今週は、私にとって、充実した一週間であった。
非常にハイレベルのシンポジウムとフォーラムを聴講し、最後に、能「道成寺」を観劇すると言う、正に、文化文明度の高い知的および文化的満足を味わえる機会が続いたのである。
29日に、第10回 日経・CSISシンポジウム 新時代の日米同盟――未来への助走 帝国ホテル
30日&31日は、日立イノベーション・フォーラム 東京国際フォーラム
10月1日は、能「道成寺」ほか 国立能楽堂
この日経・CSISシンポは、外交防衛安全など日米間の重要な問題について、日米双方からその道の第一人者や権威が参加して、講演や討論会を行うのだが、特に、知日派の米国の政府高官や学者たちが、カレントトピックス風に、日米間の大変センシティブな重要案件を忌憚なく(?)語り、日本側からも見解を述べて討論を行うと言う時宜を得た興味深いシンポジウムである。
私は、ハーバードのジョセフ・ナイ教授やリチャード・アーミテージ元国務副長官の日米安保や日米防衛問題などに関する見解については、非常に関心を持って、本なども読んでおり、今回も、第3回アーミテージ・ナイ・レポートも、事前に読んでシンポに出かけたのだが、カート・キャンベル前国務次官補やマイケル・グリーンなど錚々たる知日派の論客に加えて、常連で主催者でもあるCSISのジョン・ハムレとジェームズ・スタインバーグ前国務副長官が、非常に、含蓄のある発言をするなど、実に、実り多いシンポジウムであった。
日本からは、野田聖子、岩谷毅、長島昭久、北岡伸一、谷内正太郎の諸氏が参加し、石破茂幹事長は欠席した。
このシンポジウムについては、日経の当日の夕刊と翌日の朝刊に詳細に報告されていたのだが、後日、私も、感想を、このブログに書いて見たいと思っている。
次の日立イノベーション・フォーラムだが、私自身の最大の問題意識と興味の対象は、正に、イノベーションであるので、このフォーラムは、毎年、楽しみに参加して勉強させて貰っている。
それに、今回は、
フィリップ・コトラー教授が、「マーケティングとイノベーション 勝利のコンビネーション」
ジョセフ・スティグリッツ教授が、「持続可能な繁栄の未来への新しい優先順位」
ビジャイ・ゴビンダラジャン教授の、「行動するリバース・イノベーション」
と言う願ったり叶ったりの、私にとっては、最も聴きたい教授たちの登壇なのであるから、正に、感激の一言であった。
特に、ゴビンダラジャンについては、最近の私のイノベーションでの関心は、プラハラードのBOPマーケットでのイノベーションやリバース・イノベーションなど、新興国や最貧困層からのイノベーションに移っているので、最も聴講したい先生であった。
コトラー教授は、私が、もう40年も前に、ウォートン・スクールで、コトラー教授の弟子のロバートソン助教授の授業を受けていた時のテキストが、教授の著作で、全米のみならず世界屈指のマーケティング学の権威で、ノースウエスタンのケロッグ・スクールをトップ・ビジネス・スクールにランクアップしたのも、コトラー教授の功績であろう。
スティグリッツ教授は、クルーグマンと同様に、リベラル派で、ケインジアン的な傾向の、非常に正義感の強い先生で、私は、教授の色々な著作を読んで勉強しており、教えられることが多い。
講演の最後に、TPP反対論を説いていたが、確かに、包括的貿易同盟なら、域内が自由市場になるので、弱肉強食の自由競争で、ウイナー・テイクス・オールとなると言うことであり、有効な規制必要派の教授には、相容れないと言うことであろう。
賛成賛成と言いながら、この点を、私は無視していたので、一寸、反省している。
他に聴講したのは、竹中平蔵教授の「日本の成長戦略」
手嶋龍一教授の「アジア半球の時代をどう読み解くのか」
両講演とも、非常に面白かった。
とにかく、この3日間は、久しぶりに、早く起きて、通勤や通学の人々に交じって、東京に通ったのだが、知的満足を十分に満足させて、身も心も活性化させてくれたようで、幸せであった。
さて、明日は、毎月、4回は通っている国立能楽堂の特別企画公演で、初めて、舞台の釣鐘が落ちる金剛流の能「道成寺」を鑑賞する。
今度は、芸術鑑賞だが、高度な学問や芸術に触れる楽しみ喜びも、生きていればこその話であり、幸せなことだと感謝している。
