毎日新聞の電子版で、「高齢で認知機能下がる人と下がらない人…なぜ?「前向き思考が大事」」が掲載されていた。
京都女子大発達教育学部心理学科の岩原昭彦教授の研究である。
「心理学の医療応用というと臨床心理学の『心のカウンセリング』を連想しがちですが、生活の改善や健康の増進にも心理学は関わります」。その延長で、心理学の認知機能への関わりも探っている。と言うのである。
高齢になっても若い頃と同程度の認知機能を維持する人は「スーパーエージャー」とも呼ばれ、医学的にみると、こうした高齢者は脳の「前帯状皮質」と呼ばれる部分が厚く、神経細胞が多いという。よく使われているためだ。実はこの部分は人の感情や社会性に大きく関わり、自分の行動を制御する役割も担う。まさに認知機能を維持するために欠かせない部分だ。「老いを否定的に考えず、前向き、肯定的に捉える。実はこれが認知機能にとっても非常に大事なんです」。心理学の医療応用である神経心理学とポジティブ思考を合わせた「ポジティブ神経心理学」の視点から、そう強調する。とも言う。
病気や孤独など、老いにはネガティブなイメージもつきまとうが、まずは老いを自覚し、「これでいいんだ」と自分を肯定する。すると前向きな思考ができ、ささいなことであっても目標を持ち、人生の意味も考えられる。「ポジティブ神経心理学では、人生に意味を見いだすことで、肉体的、精神的、社会的に満たされた状態(ウェルビーイング)が高まると考えられています」。認知症予防に一定の効果が表れたとする欧米での実証結果もあり、脳に影響を与えているとみられている。
ウェルビーイングは、人とのつながりを感じることでも高まるとされていて、社会活動に参加したり、皆で集まったりするイメージがあるが、昔の思い出を懐かしむことでも感じる。「思い出は誰かがそこにいた記憶でもあり、社会的つながりを感じられるのです」。実際に、ノスタルジア(懐かしさ)がウェルビーイングを向上させ、認知機能が上がったとの研究結果もある。 また、ポジティブな未来を想像することも、ウェルビーイングの向上に効果があると説明する。脳の活性化の点からみて、ポジティブな未来を想像することと過去を懐かしむことは同じ効果があるという。「ウェルビーイングの高まりは認知の予備力を高め、認知症の予防にもつながる」と言うのである。
物事をポジティブに捉えて、前向き思考で、脳の「前帯状皮質」を活性化させて、認知能力を維持しよう と言うことであろうか。
ご高説は、何となく分かるのだが、83歳になった今、そんなことを言われても、時間切れで、対応の仕方がない。
出来るのは、自分がどの様に過ごしてきて、今の自分の認知の能力がどうなっているのか判断するくらいで、過去を振り返る以外に仕方がない。
まず、前向き思考についてだが、現役時代には、行け行けドンドンの攻撃型の業務に明け暮れていたので、後を振り返る余裕などなかったように思う。前向きだったかどうかは疑問だが、総体的に現状肯定形のいい加減な対応で、特に、ネガティブ対応や後ろ向き思考には、それ程陥った経験はなかったと思っている。
次に、ポジティブな未来を想像することと過去を懐かしむことについてだが、特に、現役時代には、ポジティブな未来を想像しなければ仕事にならなかったし、私生活においては、貧欲に、大袈裟に言えば真善美を追求すべく、夢を描いて東奔西走し続けて今に至っている。過去を懐かしむことについては、欧米伯と14年間海外で暮らし、海外をその前後10年以上も走り回っていたので、これだけでも涙が零れるほど懐かしいのだが、良い思い出ばかりではない
人生80有余年、苦しきことのみ多かりきで、最近では、歳の所為か、嫌なことばかり思い出されて憂鬱になることの方が多い。
「高齢で認知機能を下がらせないためには「前向き思考が大事」」、ポジティブな未来を想像することや過去を懐かしむことは、脳の活性化のためには良い と言われても、
頭も心も、たった一つ、
