地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

新刊ご案内(斎藤幹雄氏東南アジア本)

2019-04-22 16:54:00 | ノンジャンル


 日々めくるめく速さで変わりつつある東南アジア事情……いつもお世話になっております斎藤幹雄様・落花生。様・パクアン急行様をはじめとして様々な方々が必死にフォローのうえ、各種の出版・ネットメディアで最新の研究成果を発表されていますが、それでもあっという間に全ての情報が過去のものとなってしまい、「浦島~、浦島~」というアナウンスが脳内を駆け巡るのは否定のしようもありません。
 それでも、ある一定の時点における現状を誰かがまとめないと、その後の未来を展望し、過去と今日を比較することも出来ません。金を失う道と書いて「鉄道」であるわけですが、その極意は、とにかく鉄道車両が動いている場所へ足を運び、常に変わりゆくいまを記録することにあると言えましょう。
 というわけで、まさに「鉄道」の極みを東南アジアにおいて実践されておられるのが、RP・RM誌における未来の主筆 (?) 斎藤さんでいらっしゃると言えますが、そんな斎藤さんが前作の単行本『東南アジアを走るニッポンの廃車両』から隔てること8年にして、最新の見聞を『東南アジア4ヶ国を走る日本の電車・気動車』(かや書房刊・2,200円)にまとめられました。とりわけ、非電化には猛烈に強い斎藤さんでいらっしゃるだけに、ミャンマー・フィリピン・マレーシアについては、既に雑誌で発表されている詳細な情報を改めて集約した激濃な内容となっていますし、各国訪問&撮影許可をめぐる最新事情は、これから初めて訪れてみようという方にとっては必読と言えましょう。詳しい内容は、私もこれからじっくり拝見することにしますので、先にばらすことは致しませんが、その根底にあるのは「ヘロヘロな路線や雰囲気の場所にあってもしぶとく走り続ける車両への限りなき愛」であると言えましょう。
 この10連休、どこもかしこも混んでいて出かけるのは面倒臭いという方は、本書でヘロい世界を漫遊されては如何でしょうか? また、斎藤さんの最新記事として、フィリピン国鉄マニラ北方線のトホホな雰囲気を伝えるRM誌のレポートも必見です。

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