非常にハイレベルのシンポジウムとフォーラムを聴講し、最後に、能「道成寺」を観劇すると言う、正に、文化文明度の高い知的および文化的満足を味わえる機会が続いたのである。
29日に、第10回 日経・CSISシンポジウム 新時代の日米同盟――未来への助走 帝国ホテル
30日&31日は、日立イノベーション・フォーラム 東京国際フォーラム
10月1日は、能「道成寺」ほか 国立能楽堂
この日経・CSISシンポは、外交防衛安全など日米間の重要な問題について、日米双方からその道の第一人者や権威が参加して、講演や討論会を行うのだが、特に、知日派の米国の政府高官や学者たちが、カレントトピックス風に、日米間の大変センシティブな重要案件を忌憚なく(?)語り、日本側からも見解を述べて討論を行うと言う時宜を得た興味深いシンポジウムである。
私は、ハーバードのジョセフ・ナイ教授やリチャード・アーミテージ元国務副長官の日米安保や日米防衛問題などに関する見解については、非常に関心を持って、本なども読んでおり、今回も、第3回アーミテージ・ナイ・レポートも、事前に読んでシンポに出かけたのだが、カート・キャンベル前国務次官補やマイケル・グリーンなど錚々たる知日派の論客に加えて、常連で主催者でもあるCSISのジョン・ハムレとジェームズ・スタインバーグ前国務副長官が、非常に、含蓄のある発言をするなど、実に、実り多いシンポジウムであった。
日本からは、野田聖子、岩谷毅、長島昭久、北岡伸一、谷内正太郎の諸氏が参加し、石破茂幹事長は欠席した。
このシンポジウムについては、日経の当日の夕刊と翌日の朝刊に詳細に報告されていたのだが、後日、私も、感想を、このブログに書いて見たいと思っている。
次の日立イノベーション・フォーラムだが、私自身の最大の問題意識と興味の対象は、正に、イノベーションであるので、このフォーラムは、毎年、楽しみに参加して勉強させて貰っている。
それに、今回は、
フィリップ・コトラー教授が、「マーケティングとイノベーション 勝利のコンビネーション」
ジョセフ・スティグリッツ教授が、「持続可能な繁栄の未来への新しい優先順位」
ビジャイ・ゴビンダラジャン教授の、「行動するリバース・イノベーション」
と言う願ったり叶ったりの、私にとっては、最も聴きたい教授たちの登壇なのであるから、正に、感激の一言であった。
特に、ゴビンダラジャンについては、最近の私のイノベーションでの関心は、プラハラードのBOPマーケットでのイノベーションやリバース・イノベーションなど、新興国や最貧困層からのイノベーションに移っているので、最も聴講したい先生であった。
コトラー教授は、私が、もう40年も前に、ウォートン・スクールで、コトラー教授の弟子のロバートソン助教授の授業を受けていた時のテキストが、教授の著作で、全米のみならず世界屈指のマーケティング学の権威で、ノースウエスタンのケロッグ・スクールをトップ・ビジネス・スクールにランクアップしたのも、コトラー教授の功績であろう。
スティグリッツ教授は、クルーグマンと同様に、リベラル派で、ケインジアン的な傾向の、非常に正義感の強い先生で、私は、教授の色々な著作を読んで勉強しており、教えられることが多い。
講演の最後に、TPP反対論を説いていたが、確かに、包括的貿易同盟なら、域内が自由市場になるので、弱肉強食の自由競争で、ウイナー・テイクス・オールとなると言うことであり、有効な規制必要派の教授には、相容れないと言うことであろう。
賛成賛成と言いながら、この点を、私は無視していたので、一寸、反省している。
他に聴講したのは、竹中平蔵教授の「日本の成長戦略」
手嶋龍一教授の「アジア半球の時代をどう読み解くのか」
両講演とも、非常に面白かった。
とにかく、この3日間は、久しぶりに、早く起きて、通勤や通学の人々に交じって、東京に通ったのだが、知的満足を十分に満足させて、身も心も活性化させてくれたようで、幸せであった。
さて、明日は、毎月、4回は通っている国立能楽堂の特別企画公演で、初めて、舞台の釣鐘が落ちる金剛流の能「道成寺」を鑑賞する。
今度は、芸術鑑賞だが、高度な学問や芸術に触れる楽しみ喜びも、生きていればこその話であり、幸せなことだと感謝している。