鉄道が途切れた横川から軽井沢へは、フツーの鉄ヲタであればJRバスに乗るところですが、徒歩の場合は半日をかけて中山道・古道の碓氷峠を越えることになります。最初、坂本宿を過ぎてアプト旧線跡の遊歩道をオーバークロスするあたりまでは舗装路ですが、その先から一気に刎石坂 (はねいしざか) を登って、坂本宿や妙義山を望む「覗き」に着くまでが難所! 登山をする方でしたら楽勝クラスでしょうが、運動不足の鉄ヲタならヘロヘロダウン間違いなし! その後は森の中をユルユルと登り、やがて「山中茶屋」の跡を過ぎると、左側に廃墟とバスの残骸が!
「な、何だこれは……」ということで休憩モードに入り (笑) 近寄ってみますと、余りにも古い年式の千曲バスの廃車体、と申しますか放置体。また、脇の廃墟は如何にも昭和30年代的な雰囲気のリゾートまたは日帰り観光スポット (?) のようです (「見晴台」という剥げた看板が後ろに見えます)。一応、軽井沢から碓氷峠までは車で入ることが出来、碓氷峠から横川側に少々下ったここまでも小型の車であれば入れるだけの広さはありますので、そこに無理矢理バスを突っ込むことで休憩所的なオブジェにしようとしたのか、それとも往時はここから軽井沢までこの大型車が走っており、故障したきり放置されてしまったのか……真相は全く分かりません。
何やら鬼気迫りますが、このカタチにしてこの塗装は結構グッとくるものがあります。そこでしばし佇み、こんなバスが高原に遊ぶ人々を乗せていた昭和30年代の観光情緒を偲んでみたのでした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます