URビジネス・ロケーション・フォーラムを聴講して、新しい日本の地域開発について考えさせられた。
田中角栄首相によって推進された日本改造論によって国土が大きく変貌したが、その後の新産業都市構想は途中で頓挫するなど、国土開発については功罪取り混ぜて色々な歴史の変遷を経て来た。
最近では、地域格差が拡大して、地方の疲弊が問題化することによって、再び、地方の開発が活発になって来た。
一時日本の生産拠点が、安い人件費を求めて中国などに移動する国内の空洞化現象が社会問題となっていたが、最近では、シャープの亀山工場を筆頭に九州の北部への自動車関連工場の集積などの日本回帰の動きが進行して、日本の製造業の地方への工場や研究施設等の建設が脚光を浴びて来たようである。
ところで、今回、URのプレゼンテーションで比重を占めたのは筑波や千葉ニュータウンのプロジェクトで、東京や神奈川の開発余地はなくなり、千葉、茨城、栃木と言った関東の田舎県に移ってきたようである。
先日も筑波の開発について聞く機会があったが、いずれにしても、旧市街地の再開発ではなくて、比較的田園や森林の残っている緑地を新工業団地や新市街地に開発するプロジェクトであって、首都圏のスプロール化現象の拡大のような気がして仕方がなかった。
千葉ニュータウンについては、北総鉄道が京成線の高砂から延びて印旛日本医大前まで伸びていて、印西市を中心に大規模なショッピングセンターや新市街地が開発されている。
近く、この鉄道が成田空港に直結されて、現在の京成本線と平行して成田ー羽田間を繋ぐことになる。
現在、世界最大規模だと言うジョイフル本田の巨大なホーム&ガーデニング・センターなど大型のショッピングセンターなどが集積し始めていて、新しい住宅街が野っ原に広がっている。
東京電機大学や日本医大などがあり研究機関等の公共サービスや商業ゾーンとしてのニュータウンなのであろうが、問題は高速へのアクセスがなく、タウン内の交通網は整備されていても、東西南北の人口集積地帯からのアクセスが非常に悪いことである。
しかし、印旛沼の北方の未開拓だった北総に忽然と現れたニュータウンだが、このような開発が進んでいけば、東京近郊の土地はべったりと切れ目なく市街地が広がるだけで、首都圏が益々肥大化して行く。
この都市化の拡大が、果たして進歩と言えるのであろうか。
確かに、更にベターで便利で快適な環境を作り出すためには、既成の市街地では制約が多くて、未開の土地を開発することになるのだが、現実には、殆ど総合的な都市計画の骨組みなしに都市化が進行し、スプロール現象の拡大としか思えない。
ロンドンやニューヨークなど世界の大都市は、大なり小なり東京に近い開発状況ではあるが、しかし、少し郊外に出ると田園地帯や静かな田舎に出る。
緑の環境が、直ぐ側にあるのだが、東京の場合は、北に行っても西に行っても東に行っても、延々と市街地が繋がっていて切れ目がない。
ロンドンのキューガーデンに住んでいた時には、黒歌鳥が一日中囀っていたが、都心から近かった。
今、千葉の郊外に住んでいて、庭のムラサキシキブの実をメジロが啄ばんでいるが、都心からの距離は2倍くらいはあるし、開発の足音はそこまで近づきつつある。
景気が良くなれば、又、無秩序な日本改造計画が進むのかと思うと心配である。
田中角栄首相によって推進された日本改造論によって国土が大きく変貌したが、その後の新産業都市構想は途中で頓挫するなど、国土開発については功罪取り混ぜて色々な歴史の変遷を経て来た。
最近では、地域格差が拡大して、地方の疲弊が問題化することによって、再び、地方の開発が活発になって来た。
一時日本の生産拠点が、安い人件費を求めて中国などに移動する国内の空洞化現象が社会問題となっていたが、最近では、シャープの亀山工場を筆頭に九州の北部への自動車関連工場の集積などの日本回帰の動きが進行して、日本の製造業の地方への工場や研究施設等の建設が脚光を浴びて来たようである。
ところで、今回、URのプレゼンテーションで比重を占めたのは筑波や千葉ニュータウンのプロジェクトで、東京や神奈川の開発余地はなくなり、千葉、茨城、栃木と言った関東の田舎県に移ってきたようである。
先日も筑波の開発について聞く機会があったが、いずれにしても、旧市街地の再開発ではなくて、比較的田園や森林の残っている緑地を新工業団地や新市街地に開発するプロジェクトであって、首都圏のスプロール化現象の拡大のような気がして仕方がなかった。
千葉ニュータウンについては、北総鉄道が京成線の高砂から延びて印旛日本医大前まで伸びていて、印西市を中心に大規模なショッピングセンターや新市街地が開発されている。
近く、この鉄道が成田空港に直結されて、現在の京成本線と平行して成田ー羽田間を繋ぐことになる。
現在、世界最大規模だと言うジョイフル本田の巨大なホーム&ガーデニング・センターなど大型のショッピングセンターなどが集積し始めていて、新しい住宅街が野っ原に広がっている。
東京電機大学や日本医大などがあり研究機関等の公共サービスや商業ゾーンとしてのニュータウンなのであろうが、問題は高速へのアクセスがなく、タウン内の交通網は整備されていても、東西南北の人口集積地帯からのアクセスが非常に悪いことである。
しかし、印旛沼の北方の未開拓だった北総に忽然と現れたニュータウンだが、このような開発が進んでいけば、東京近郊の土地はべったりと切れ目なく市街地が広がるだけで、首都圏が益々肥大化して行く。
この都市化の拡大が、果たして進歩と言えるのであろうか。
確かに、更にベターで便利で快適な環境を作り出すためには、既成の市街地では制約が多くて、未開の土地を開発することになるのだが、現実には、殆ど総合的な都市計画の骨組みなしに都市化が進行し、スプロール現象の拡大としか思えない。
ロンドンやニューヨークなど世界の大都市は、大なり小なり東京に近い開発状況ではあるが、しかし、少し郊外に出ると田園地帯や静かな田舎に出る。
緑の環境が、直ぐ側にあるのだが、東京の場合は、北に行っても西に行っても東に行っても、延々と市街地が繋がっていて切れ目がない。
ロンドンのキューガーデンに住んでいた時には、黒歌鳥が一日中囀っていたが、都心から近かった。
今、千葉の郊外に住んでいて、庭のムラサキシキブの実をメジロが啄ばんでいるが、都心からの距離は2倍くらいはあるし、開発の足音はそこまで近づきつつある。
景気が良くなれば、又、無秩序な日本改造計画が進むのかと思うと心配である。