スタート1か月で1000号・・・考えられない児童新聞のペース

この4月から4年生を受け持って1ヶ月がたちました。子どもたちには「チャイム着席の習慣」に始まって、「かけ算検定」「井上式漢字ドリル」「南中ソーランを3年生に教える」など、様々な取り組みをしてもらいました。その中でも「マイ新聞」への食いつきはすごいことになってきました。

「マイ新聞」とは、今から5年前、前任校の3年生を担任した当時に取り組み始めた「作文指導」です。A4サイズの新聞用紙に、どんなことでもいいから作文を書いてくる宿題を毎日出していくわけです。いわゆる「日記新聞」です。

最近では3年前に現任校の5年生を担任した時にも取り組みました。当時の子どもたちも「書くこと」の楽しさをつかんだ子がたくさん現れ、クラス21人中2人が1500号を書き、クラス年間合計で10000号達成しました。

この「マイ新聞」に関する過去記事はこちらです。

小学館の取材

マイ新聞・・・書きに書きたり!クラスで年間10000号!

努力の差


今、受け持っている4年生がすごいことになり始めたというのは、数字的なデータによる判断です。3年前の5年生の中で、初めて個人100号を書いた子が出た時期は6月でした。ところが今受け持っている4年生、4月中に100号を達成した子が1人出ました。それに続いて、ゴールデンウイーク明けに2人の子が100号を達成しました。

クラス全体でも5月7日時点で1000号を超えることができました。これは井上指導史上最速のスピードなのです。


このように、書いた枚数にこだわっていると、「きれいな字で書くこと」や「誤字脱字に気をつけて書くこと」、「書いている内容のレベルを上げるような指導」といったものを、もっとしっかりやってくれないかという声も、保護者の皆様からはあがるだろうと思っています。そういうことも必要だとは思っています。

それにしましても、たった1ヶ月間で100枚もの新聞を書く小学4年生がどこにいるでしょうか。100枚=ノート2冊と言っていい数です。そしてクラストータルで1か月に1000枚も書く小学4年生がどこにいるでしょうか。

私は細かいことには少し目を瞑り、とにかく文章を書く「量」に視点を当てて指導をしていきます。たくさん書いていくうちにだんだん高いレベルを目指すようになり、直した方が良い部分も徐々に直っていくからです。


1か月で100号を達成した子は、「マイ新聞」について、このように書いています。
「新聞を書くことが楽しくて楽しくて、何かあるたびに書いてしまいます。授業が終わったら、勉強したことを書き、楽しいことがあったらすぐに新聞に書きます。私はマイ新聞を1000号は書きたいです。」

この短い言葉に、学習にとって重要な「強化学習」効果が表れているのです。

「学ぶことが楽しいという正のスパイラル現象」
「書くことで自分を表現した瞬間にドーパミンが放出されている」
「1000号という目標意識を持つことによる脳の自動操縦効果」
「頑張っていることを友達にも担任にも親にも認められる承認欲求の充足感」
さらに
「授業のふりかえりを即座に行うことによる学習の定着」
という効果も上がっています。

書けば書くほど学力が高まる「マイ新聞」です。
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