そんなに、上手く器用に、コントロール出来ないのが人間の悲しさである。
京都女子大発達教育学部心理学科の岩原昭彦教授の研究である。
「心理学の医療応用というと臨床心理学の『心のカウンセリング』を連想しがちですが、生活の改善や健康の増進にも心理学は関わります」。その延長で、心理学の認知機能への関わりも探っている。と言うのである。
高齢になっても若い頃と同程度の認知機能を維持する人は「スーパーエージャー」とも呼ばれ、医学的にみると、こうした高齢者は脳の「前帯状皮質」と呼ばれる部分が厚く、神経細胞が多いという。よく使われているためだ。実はこの部分は人の感情や社会性に大きく関わり、自分の行動を制御する役割も担う。まさに認知機能を維持するために欠かせない部分だ。「老いを否定的に考えず、前向き、肯定的に捉える。実はこれが認知機能にとっても非常に大事なんです」。心理学の医療応用である神経心理学とポジティブ思考を合わせた「ポジティブ神経心理学」の視点から、そう強調する。とも言う。
病気や孤独など、老いにはネガティブなイメージもつきまとうが、まずは老いを自覚し、「これでいいんだ」と自分を肯定する。すると前向きな思考ができ、ささいなことであっても目標を持ち、人生の意味も考えられる。「ポジティブ神経心理学では、人生に意味を見いだすことで、肉体的、精神的、社会的に満たされた状態(ウェルビーイング)が高まると考えられています」。認知症予防に一定の効果が表れたとする欧米での実証結果もあり、脳に影響を与えているとみられている。
ウェルビーイングは、人とのつながりを感じることでも高まるとされていて、社会活動に参加したり、皆で集まったりするイメージがあるが、昔の思い出を懐かしむことでも感じる。「思い出は誰かがそこにいた記憶でもあり、社会的つながりを感じられるのです」。実際に、ノスタルジア(懐かしさ)がウェルビーイングを向上させ、認知機能が上がったとの研究結果もある。 また、ポジティブな未来を想像することも、ウェルビーイングの向上に効果があると説明する。脳の活性化の点からみて、ポジティブな未来を想像することと過去を懐かしむことは同じ効果があるという。「ウェルビーイングの高まりは認知の予備力を高め、認知症の予防にもつながる」と言うのである。
物事をポジティブに捉えて、前向き思考で、脳の「前帯状皮質」を活性化させて、認知能力を維持しよう と言うことであろうか。
ご高説は、何となく分かるのだが、83歳になった今、そんなことを言われても、時間切れで、対応の仕方がない。
出来るのは、自分がどの様に過ごしてきて、今の自分の認知の能力がどうなっているのか判断するくらいで、過去を振り返る以外に仕方がない。
まず、前向き思考についてだが、現役時代には、行け行けドンドンの攻撃型の業務に明け暮れていたので、後を振り返る余裕などなかったように思う。前向きだったかどうかは疑問だが、総体的に現状肯定形のいい加減な対応で、特に、ネガティブ対応や後ろ向き思考には、それ程陥った経験はなかったと思っている。
次に、ポジティブな未来を想像することと過去を懐かしむことについてだが、特に、現役時代には、ポジティブな未来を想像しなければ仕事にならなかったし、私生活においては、貧欲に、大袈裟に言えば真善美を追求すべく、夢を描いて東奔西走し続けて今に至っている。過去を懐かしむことについては、欧米伯と14年間海外で暮らし、海外をその前後10年以上も走り回っていたので、これだけでも涙が零れるほど懐かしいのだが、良い思い出ばかりではない
人生80有余年、苦しきことのみ多かりきで、最近では、歳の所為か、嫌なことばかり思い出されて憂鬱になることの方が多い。
「高齢で認知機能を下がらせないためには「前向き思考が大事」」、ポジティブな未来を想像することや過去を懐かしむことは、脳の活性化のためには良い と言われても、
頭も心も、たった一つ、
そんなに、上手く器用に、コントロール出来ないのが人間の悲しさである。