今日のサントリーホールでの都響プロムナード・コンサートは、垣内悠希指揮で、スッペ:喜歌劇「美しきガラテア」序曲、チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番 変ロ長調」(ピアノ:HJ リム)、ベートーヴェン「交響曲第8番 ヘ長調」であった。
休日の午後のコンサートなので、曲目には関係なく、何となく、リラックスした雰囲気で、楽しめるのが良い。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番は、大分前に、ニューヨークのアベリーフィッシャー・ホールで、ロリン・マゼール指揮ニューヨーク・フィルとの共演で、凄いテクニックと華麗な演奏のラン・ランを聴いてから久しぶりに聞くのだが、この曲は、私が、クラシックファンになって一番最初に聞き込んだ曲なので、特別な思い入れがある。
ピアノのHJ リムは、幼くして韓国から単身フランスに渡り、パリ国立高等音楽院でアンリ・バルダ教授に師事して首席で卒業したと言う彗星の如く登場した大型新人ピアニスト。
可愛い女の子と言った感じで現れたと思ったら、鮮やかなタッチでピアノに対峙し、静かなパートでは、顔を観客の方に傾けてじっと耳を澄まして囀るように弾き込み、終楽章のクライマックスに差し掛かると、長くてしなやかな髪を振り乱して獅子吼の形相で豪快に鍵盤を叩きつけ、華麗で甘美などこか哀調を帯びたチャイコフスキー節を、緩急自在に、実に流麗に美しく奏で続ける。
この後、アンコールに応えて弾いたのが、プロコフィエフの「トッカータ op.11」。
目にも止まらぬ速さで、豪快に鍵盤を叩きつけるように、ほぼ5分くらいであろうか、弾き続けて、終わってからも、にこにこしながら、観客の拍手に応えている。
昨年ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集(8枚組)でCDデビューしたと言うから、並の新人業ではなかろう。
指揮の垣内は、ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝した若いハンサムな指揮者で、流れるように踊るように、中々、魅せて楽しませる指揮スタイルで、昔、ベルリオーズの「幻想交響曲」のワルツのところで、指揮台で踊っていたバーンスティンを思い出した。
ベートーヴェンの8番は、よく演奏される第1番を除く奇数の交響曲や第6番と違って、有名曲ではないが、岩城宏之さんが亡くなる前に、9曲の中で一番好きな曲だと言っていたし、ウィキペディアによると、ベートーヴェンは「聴衆がこの曲(8番)を理解できないのはこの曲があまりに優れているからだ」と語ったということで、素晴らしい曲なのであろう。
弦により歌唱的な主題が歌われる愛らしい楽章だと言うことだが、私は、どこか天国から聞こえて来るような、この美しい第2楽章が好きで、昔、レコードで良く聞いていた。
垣内の指揮は、オーソドックスと言うのか、癖のないダイナミックな演奏で、この曲だけを聞くと、中々、素晴らしいと思った。
入り口で貰ったチラシを見ていたら、小澤征爾さんが、近く、水戸室内管弦楽団で、この8番を指揮するようであった。
さて、サントリーホールのロビーも、カラヤン広場も、少しずつ、クリスマス・ムード。
カラヤン広場では、蚤の市が開かれていて、色々な雑貨や工芸品、西洋の骨董品などの露店が店を開いていた。
昔、ヨーロッパにいた頃には、あっちこっちのシティ・ホール前の広場やマーケットの空き地などで開かれていた蚤の市に出かけて、今でも、その頃に買ったマイセンやドレスデンが手元に残っているが、楽しかったのを覚えている。
休日の午後のコンサートなので、曲目には関係なく、何となく、リラックスした雰囲気で、楽しめるのが良い。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番は、大分前に、ニューヨークのアベリーフィッシャー・ホールで、ロリン・マゼール指揮ニューヨーク・フィルとの共演で、凄いテクニックと華麗な演奏のラン・ランを聴いてから久しぶりに聞くのだが、この曲は、私が、クラシックファンになって一番最初に聞き込んだ曲なので、特別な思い入れがある。
ピアノのHJ リムは、幼くして韓国から単身フランスに渡り、パリ国立高等音楽院でアンリ・バルダ教授に師事して首席で卒業したと言う彗星の如く登場した大型新人ピアニスト。
可愛い女の子と言った感じで現れたと思ったら、鮮やかなタッチでピアノに対峙し、静かなパートでは、顔を観客の方に傾けてじっと耳を澄まして囀るように弾き込み、終楽章のクライマックスに差し掛かると、長くてしなやかな髪を振り乱して獅子吼の形相で豪快に鍵盤を叩きつけ、華麗で甘美などこか哀調を帯びたチャイコフスキー節を、緩急自在に、実に流麗に美しく奏で続ける。
この後、アンコールに応えて弾いたのが、プロコフィエフの「トッカータ op.11」。
目にも止まらぬ速さで、豪快に鍵盤を叩きつけるように、ほぼ5分くらいであろうか、弾き続けて、終わってからも、にこにこしながら、観客の拍手に応えている。
昨年ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集(8枚組)でCDデビューしたと言うから、並の新人業ではなかろう。
指揮の垣内は、ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝した若いハンサムな指揮者で、流れるように踊るように、中々、魅せて楽しませる指揮スタイルで、昔、ベルリオーズの「幻想交響曲」のワルツのところで、指揮台で踊っていたバーンスティンを思い出した。
ベートーヴェンの8番は、よく演奏される第1番を除く奇数の交響曲や第6番と違って、有名曲ではないが、岩城宏之さんが亡くなる前に、9曲の中で一番好きな曲だと言っていたし、ウィキペディアによると、ベートーヴェンは「聴衆がこの曲(8番)を理解できないのはこの曲があまりに優れているからだ」と語ったということで、素晴らしい曲なのであろう。
弦により歌唱的な主題が歌われる愛らしい楽章だと言うことだが、私は、どこか天国から聞こえて来るような、この美しい第2楽章が好きで、昔、レコードで良く聞いていた。
垣内の指揮は、オーソドックスと言うのか、癖のないダイナミックな演奏で、この曲だけを聞くと、中々、素晴らしいと思った。
入り口で貰ったチラシを見ていたら、小澤征爾さんが、近く、水戸室内管弦楽団で、この8番を指揮するようであった。
さて、サントリーホールのロビーも、カラヤン広場も、少しずつ、クリスマス・ムード。
カラヤン広場では、蚤の市が開かれていて、色々な雑貨や工芸品、西洋の骨董品などの露店が店を開いていた。
昔、ヨーロッパにいた頃には、あっちこっちのシティ・ホール前の広場やマーケットの空き地などで開かれていた蚤の市に出かけて、今でも、その頃に買ったマイセンやドレスデンが手元に残っているが、楽しかったのを覚えている。