリー。
    丁度、ブラジルへの赴任途中に、ニューヨークへ立ち寄った時である。
   とにかく、モッフォは、天が誤って二物を与えてしまった凄い美人のオペラ歌手で、感動した記憶だけは残っている。

   他で観たのは、ロイヤルオペラとケンウッドの野外オペラで、同じキャストの舞台を鑑賞した。ピエロ・カップチャルリとエレーナ・オブラツオバの凄い舞台に感激した。
   ずっと後になって、このオペラ・ハウスで、ドミンゴ指揮の「パリアッチ道化師」を観たのだが、この時は、この演目だけの舞台であったが、記憶はそれくらいで、あまり鑑賞機会はなかった。 

   オペラの概略は、ウィキペディアを参考に、
   祭日で着飾った村人たちが待ち焦がれる旅回りの座長カニオの一座がやってくる。カニオは「今晩23時から!芝居を観に来てくれ」と宣伝し、ペッペや村の男たちと居酒屋に行く。カニオの妻・ネッダは独り残って自由を楽しんでいるところへ、彼女に思いを寄せるせむしの道化役者トニオが、物陰から現れて口説くが、鞭で打たれて逃げ出す。入れ違いにネッダの愛人である村の青年シルヴィオが現れて愛を交わし駆け落ちの相談をする。それを見たトニオは、仕返しの好機とカニオを呼んでくる。ネッダがシルヴィオに「今夜からずっと、あたしはあんたのもの」と言うのを聞いてカニオはついに逆上、シルヴィオは慌てて逃げ出し、ネッダはカニオに男の名を明かせと責められたが拒む。ベッペが戻ってきてカニオを鎮め、芝居の仕度を促す。カニオは、怒りも悲しみも隠して道化芝居を演じ、客を笑わせなければならない役者の悲しみを歌う。
   



   村人が待ちかねた芝居が始まる。ネッダ扮するコロンビーナが恋人アルレッキーノを待ちわびているところへ、下男タッデーオが現れ言い寄るが蹴り飛ばされる。アルレッキーノとコロンビーナがやっと逢引を始めるところに、タッデーオが「パリアッチョが帰ってきた!」と急を告げる。パリアッチョを演ずるカニオは、コロンビーナが逃げ出すアルレッキーノに向かって「今夜からずっと、あたしはあんたのもの」と言うのを聞いて、それが先ほどと同じ台詞であったので、芝居が現実に暗転して憤怒を呼び起こして狂乱状態に陥る。「やつの名を言え。おれはもう道化師ではない」と狂気して叫ぶカニオの迫真の演技に、村人は拍手喝采する。ネッダは危険を悟り逃げ出そうとするが、カニオは、彼女を刺殺し、いまわの際に「助けてシルビヴィオ」と名を明かしたので客席で見ていたシルヴィオも殺害する。トニオが「喜劇は終わった」と口上。カニオは舞台から転げおち、村人たちが大混乱の中、で幕。
   









   とにかく、超一流のオペラ歌手でありながら、ジョン・ヴィッカーズやライナ・カバイヴァンスカなど主役級だけではなく、どの歌手も歌唱のみならず演技がうまくて舞台俳優や映画俳優に引けを取らないほど素晴らしく、その上、監督がカラヤンだというからびっくりする。
   一部オーケストラパートではカラヤンの指揮が登場するが、完全に映画版のオペラであり、楽しませてくれる。
   半世紀以上も前のオペラであるが、音響も画像も気にならないくらい上質である。
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椿:トムタム咲く、椿が満開

2025年03月30日 | わが庭の歳時記
   外辺が白覆輪のピンクの千重咲き椿トムタムが咲きだした。
   トムタムは、バラのように派手な大輪の多い洋椿にしては珍しくコンパクトな中輪なのが好ましい。
   咲き始めは、底地のピンクが濃くてコントラストが鮮やかだが、満開になるとピンクの綺麗な花になる。
   







   急に寒くなって雨模様だったが、今日は天気が良くなって少し暖かくなった。
   近所の桜しか見ていないが、鎌倉の桜もほぼ満開だとか。
   近所の桜並木が明るく華やぎ始めた。
   わが庭では、一気に椿が開花して咲き乱れている。
   




