昨夜、大学時代の親友から年末の電話が掛かってきた。
奥さんと二人で出かけた東欧首都めぐりの熟年旅行の話から始まって、男には珍しい長電話だったが、大学の頃の京都の話、政治経済、文化芸術等々結構堅い話ばかりだったが、別に、疲れもしなかったし飽きもしなかった。
大体、何時もこんな調子なのだが、ついつい、家族の話など全く聞かずに終わってしまった。
毎日、私のブログを読んでくれているとのことで、感想や意見を述べてくれた。
彼の記憶では、私の大学時代の関心事と言うか、メインテーマは、シュンペーターのイノベーションと世界連邦だったという。
イノベーションについては議論が進んでいるが、世界連邦に関する記事がブログにないのは何故かと聞いてくれた。
確かに、あの頃は、まだエスペラント語が結構優勢な頃で、欧州合衆国の話が進み始めていた頃でもあり、私自身、世界平和が最大の関心事であったので、カントから始まって世界連邦思想について強い関心を持って勉強し始めていた。
今でも、国連やEU等国際組織や国際問題など世界の動きなどについても関心が深く、結構、本を読んだり資料を集めてそれなりに勉強しているので、意識の中から消え去った訳ではない。
しかし、アメリカで勉強して、世界の色々な所を歩き、ブラジルで生活しながらラテンアメリカの現状に触れ、ヨーロッパに移り住んでベルリンの壁の崩壊と冷戦の終結と言う国際政治経済の大激動を間近に見てしまうと世界観が大分変ってしまったと言うことである。
私は、今話題になっている世界遺産のような人類の文化文明を通じて営々として築かれてきた歴史遺産を好んで見て来たし、博物館や美術館など寸暇を惜しんで訪れて人間の壮大な偉業に感激し続けながら生きて来た。
ヨーロッパに長く住んでいた所為もあるが、異文化・異文明の遭遇が如何に人類の歴史を翻弄し、また逆に偉大な遺産を構築して来たかを感じて来た。
地球上の気候が地域によって全く違ってくるように、その土地で生まれ育った人間の個性や世界観は違ってきて当然で画一化など有り得ないし、世界各地を歩きながらその豊かさと素晴らしさに感動し続けて来たし、各民族や人々の持つこの固有の文化伝統、歴史等の多様性を大切にすべきだと思い続けている。
グローバルとローカルを融合したグローカイゼーションの時代。
恒久平和を希求する理念としての世界連邦は貴いが、もう少し、人類固有の文化文明の多様性を尊重する社会を真剣に考えても良いような気がしている。
大晦日である。
銀座に出て美術展をはしごして、東京文化会館でベートーヴェン全交響曲連続演奏会に行って、第九の合唱を聴きながら新年を迎えようと思う。
(追)写真は、西湖。
奥さんと二人で出かけた東欧首都めぐりの熟年旅行の話から始まって、男には珍しい長電話だったが、大学の頃の京都の話、政治経済、文化芸術等々結構堅い話ばかりだったが、別に、疲れもしなかったし飽きもしなかった。
大体、何時もこんな調子なのだが、ついつい、家族の話など全く聞かずに終わってしまった。
毎日、私のブログを読んでくれているとのことで、感想や意見を述べてくれた。
彼の記憶では、私の大学時代の関心事と言うか、メインテーマは、シュンペーターのイノベーションと世界連邦だったという。
イノベーションについては議論が進んでいるが、世界連邦に関する記事がブログにないのは何故かと聞いてくれた。
確かに、あの頃は、まだエスペラント語が結構優勢な頃で、欧州合衆国の話が進み始めていた頃でもあり、私自身、世界平和が最大の関心事であったので、カントから始まって世界連邦思想について強い関心を持って勉強し始めていた。
今でも、国連やEU等国際組織や国際問題など世界の動きなどについても関心が深く、結構、本を読んだり資料を集めてそれなりに勉強しているので、意識の中から消え去った訳ではない。
しかし、アメリカで勉強して、世界の色々な所を歩き、ブラジルで生活しながらラテンアメリカの現状に触れ、ヨーロッパに移り住んでベルリンの壁の崩壊と冷戦の終結と言う国際政治経済の大激動を間近に見てしまうと世界観が大分変ってしまったと言うことである。
私は、今話題になっている世界遺産のような人類の文化文明を通じて営々として築かれてきた歴史遺産を好んで見て来たし、博物館や美術館など寸暇を惜しんで訪れて人間の壮大な偉業に感激し続けながら生きて来た。
ヨーロッパに長く住んでいた所為もあるが、異文化・異文明の遭遇が如何に人類の歴史を翻弄し、また逆に偉大な遺産を構築して来たかを感じて来た。
地球上の気候が地域によって全く違ってくるように、その土地で生まれ育った人間の個性や世界観は違ってきて当然で画一化など有り得ないし、世界各地を歩きながらその豊かさと素晴らしさに感動し続けて来たし、各民族や人々の持つこの固有の文化伝統、歴史等の多様性を大切にすべきだと思い続けている。
グローバルとローカルを融合したグローカイゼーションの時代。
恒久平和を希求する理念としての世界連邦は貴いが、もう少し、人類固有の文化文明の多様性を尊重する社会を真剣に考えても良いような気がしている。
大晦日である。
銀座に出て美術展をはしごして、東京文化会館でベートーヴェン全交響曲連続演奏会に行って、第九の合唱を聴きながら新年を迎えようと思う。
(追)写真は、西湖。