  


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トヨタ株をナンピン買いする

2025年03月28日 | 
   昨27日は、株式の権利確定日なので、株価は上昇傾向だったのだが、トランプの自動車への25%関税が正式に決まったので、権利落ちの今朝は、自動車株がかなり下落するのではないかと考えた。
   思ったほどの下落ではなかったが、案の定、トヨタは100円以上下落している。

   前に買っていた株価を割り込んで、評価損が出てきたので、ナンピン買いを試みた。ナンピン買は、保有している取引銘柄の価格が下がった際に、追加でその銘柄を購入することによって平均取得価格を下げる取引手法である。
   まだ、これまでのトヨタ株の最低価格には程遠いのだが、これからの株価推移など分からないので、とにかく、野村を叩いて、1単位NISA成長枠で成り行きで購入した。
   零細投資家の取れる方法と言えば、その程度なのである。

   さて、トランプの関税政策など愚の骨頂であり、グローバル経済を縮小させるばかりではなく、ブーメラン現象を引き起こして、益々、米国経済を疲弊させて窮地に追い込む最悪の経済戦略であり戦術であるのは火を見るより明らかで、すでに、国家経済が軋み始めている。
   単純な話、関税によって膨大な国家収入が入るとトランプは嘯いているが、税金を支払うのはアメリカ側であり、その分物価が高騰して企業や国民生活を直撃するのみならず、国際競争力さえも棄損する。
   言うまでもなく、世界中は、同盟国から率先して切り捨てるアメリカを見限って、アメリカ抜きの経済圏構築に始動し始めようとしている。EUやアジア諸国、BRICSなどが、中露などの専制国家との新しいグローバル経済システムを志向して、動き出すことは必定であり、硬直化しつつある米国経済よりもダイナミズムを期待できる。

   ところで、日本政府は、外交交渉などによって関税や貿易規制などを回避できると目論んで、トランプ政権に擦り寄っている。しかし、MAGAが金科玉条の利己主義に徹したトランプはそんな軟な相手ではなく、徹底した弱肉強食の権化。いい加減に日本も目を覚まして、自分の足で立って、少なくとのEU並みに、真面に戦う覚悟を決めてアメリカに対処すべきである。


   アメリカの閉鎖的な自国完結型の国家経済の再構築がどうなるかは時間の問題だと思うが、
   いずれにしろ、国際経済が無茶苦茶に混乱し始めたことは事実である。
   吉と出るか凶と出るか、新しいグローバル経済の均衡を待つ以外に仕方がない。

(追記)31日、期末朝に、更に日経平均が、1200円以上下げて25000円台に突入して、トヨタもさらに100円近く下がった。ナンピン買いが早すぎて、ダメだったということであろう。トランプ関税の影響は大きい。

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椿:王昭君、ジュリア・フランス

2025年03月27日 | わが庭の歳時記
   わが庭では、赤い椿が先に咲きだしたが、一気に暖かくなって来てから、ピンクの椿が咲き始めた。
   まず、楽しませてくれたのは、淡いピンクが匂うように美しい千重咲きの王昭君である。
   王昭君は、和親政策のため匈奴の王に嫁がされた悲劇の女王として興味深い逸話が語られれているのだが、『後漢書』によると、彼女は選ばれて後宮に入ったにもかかわらず元帝から何年も顧みられず、自ら匈奴に嫁すことを望んだ。話が決まってから王昭君を初めて見た元帝は、その美しさに大いに驚き手放すのを惜しんだ。  と言う。
   絵師に、賄賂を渡さなかったので、醜い似顔絵を描かれたので選ばれたという話が有名だが、いずれにしろ、中国きっての絶世の美女であったことは間違いなさそうである。
   とにかく、美しい椿である。





   ジュリア・フランスは、フランス作出の椿。
   やはり、フランスの花であるから、どこか、バラの雰囲気がにじみ出ていて華やかである。
   ただ、花弁が淡いピンクで華奢なので、春の嵐にあうと可哀そうである。
   







   
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